サンデーモーニング (ニュース)
新年度予算案を巡る野党との駆け引きが激しさを増している。党大会で気勢を上げたのは国民民主党。年収の壁の引き上げを巡る要求で自民党との協議が昨年末から停滞する中、予算案への賛成を交渉カードにその実現を迫る。一方、高校無償化を掲げる日本維新の会は与党側と異例のハイペースで協議を重ね徐々に譲歩も引き出しているが、前原誠司共同代表は「現状の与党からの提案では(予算案に)到底賛成できるものではない」と述べた。31年ぶりに少数与党として予算審議に臨む石破政権は野党の賛成なしには新年度予算も成立させられない。1994年の羽田政権では野党の賛成が得られず内閣総辞職と引き換えに予算を通す事態に。また、リクルート事件で国会が紛糾した竹下内閣でも予算成立が危ぶまれると総理のクビを差し出してでも成立させてきたのが新年度予算。政権の命運を握る新年度予算案。何としても成立させたい自民党は予算案作成の責任者・小野寺五典政調会長も野党の要求に応じた修正に前向きな姿勢。翌日の夜、小野寺氏が自民党本部近くの中華料理店で待ち合わせた相手とは立憲民主党のカウンターパート・重徳政調会長。最大野党と自民党の幹部同士による異例の会食。予算の修正については煙に巻いたが翌日には、立憲民主党・野田佳彦代表が3.8兆円に上る修正案を公表。与党側との本格的な修正協議が始まることも決まった。予算成立後の次の課題も見据え、野党との駆け引きが山場を迎えている。