2025年3月7日放送 4:15 - 5:00 NHK総合

国際報道
2025 台湾・228事件 “民主化の原点”を未来へ

出演者
栗原望 油井秀樹 酒井美帆 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

(ニュース)
情報面の支援も停止 一方 対話めぐる動きも

同盟国軽視ともいわれるトランプ大統領に対しヨーロッパでは危機感が強まっている。マクロン大統領は核兵器への抑止力を欧州へ拡大すると発表。またEUは今夜特別首脳会議を開催。ウクライナをどう支援するのか協議しているものとみられる。物別れに終わったウクライナとアメリカ首脳会談のあと、トランプ政権はウクライナへの軍事支援を一時停止。ラトクリフ長官は情報面での支援も一時停止にしたと明らかにした。一方で両国の今後の対話をめぐる動きも。ウォルツ大統領補佐官はウクライナのイエルマク長官と電話会談したこと明らかにしたうえで「いい話し合いができている。短期間のうちに動きがみられると思う」と述べている。ゼレンスキー大統領は会談の再調整に向け進展を示唆。

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EU 特別首脳会議開催「再軍備計画」を協議

EUは今夜特別首脳会議を開く。ゼレンスキー大統領も招待されている。トランプ政権が欧州各国に国防費増額を迫る中、欧州の安全保障に向けどう取り組むか協議。フォンデアライエン委員長は127兆円規模の資金確保目指すヨーロッパ再軍備計画を発表。停戦が実現した場合ウクライナの安全の保証にEUとしてどう関わるか議論する見通し。

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仏 マクロン大統領”「核の傘」を欧州に拡大 検討”

マクロン大統領はロシアの脅威が欧州に差し迫っているとして、欧州各国が防衛力を強化しウクライナへの支援を継続する必要があると強調。仏の核抑止力を欧州へ拡大する考えを明らかにした。

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米への不信感は/欧州各国の受け止めは

パリから中継。ヨーロッパもアメリカとともにウクライナを支援してきたにもかかわらず、トランプ大統領の大きな方針転換に裏切られたと感じ不信感を強めている。フランスの雑誌ではトランプ大統領を「モスクワの男」「略奪者の仲間」と非難。世論調査ではアメリカはもうフランスの味方とは思えないという回答が73%にのぼっている。核抑止についてのフランスの提案についてヨーロッパ諸国からは評価や真剣に受け止めるべきといった声があがっているが、実行に移すには、核兵器をどこに配置しどのような基準で使用するのかなど検討しなければならないことが多くあり、アメリカに代わる抑止力を提供できるのかは不透明。

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油井’s VIEW:アメリカ軍事・情報支援 一時停止 ウクライナ戦況に深刻な影響も…

トランプ政権はウクライナに対し軍事支援に続き、情報支援の一時停止にも踏み切った。ゼレンスキー大統領の対応次第で再開することを示唆しているが、戦況への深刻な影響が懸念されている。懸念されるのはこの支援停止期間にロシアがウクライナへの攻撃を強める事態。アメリカの戦争研究所は数百万人の市民に影響を及ぼすとしている。これらの一時停止はトランプ政権が進める和平交渉に協力するよう圧力を加えるものとみられるが、同時に市民の犠牲増加が懸念される。アメリカのハドソン研究所によるシナリオは、最良のケースはアメリカとの関係修復、クルスクの占領維持、米外交圧力でロシアが領土交換を含む包括的停戦を協議すること。最悪のケースはアメリカとの関係悪化、軍事・情報支援停止、クルスクの撤退や東部などの領土を奪われること、犠牲者の急増や降伏。2つの中間とも呼べる管理された衰退状態などが考えられるという。

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トランプ政権とハマス 異例の直接交渉

中東情勢もトランプ大統領の動きをめぐり揺れている。トランプ政権とハマスとの異例ともいえる直接交渉を行っていることが明らかになった。アメリカが1997年にテロ組織に指定したハマスと直接接触するのは極めて異例。一方停戦合意では第1段階の6週間が過ぎ第2段階への意向への合意継続が危ぶまれている。

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WOW!The World
培養肉でペットフード 犬の評価は?

