2024年1月25日放送 23:06 - 23:55 テレビ東京

カンブリア宮殿
【ライバルをマネしない!独自路線ファミレスの秘密】

出演者
村上龍 小池栄子 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

カンブリア宮殿
1人に1鍋で客が殺到!大人数でも楽しい新定番

東京目黒区にあるしゃぶしゃぶ専門店ではグループ客でも1人1鍋で出汁を自由に選べることで人気。出汁は8種類あり鍋は1つという不満を解消し人気を集めている。さらに出汁だけでなくタレも選ぶ事ができ、10種類以上用意されていて最後まで飽きずに楽しむことができる。これまでの常識にとらわれず、今の客のニーズを掴むアップデート戦略で予約必須の人気店に。ファミレス業界でもこうしたアップデート戦略で躍進しているチェーンがある。和食麺処サガミ 知立店はお昼どきに店内を覗くと、店内はお客でいっぱい。この時期特に人気なのは名古屋名物の味噌煮込みうどん。チェーン全体で年間166万食を売る人気商品。その他にもとんかつを始めとした和食全般は幅広く楽しめる和食ファミレスで、サガミがアップデートしたのは看板商品のそば。美味しさの秘密は店の入口にある。サガミではすべての店に石臼を設置し、店内で一から蕎麦をひく挽きたてにこだわっている。さらに生地作りでは足で踏む。

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しゃぶしゃぶれたす 中目黒本店和食麺処サガミ 知立店目黒区(東京)知立市(愛知)
ファミレスをアップデート 儲かる!食の客目線戦略

打ち立ての蕎麦を一つ一つ注文が入ってから湯がく。サガミの蕎麦は挽きたて、打ち立て、湯がきたてでアップデートした。これが客に受けている。蕎麦にあわせる天ぷらも独自に進化させた。その大きな特徴は海老天の衣。よくみるとまるで淡い雪のようにフワッとしている。これを生み出すのは独自の製法があり、それが衣を勢いよく油に投げるける。衣は海老に直接かけるのではなく油に投げ込むことで飛び跳ねた衣が空気を含みながら海老にのっかるという。またサガミでは、接客もマニュアル通りではなくお客を席に案内すると常連客らしく注文はいつもの。お客が注文したのはモーニングセット。しかし、メニューを覚えているのがすごいのではなく、トーストに塗るジャムやマーガリン、コーヒーも熱々が好みだと温め直して提供するなど客の好みを把握し、一人一人アレンジしている。こうした個別対応の接客が熱烈なリピーターを呼んでいる。こうした戦略を武器にサガミは中部圏を中心に138店舗を展開している。

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和食麺処サガミ和食麺処サガミ 知立店知立市(愛知)

サガミの会長の鎌田敏行は海外に数多くの飲食事業を立ち上げてきた元商社マン。サガミにやってきたのは2007年で苦戦する経営を立て直すためにやってきた。当時のファミレス業界は低価格を売りにしたチェーンが勢いを増し、激しい価格競争を繰り広げていた。決して安さが売りではないサガミからは客が次々に離れ売上は激減した。そこでもう一度客を呼び戻そうと、ある対策に打って出る。割引券の大量配布を行いどうにか窮地をしのごうとした。しかしそんなことをやり続けた結果2010年には過去最大の29億円の赤字に。厳しい逆風が吹き荒れる中で2011年に社長に就任した鎌田。当時の心境には従業員の全員の発想を変えなければいけないと感じたという。その中で従業員の接客をみていた所、客が料理の多さに困惑し残していた。鎌田は従業員にもっと減らしたほうがいいのでは?と言うと従業員は、たくさんあったほうが喜ぶと返してきたが鎌田が愕然とし考え方を変えなければいけないと感じたという。従業員たちは古い価値観に囚われて、客が本当に望むことをわかっていない。そこでお客への100万人アンケートを実施。大量に集まった客の本音の中には女性や高齢者向けの量が少なめで品数の多いメニューがほしい、値段が高くても美味しいうなぎが食べたいなどの社員が信じ切っていたことと実際の客の本音は違うことがわかった。これを受け鎌田は思い切った改革に乗り出す。

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サガミホールディングス伊藤忠商事名古屋市(愛知)和食麺処サガミ 四軒家店

鎌田が打ち出したのは時代のニーズにあった真の客目線の徹底。早速取り組んだのは大胆なメニュー改革。看板商品のそばの質を上げる一方でたまにはリッチなメニューも食べたいという声にこだわった豪華な御膳や、いろんなものを少しずつ食べたいという女性客にあわせた小鉢をいくつもつけた華やかなセットなど一からメニューを見直し一人一人の声を反映した料理をつくり上げていく。さらにはこれまで高齢者が喜ぶと思い、店の半分以上を座敷にしていたが、テーブル席に変更すると以外にも高齢者からは座敷は膝に負担がかかっていたなどの意見があった。こうした改革の結果、鎌田が社長に就任した二年後には黒字化を達成。その後のコロナも乗り越えて快進撃を続ける。鎌田は当時のサガミの社員の雰囲気については、2001年くらいまでは業績がよく、味も知名度もよかったので今は悪くても一過性のものだと過信していたという。実際客が減り続けているのに危機感がなかった理由に鎌田はこのままではまずいとは思ってはいたが創業者がいたので、その鶴の一声でなんでも決まっていく状況で、社員は自分で考えなくなり危機感を持たせないことが問題になっていたという。また鎌田は現場にいるとなかなか本当の客目線に気づきにくいというが、お客はこうすれば喜んでくれるということを信じ切っているのでそれを一生懸命やっているため、ぞのズレを戻すためにアンケートが必要だったという。

