- 出演者
- 辻浩平 藤重博貴 酒井美帆
オープニング映像と挨拶。
「ウクライナ・欧米協力姿勢強調」「シリア・癒えない心の傷」「虐殺事件30年・投げかける教訓」「米研究者が復元・紙フィルムの魅力」
ウクライナ空軍によると、20日の夜から21日の朝にかけて、ロシア軍がミサイル24発と無人機426機を使って攻撃を仕掛け、合わせて15カ所で無人機が直撃したり、破片が落下した。この攻撃について、首都キーウの当局者はSNSで、1人が死亡、9人がけがをしたと明らかにした。市内の地下鉄の駅では建物の外壁や窓が大きく壊れ、その部分を木の板で塞いだり、割れたガラスを取り除いたりする作業が行われた。ロシア軍は無人機での攻撃を続けていて東部のドネツク州で子どもを含む3人が死亡するなど、民間人に多くの被害が出ている。さらに、ウクライナ公共放送は南部オデーサの被害状況について伝えている。非常事態庁のSNSによると、無人機で攻撃を受けたオデーサでは少なくとも1人が負傷、近くの駐車場では火事が発生、店舗が被害を受けたりマンションの窓が割れたりした。これに対して、ウクライナ側もロシアの首都周辺に達する無人機での攻撃を強めているとみられる。
ウクライナとロシアの攻撃の応酬が続く中、ゼレンスキー大統領はロシアとの直接協議が近く行われるという見通しを示した。一方、ロシアのペスコフ報道官は和平協議はまだしていないと述べたほか、覚書の内容には大きな隔たりがあり、引き続き外交的な調整が必要だという認識を示した。また、8月下旬から9月上旬にプーチン大統領が中国を訪問するのと同じ時期にアメリカのトランプ大統領が中国を訪問する場合米露首脳会談を行う用意があるという認識を示した。一方、欧米などはウクライナへの軍事支援について話し合う会議をオンラインで開いた。会議には前回は欠席したアメリカのヘグセス国防長官も出席、焦点の一つとなっていた防空システム「パトリオット」についてドイツのビストリウス国防相は速やかな供与に力を尽くす考えを示した。ウクライナへの軍事支援で欧米が協力する姿勢を強調した形だ。
欧米などはウクライナへの軍事支援について話し合う会議をオンラインで開いた。会議には、前回は欠席したアメリカ・ヘグセス国防長官も出席。焦点の1つとなっていた防空システム「パトリオット」について、ドイツ・ピストリウス国防相は速やかな供与に力を尽くす考えを示した。ウクライナへの軍事支援で欧米が協力する姿勢を強調した形です。
ウクライナ支援を続けるNATO、北大西洋条約機構のトップに密着したノルウェー人映画監督のトミー・ギュリクソンさんの作品が完成した。去年10月までNATOのトップを10年にわたって務めたストルテンベルグ事務総長の最後の2年間に密着。今年3月に公開した映画ではNATOのトップを務める難しさとは何かが描かれているうえ、軍事衝突を続けるウクライナに対して冷徹な見方を示す幹部とのやりとりも描かれている。映画では兵器の支援が十分ではないと焦るウクライナに十分応えられないNATOのもどかしさも伝わってくる。今最も大きな課題となっているのがトランプ大統領との向き合い方。映画ではトランプ氏がかねてから求めてきた加盟国の国防費引上げについてNATO側が行動に移しトランプ氏から歓迎のメッセージが届くシーンも捉えられている。NATOは先月首脳会議を開き加盟国の国防費引上げとトランプ大統領の関心をつなぎ止めることに成功している。しかし軍事振興が長期化する中でどこまでNATOが今の結束を維持できるかは予断を許さない。その鍵は首脳同士の人間関係にかかっているとギルクソン監督は締めくくりった。ギルキソン監督が制作した作品はこの後2夜連続で「BS世界のドキュメンタリー」で放送する。
