- 出演者
- 狩野恵里 林修 段田安則 ふかわりょう 井上咲楽
オープニング映像。
カップ麺の価格戦略について、明星食品を紹介。5段階に分けて価格を設定している。「高い」高級品、「普通」レギュラー品、「安い」を3種の価格帯に分類。大半の即席麺メーカーが2年連続で値上げしており、明星食品では安い価格帯を充実させることでニーズに対応してこうと考えた。下から2番目の「低価格品」は「評判屋」「至極の一杯」など14種類。1番下の「超低価格品」は7種類。「でっせシリーズ」は具を無くすことでコストを削減している。
カップ麺の価格戦略について、明星食品を紹介。5段階に分けて価格を設定している。普通価格帯の「レギュラー品」は売り上げの多いボリュームゾーンで27種類。今一番力を入れているのが「青春という名のラーメン」。売りは1分でできることで、麺にあけた穴でお湯の吸収率をアップさせた。40年前の商品を復刻したもので味を改良し再出発した。高い価格帯の「高級品」は中華三昧を始め13種類。「らーめん信玄 コク味噌味」が人気で日々改良を行っているとのこと。明星食品のカップ麺は安い140円から高い300円以上の商品がある。
スタジオで明星食品の五重塔戦略、5つの価格帯の商品を紹介。有名なラーメン店とのコラボが増えており、商品開発担当は年間300食を目標にラーメンを食べ歩いているという。300円以上の商品については「そういう需要もある」「外食のラーメンが1000円超えるのが普通になってきているのであまり高く感じない」など意見がでた。井上さんは「父と釣りに行く際に200円くらいのものを買ってお昼に食べる」、段田さんは「最近はあまり値段を見ないで買う」など話した。
明星食品の五重塔戦略、中核を担う「レギュラー品」「格安プレミアム」。値段は同じだが、格安プレミアムは、お得感を出すため具材・スープのコストを抑えて麺を増やした「大盛り」になっている。またチャルメラとちいかわのコラボ「ちいかわラーメン」はサイズを小さくすることでコストを抑えた。林さんは「出てくる要求が違うので分けた方が細かい対応ができる」と話した。
おなじみハンバーガーチェーンの「マクドナルド」は場所によって同じメニューでも価格が異なっている。JR五反田駅を中心にした2キロ圏内の店舗で検証すると、まずは五反田駅の目の前にあるアトレ五反田店でビッグマックを購入すると値段は530円。しかしここから歩いて15分、およそ1キロ離れたマクドナルド目黒不動前店へ行ってみるとビッグマックの値段は500円。30円安くなった。更に今度は歩いて20分、1.5キロほど離れた戸越銀座店に行ってみるとビッグマックの値段は480円に。五反田エリアの3つの店舗でこれだけ価格が異なっている。実はマクドナルドでは通常価格で商品を販売する通常店に加えそれよりも最大30円値段を上げた準都心店そして最大90円値段を上げた都心店と主に3つに分けていて価格の差を設けている。今回検証したエリアはおよそ2キロ圏内でもこんなに価格が違う。価格差を導入してからもマクドナルドの業績は好調で過去最高益を更新した。更に近年マクドナルド以外にも地域別価格を取り入れるチェーンが増加。スシローではまぐろの赤身が郊外店で120円、準都市型店で130円、渋谷などの都市型店では150円となっている。
マクドナルドでは横浜駅の東口と西口の店でも値段が異なっており、東口(横浜ベイウォーター店)のほうが安くて西口(横浜西口店)が高いという。マクドナルドではこの地域別価格を去年から導入し始めている。日本経済新聞論説フェロー・原田亮介は「少し歩けば安くなるんだったら学生にとってはやっぱり少しメリット感じる。そういうふうに今はやっぱり情報っていうものをきちんと押さえていないと安く生活するとか楽しく生活するってことが難しい」とコメントした。
値段の決め方に関するキーワード「ダイナミックプライシング」について解説。直訳すると変動価格制で文字どおり商品やサービスの価格を一律ではなくて状況に応じて変動させる仕組みのことで飛行機、ホテルの価格などを状況に応じて変動させることを指す。
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- ダイナミックプライシング
千葉県浦安市にあるコインランドリー「Wash−Plus明海店」では5年前からダイナミックプライシングを採用している。24時間営業の店で大型の洗濯機や乾燥機など計11台が置かれており、深夜早朝日中夜と4つの時間帯に分類。日によって値段を変えている。過去のデータを元にお客さんが多くなりそうな時間帯とそうでない時間帯をAIが予測。多い日は値段を上げて混雑緩和を促し逆に少ない日は利用客を増やすために値段を下げるなど混雑状況を予測することで価格を変動させている。その幅は700円から1300円まで。上手に利用しているお客さんもいた。実際に見てみると利用客が最も多いピークタイム1100円と高めに設定されたが店内にあるほぼすべての機械が稼働していた。一方深夜は値段を900円と安く設定。店の混雑状況がわかるスマホのアプリを見てみると1台しか利用されていなかった。更にこのコインランドリーでは客の混雑状況以外にもう1つ値段を決める際参考にしていることがある。
平日昼間の洗濯乾燥機の利用料金。AIがある要因を考慮して10月9日の水曜日だけ値段を高く設定した。その要素とは「天気」。この週の浦安市の天気を見ると火曜日と水曜日は雨、逆に水曜日は晴れになっている。こうしたデータは昼の12時頃にアプリに反映される。wash−plusでは首都圏を中心に49の直営店がありそのうち6店舗でダイナミックプライシングを導入。安い時間を見つけて来るお客さんも増え1日あたりの平均稼働率が10.6%から12.5%へと増加した。
道路に関するダイナミックプライシングもある。東京湾アクアラインでは混雑する上り線で土日祝日の13時から20時の時間帯を普通車800円のところ1200円に。一方20時から24時は600円に値下げする「ロードプライシング」を導入した。国土交通省は来年度以降全国でも本格導入を目指している。また数年前からスポーツやテーマパークなどにも拡大しておりなかでも福岡ソフトバンクホークスの「みずほPayPayドーム」は1席ごとに異なる値段を1円単位で設定。しかも1日96回15分ごとに価格変動する仕組みとなっている。
ダイナミックプライシングを導入したみずほPayPayドーム福岡では、同じ通路側でもA席とB席で値段が異なる。スタジオでは野球場にいる時をイメージしながら、どちらの席が安いかを予想した。正解はよりホームベースに近いA席。理由は、試合を見ている時にビールの販売員が目線をさえぎる可能性が高いからである。実際に今年のある試合のチケット価格は、外野に近い通路側の席がホーム寄りの席より高くなっていた。このシステムはプロ野球チーム6チームで導入。収益が平均20%以上増加した。
今年7月から九州新幹線の一部チケットでダイナミックプライシングがスタート。乗車日や時間に応じて価格を変動させている。
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- ダイナミックプライシング九州新幹線
九州新幹線でもスタートしたダイナミックプライシング。スタジオでは狩野アナが「真ん中の席だけ安くするとか」と話すと、林修さんは「その代わり真ん中の席は2センチ広くなっている」と話し話題は思わぬ方向に。これは新幹線N700系での話だが、スタジオに居る出演者達を驚かせるうんちくを披露した。