- 出演者
- 南利幸 清水敬亮 井上二郎 赤木野々花
オープニングの挨拶。
特別国会で衆参両院の本会議で総理大臣指名選挙が行われ、石破首相が再び選出される公算が大きくなっている。石破総理は公明党・斉藤新代表との会談で、政治改革の実現に向けて各党に協力を呼びかける考えを伝えた。斉藤新代表側は、収支報告書に不記載があぅた議員への対応など問題にけじめをつけるように求めた。野党側は、政治資金規正法の再改正を求めている。
選挙に勝利した次期大統領に対しては現職の大統領がホワイトハウスに招待して政権の移行に向けて協議するのが慣例で、ホワイトハウスは9日、バイデン大統領が今月13日にトランプ氏を招くことを明らかにした。4年前の選挙の後は当時現職だったトランプ氏が選挙結果を受け入れず、バイデン氏を招くことはなかったが、バイデン大統領は7日の演説で「大統領としての責務を果たす」などと述べていた。一方、トランプ氏は勝利宣言を行った6日の演説の後は公に姿を見せていない。南部フロリダ州の自宅で陣営幹部などと共に閣僚人事の検討を進めていると見られるが、7日、大統領首席補佐官にスーザンワイルズ氏を起用すると発表して以降は新たな発表はない。
地方創生を内閣の最重要課題としている石破総理は、新たな経済対策に施策を盛り込む考え。経産省では、地域経済活性化のため中小規模の水力発電・地熱発電の開発への支援策を検討している。政府は、2030年度の電源構成のうち水力発電を現在の7.6%から11%に、地熱発電を0.3%から1%に引き上げる目標を掲げている。
沖縄県や鹿児島県などで今月上旬にかけて行われた自衛隊と米軍の大規模演習。初めて行われたのが大量の負傷者が出たことを想定した治療や搬送の訓練。離島が攻撃を受けたという想定のもとより現実的な状況に対応するためとして実施された。背景にあるのが日本周辺の安全保障環境の変化。先月には中国が台湾周辺で大規模な演習を行うなど軍事的な動きを強めている。これまでにない訓練に乗り出した自衛隊。今、現場では何が起きているのだろうか。鹿児島県の徳之島。他国の部隊が島に上陸したという想定で自衛隊が偵察を行っていた。そのさなか、隊員が倒れていた。銃撃によって腕などを負傷し、大量に出血したという想定。衛生隊員が止血と痛み止めの応急処置を行う。さらに輸血などのため自衛隊の病院がある沖縄本島に向けてヘリコプターで搬送した。病院には鹿児島県と沖縄県のほかの離島からも負傷者役の隊員が続々と搬送されていた。その数およそ300人。銃撃やミサイル攻撃などによって負傷した想定。すぐに輸血が始まる。重傷者は手術室へ。爆発で腕が失われたと想定して出血を止める手術を実施。容体が重いケースは関東などにある自衛隊の病院へと搬送していた。
取材ではよりシビアなケースを想定していたことも見えてきた。治療の優先順位をつけるトリアージ。軽症は緑。中等症は黄色に分類。赤は命の危険があり、すぐに処置が必要な隊員。最優先に治療する。しかし、作戦中は通常の医療と異なり、赤よりも緑を優先するケースが出てくる。画面に緑で示された文字。1人で歩ける軽症の隊員をリストアップし、前線に復帰させる手順も確認していた。さらに今回の演習では隊員に死者が出たことも想定されていた。自衛隊はこうした訓練を今後も進めていくとしている。専門家は「これまでにない訓練を行うのであれば国民の理解がより欠かせない。その上でこうした事態が現実にならないようにするための努力が一層求められる」と指摘している。
気象情報を伝えた。
フィギュアスケートNHK杯女子シングルフリーが行われ坂本花織が231.88で3年ぶりの優勝を決めた。
フィギュアスケートNHK杯男子シングルフリーが行われ鍵山優真が冒頭転倒するも持ち直し300.09で優勝し連覇を達成した。
将来的なMLB挑戦の意向を表明していた佐々木朗希投手について、ロッテはポスティングシステムによる移籍を容認すると発表した。佐々木は25歳未満のため、ポスティングシステムでの移籍なら契約金や年俸額などが制限され、球団への譲渡金が限られる。
