2023年12月7日放送 23:06 - 0:25 テレビ東京

カンブリア宮殿
スペシャル【創業50年!ミライへ挑む 次世代セブンの闘い方】

出演者
村上龍 小池栄子 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

カンブリア宮殿
密着!セブン-イレブン革命

今回はセブン-イレブンを特集。1店舗の一日の販売額は67万円で、セブン-イレブンは圧倒的な強さを誇っている。その人気の秘密は商品のおいしさ。その裏にはつい食べたくなる仕組みがあるという。人気はとろ生カスタードの窯焼きシュー。このシュークリームが客の心を掴む秘密。セブン-イレブンが開いた会議では、集められたのはセブンのスイーツを作っている協力メーカー。あの窯焼きシューのリニューアルを行った。そして次々と並べられたのは9種のシュークリーム。チェーン店から有名スイーツ店などで今売れているシュークリームを持ち寄った。これを食べ比べ窯焼きシューのリニューアルの参考に。今最も売れている味わいを協力メーカーとともに徹底的に研究するのがセブンの流儀だという。 そしてシューやクリームの特徴を分析し、あるメーカーの味わいがターゲットとして持ち上がった。セブン-イレブンではどんなに売れている商品でも細かく改善を続けている。 このシュークリームは去年だけでも4回のリニューアルを実施した。この美味しさへの執念が客の心を掴み続ける。店舗数は2万1402店。売上は5兆1487億円に。コンビニ王者が仕掛け未来戦略を取材した。

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とろ生カスタードの窯焼きシューセブン-イレブンセブン-イレブン・ジャパンファミリーマートローソン千代田区(東京)

7NOWは食品や日用品など2800アイテムが注文できる。最短30分で宅配してくれるという。9月にはアプリでのサービスを開始。東京や北海道など9000店舗で展開し、今全国展開にむけて一気に動き出している。栃木県では近隣のセブン-イレブンのオーナーが7NOWの説明会に押し寄せた。24年度中に全国で展開予定だという。通常でも忙しい店舗業務にさらに7NOWが始まっても大丈夫なのか?と栃木県で店を経営する大塚さん夫婦が東京の店舗に見学にやってきた。注文は専用端末で受信し、店員は画面をみながら次々に商品をピックアップするだけ。揚げ物は注文が入ってから。大塚さんは不安を抱えながらも導入を決めたという。今セブン-イレブンの店舗で拡大中なのはカップ惣菜。

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7NOWセブン-イレブンセブン-イレブン 新宿中落合3丁目店セブン-イレブン・ジャパン宇都宮市(栃木)新宿区(東京)蓮田市(埼玉)

セブン-イレブンがカップデリの新戦略にやってきたのは福島県の生産農家。細長いミニトマトを栽培しているがこれは地元の名産のフラガールトマト。セブン-イレブンのカップデリのために栽培を大量に始めたという。これはセブンが始める地域戦略。全国で始まっている地域の食材を使った商品を地域ごとで販売する地産地消のものづくり。水戸のオフィスで行なわれていた試食会では地元指導で作った商品が。この地産地消の戦略で地元の協力メーカーの意識も高まっていた。茨城の店を尋ねるとカップデリだけでなく、地元の食材を使用した様々な商品を販売していた。

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いわき市(福島)セブン-イレブンセブン-イレブン・ジャパンセブンイレブン結城50号バイパス店フラガールトマトワンダーファーム水戸市(茨城)結城市(茨城)

福島県にセブンの新たな戦略を立ち上げてきたのはセブン-イレブンジャパン社長の永松文彦。ちょっとした合間でも店舗見学を欠かさない。若き日の永松は福島近隣の店舗を相談員として廻っていた。1980年に入社した永松は四年前に社長に就任。次の50年を見据えた改革を矢継ぎ早に実施し7NOWや地産地消戦略などこれまでのセブンには考えられなかった新たな戦略を推し進めてきた。スタジオには地域を応援する商品が並んだ。永松は地域ごとの商品を増やしていく遺留には二万店舗がある中で2000万人の客が一日押し寄せるとそれぞれ地域ごとにニーズが違うことがわかったという。それぞれの地域の食材を使っていこうと始めたという。いぶりがっこと煮卵の燻香ポテトサラダに村上と小池は美味しいと答えた。またおにぎりの種類が増えているというが、梅こんぶのおにぎりは食物繊維が豊富なもち麦を使用し、血糖値の上昇を穏やかにするという。また商品についても毎週100種類の新規商品を入れているという。また宅配についてはまとめて宅配をするタイプと、すぐ届けるタイプがあるが、すぐ届けるタイプは日本社会で確立できていないという。

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7NOWいぶりがっこと煮卵の燻香ポテトサラダセブン-イレブンセブン-イレブン・ジャパンセブンイレブン 福島五月町店下仁田産生芋を使ったピリ辛こんにゃく信州産きのこ使用炊き込み御飯おむすび出雲産しいたけのうま煮梅こんぶおむすび福島市(福島)

