- 出演者
- 池上彰 宇賀なつみ 伊集院光 カズレーザー 松嶋尚美 菅井友香
今問題になっているのがSNSの詐欺広告。池上彰も詐欺広告に勝手に使用され、この番組をそのまま無断使用した詐欺広告もあり、SNSに誘導され被害に遭うという。またこうした詐欺広告の削除依頼をしても対応してくれない場合も多く、池上は自身も削除要請をしているが全く実行されていない現状だと語る。さらに日本はなめられていて、日本は規制がなく対応も遅いのでやりたい放題だと思われてしまうと語った。またSNSの対策にはEUではデジタルサービス法とう法律があり、対応しなければ事業者に最大で年間売上高の6%の制裁金が課されるという。しかし日本にはそうしたものはなく、政府は今月を目処に対策を進めるとしているが日本はまだまだ遅れている傾向にあるという。Facebookやインスタグラムを運営するメタ社は安全のために200億ドル投資し、膨大な数の広告を審査するには課題があり日本語や日本の文化的背景を理解する人員もいると発表したがまだまだ問題は解決していない。
池上は今SNSは無料で使用できているが、無料で利用できる背景には広告料収入で運営しているため。お金を払えば広告を表示させないという有料プランもある。それをやっている人もいるが限定的でSNSの事業者にしてみればSNSの資金を得るためには広告は必要。しかし利用者からしてみれば煩わしく詐欺などの広告がでてくるのでなんとしてもやめさせたい。それならば利用者からお金を取って快適なSNSの環境を作るのがてっとり速いという動きがでているという。伊集院はこうした動きについて、Xが逆行してお金をもらえるサービスを始めたせいでデマでもお金がもらえるようになってしまい、過激なデマが増えたように思ったと語った。池上は能登で起きた地震ではたくさんのデマが広まり、それを見た人々は悪意なく拡散してしまい、そのデマを投稿したユーザーにお金が入る仕組みになってしまったと解説。
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- 令和6年能登半島地震
東京・品川から名古屋を最短40分と時速500キロで走る夢の超特急のリニア中央新幹線。2027年に営業が開始されると言われていたが、最近になって2034年以降に延期されると発表された。国も関わっているプロジェクトでずいぶん前から計画されていたはずが、なぜ進まないのか?池上はその基本計画は今から51年前の1973年のことだったという。しかし実際にルートが決まったのは2011年。工事が始まったのは2014年と10年前だった。
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- 中央新幹線
リニア新幹線を完成させるに必要なのがトンネル。トンネルを掘るために地質の調査や地盤の確認、土地を持っている人からの用地買収なども進められていた。また当初はJRではなく日本国有鉄道行っていたが赤字を抱えていたためなかなか進まなかったという。その後民営化され2007年にはJR東海がリニア建設に積極的だったために自己負担で開通させると発表。その建設費用は9兆円だったがその後国から3兆円が投資されもはや国の事業にもなりつつある。池上はリニアの運賃については品川から名古屋ではのぞみの指定席の料金から700円足した額に。品川から大阪ではプラス1000円になる予定だと答えた。
2011年に決まった東京から大阪・名古屋までのリニア新幹線が走る予定のルートを紹介。しかしまだ用地買収ができていない場所もあり、大まかなルートだという。その殆どはトンネルになり、品川と名古屋の間の86%はトンネルになる予定。トンネルにするメリットについて池上はとにかく速く走るためにはまっすぐなのが良いのと、法律が変わり地下40mより深い場所が大深度地下とされれば住民への告知で補償なしで利用ができると解説した。
さらなる問題として川勝平太前静岡県知事はリニアのトンネル工事は反対と発言。静岡県で工事する区間は8.9キロ。南アルプスにある標高1500mほどの山の中にある。この時にJR東海が工事すると大井川の水の流れが最大で毎秒2トン減るという試算が出た。その結果に川勝前知事が工事期間だけとはいえ、減るのは問題だとし流れ出た水はすべて戻してほしいと述べた。また環境の問題も懸念され工事を認めて来なかった。JR東海は流れ出る水を大井川に戻すと対策に提案し水の問題は一段落した。しかし土砂についてもどこに処理をするのかという問題で工事がストップしたままだった。こうした工事は県の許可がなければできず、知事にはその権限があるという。しかし現在知事が新しくなり、今の知事はリニア推進派で今後の動向が注目されているという。
アメリカと日本の裁判の違いを解説する。アメリカでは被告が有罪を認めるとそのまま有罪に。無罪を主張した場合、一般的には大陪審が開かれる。これは起訴するかどうかを一般の人から抽選で選ばれた人から決めてもらう制度。無作為で選ばれた人たちは起訴すべきか裁判するか多数決で判断する。日本の場合では警察が容疑者を逮捕し、検察に送り検察官が起訴するかしないかを決める。アメリカでは一般人が裁判か起訴かを決めるということはその人が共和党、民主党などの有識者もいるかもしれないという問題について池上は、そういった主張のある人は外され、まっさらな気持ちで判断してほしいとそういった形を取っていると答えた。
アメリカと日本の裁判の違いを解説する。アメリカの場合では、被告が無罪を訴えた場合プロの裁判官による裁判か、陪審員による裁判かを選ぶことが出来る。陪審員の場合12人と人数が決まっている。これは全員が一致しなければいけず、偶数にされている。また全員が一致しなかった場合、すべてやり直しになり陪審員を選ぶところからスタートするという。また多数決で量刑も決め、陪審員だけで有罪か無罪かも決めてもらう。陪審員の意見が一致すればそこで終わるが、対立した場合もう一度やりなおし。有罪と一致した場合裁判官が判決の量刑を決めることになる。さらに日本の場合は裁判員裁判で戸籍制度がしかりしているために18歳になり有権者名簿に乗れば抽選で裁判員に呼ばれる。しかしアメリカでは陪審員を選ぶのに自動車の運転免許をもっているかどうかで判断する。また選挙の有権者登録をしている人も集め、外国人や病気で治療中で外出できない人などを除外。また陪審員が突如来れなくなってしまった時用に6人が選ばれるがその人達は裁判中はホテル暮らしとなり、テレビを見ずに裁判だけで判断することを促す。