日本の海で取れるものが変わってきている。静岡ではシラスの水揚げ量が2015年に8549トンをピークに徐々に減っていき、去年は過去最低の2096トンまで減少してしまった。清水漁協の漁師は「勤めて20年になるけど、ここまでの不漁は見たことがない」と話す。その要因の1つが2017年8月から続く黒潮大蛇行の影響なのではないかとみられている。黒潮は地球の自転の力と偏西風の力によって流れている。偏西風が通常より北上したことで、黒潮の推進力が低下し、海底の地形の影響を受け迂回する形でルートがゆがんだ。主な不漁は駿河湾のシラス、伊勢湾・三河湾のイセエビ、イカナゴ、三陸沖のサケ、サンマ。主な豊漁は、関東~東海のカツオ、マグロ、ブリ、三陸沖のイセエビ、タチウオ。気象庁は黒潮大蛇行に終息の兆しがあると言っている。