イスラエル軍のラジオ局によると21日、ガザ地区中部のデルバラハで軍の部隊がイスラム組織ハマスに対する新たな地上作戦を開始した。イスラエルメディアはデルバラハにハマスに拘束された人質がいる可能性を伝えていて戦車などを投入して作戦を進めている。一方、パレスチナのメディアはこれまでに住民3人が死亡したと伝えた。また、WHO、世界保健機関はデルバラハにある主要な倉庫やスタッフの住宅が攻撃されたと発表。これによって、ガザ地区で医療支援が大幅に制限されるため「攻撃を最も強い言葉で非難する」としている。廃棄場所の周辺ではイスラエル軍の発砲などによる住民の犠牲が相次いでいて地元の保健当局はこれまでに1021人が死亡したと発表した。日本やイギリスのラミー外相など28か国とEUは、21日に共同声明を出し、一刻も早い停戦の実現を呼びかけた。イスラエル軍は地上作戦を数週間続ける可能性があるとしていて人道状況のさらなる悪化が懸念されている。
ヨーロッパ南東部のバルカン半島に位置するボスニアヘルツェゴビナは冷戦終結後の1992年に旧ユーゴスリアピア連邦から独立。しかし多くの民族や宗教を抱えるボスニアヘルツェゴビナは統治をめぐってイスラム系、セルビア系、クロアチア系との3つの民族の対立が深まって内戦に発展した、こうした中、ちょうど30年前の95年7月、セルビア人武装勢力が東部の街スレブレミツァを制圧、イスラム系の住民8222人以上を殺害した。先日、スレブネニッツァで式典が行われた。およそ1000人の遺体は今も見つかっていない。国連の平和維持部隊としてスレブリニッツァ周辺に駐留していたオランダ軍の兵士。レムコ・デブロイナさんは当時虐殺されている様子を目撃。今も当時の記憶がよみがえりPTSDに苦しんでいる。1995年11月にアメリカが仲裁しこの年、紛争は終結を迎えた。その後スレブレニッツァの大量虐殺は国連が初めて設置した戦争犯罪法廷で関係者の責任追及が行われた。2017年には8000人以上殺害する虐殺を引き起こしたとしてセルビア人武装勢力の司令官だったムラディッチ被告に終身刑が言いわたされた。法廷があったオランダのハーグでは事件から30年たった今も犠牲者を追悼する式典が開かれている。事件を目撃したデブロイナさんは戦争犯罪を繰り返さないためにはICCが厳しく責任追及をしていく必要性を訴えている。
戦争犯罪を行った人物の責任追及は行われたが、セルビアなどからの協力は得られず、関係者の拘束もすぐには実現しなかった。被害者や市民が声を上げてEUやアメリカなどが圧力をかけ続けた結果、当時の指導者や司令官などが拘束されて裁判を行うことが可能となってきた。アメリカのトランプ政権はネタニヤフ首相に逮捕状をだしたICCに対して、警察官や裁判官に制裁を科して批難を強めるなど、ICCの限界も露呈した形になっている。
ICCは戦争犯罪などの責任者を処罰することを求める国際世論の高まりなどを背景として設立されたことを忘れてはいけない。早稲田大学政治・経済学術院の久保慶一教授は「戦争犯罪に対して“NO”と言い続ける戦争犯罪の責任者の責任を問う姿勢を出し続けることが大事」と話した。
番組では皆さんの声を募集。
アメリカ国務省は22日、ユネスコ教育科学文化機関からアメリカが脱退する意向をユネスコ側に伝えたと発表した。国務省のブルース報道官は声明で「ユネスコは分断を生む社会的また文化的な大義を推進していて、アメリカ第一主義とは相いれない」としたうえで、ユネスコがパレスチナの加盟を認めたことを問題視している。トランプ政権は一期目でも「反イスラエル的だ」などとしてユネスコを脱退している。
アメリカのオバマ元大統領とミシェル夫人が離婚の危機だという。噂が広がる中、夫人とその兄がホストを務める番組にオバマが登場した。2人そろって噂を笑って一蹴した。
ベトナムで男の子の自転車のタイヤが線路に挟まり慌てていたところ、後ろから一人の青年が間一髪で助けて間に合った。
