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- 長谷川博己
オープニング映像が流れた。
物価高の日本で最近定着してきた年末の大型セールブラックフライデー。ネット通販最大手のアマゾンは商品が大幅割引され、会員なら注文当日の配送でも送料無料。しかしその影でアマゾンの荷物を運び届ける現場は時間との戦いに追われていた。その配達員には個人事業主も多く、配達員の小野さんは、アマゾンと契約する配送会社から委託された。小野さんは元サッカー部の25歳。健脚をいかして3分に1個のペースで届けている。缶やペットボトルのまとめ買いのものがあるが、配達員泣かせは時間指定なのに留守だった。来たことを伝票で知らせ再配達をすることに。アマゾンや楽天市場など、ネット通販の普及で急増する宅配の荷物は年間50億個を越える。去年11月には大手の配送遅れや、受け入れ停止が相次ぎ、危機的状況に。便利で快適な暮らしを支えるために配送は夜まで続く。配送のタイムリミットは夜9時40分。それ以降は翌日に持ち越し。小野さんは前職で人間関係に疲れ、一人仕事に惹かれて配達員に。報酬は一日1万9000円で、個人事業主のために車は自前、燃料、駐車場なども自己負担。一日の荷物量も250個にまで増えている。送料無料という謳い文句はこうして成り立っている。荷物が増えても報酬は変わらず定額制。このまま続けていいのかと疑問を持ち始めている。今回は配達員、国の肝いりで始まった物流Gメンの活動にも密着。
長谷川博己が再配達に嘆く映像が流れた。
神奈川県・横須賀市でアマゾンと契約する配送会社から仕事を請け負っている本田さん。アマゾンの配達員向けアプリは、業務内容を管理し配送ルートも確認できる。今年68歳になる本田さんは、当初はスマホの扱いに苦労したが、使いこなせるようになったという。この日の荷物は180個ほどで、エレベーターのない建物も多く、階段で登る。本田さんは元々自動車関連の企業に勤めていたが10年前に運転が好きで転職しこの業界へ。アマゾンの配達は7年前から続けている。配送契約は様々だが本田さんの場合は消費者が注文するとアマゾンは仕分けなどを行ったのちに配送会社に委託。本田さんのような個人事業主と契約し仕事を請け負う。アマゾンとの契約関係はない。しかし、本田さんには忘れられない体験があるという。四年前に配達が終わらず急いでいると、ポストに投函しようと手を伸ばしたその時、階段から転落し腰椎を骨折したという。入院することになり、二カ月間の休業を強いられた。労災を申請すると配送会社に伝えたが認めないと言われたという。
納得しかねた本田さんは自ら労働基準監督署に労災を申請したが、一年後に認定され、個人事業主の配達員では日本で初めての判断と言われている。夜10時半、配達を終えて帰宅するのはいつもこの時間。配達の現場で、働き続けてきた本田さんは、今大きな問題を感じている。荷物は増える一方なのに報酬は上がっていない。元々の報酬は、個建てという、荷物の数に応じて支払われる出来高制だった。しかし、6年前にアマゾンが配送会社との契約を変更し車建てという、車1台あたりの定額制になったという。それに伴い、配達員の報酬も車建てとなり、定額制に変わった。本田さんは配送会社から、荷物は増えないと説明されていた。しかし倍増していて、一日の報酬は1000円しか上がっていないという。この実態となんとかしたいと思っていた本田さんは、頼っているという東京ユニオンへ。非正規は派遣、フリーターなどの誰でも一人から加入できる労働組合。本田さんは配達員仲間と団結し、配送会社とアマゾンに待遇改善を求めている。
4年前には配達員十名で、労働組合を結成。記者会見で本田さんは現状の過酷な環境を訴えた。16名の配達員で契約する配送会社を提訴。現在係争中だという。個人事業主でも実態は、配送会社の指示に従う労働者だとして残業代の支払いを求めている。会社側は雇用関係がないことなどを理由に原告側の主張を認めていない。
番組の取材班は個人事業主のアマゾン配達員と契約している会社のゴーパルのトップを直撃。ゴーパルはアマゾンの複数の拠点を運営し、配送まで一括で任されている数少ない会社の一つ。自ら配達員だった中村さんは一年前に社長に就任した。宅配業界の改善に繋がるならと、実情を明かしてくれた。中村さんは個建てが車建てになった真相には価格構造については自分たちが設定したものではないという。配送会社には裁量はなく、荷物は増えた割に報酬があがっていないということには、率直に思っているがテクノロジーの進化の中で、数としては2倍だが、大変さが2倍になったかと言えばそうではないと感じていると答えた。さらに荷物の数だけで議論していいものかとも感じているという。また労働時間が週5日で一日12時間、荷物が一個80円で一日240個あるという状況については、労働時間が短いとも思わず、荷物量が少ないとも考えてはいないと答えたが、配達員が選んだ仕事だとも感じていると答え、報酬を上げていきたいと答えた。またアマゾンは本当に現場のことをよくみてくれているという印象があると答え、これは皆の問題と捉えてほしいと語った。
送料無料に惹かれて購入する消費者と大量の注文を受け続けるアマゾン。物流拠点を増設し、効率化し当日配送などを実現している。配達現場では、アプリを通じて荷物量やルートを最適化し、再配達をなくす置き配も普及させ配達員の働きやすさを整えてきた。不満に声がある一方で、多くの人が配達員の仕事を選び、アマゾンの荷物を配達しているのも事実。取材を進める中でアマゾンと契約する配送会社の幹部は、その実情に配送会社はアマゾンの顔色を伺った仕事をしなければいけないという。
