- 出演者
- 矢内雄一郎 池谷亨 片渕茜 中原みなみ 松波俊哉 中島厚志 久保和貴
オープニング映像。
為替の値動きを伝えた。
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25日、ロシアが主導するユーラシア経済同盟に加盟する5か国とイランは、自由貿易協定を締結した。ユーラシア経済同盟・イランは取引する87品目で関税を撤廃するという。
アメリカのウォルト・ディズニーとインド財閥リライアンスは、インドでのメディア・娯楽事業を統合する交渉に入った。両者が先週契約前段階の書面に署名し、実現すればインド最大級のメディア企業になるという。来年2月までに最終合意の見込みで、統合後はリライアンス側が過半の51%を出資するという。
今日のゲストは新潟県立大学の中島厚志さん・ニッセイアセットマネジメントの松波俊哉さん。
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- ニッセイアセットマネジメント新潟県立大学
各国の為替の値を伝えた。
松波さんはドル円予想レンジを142.10円~142.70円とし「ニューヨークは約40銭程度の狭いレンジだったので、きょうも年末閑散で動きにくい展開を予想している」と話した。また、注目ポイントには「円高進行を阻む3つの要因」と挙げ、1つ目に「利上げ停止後の円安」とし、「1980年以降2018年を除きアメリカの利上げ停止後のドル円が円安に向かったことが事実として挙げられる。最後に利上げをした日からドル円がピークを迎えた日までの騰落率を見ると、2006年は4%だったがそれ以外の3回は20%を超え大きく円安に動いていた。こうした円安のときには日米の3か月金利差が平均3%を超えていた。唯一円高に触れた2018年は3%割れだった。足元の金利差は5.7%もあったので、円高進行を阻む要因とみている」と話した。2つ目の「需給による構造的な円安」については「ドル円と連動性が高い日本の対外直接投資はTOPIXに約1年ほど遅れて推移する傾向があるため、来年は対外直接投資の増加で実需の円売りになりそう。さらに来年1月からのNISA拡充で投資信託を経由した対外株式投資が増え、円売り圧力になりそう。外国株式の約9割を占めるのはアメリカ株なので、需給面での円安圧力になりそう」と話した。また、3つ目の「産業構造改革によるドル買い」については「アメリカで官民一体の産業構造改革の進展でグローバルマネーのアメリカ株への投資が実需のドル買いになるとみている。産業構造改革の前例である1994年の情報スーパーハイウェイ構想の予算が成立した時のS&P500とドル指数を100とし、その後約2年間の推移を示したグラフを見てみると、当時の株価とドル上昇の起爆剤はWindows95の発売だった。今回の起爆剤はchatGPTリリース以降のAIに関するイノベーションだと思う。アメリカ政府が国内半導体産業に補助金を出し支援するCHIPS法の成立を契機とした改革が1994年同様、アメリカ株への資本フローの増加を促すと見ており、ドル需要は根強いと考えている。このような3つの要因から来年のドル円は実需のドル買いに支えられ、140円割れがあったとしても定着せず、140~150円程度を小アレンジとし、底堅く推移するんじゃないかと思っている」と述べた。
岩井コスモ証券・林さんは日経平均予想レンジを33,200円~33,500円とし、「12月26日は海外市場の影響から年間でみて商いが最小となるケースが多く、閑散レンジ相場が想定されるが、もう1つ東証が開設して以来79年において7割以上の確率でプラスとなるいわば上げの得意日にあたることが注目される。1年365日のうち12月26日は上昇確率第4位、2000年以降・直近10年でみても8割を超えて上昇している」などと話した。また、注目ポイントには「2023年相場を主要指数で振り返る」と挙げ「まずG7の株価指数でみてみると、今年はまだ数日残しているが日経平均はイタリアと並んでほぼトップだった。このような日本有意の強気相場は過去40年間では小泉郵政改革の2005年、アベノミクスの2013年を含み合わせて5回、概ね10年に1回到来している。東証の業種ランキングをみてみると、下落したのは医薬品1業種のみだった。下落率は2%弱と小さく、まだプラス転換を残しているので、過去にあまり例を見ない33業種すべてが上昇する年となる可能性もある。過去40年間で全業種上昇の年は2005年と2013年の2回だけで、これも郵政民営化・アベノミクスによる構造改革の時期にあたり、改革への期待で海外勢の買いが記録的となった局面だった。大量の資金流入に伴う底上げ相場という見方もできるし、日本株全体の評価が大きく向上した年と捉えても良いかと思う。現段階で1業種のみの下落という年も過去3回しか例がなく、今年と同様にTOPIXで2割前後を超える上昇・株高となっている。すべての業種が上昇したケースと、1業種のみの下落にとどまったケースの翌年に向けた日経平均の値動きを見てみると、いずれも過熱への警戒から年初に基づいて上昇ペースは落ちるが、ともに年間10%弱の上昇、ほどよく堅調な地合いを維持する格好となる。さらに2023年相場の追い風となった好調な企業業績・資本コストを意識した経営改革・デフレ脱却への機運など構造面での変革が継続する可能性が高いとみられる。新NISAの開始による需給面の支えもあり、株高のトレンドは維持されると考えている。一方で物色面の傾向も1つ指摘すると、過去においてはややディフェンシブ優位、また不振業種の巻き返しというケースが多く観測される。全般に高値を意識する中、出遅れセクターの見直しも起きやすいということだと思う」と話した。