独裁的なアサド政権が崩壊し、半年以上が過ぎたシリア。現地の情報を集めるシリア人権監視団は2011年に内戦が始まって以降、反体制派の弾圧を続けたアサド政権により約13万人の市民が拘束され、その後、行方不明になっているとしている。暫定政府のもと、責任追及にむけた動きもみられるが、大きな課題となっているのが残された家族の心の傷にいかに向き合うか。首都ダマスカス郊外に住む女性。女性はアサド政権化の2013年、当時15歳だった長男が検問所で正当なIDカードを持っていないという理由で拘束され、その後行方不明になった。息子を取り戻そうとかけつけた夫も拘束され、その後亡くなったと人づてに聞いたという。去年12月のアサド政権崩壊から半年以上が経った先月末、女性のような思いを抱えた人々のための集いが開かれた。
イランは対抗策を話し合うため、22日に中国、ロシアとの協議を行うと明らかにしていて、各国を巻き込んだ駆け引きが活発になっている。先月、イスラエルとアメリカがイラン国内の各施設を攻撃して以降、中断しているイランの核開発をめぐる協議。イギリス、フランス、ドイツの3か国は2015年の核合意で解除されたイランへの国連制裁を再開させる措置の発動を示唆している。こうした中、イラン外務省のバガイ報道官は“中国・ロシアと実務者レベルの協議を行う”と明らかにした。イランはイギリス、フランス、ドイツとも25日に協議を行う予定で、中国やロシアと連携する姿勢を示すことで欧米側をけん制する狙いがあるとみられている。アメリカのFOXニュースのインタビューに応じたアラグチ外相は中断しているアメリカとの核協議について、「応じる用意がある」としたうえで、ウラン濃縮については「放棄しない」考えを示した。
日本でカラーアニメが普及し始めたのは1960年代とされているが、あるアメリカ人の研究者が1930年代に日本で作られた作品の復元に成功した。今では珍しい紙のフィルムで作られた作品。先月、大阪で紙フィルムの映像の上映会が行われた。映像を復元したのはアメリカの大学で映像史の研究をするエリック・フェーデン教授。教授が紙フィルムに出会ったのは2017年。当時、京都の大学で日本の映像史の研究にあたる中、地元の博物館で紙フィルムの存在を知った。教授が思いついたのはデジタル化だった。去年、紅白歌合戦に出場したこっちのけんとのミュージックビデオを制作した映像作家のかねひさ和哉。昔のアニメのスタイルを取り入れた数々の作品を世に送り出している。
アメリカ空軍などは今月10日から来月8日にかけて太平洋地域で戦闘機や空中給油機などを展開させる大規模な訓練を行って、今回始めて航空自衛隊が参加している。きょう東京の横田基地でアメリカ軍の訓練が一部の日本メディアに公開された。インド太平洋地域では先月、中国海軍の空母2隻が初めて同時期に日本近海の太平洋に進出するなど活動が活発化しチエル。在日アメリカ軍のトップのジョスト司令官は“複雑な安全保障課題に効果的に対応するため強固な同盟関係と安全保障へのコミットメントが不可欠だ”と述べ、日米で抑止力を強化する狙いを強調した。
21日、経済チャンネルCNBCのインタビューに応じたアメリカのベッセント財務長官。参議院選挙の結果が日本との関税措置をめぐる交渉にどう影響するか問われたのに対し、“優先するのは日本政府の内部事情ではなく、アメリカ国民にとって最良の合意を得ることだ”と述べ、アメリカに利益のあるかたちでの合意を目指す考えを示した。来月1日に迫っている新たな関税措置の発動期限については“期限を前に各国との交渉を急ぐつもりはない”と考えを強調した。
核兵器禁止条約の採択に貢献し、2017年にノーベル平和賞を受賞したICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)は原爆投下から80年となる今年、メリッサ・パーク事務局長が広島市と長島市の式典に出席すると発表した。ICANの事務局長の式典への出席は初めてだという。