- 出演者
- 石丸幹二 坂下千里子 島崎和歌子
股関節に痛みや違和感を感じている人はかなり多いようだが、股関節は立ち上がるなど日常生活の中で日々酷使されている。そのため上手く付き合わないといつ異常が起きてもおかしくない。ちょっとした違和感でも放置すると最悪の場合寝たきりに繋がることもある。股関節の痛みに悩む人たちが全国各地から尋ねてくる高平先生によると股関節に痛みがない人も今のうちからある運動を始めると股関節痛の予防になり将来の寝たきりを回避できる可能性があると話す。重度の変形性股関節症だった女性がその運動で劇的に改善。平均10日で退院できる痛みが少なく日常復帰が早い人工股関節手術の最前線。股関節痛でテニスを諦めた63歳の女性が手術の3か月後に復帰。
オープニング映像。
今日のテーマは”つらい股関節の痛み・違和感名医が教える!最新の予防・改善法”。年齢を重ねると股関節が痛むことについて高平教授は運動不足で股関節周辺の筋肉などが凝り固まってしまう。病気であれば多くの場合の原因は変形性股関節症だと話した。股関節は通常軟骨で覆われていて滑らかな動きをするが、軟骨がすり減り骨同士が当たって変形する症状。患者数は多くて全国500万人以上と推定されている。先生によるとその原因は股関節の使い過ぎや老化、先天的な骨格の異常など様々で股関節の機能が低下すると痛みや違和感が生じやすいという。
股関節の機能低下がわかる2ステップテストを実施する。スタートラインにつま先を揃えそこから大股で2歩歩く。バランスを崩した場合はやり直し次にスタートラインからかかとまでの距離を測りその結果を身長で割る。この数値が1.3以上なら問題なし。0.9未満だと股関節の機能が低下し社会参加に支障をきたしているとなる。コカドさんは約1.4なので問題はなかった。石丸さんは約1.2で低下が始まっている結果だったが教授は年相応ではあるなどと言った。坂下さんも約1.2だった。島崎さんは約1.1と4人のなかで最も機能が低下してた。それに対し先生は十分戻れる可能性はあると思いますなどと話した。
本日の健康カプセルの成分1日たった1分の3Dエンジニアリング。訪れたのは北里大学。武田さんは股関節痛が酷くて人工股関節の手術を検討している。寝返りを打っても痛くて夜中に目が覚めるなどと話した。武田さんは重度の変形性股関節症になっていた。武田さんの股関節のX線写真では右足の股関節の軟骨が削れ隙間がなくなっている。変形性股関節症に有効な高平先生考案の運動療法3Dジグリングを紹介。ジグリングとは貧乏ゆすりのことで3Dジグリングは股関節を立体的に動かす。3Dジグリングは痛み違和感の改善や予防の効果があるという。股関節に違和感を感じている斎藤さんは社交ダンスをやっており疲労からくる股関節の痛みが多いと話した。先生によると女性を支えるなどの負担の大きい動きが股関節の違和感の原因かも知れないと推察。X線で違和感の原因を調べると異常を発見。
社交ダンスの最中に股関節に違和感を覚えるという斎藤さんの骨の様子をX線でチェックすると、骨頭と呼ばれる骨の上にとんがっている骨があり、それが通常より少し出ている事がわかった。股関節を前に曲げていくとぶつかるが、これが繰り返されると炎症を起こしやすくなるという。3Dジグリングをし、滑液という股関節の液を充満させることで解消するという。滑液は関節内に偏って存在していることがあり、そのままだと関節が上手く動かず、炎症などの原因になる可能性があるそう。
佐藤さんは沢山歩いた次の日に、起き上がると違和感があるというが、X線で見た所股関節自体は正常だという。しかし骨盤が後ろに下がり、骨盤後傾という状態になっているそう。これは運動不足からくる体幹の筋力低下が原因。骨盤が後傾すると大腿骨のかかりが浅くなり、体重を受ける部分が減り、炎症が起きやすくなる。こうなった際佐藤さんは安静にしているというが、これが大きな落とし穴だという。
股関節に痛みがある時に安静にする方は要注意。病院に行かなかったり、安静にし続けると、痛みが取れないどころか骨が細くなったり筋肉が落ちていったりするという。40cmの高さから片足で立ち、3秒静止する「片足立ちチェック」というテストで佐藤さんの筋肉をチェックすると下半身の筋力低下が始まっていることがわかった。このままだと関節を支えられなくなり、骨が擦れ「変形性股関節症」になる恐れがある。3Dジグリングには筋トレ効果もあるためこれが有用だという。
- キーワード
- 変形性股関節症
3Dジグリング実戦。まずは背筋を伸ばし、足を肩幅に広げて立ち、両手を股関節の付け根に添える。次に両膝と股関節をやや深く曲げ、腰を落とす。骨盤を右回りに大きくゆっくりと10回回す。滑液が徐々に行き渡り、関節がスムーズに動くようになる。同時にスクワットと同じ太ももの筋トレにもなる。今度は左回りに10回回す。滑液には軟骨の栄養分があるため、長く3Dジグリングを続けると、軟骨の再生の可能性も期待できるという。骨盤を前に出したときに痛みが出る場合はお尻を後ろに出したままで回すのが良いという。
島崎さんは3Dジグリングについて「たった1分で良いのがいい」などとコメントした。3Dジグリングは万人に効果があるわけではなく限界もあると医師は言う。また、健康寿命の延伸という考え方もあり、そういう方には人工股関節の手術をおすすめしているとも話した。
- キーワード
- 変形性股関節症
週3でテニスを楽しむ63歳の戸山さんは人工股関節が両脚に入っている。55歳のときに股関節の痛みに襲われたという。痛みと戦い5年後、意を決して人工股関節を入れることに。現在の人工股関節の寿命は30年もあり、40~50代の患者も増えているそう。手術は骨盤を削って受け皿を入れ、次に大腿骨の頭を取り除いて器具を埋め込み、受け皿にはめ込めば完成。戸山さんが行った最小侵襲手術は、筋肉を裂けて人工股関節に変えるという手術だという。
最新の人工股関節手術「最小侵襲手術」。これまでの人工股関節の手術は大殿筋を切って股関節にアプローチする方法が主流だった。しかし最新の最小侵襲手術は筋肉を切らず、隙間から股関節にアプローチする。手術は約2時間で平均10日で退院可能だという。戸山さんは2020年7月に右足、2021年に左足を手術。3か月後にはテニスが出来るまで回復したという。去年の7月には諦めかけていた北欧旅行も実現した。
最小侵襲手術は現在、全国約40%の整形外科で行われている。手術に抵抗がある方でも治療法はあるという。股関節にヒアルロン酸を注射する方法が3年前に保険適用された。ヒアルロン酸を関節内に注射することで股関節の動きがスムーズになり、痛みや股関節昨日が改善する可能性があるそう。しかし効果を持続させるためには4週間に1度の注射が必要になる。体質的に合わない人は受けられないこともあるという。
「健康カプセル!ゲンキの時間」の次回予告。
エンディング映像。
「がっちりマンデー!!」の番組宣伝。