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アマゾンの荷物を配達しているのも事実。取材を進める中でアマゾンと契約する配送会社の幹部は、ぞの実情を語った。配送料金を上げてほしいと強引にも言えず、そう言えば他のところにという話になるという。またアマゾンは配達会社を点数にしていて、何点だったと配達品質、効率、運営に携わるビジネスがあり、それにより来年度以降のビジネスの影響もあると答え、配達会社はアマゾンの顔色を伺った仕事をする必要があるという。アマゾンに改善してほしいことに、送料無料について実際に人が動いているのにお金がかからないのはありえないのでお金を取るという決断をしてほしいと答えた。
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アマゾンの配達員やUber Eatsなどのプラットフォームを介して仕事を行うプラットフォームワーカーが今急増している。その新しい働き方を巡る責任のあり方に専門家はプラットフォーマーの責任などを追及できるかはなかなか難しい問題。プラットフォーマーは部外者として提供してるだけと言っていいのか、対話の場を設けるのが妥当だとした。アマゾンジャパンの本社がある、目黒に配達員が集まった。その中には本田さんの姿が。make amazon payという、世界同時開催の抗議活動。アマゾンは本田さんたちと話し合いの場を設けたことはないという。配達現場の実情を直接訴えたいというのが願い。アマゾンの担当者と思われる人に要望書を手渡したが、今も回答はないまま。今回アマゾンにインタビューを申し込むと文書で、配送に従事する方の雇用、契約、稼働管理、支払いは配送会社にて責任をもって行っている。また配送会社に対し報酬の支払いに関する体制整備や支払い状況に関する定期・臨時の監査も実施し、法令やポリシーを遵守していないことが確認された場合は適切に対処するという。今後も送料無料のサービスを続けるかには、回答はなかったという。
トラック業界は一昨年に働き方改革の解消となったが、未だ改善が進まずに問題となっている。国土交通省はそこでトラック物流Gメンを発足。働き方改革で運転時間は短くなり、ドライバーの拘束時間は40分現象。しかし積み荷おろしの荷待ちや荷物をおろす荷役の時間は1分しか減っていない。物流Gメンはそれらを是正するために荷主企業を監視する専門部隊。対象行為に目を光らせ、最も重い勧告では社名を公表し、企業には改善報告が義務付けられる。7月にGメンが所属する国土交通省の研修センターに全国から30名の新人Gメンが集められた。学ぶのは荷主企業への接し方で、国交省・中国運輸局の田中幸久さんは物流Gメンの発足時から引っ張るキーマン。
広島に軸足をもつ田中さんは、早朝からドライバーに話を聞いて回るのが日課。血の通った活動には現場通いがかかせないとGメンになって気付いた。高校卒業後に国土交通省に入省。運輸畑一筋の叩き上げだという。しかし、現場との間を感じたと答え、世の中のためになっているかどうか?と感じ現場に来ることで反応がわかるという。10月に物流Gメンの集中監視月間がスタート。田中さんの元には全国からの告発が来ており、全国のドライバーの切迫した声が。悪質な企業には改善を要求する。まずは確認のために告発したドライバーから聞き取り。5日後に霞が関では、全国から物流Gメンと公正取引委員会の精鋭が集結した。田中さんが本省にかけあって、都内の合同荷主パトロールが実現。告発情報があった荷主を中心にまわるが中には大手有名企業も。田中さんは用意周到に下見を済ませていた。
長谷川博己がGメンを解説した。
国土交通省の田中さんがGメンとして物流会社を訪れた。中規模の運送会社である大手メーカーから荷物を託されているという。これまで契約を打ち切られることを心配し、荷主に強く言えなかったという。同じ頃本省では、全国から寄せられる情報の分析に取り組んでいた。中には全国に拠点をもつ、大手運送会社への告発も。集めた情報の信憑性や悪質性を見極めて勧告先候補を6社に絞った。先月に勧告先の選定会議が行われた。判断を下すのは全国のGメンを束ねる佐藤和義室長。勧告が決まったのは大黒天物産。西日本を中心に激安スーパーなどで知られるラ・ムーなどを 展開。やすさを武器に展開している。しかし消費者に歓迎される一方で、ドライバーへの負担は改善されなかった。
大黒天物産に取材を申し込むとドライバーの労働環境改善のために荷待ち時間を減らす努力を行っていくと書面で回答。これまでも再三是正指導をうけてきた大黒天物産だが、環境改善は本当になされるのか?Gメンの監視は続いている。Gメン発足から2年半、現場の変化に助かっているとの声が上がった。4月の法改正で荷主企業には荷待ち短縮などを計画・報告を義務化する。
アマゾンの荷物を配達している本田さんは、アマゾンに対してある提案を思いついていた。
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クリスマス前夜は配達が忙しくなる時期。本田さんはアマゾンに思うことについて、クリスマス用ならそういうシールがほしいと答え、絶対に届けなきゃいけないと感じると答えた。また若い配達員の未来を心配していると答えた。
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エンディング映像。
「ガイアの夜明け」の次回予告をした。