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- 佐々木朗希千葉ロッテマリーンズ
国スポ=国民スポーツ大会について。去年までの名称だった国体のほうがなじみがあるかもしれない。ことしの佐賀大会にはおよそ1万8000人の選手が参加した。各都道府県の持ち回りで行われている国内最大級のスポーツ大会で現在は2巡目の後半。今この国スポが岐路に立っている。東京オリンピック金メダリストの競泳、大橋悠依さん。自身の引退レースに選んだのが特別な思いを持ってきた国スポだった。今、この国スポを見直す動きが本格化している。「都道府県対抗が時代にそぐわない」「開催自治体の負担が大きい」などの課題が上がり、有識者会議で議論が進められている。去年の開催地、鹿児島。特に負担となるのが会場の整備だといい、鹿児島市では競技団体からさまざまな指摘を受けて改修に追われた。4つの施設の整備費を含め市が負担した開催費用はおよそ39億円に上った。さらに9月から10月という観光シーズンに選手などの移動手段や宿泊施設を確保することにも苦労した。負担の一方で地域にスポーツが根づき、活気が生まれたケースもある。栃木県日光市の今市地区は昭和55年の国体でホッケーが行われ、今も多くの市民が競技に親しんでいる。当時の国体に少年女子で出場した栃木県ホッケー協会の関根由美子さん。ホッケーと縁もゆかりもないところから県外の指導者を招いて地域一体となった強化で好成績を残した。それ以降、普及と強化の取り組みは続き、専用グラウンドも整備。日本代表選手も輩出し、地元の子どもたちを指導する好循環が生まれている。有識者会議は今年度中に意見をまとめる予定。
きょうの特集のテーマは「温暖化」。あす開幕する気候変動対策を話し合う国連の会議COP29について国際部の堀デスクと共に伝えていく。今回の会議の注目点について。まずは米国で温暖化対策に消極的なトランプ氏が大統領に返り咲いたことで国際的な合意への不透明感が増す中、一致した対応を打ち出せるかという点。トランプ氏は前回の任期中、COP21で合意した地球温暖化対策の国際的な枠組みパリ協定から離脱、その後、バイデン政権で米国はパリ協定に復帰したがトランプ氏は再び離脱する方針を明確にしている。主要な支援国の1つ、米国が再び離脱すれば各国の姿勢にも影響が出るだけにトランプ氏の動向を各国が注視している。会議の想定テーマについて。まず温室効果ガス削減目標の見直しに向けた議論。パリ協定では、世界の平均気温の上昇を産業革命前と比べて1.5度に抑える目標を掲げた。各国はそれぞれ削減目標を示しているが、不十分という指摘もあり、目標の引き上げで足並みをそろえられるかが鍵。そして化石燃料からの脱却。前回の会議では石炭や石油、天然ガスといった化石燃料からの脱却を進めることで合意しているが、再生可能エネルギーの普及も図るなど脱炭素をいかに進めていくかも問われている。さらに温暖化対策を推進するための費用をどう確保するか。特に先進国から途上国への資金援助を巡る議論が注目される。温暖化対策の遅れですでにさまざまな影響が出始めている。その1つが温暖化による海面の上昇や豪雨などによる海岸の浸食。こうした被害は、インフラがぜい弱な途上国というイメージがあるが、先進国でも深刻。特に海岸線が長い国々では住民の生活が脅かされているケースもある。フランスの現状を取材した。
