- 出演者
- 渕岡友美 井上二郎 今井翔馬 赤木野々花 是永千恵 大谷舞風
オープニング映像と出演者の挨拶。
衆議院選挙で、各党の党首は選挙戦前半、接戦が予想される選挙区や重点選挙区などに入って応援を続けている。今後は比例代表での得票の上積みも目指して、支持拡大を図る方針。自民党総裁の石破総理大臣は、初日に東日本大震災の被災地、福島や宮城に入ったあと、政治とカネをめぐる問題などで接戦が予想されるとして、四国などの選挙区を中心に遊説を行っている。立憲民主党の野田代表は、収支報告書の不記載で自民党の公認が得られなかった候補者と争う東京、兵庫、福井の選挙区で支持を呼びかけるなど全国各地をまわっている。
日本維新の会の馬場代表は、党本部を置く大阪など関西以外での支持拡大を目指してこれまでのところ、東京都内の選挙区で街頭演説を行っている。公明党・石井代表は、候補者を擁立している東京などの選挙区に入っていて、来週からは、接戦が見込まれる大阪や兵庫の選挙区に入ることを検討している。共産党・田村委員長は、東京や大阪など都市部を中心にまわっていて、前回の衆議院選挙で小選挙区で唯一議席を得た沖縄に入ることにしている。
国民民主党の玉木代表は、関西や東北など候補者を擁立した選挙区に応援に入っていて、今後は接戦区を中心に遊説を行う方針。れいわ新選組・山本代表は、緊急入院したあと、その後は、東京や千葉の選挙区で街頭演説を行っている。社民党・福島党首は、初日に重点選挙区のある沖縄に入ったあと、九州で活動を展開している。参政党・神谷代表は、これまで、大阪や東京など都市部をまわって、支持を呼びかけている。
衆議院選挙の争点についてテーマ別にシリーズで伝えている。きょうは「憲法改正」。ことしで施行から77年が経つ憲法。これまで一度も改正されたことはない。改正するには改正原案を国会に提出し、衆議院と参議院それぞれのすべての議員のうち3分の2以上の賛成が必要。その上で改正案を国民にはかり、投票した人の過半数の賛成が必要になる。衆議院の憲法審査会では、憲法に自衛隊を明記するかや災害などの緊急事態での対応を新たに規定する「緊急事態条項」の是非などが取り上げられていて、衆議院選挙の論戦で議論が深まるかどうかも注目される。
政治部・宮里拓也記者が、衆議院の候補者に行ったアンケートをもとに解説。憲法改正の必要性について、全体では「必要がある」が56%と、「必要はない」を20ポイント上回った。政党別に回答の平均値をもとに比べると「必要がある」の側に位置しているのが自民党、日本維新の会、公明党、国民民主党、参政党の5党。特に自民党、維新の会、国民民主党の度合いが高く、いずれも90%台だった。また、新しい理念などを加える「加憲」を検討するとしている公明党と、国民みずからが憲法を創る「創憲」を掲げる参政党は「必要がある」が60%を超えた。一方で、立憲民主党、共産党、れいわ新選組、社民党の4党は「必要はない」の側に位置している。このうち社民党は全員が、共産党とれいわ新選組はほぼすべての候補者が「必要はない」と答えた。また議論を深める「論憲」を掲げる立憲民主党は「必要はない」が66%となり、各党の立場の違いが結果に表れている。
政治部・宮里拓也記者が、衆議院の候補者に行ったアンケートをもとに解説。憲法9条を改正し、自衛隊を明記することへの賛否について。全体では賛成が48%、反対が43%と拮抗する結果となった。政党別に回答の平均値をもとに比べると、いずれも公約に憲法への自衛隊の明記を掲げている自民党と維新の会の賛成の度合いが高くなった。次いで参政党、国民民主党の順となった。一方で、9条改正に反対の姿勢を示している共産党、れいわ新選組、社民党は、全員が反対と答えた。このほか、自衛隊を明記する自民党の案に反対している立憲民主党は反対が87%、憲法9条の1項、2項の堅持を掲げている公明党は反対が71%となり、それぞれ党の立ち位置が色濃く反映された結果となった。