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うなぎひつまぶし(上)と麺サガミホールディングス味彩御膳
外国人客も大絶賛!老舗の食材で新ビジネス

愛知県岡崎市にあるまるや八丁味噌にサガミホールディングスの社員の大谷がやってきた。老舗で味噌を製造する会社で2年熟成させた八丁味噌は旨味が凝縮した濃厚なコクが特徴。さらに大谷はメニューを施策していたが創業320年の歴史をもつ京都の漬物店の漬物と佐賀で創業230年以上のざる豆腐など、老舗の食材を日本全国からあつめ、これらを使用したコース料理をつくり上げた。

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まるや八丁味噌名古屋市(愛知)和食麺処サガミ 一社店岡崎市(愛知)

新たな店作りに挑むサガミの大谷。全国の老舗食材を集めた会席料理を考案していた。日本の食文化を支える老舗を守りたいとの思いで立ち上げたプロジェクト。そのターゲットは訪日観光客。試食会が行われ、手応えは上場となった。今後も出展へむけてさらなる検討を進めることに。鎌田は今回考えてている店は老舗業態で、日本には老舗と言われる長い歴史の会社がたくさんあり、世界で創業100年を超える会社が7万社あり200年を超えるのは2000社などで、この老舗の食材を全部まとめて提供することができれば日本の歴史や文化をよりあじわってもらえると答えた。

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サガミホールディングス
コストカット主義と決別!不採算店が驚きの大変貌

鎌田がサガミとは違う方法で再生した味の民芸は、関東を中心に50店舗を展開している和食ファミレス。看板商品は手延べうどん。長時間熟成させた生地を人の手で丁寧に伸ばしてつくりあげたこだわりのうどん。こよなく愛されている人気の店だが、かつては売上が低迷し赤字に陥っていた。さらにその当時はコスト削減が現場で行われ、きれた電球も取り替えていなかったという。また味に直結する食材費の削減や人件費の数も大幅に削減。現場は疲弊しきっていたという。そんな状態の味の民芸を鎌田は迷うことなく買収した。その改革はサガミのやり方とは大きく違い、部下を信じて任せること。託されたのは当時鎌田の右腕だった大西。しかしいざ店を訪れると大西は大きな不安を感じたというが赤字を出さないことばかりを考えてばかりで、料理の提供時間もかかっていて厳しいと思っていたという。看板商品である手延うどんも、満足のいく味ではなかったという。

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味の民芸味の民芸 町田成瀬店町田市(東京)

味の民芸の再生を託されたサガミの大西。しかし店の看板商品の手延べうどんを食べたが満足できないのが一番の疑問だったという。その打開策を見出そうと店内を歩き回っていたという。その中で見つけたのは働く現場の従業員への思いだったというが、従業員はもっと美味しい料理を作りたいがそれが悔しいという思いを皆が持っていたという。その思いを汲み取った大西は2014年に味の民芸の再生に着手。真っ先に取り組んだのは、看板商品であるのに関わらず美味しくない手延べうどんの大改革。当時のコストカット戦略でうどんの原料に使用されていたのは安い小麦。大西はそれを最高級品に変えることを民芸の幹部に提案した。しかし猛反対をくらったというが大西は手延べうどんなら差別化できると信じ、最高のうどん作りに挑んだ。原料はもちろん製法も一から見直すこととし、手延の良さのつるつる感と喉越しを最大限に引き出したうどんをつくりあげた。さらにコストカット戦略を転換し、その分高くなったがそれ以上にお客を満足させる料理が次々と評判をよんだ。この状況に従業員にも大きな変化があり士気が上がった。わずか1年で黒字化を達成したという。鎌田は味の民芸の買収についてはどこに称賛があったか?についてはサガミと味の民芸は同じ時期に業績がよく、共に悪くなっていたと答えサガミが改革できることは味の民芸でもできると感じたという。また改革をした大西さんのやり方には大正解だと感じたと答えた。また最終的に大事なのはいかに人のやる気に火をつけるかだと答えた。

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味の民芸味の民芸 町田成瀬店和食麺処サガミ町田市(東京)

鎌田の原動力になっているのはITEZAという言葉。イスラエルに留学していた時に出会った格言で意味は「もしあなたが望むならそれはおとぎ話ではない」という意味。鎌田はこの言葉に胸を打つものがあったという。

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ぶぶか 吉祥寺吉祥寺(東京)和食麺処サガミ
麺料理で世界一を目指す!知られざる未来戦略

サガミグループの油そば専門店「ぶぶか」は現在も続く油そばブームの火付け役とされる都内屈指の人気店。サガミではそばやうどんいがいでもきしめんやパスタなど、様々な麺料理の店を展開。世界一の麺料理チェーン店を目指している。

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JINJINどんどん庵ぶぶか 吉祥寺吉祥寺(東京)味の民芸和食麺処サガミ手延べうどん 水山黒丸味玉油そば
(エンディング)
編集後記

村上は今日の総括に学生時代、イスラエルに住んだ。ITEZAという言葉に出会った。ヘブライ語の頭文字で意味は「もしあなたが望むならそれはおとぎ話ではない」今もなお重大な決断のときに自らに告げる。2011年、8年間黒字が1度だけという中、社長に。V字回復を宣言。イスラエルのことを思った。2000年もの間「流浪の民」だった民衆が国家を復活させたことを考えた。業務上の決断でどんな環境下でもできないはずはない。グループビジョンである「ナンバーワンヌードルレストランカンパニー」何としても具現化する。とした。

次回予告

カンブリア宮殿の番組宣伝。

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