- 出演者
- 弘中綾香 園部皓志 内橋堅志
溢れんばかりに積み上げられた布団の山、要らなくなった作業着、今回のテーマは「アップサイクル・リサイクル」。難題に挑んでいる2人の経営者、yuni・内橋堅志代表、クレサヴァ・園部皓志代表が登場。いらないものに価値を与える経営手法を解き明かす。見えてくる一歩先の未来とは。
リサイクルとは不用品・廃棄物を再生して利用すること。アップサイクルとは廃棄予定だったものに手を加え、新たな価値を生み出し別の製品に再生すること。今回、これに取り組んでいる企業を紹介。
クレサヴァ・園部皓志代表はいらなくなった洋服を回収して農業に役立てている。衣類は国内で約50万トンが廃棄される。分別せずに農業へ再資源化できるビジネスモデルを開発した。クレサヴァの熱分解装置は環境に無害な炭の状態になるまで加熱分解。衣類から作った土壌改良材で植物を栽培。清水建設が現場のユニフォームを33年ぶりにリニューアル、不要なユニフォームを回収、土壌改良材へと再資源化し植物栽培。リサイクル業に置いて企業との協業こそが大事なポイント。起業前はファッションデザイナーとして活躍していた園部皓志代表、その時目にしたのが衣類の大量廃棄、アパレル業界が抱える問題を解決したいと2017年に起業した。クラウドファンディングで3日間で6000万円が集まり、天然繊維を使った土に還る洋服を製造、約320人の株主が増え、今は393人の株主に。投資家から衣類の回収先も紹介してもらう。
yuni・内橋堅志代表。yuniでは再生素材の研究開発を行い、特に寝具由来の再生素材の開発を行っている。兵庫・西脇市にある工場では大量に廃棄された布団の山が。日本では年間約1億枚の布団が廃棄され多くが焼却処分されている。布団の中綿などを取り出し、再生素材へと変えるアップサイクル事業を始めた。再生された素材を使い再び布団に利用したり、生地や洋服を作るため地球環境に優しい再生素材として多くの企業が注目、20社以上に素材の販売を行っている。
yuni・内橋堅志代表。yuniでは再生素材の研究開発を行い、特に寝具由来の再生素材の開発を行っている。特に寝具に注目したのには理由があった。粗大ごみの中で寝具が最も廃棄量が多く、分別が完ぺき、自治体が回収するので集めやすいという。リサイクル業で失敗に陥ることを避ける画期的な戦略がある。お金になるまで時間がかかりキャッシュフローが悪くなりがち。再生素材化の研究開発を行うことで研究開発費を得ている。
yuni・内橋堅志代表。売れ残りが発生するのが一番のリスク、再生素材を捨てると信頼を裏切る、廃棄を出さないため在庫を捌ける卸先を確保、販売量は少ないが利益率が高い卸先へ高値で販売。再生素材市場はさらに成長すると予想。内橋堅志代の起業のきっかけは実家の工場、実家が兵庫・西脇市で繊維が有名、父方、母方、代々生地の会社をしている。学生時代から廃棄の現実を目の当たりにしていた。大学でAIやデータサイエンスを学び、仮想通貨に関する会社を起業、経営は順調だったが、自分しか持っていない物から発想したい、そこから出る事業は自分しかできないと感じた。
yuni・内橋堅志代表。起業成功の秘訣「知の探索」。知の探索→自分の認知の範囲外にある「知」を探索し、探索した「知」を既に持っていると「知」と組み合わせること。
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SAKURA DEEPTECH SHIBUYAはディープテック領域のスタートアップ育成・支援拠点。科学や革新的な技術で社会課題を解決する取り組み。オフィス・研究施設の提供、アクセラレータプログラムやマサチューセッツ工科大学と連携できるプログラムなども用意、日本発のディープテック創出を目指す。
今日の内容をまとめたグラレコが完成。「価値の転換」などのワード。
今回の放送の要点を紹介。「『価値の転換』に大きなチャンス」「自分からできること」「自分にしかできないこと」「『知の探索』で様々な視点を」の3つ。
エンディング映像。