フランス北西部ノルマンディー地方、世界的な観光地モンサンミシェルなどで知られる風光明媚な海岸が特徴。今、この地域の海岸も急速に姿を変えつつある。温暖化による海面の上昇で波が強く打ちつけることに加え、気候変動に伴う高波や豪雨の頻発化で海岸が浸食されていると指摘されている。崩落の瞬間を目撃したベルナールデルベクールさん。この土地で長年暮らしてきたデルベクールさん。海岸浸食は思い出の場所にも影響した。デルベクールさんの両親はもともと沿岸部に一軒の別荘を持っていた。しかし60メートルほどあった別荘から海までの距離は徐々に近づき、特にここ10年余りで数メートルにまで急速に縮まった。危険が迫っているとして、去年、自治体からの要請で家を手放した。フランスではすでに住民が退去を求められるケースが相次いでいる。フランス政府はことし4月、海岸浸食によって2100年までに国内だけで最大45万棟もの住宅が危険にさらされると報告。被害額は日本円で14兆円に上るおそれがあると指摘している。
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- モンサンミッシェル(フランス)海岸侵食
迫りくる海から持続可能な手段で陸地を守る方法はないか。今、フランス各地で新たな取り組みが行われている。それが、特殊な形状の網を海底に設置する実証試験。その仕組み。波や海流で運ばれる砂を網がとどめることで、徐々に海底に砂丘を形成。これが防波堤のような役割を果たし、浸食を食い止めると期待されている。護岸ブロックの設置などと比べ、費用も3分の1以下に抑制。環境への負荷も最小限にとどめ、一部では効果が現れ始めているという。地元の自治体は、被害の拡大を防ぐため対策を急ぐ必要があると訴えている。
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- モンペリエ(フランス)
国連がことし8月に発表した報告書では、世界の海面上昇は1993年から2002年までの10年間、平均で0.21cm/年だった。これに対して去年までの10年間は0.48cm/年で、上昇のスピードはこの10年で2倍以上になっている。また英国の科学誌は、気候変動と海面上昇がこのまま進行すると、世界の砂浜の半分が2100年までに消失すると分析している。被害の規模も甚大。英国では去年住宅地に迫る海岸浸食が確認されたほか、米国では年間で日本円にして750億円を超える被害が出ているとの推計もある。専門家は、先進国、途上国にかかわらず、対策が急務だと指摘している。課題山積の中で迎えるCOP29。議論を見ていくうえでのポイント。国際部・堀征巳の解説。今回は先進国がどの程度途上国に資金を拠出するか、来年以降の計画を決める場になるが、これまでも議論が紛糾した経緯もあり、対立を乗り越えていけるかがポイント。先進国も気候変動による課題を抱えていて、どこまで踏み込んだ議論ができるかも焦点。トランプ氏の当選が波紋を広げる中で各国が有効な対策を打ち出せるのか、議論の行方が注目される。
沖縄県の本島北部では局地的に雨雲が発達し、1時間に159ミリの猛烈な雨が降ったほか、各地で100ミリを超える猛烈な雨が降ったとみられ、気象庁は記録的短時間大雨情報を相次いで発表した。気象庁によると、湿った空気が流れ込んでいる影響で、沖縄県では大気の状態が非常に不安定になり、本島北部付近に発達した雨雲が次々と流れ込んでいる。気象庁は午前5時台から7時台にかけて記録的短時間大雨情報を相次いで発表。沖縄県の国頭村東部付近と西部付近、東村付近、それに大宜味村付近でも猛烈な雨が降ったとみられる。また午前6時までの1時間には、国頭村に内閣府が設置した雨量計で159ミリの猛烈な雨を観測。この大雨で沖縄県の国頭村と東村では全域に、大宜味村は一部の地域に避難指示が出されている。沖縄県と鹿児島県の奄美地方では今夜にかけて激しい雨が降るおそれがあり、特に沖縄県では局地的に雷を伴って猛烈な雨が降るおそれがある。沖縄、奄美ではきのう線状降水帯が発生し、鹿児島県の与論町に一時特別警報が出されるなど、記録的な大雨となって土砂災害や浸水などが相次ぎ、今も地盤が緩んでいる地域がある。土砂災害や低い土地の浸水、川の増水に厳重に警戒を。
全国の気象情報を伝えた。