- 出演者
- 天野ひろゆき 塚原愛
葛の堀り子・中山廣信さんのもとを訪ねた松井絵里奈。奈良県と大阪府の境にある葛城山で行われる葛掘りに密着した。中山さんは葛の枯れ葉や白っぽいツルなどを頼りに、複雑な生え方をしている葛の根のもとを見つけ出し、葛根を掘り出した。この日は4時間かけて40kgほどの葛根を掘り出したという。
葛の堀り子・中山廣信さんが、掘り出した葛根からでんぷんを取り出す様子を紹介。専用の洗濯機で洗ってでんぷんと繊維に分けるなどの作業を行い、6kgの葛根から取れるでんぷんは1.2kgほど。その貴重さから「白いダイヤモンド」と呼ばれている。取れたでんぷんは専門の加工場で精製。吉野さらしという伝統製法で加工され、0.08mmの網目を使って不純物が取り除くという。
スタジオの天野ひろゆきらが本葛で作ったくず湯を飲んだ。本葛はたんぱく質やイソフラボンなどが豊富に含まれ、栄養価も高い。乾燥させた葛の根は、漢方薬の「葛根湯」として使われている。よく似ているかたくり粉と比べて、本葛粉はでんぷんの粒子が細かいという。この2つはでんぷんの性質も違い、葛粉は水とでんぷんの結びつきが強く冷めても程よい粘りが持続しやすいという。
奈良市内にある料亭では、葛をさまざまな料理に取り入れている。本葛は補助的な役割にもメインにもなる食材であり、さまざまな料理に混ぜることで食感をグレードアップできるという。今回は葛を使っただし巻き卵の作り方を紹介。葛粉は、だしでしっかりと溶かす。卵が葛の成分によってコーティングされ、巻きやすくなるという。出来上がっただし巻き卵に、「吉野仕立て」といいう汁ものなどに葛粉でとろみをつける料理法を用いて作った鶏そぼろあんをかけたら「鶏そぼろだし巻き」が完成。続いて、奈良の郷土料理「奈良のっぺ」の作り方を紹介。昆布だしに里芋や厚揚げなどを加え、塩と醤油のみで味付け。本来の「奈良のっぺ」は里芋が煮崩れして出来たとろみが特徴だが、今回は葛をつかってとろみをつけるという。鍋の温度を高めにすると透明感のあるとろみに仕上がる。タイの切り身にも葛粉をまぶしてコーティング。「奈良のっぺ風 吉野汁仕立て」が完成した。
スタジオで天野ひろゆきら出演者が「奈良のっぺ風 吉野汁仕立て」や「鶏そぼろだし巻き」を食べた。松井絵里奈は「葛を掘る人が減っているので弟子になる人がいたら応援したい」とコメントした。
エンディング映像。
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