今年6月にセブン-イレブンが開いた加盟店向けの非公開イベントが開催した。関東エリアを中心とした2500人のオーナを目の前に永松が口を開き、長い間行なわれてこなかった懇親会を永松が再開したという。そもそもなぜそこまで加盟店との連携を大事にするのか?それはある大事件が関わっていた。それは四年前にコンビニの根幹である24時間営業をめぐり一部の加盟店が異を唱える動きを起こした。

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セブン-イレブンセブン-イレブン・ジャパン千葉市(千葉)千葉県日本コンベンションセンター国際展示場岸田文雄

2019年にあるセブン-イレブンの加盟店が人手不足から24時間営業をやめて時短営業を強行。これに対し一部の加盟店が同情しセブン-イレブン本部へ異を唱える動きが広がった。2018年には加盟店で働くスタッフの残業代の一部が未払いだった事も発覚。加盟店との信頼関係を失う信頼が社長就任直後に発生した。その後永松は24時間営業の新たな枠組みをつくるなどし加盟店との関係改善を行ってきた。その念願が長年中止されていた加盟店との懇親会。永松の熱いスピーチが終わるとその後はセブン-イレブンのオーナーと一人一人記念写真を行った。豊洲にあるセブン-イレブン1号店。オーナーの山本さんは元々酒屋を経営していた。セブン-イレブンをアメリカから日本に持ち込んだ鈴木敏文は、掲げたのは日本の中小小売店をセブン-イレブンで近代化させて活性化させること。当時増え始めた大型店の構成の中で町の個人店が生き残る新たなビジネスとしての生き残り。全国のセブン-イレブンの98.8%がフランチャイズ加盟店だという。永松は入社以来20年は全国の加盟店を廻り続けている。千葉県の店舗には33年前にオーナーになった孫山さんが。夫婦で店を切り盛りしていたが、永松がこの店舗を担当したのは孫山さんが最も苦しかったという40歳の頃。身内が倒れるなどし、店の経営を続けられるかわからないという状態の中、さらに競合が増えて売上が減る中で永松はコンビニビジネスの基本を伝えたという。今では3店舗の店を経営するまでになったという。

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セブン-イレブンセブン-イレブン 千葉おゆみ野中央8丁目店セブン-イレブン 豊洲店セブン&アイ・ホールディングス千葉市(千葉)山本憲司鈴木敏文

今全国のセブン-イレブンでは驚くべき変化を遂げる。平野さんは二代目のオーナーで、先代の母親の辻井さんはここは元々肉屋だったがスーパーができ、このままでは立ち行かないとセブン-イレブンを始めたという。また最近孫が働き始め親子三代になりつつある。永松はセブン-イレブンについては創業者の鈴木敏文が町の酒屋を切り替えていくというアメリカにもなかったやり方で既存の中小小売店の近代化と活性化が創業の理念だという。また加盟店のオーナーに関しては専業主、経営者としての意識をどれだけ高められるかが非常に重要だという。また若い頃には地域の店舗の相談員もしていたというが、初めて 店主と一緒に近隣の住宅に一緒にチラシを入れたという。その結果功を奏し売上も上場なり、小売業はお客を一人一人大事にすることが大切で、加盟店オーナーと一緒にやることが大事だと学んだという。

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セブン-イレブンセブン-イレブン・ジャパンセブンイレブン五所店市原市(千葉)鈴木敏文

セブン-イレブンの最近の大ヒットはスムージー。マシンにセットすれば作りたてが味わえる。3月から本格展開し、累計2600万杯を販売。導入した理由はセブン-イレブンの弁当で廃棄していたブロッコリーの茎などを丁寧に処理して有効利用している。セブンのエコ戦略では、最近増えている白い弁当容器では環境に配慮した容器を使用している。年間のCO2排出量は800トン削減。またカップデリの蓋をシール方式にしてプラスチックを削減した。また埼玉県三郷町のセブンイレブンでは最新型の太陽電池を使用した店舗に。また日陰でも発電できるというペロプスカイト太陽電池を使っている。売り場の中にパネルがあり、室内の照明で発電できる特殊な太陽電池を。電気を大量に使用するショーケースには冷気を外に漏らさない仕組みを行っている。全面に三重のエアカーテンがある最新式で、中の冷気が店内に逃げない仕組み。そんな徹底的な省エネを行い、太陽光パネルをびっちり設置し、余った電力は発電した電力を蓄電し、夜間に利用している。

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セブン-イレブンセブン-イレブン 三郷彦成2丁目店セブン-イレブン・ジャパン三郷市(埼玉)

スタジオではセブンイレブンに設置されているスムージーを小池が体験した。小池は味の感想に美味しいとこたえた。永松はスムージーについては商品のフルーツや野菜で形が悪く、廃棄されていたものを活用しているという。永松はお客のニーズに応え続ければ飽和はしないと答えたが、また容器も透明にして容器を環境に配慮したものにしたことについて、見た目の良さを優先するか環境をとるかでは環境に優しいを選択したという。また店舗では電気を使っているが、テスト店では二酸化炭素の排出を半分にしようと全体的なコストが多くかかるのでまた全国展開はできていないが、これからの社会に必要なことなので進めているという。