岸田総理は麻生副総裁や茂木幹事長など党幹部と今後の対応を協議し、年明けのできるだけ早い時期に政治改革を検討する新たな組織を設置するなどの対応策を取りまとめる方針を確認した。一方、事件を巡っては東京地検特捜部が松野前官房長官、高木前国対委員、塩谷元文科大臣、世耕前参院幹事の安倍派幹部4人から任意で事情を聞いていたことがわかった。
サウジアラビアを訪問中の齋藤経産大臣はサウジアラビアと重要鉱物の確保に向けてて合意し、2年以内にアフリカなどで権益確保のプロジェクトを共同で開始すると明らかにした。化石燃料依存から脱却したい日本とサウジの思惑が一致し、ニッケルなど鉱物資源の共同確保したい考え。
内閣府が昨日発表した去年の日本の1人当たりの名目GDPは3万4064ドルとなり、G7では再開だった。円安が大きく響き金額は前年から約15%下落した。また、去年の名目GDPの総額は4兆2601億ドルでアメリカ、中国に次いで3位を維持した。
国内では11月完全失業率・有効求人倍率。アメリカでは10月S&Pケース・シラー住宅価格指数。
中島氏の注目予定 人手不足で有効求人倍率は?中島さんは「労働参加率の高まりで求人倍率は頭打ち」などと話した。松波氏の注目予定 アメリカ消費を支える資産効果。松波さんは「アメリカ家計の試算効果が来年の消費をサポート」などと話した。
全国の天気予報を伝えた。
中島さんは「1人あたりの現金給与総額はゆるやかに伸びている。実質賃金で見ると19ヶ月連続でマイナス。消費支出もマイナスに落ち込んでいる。税金や社会保険料を除いた可処分所得で見ても前年比マイナス。物価上昇、社会保険料など負担が増えていることをみると所得上昇が割負けして家計を直撃している。基本的には給与がどれだけ伸びるかが消費の腰折れを防ぐために必須になっている。今年の春闘の賃上げ妥結率は3.6%。30年ぶりの高い賃上げ率になった。芳しいとは言ってられない。今までの春闘で見ると毎年消費者物価を2%ほど上回る賃上げで妥結していた。今年は物価上昇率が大きかったので賃上げ率が物価上昇率とさほど違わない事態になっている。ベースアップ分が不足した。来年の賃上げ率がどれくらいになるかはこれからなのでわかりにくい。高い上昇率が続くということを見ると、来年の春闘では連合が目標とする目安5%に近い賃上げが実現されるかが大きなポイントだが相当難しいのではと思う。人手不足がピークアウトしてきて、労働受給からの賃上げ圧力が緩和している。10月の労働力人口比率は63.1%。2000年以降で最も高い労働参加率が続いている。新規求人数は少し落ちてきているので労働需給が少しずつ緩和している。来年の日本経済は今年よりも減速する可能性が高いということを見ると賃上げ率に影響するのではないかとみられる。中小企業を含めた企業の利益率が大きく上昇しているので賃上げに向けてはプラス材料。ただ2000年以降の日本企業の生産性上昇率を見てみるとOECDでは最低なので一気にバブル期並の賃上げを実現するのは難しいと思う。家計の金融資産を見ると増加している。家計ごとの金融資産の保有にはバラツキがあるので株高、金利上昇は貯蓄にプラスになっている。家計の金融資産の増加は預金でも同じようにみてとれる。2015年から2019年までの預金増減率を見ると預金残高が今もトレンド線を上回っている。このことは日本の家計にも過剰貯蓄があって、賃金が増えなくても当面は消費を続けられるということを意味している。良好な金融資産状況は当面、消費を支える力が期待できる。日本の家計の金融資産に占める株式の割合は低い。相対的に日本には家計への株高の影響は限定的。日本にとっては円安インバウンドや経済安全保障などで内外の企業の国内投資が促進されるという動きがある、さらに新NISAが始まることを踏まえると株価にとっては心強い」などと述べた。
次世代エネルギー技術の核融合発電を実用化するため産官学の連携組織が来年3月に発足する。参加するのは核融合炉の建設に関わる企業のほか、素材メーカーや商社、スタートアップなど凡そ50の企業・団体。核融合は発電時に二酸化炭素を排出せず少ない燃料で膨大なエネルギーを生み出し原子力発電より安全性が高いとされている。
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家計の金融資産が全体で9月末に2121兆円と過去最高を更新した。年明けから新NISAも始まり貯蓄から投資の流れが加速する可能性がある。背景のひとつに日米の株式相場の上昇があり、これに円安が加わり海外投資の恩恵が大きくなった。(日経電子版)
タイ政府は25日、トヨタなど日系自動車メーカー4社が今後5年でEVの現地生産に対して日本円でおよそ6200億円を投資する計画だと発表した。タイのセター首相は12月中旬に来日した際に主要な自動車メーカーと相次いで会談し各社との間でEVを現地生産する場合の税制優遇措置について大筋合意していた。(日経電子版)
中島さんの経済視点は「焦点はインフレから景気へ」。原油価格が横ばいで推移すると前年比のエネルギー価格の増減はゼロパーセントになってくる。主要国の物価上昇率自体毎月鈍化している。世界経済の減速も踏まえるとインフレは大きな焦点ではなくなってきている。他方で注目を集めるのは景気減速で金融政策の緩和、言い換えると焦点はインフレから景気へ移ってきている。景気の観点で見ると欧米は芳しくないなどと解説した。松波さんの経済視点は「二期目の米大統領選の株価」。2008年のリーマンショック期を除いた1984年以降、6回を数える二期目の大統領選のS&P500を均すと右肩上がりだった。このうち1984年・2004年は3%と8%ほど下落する局面があったが、いずれのケースも年末には年初の株価水準を必ず上回って着地したという点が重要。その上で投資戦略は、年前半の夏場の株価下落を捉えて下値を丁寧に拾い、年末にいい思いをすることができれば、などと解説した。