- 出演者
- 南利幸 井上二郎 赤木野々花
オープニング映像と挨拶。
憲法記念日のきょう日本国憲法は施行から77年を迎えた。憲法改正について岸田首相は自らの自民党総裁の任期中に実現するため、今年条文案の具体化を党派を超えた議論を加速させたいとしている。国会の憲法審査会では、自民党の派閥の政治資金パーティをめぐる問題を受けてメンバーが交代したことなどから、衆議院では実質的な憲法論議が先月から始まった。自民党は大規模災害など緊急事態の対応について「これまでの議論で論点が整理されている」として、条文案の作成に入るよう提案している。日本維新の会、公明党、国民民主党も同様に条文案の作成を求めている。一方、立憲民主党は「憲法改正について、政治とカネの問題を解決していない自民党に、改正を論じる正当性はない」として慎重かつ多角的に議論すべきとしている。共産党は「改憲のための議論は認められない」、れいわ新選組は「能登半島地震への対応などを優先すべき」としている。自民党は反対の立場の党も協議に参加する形で条文案の作成に入りたい考えで、与野党間で議論が続く見通し。最高裁判所・戸倉三郎長官は「憲法が実現する法の支配の重要性を自覚して司法の役割を果たしたい」と述べた。選択的夫婦別姓については「広がりが大きい制度なので、司法と立法の関係性も意識しながらその時々の状況のなかで的確な判断をしていく」と述べた。
外国為替市場では一時円相場が1ドル153円ちょうどまで4円以上値上がりした。先月29日にも同様の動きがあったことから日本政府、日銀が市場介入を繰り返しているとの見方が強まっている。円相場はきのうの東京市場で一時1ドル156円台まで値を戻したが、2日のニューヨーク市場では、市場介入への警戒感が一段と高まったことや、米国の長期金利が低下したことから一転して円高方向に動き、一時1ドル153円前半まで値上がりした。市場関係者は「市場介入への警戒感が高まりひとまず円高に動いているが、円安の流れに歯止めがかかるかは依然として不透明」と話している。
フランスを訪れていた岸田総理大臣はOECD(経済協力開発機構)の会合での演説やマクロン大統領との首脳会談を終え、次の訪問先・ブラジルへ向けて出発した。岸田首相はきのうOECDの閣僚級会合で演説し、経済安全保障などの強化に向けて同志国との連携を進めていく考えを強調した。マクロン大統領との会談では、中国を念頭に自衛隊とフランス軍が共同訓練しやすくする「円滑化協定」の締結に向けて交渉に入ることで合意した。今夜、ブラジル・ルーラ大統領と首脳会談を行い、アマゾンの森林保護に向けた支援強化を行う方針を伝えるほか、国際的課題での連携強化や奪炭素化への政府間の協力などを確認する見通し。
日本とEU(ヨーロッパ連合)は経済分野の課題を協議する閣僚級の会合をフランス・パリで開き、経済安全保障上の戦略物資である半導体や重要鉱物の調達にあたっては中国などを念頭に、特定の国や地域に過度に依存しないことの必要性などで一致した。会合には日本から上川外相と齋藤経済産業相、EUからはドムプロフスキス上級副委員長が出席した。齋藤経済産業相は「サプライチェーンイニシアティブを日本、EUで推進すると共に、同志国への拡大にともに努力していくことで合意できたことは大きいのではないか」と述べた。
連続テレビ小説「虎に翼」でも触れられている日本国憲法。第24条「婚姻の自由、両性の本質的平等」をめぐりながく続いている議論がある。民法750条「夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫または妻の氏を称する。」と定められ、結婚したら夫婦どちらかの名字にしなければならないとされており、94%以上が夫の姓を名乗っている。これについて「女性ばかり仕事や生活上の不利益が生まれ憲法に違反している」という人たちが繰り返し裁判を起こしている。一方「家族の一体感を保つために必要」という声もあり大きな議論となっている。
- キーワード
- 連続テレビ小説 虎に翼
今年3月、札幌地裁に事実婚などのカップルが“選択的夫婦別姓に関する訴訟を起こした。選択的夫婦別姓制度”の議論が始まったのは約30年前。1996年、政府は選択的夫婦別姓制度の導入を2度検討したがいずれも法案の提出に至らなかった。そうした状況を受けて初めて集団訴訟を起こされたのは2011年。2015年に最高裁判所の大法廷は夫婦は同じ名字にすることを定めた民法規定について「憲法に違反しない」と合憲の判断を示した。6年後の再審理でも「合憲」と判断された。最高裁が初めて判決を出したときの裁判官・山本庸幸氏は「1つの家族の姓はどうあるべきかというのが基本。95%が夫の姓を選択するというのは慣習の問題」と話し、社会にとってどちらの制度がよいかという議論と憲法違反かどうかの議論は異なると指摘する。一方、4年前の判決で「婚姻の自由や両性の本質的平等を保障する憲法に違反している」と連名で見解を示した元最高裁判事・櫻井龍子氏は「女性が姓を変えるなどいろいろな不利益を被っているという実態、現実、結果に立脚して、平等か平等でないかという評価はすべき問題。夫婦同姓を定める750条の規定は差別的規定」と指摘する。櫻井は旧姓「藤井龍子」として旧労働省で女性局長を務めるなど実績を積み上げたが、最高裁では旧姓の使用が認められず過去の評価を認識してもらえない経験をしたという。櫻井は今の名字の制度がある限り、差別意識は潜在的に残り続けるという。「95%前後の人たちが夫の姓を名乗っている構図は、夫が主で妻が従、夫が外で働き妻は中で家事をやるという役割分担意識を強める。違憲状態という判断を出すというのは最高裁がやらなければならない」と話してくれた。
NHKが先月行った世論調査では、夫婦別姓について「賛成」62%、「反対」27%だった。年代別では60代までは賛成が70%を超えたが、70歳以上は48%だった。かつて選択的夫婦別姓に関する裁判で、夫婦が同じ姓を名乗ることに関して剛健とした元裁判官の山本康幸さんは、選択的夫婦別姓に関して基本的な家族の価値観に関わり、戸籍などにも影響するため、国会などで議論すべきとした。また同じ裁判で夫婦が同じ姓を名乗ることを違憲だと考えた元裁判官の櫻井龍子さんは、選択的夫婦別姓に関して今後国会が動かない場合国会の怠慢ということで違憲という判断になるかもしれないと語った。今後司法と立法の場でどのような判断になるのか、今後も注視が必要になる。
自民・渡海政務調査会長がASEANのシン事務局次長と会談。日ASEANの連携強化を進めていくことで一致。
大型連休の前半には登山客が熱中症の症状を訴え、ヘリコプターで救助されたケースもあった。大型連休後半も暖かい空気に覆われ各地で夏日が予想されており、東京消防庁は対策の徹底を呼びかけている。東京・檜原村の映像。大型連休の前半には登山客が熱中症の症状を訴え、ヘリコプターで救助されたケースもあった。大型連休後半も暖かい空気に覆われ各地で夏日が予想されており、東京消防庁は対策の徹底を呼びかけている。
ADB(アジア開発銀行)の年次総会や、日本と太平洋の島嶼国などの財務相会議が3日〜5日まで旧ソビエトのジョージアで開催される。日本からは鈴木外務相らが出席し、低所得国の支援や気候変動対策などに関する議論に参加する予定。
為替と株の値動きを伝えた。