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セブン-イレブンセブン-イレブン・ジャパン

セブン-イレブンでの冷凍食品の販売額は19年度上期から23年度上期には150%に。セブン-イレブンは冷凍食品作りにも執念で挑んでいる。人気の熊本の名店の天外天が監修した冷食ラーメンは7プレミアム 天外天 豚骨ラーメン。わずか3分半で温めた容器のままにんにくの効いた美味しいスープと麺が楽しめる。それを作っているのは群馬県にある広大な工場。セブン-イレブンの弁当作りを支えてきた協力メーカーの武蔵野がセブンのためだけに作った冷凍工場。

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7プレミアム 天外天 豚骨ラーメンセブン-イレブンセブン-イレブン・ジャパン太田市(群馬)春日部市(埼玉)武蔵野7プレミアム 海鮮お好み焼

天外天のラーメンが美味しく仕上がるのは最新技術が使用されている。熟成させたこだわりの麺は9割ほどで茹で止めをし電子レンジで温めても美味しく仕上がるようにしている。また3分版で温められる理由は独自開発の容器。上の部分に乗せているのは、凍らせて砕いたスープ。下には麺とタレが。これをレンジで同時に加熱することで麺が短時間で美味しく茹で上がる。永松は以前は冷凍食品は主婦が弁当のおかずを買うケースで利用されていたが、今は冷蔵庫も冷凍庫も大きいものが増え、すぐ食べられるおにぎりやラーメンなどをいろいろな商品を冷凍にして必要な時に食べるという生活習慣に変わってきているという。またイノベーションの意識が強い理由に永松はフランチャイズビジネスであり、直営ビジネスの場合では全店あわせて結果が出ればいいか、フランチャイズでは全店の合計が良ければいいではなく、1店1店すべてが良くなければいけないと答えた。セブン-イレブンの本社では昼時ともなると幹部が集まる。昼食がてらに幹部たちに新商品のチェックを行っている。新商品のジェノベーぜの商品のソースを国内産に変えたという。

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7プレミアム 天外天 豚骨ラーメンセブン-イレブンセブン-イレブン・ジャパン千代田区(東京)太田市(群馬)武蔵野海老のトマトクリームスープパスタ

セブン-イレブンといえば伝説的な業績を残した創業者の鈴木敏文。1973年に、中小のスーパーマーケットチェーンのイトーヨーカドーの新規事業としてアメリカにあったセブン-イレブンを日本で展開した。鈴木の功績は、単にコンビニを日本に広げただけでなく、おでんを販売やおにぎりの商品化、公共料金の支払いをコンビニでもできるようにしATMも設置した。今あるサービスは鈴木が発祥だという。そんな伝説の経営者の鈴木からコンビニの商売を叩き込まれたのが永松。その入社直後には商品の販売情報を管理できるPOSシステムが導入された際に永松はその便利さ自分で計算しなくても売れ筋がわかるようになると喜んでいた。しかし、鈴木は売れ筋をみるのではなく売れていない死に際の商品をみて、新商品と入れ替えて次に売れる商品を見つけ出すことが大切だと訴えた。鈴木は常に消費者のニーズ対峙し、時代の変化をさきどりした。鈴木がその中で最も大切にしたのは幹部たちとの昼食会。その精神は今も揺るがないという。永松は大きい店は薄利多売ができるがセブン-イレブンは店舗が小さくそれができないので価格ではなく商品の味や品質にこだわってきたという。また創業者の鈴木敏文については店舗の経営相談員が毎週本部に集まり鈴木の話をよく聞いていたという。また印象的だった話や大事にしていることには変化への対応と基本の徹底だと答えた。また小売業は地道な努力が必要だという。

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イトーヨーカドーセブン-イレブンセブン-イレブン 紋別渚滑店セブン-イレブン・ジャパン紋別市(北海道)鈴木敏文

永松は50年も経過するとエリアごとの状況や店の数も増えてくるという。北海道の北見市の客単価で言えば、一人あたりの購入金額と東京・銀座の客単価を比べれば北見が2倍高いという。一般的に考えると逆ではないかと思われるが買い方や使い方が違うので同じやり方では売らないという。そこで紋別市の店舗に行ってみると変わった商品には北海道ならではの商品が並んでいた。またチョコミントサンドは北海道限定で発売しているが、ハッカが地元の名産品なために作られた。

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セブン-イレブンセブン-イレブン 紋別渚滑店セブン-イレブン・ジャパンチョコミントサンド紋別市(北海道)
(エンディング)
編集後記

村上龍は今日の総括に、1982年、POSが導入されたとき、これで電卓を叩かなくても売れ筋商品がわかるようになる、と喜んでいたら鈴木敏文氏はまったく逆のことを言った。「売れ筋を見るな。売れていない死に商品を見きわめて、それを外して新規商品を入れ替えろ」この50年ですべての都道府県に2万1千店以上の店を出し、1日に2000万人が来店。社会のインフラとなった。セブンの看板は、店という感じがしない。公共物のようにわたしには見える。常に新しいことに挑戦してきた。50年かけて、わたしの心に浸透し、そうなったのだ。とした。

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セブン-イレブン鈴木敏文
次回予告

カンブリア宮殿の番組宣伝。

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