日米首脳会談のあとに開かれたバイデン大統領夫妻が主催する公式晩餐会。二人組の音楽ユニットYOASOBIや俳優のロバート・デ・ニーロさんらが招待された。これに先立って行なわれた会談で、防衛面の連携強化を確認した両首脳。とくに強調したのは自衛隊とアメリカ軍のそれぞれの指揮・統制の向上。現在日本の防衛に関する自衛隊とアメリカ軍の調整は統合幕僚監部とインド太平洋軍との間で行なわれている。東京・横田基地にある在日アメリカ軍の司令部に部隊の指揮権はない。こうした中、日本は来年3月までに陸海空の自衛隊の部隊を一元的に指揮する常設の統合司令部を設置、ここの統合司令官がアメリカ軍との作戦の調整にあたることが決まっている。一方のアメリカ。今回の共同声明ではアメリカ軍の指揮統制の向上に向けた具体的な内容は明らかにされていないが、バイデン政権で安全保障政策を担当するサリバン大統領補佐官は日米首脳会談前のインタビューで「日本と作戦指揮の機能の統合を進めていく準備がある」など述べている。指揮・統制の向上をめぐっては政府が自衛隊の米軍の指揮・統制下に入ることはないと説明しているのに対し、野党からは自衛隊が米軍の指揮下に組み込まれるなどの懸念が出ている。自衛隊の吉田統合幕僚長は「これからのお互いの連携強化できる方向性について協議する」などコメント。