NHKニュース7 (ニュース)
農林水産省が発表した今月16日までの1週間の、全国のスーパーでのコメの平均価格は5キロ当たり3892円。1年前に比べると実に1.9倍。野菜も高値が続いており、きょう公表された小売り価格、キャベツは平年のおよそ2.5倍、白菜もおよそ2.7倍になっている。スーパーや学校では、この状況を工夫で乗り越えようとしている。新潟市内のスーパーでは、新たに4分の1にカットしたキャベツの販売も始め、できるだけ客が手に取りやすいよう工夫しているという。東京・大田区にある小学校では校内でおよそ580人分の給食を作っている。頭を悩ませているのが、野菜の価格。サラダに使う量を減らして、価格の安い食材も取り入れつつ、子どもたちに必要な栄養やカロリーを満たすように献立の工夫も。ただ、野菜などの高値が長期化すれば、使える食材の幅が狭まり、提供できる献立の種類が限られるおそれもあるという。一方、農林水産省では、コメの生産者や卸売り業者などによる意見交換会が開かれた。卸売り業者からは、政府による備蓄米の放出で、価格が落ち着くことに期待する声。集荷業者の団体からは、「このまま高値が続くようであれば、ことしの新米を農家から集荷する際も競争が激化し、苦戦するのではないか」といった懸念の声が聞かれた。また、生産者からは「ことしは主食用のコメを増産する予定だ」といった声も出された。