政治部・宮里拓也記者が、衆議院の候補者に行ったアンケートをもとに解説。緊急事態条項について。緊急事態条項というのは大規模な災害、戦争、テロなどの緊急事態が発生した際の政府の権限や国会のルールを定めるもの。具体的には、国会が開けないような状況のときに、政府の権限を一時的に強化して、法律と同じ効力を持つ政令を定めることや国会議員の任期を延長することが検討されている。一方で「政府に権力が集中して乱用を招くおそれがある」「国民の権利の制約につながるのではないか」という懸念も出されており、国会の憲法審査会で議論が行われている。候補者アンケートでは、憲法を改正して緊急事態条項を設けることの賛否も聞いた。賛成が42%、反対が49%と反対がやや多くなった。政党別の回答の平均値をもとにした比較では、自民党、維新の会、国民民主党の順に賛成の度合いが高くなった。3党とも公約に緊急事態条項を掲げている。一方で、共産党、れいわ新選組、社民党は、全員が反対と答えた。また、緊急事態条項を憲法に定める必要はないという立場の立憲民主党と、緊急事態条項を含む改憲案など政府の行き過ぎた行動制限などに反対するとしている参政党は90%台前半が反対と答えた。このほか緊急事態の対応について更に議論を積み重ねていくとしている公明党は、やや賛成よりの結果となったが、59%が回答しなかった。
政治部・宮里拓也記者が、衆議院の候補者に行ったアンケートをもとに解説。今回の衆議院選挙の結果は、憲法改正にはどのような影響を与えるのか。憲法改正の発議には、衆参両院ですべての議員の3分の2以上の賛成が必要となる。国会では憲法審査会で憲法改正を巡る議論が行われている。立憲民主党や共産党は、拙速な議論には反対の立場。一方、先の通常国会では自民党が衆議院で大規模災害など、緊急事態の対応を巡る憲法改正の条文案の作成に入りたいと提案して、維新の会や公明党、国民民主党も同様の主張をするといった動きも見られた。こうしたことから、今回の選挙結果が今後の国会での議論の行方を左右することも予想される。NHKの特設サイト「衆議院選挙2024」を紹介。
気象情報を伝えた。
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- 渋谷(東京)
ハンドル型などの電動車いす「シニアカー」について。体力が衰えた高齢者の移動手段としても普及が進んでいる。道路交通法では歩行者として扱うとされているため、基本的には歩道を走る。また、運転に免許は必要ない。昨年度のシニアカーの全国の出荷台数は1万5000台以上。免許返納後の移動手段としても普及が進んでいる。利用が広がる一方で、全国で事故も相次いでいる。
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- シニアカー電動車いす安全普及協会
ことし7月には、徳島県美馬市で川に転落し、乗っていた91歳の男性が亡くなった。地元の自治会長は、道路と川の境目が分かりづらく“踏み外すおそれがある”と不安を感じていた。事故からおよそ1か月後、道路と川の境目を分かりやすくするため、市は転落防止のポールを設置した。NITE(製品評価技術基盤機構)が確認したところ、2015年から去年までの9年間に、シニアカーなどの電動車いすの転倒や脱輪による事故は全国で55件確認され、25人が亡くなっている。ことしは8月末までにすでに5人が亡くなっている。いずれも川や用水路などへの転落が原因とみられている。NITEでは、転倒事故を再現した動画を公開している。例えば踏切では、溝にはまって動けなくなるおそれも。できるかぎり踏切での走行は避ける、やむをえず通る場合は砂利の部分へ転落しないよう端に寄り過ぎないことも重要。このほかにも、段差の乗り越えや、上り坂での転倒など、さまざまな場面で注意を呼びかけている。事故を未然に防ぐために、周囲の人にもできることがある。家族や介助者は、ふだん通る道の側溝や段差など、気をつける場所を一緒に点検すること。また、すれ違う歩行者側にも意識できることがある。急にハンドルを切ると転倒する危険もあるため、歩行者側ができるかぎり道を譲る気持ちを持つことも大切だという。
メーカー側も動きだしており、障害物を感知するセンサーや、誤発進を防ぐ機能が搭載されたモデルもある。また、助けを求めたいときに音を鳴らせる緊急コール機能がついたものも販売されている。シニアカーの製造やレンタルを行う浜松市の会社では、2択式のクイズ形式で利用適性を判定するアプリを開発。全10問に正解するまで繰り返し学習してもらうという。