消費される肉の2割をペットが食べているとされるイギリスでバイオ肉を使ったドッグフードが開発された。動物から採取した細胞を増やして作るバイオ肉は家畜と違って製造過程で排出される温室効果ガスが少ないという。買い主たちは「あまり気にしたことはないあ(環境について)考えるべき」など話している。

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列車で28km旅した猫

イギリス南部に住むマイケルさんはロンドン市内の駅から猫を迎えに来るよう連絡を受けてびっくり。どうやら飼い猫のティリーが勝手に列車に乗って28キロほど旅をしたようだ。

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ロンドン市(イギリス)
ハクトウワシの新たな家族

アメリカの国のシンボルにもなっている白頭鷲。カリフォルニア州で新たな鷲のカップルが誕生。巣に設置されたライブカメラでは200万人がその様子に釘付け。大勢が見守る中、3つの卵からすでに2羽が孵化し3羽目もまもなくというところ。

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カリフォルニア州(アメリカ)白頭鷲
(特集)
核開発の権威 核増強の動きに警鐘

3日から国連本部で開かれている核兵器禁止条約の締約国会議。条約にこれまで73の国と地域が批准している一方、今回の会議にはアメリカ・ロシアなどの核保有国やアメリカの核の傘のもとにある日本などは参加していない。この数年ロシアは核による威嚇を強め北朝鮮も核ミサイル開発を推し進めるなど一部の国では核を増強する動きも見せている。この状況に警鐘を鳴らすのがロスアラモス国立研究所の元所長・シグフリード・ヘッカー博士。博士は7回にわたり北朝鮮を訪れ核開発の実情をみてきた。いまヘッカー博士が危惧しているのはウクライナ侵攻での軍事侵攻の見返りとして北朝鮮がロシアへ核兵器開発の支援を求める可能性。北朝鮮がロシアとの関係を深めてきた背景には第1次トランプ政権の失敗が影響していると指摘。7年前トランプ大統領が現役大統領として初めて実現した米朝首脳会談。北朝鮮の非核化に向けた措置と引き換えにアメリカが経済制裁を緩和する考えを示し、交渉が重ねられた。しかし、折り合いがつかず交渉は物別れに終わった。ロシアがウクライナ侵攻を長期化する中ヨーロッパでは脅威への備えとして新たな核抑止力の議論が始まっている。博士はウクライナ侵攻が世界的な核秩序を崩壊させ、“転換点を迎えている”と警鐘を鳴らしている。

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アフロウクライナウラジーミル・プーチンキム・ジョンウンシグフリード・ヘッカーシンガポールドナルド・ジョン・トランプニューメキシコ州(メキシコ)ハノイ(ベトナム)ピョンヤン(北朝鮮)ロシア国防省ロスアラモス国立研究所大陸間弾道ミサイル首脳会談
SPOT LIGHT INTERNATIONAL
台湾「228事件」から78年

台湾では78年前に「228事件」が発生した。1947年に当時の国民党政権が抗議活動を武力で鎮圧し、1万8000人以上が犠牲になった物となっている。頼清徳総統は「「228事件」は台湾社会のタブーで数十年間事件を口にすることすらできなかった」「二度と繰り返してはならない」と言及している。事件は中国から渡ってきた国民党政権の元で発生したもので、闇たばこを持っていた女性が殴られたことで衝突が起きたことで市民1人が死亡すると、抗議活動が台湾全土に拡大する中で犠牲が増えていくこととなった。台湾の民主化を訴えるために住民側は選挙の実施や言論・出版の自由など32か条の要求を行った。陳翠蓮氏は当時の運動は失敗に終わったが、自由と民主主義を求める台湾社会のうねりは止まりことなく1990年代に実現されることとなると話している。事件で祖父を亡くした黄さんは当時議員でもあった王添灯さんが32か条の要求について議論していたが、当局の関係者から連れ去られ帰らぬ人になったという。黄さんは王さんが「正しいことをしているのだから恐れる必要はない」と話していたと振り返った。戒厳令が布告され多くの知識人などが逮捕・処刑されていて、228事件は触れることもタブーとなっていくが、黄さんは外で228事件について話す事はできず無力感に襲われていたと振り返った。その中で黄さんが行っているのは228事件を演劇にして伝える試みで、現代の若者が1947年の台湾にタイムスリップして民主化のために闘う姿を目の当たりにする物語となっている。周りの人たちが亡くなる中で取り起こされた主人公は散乱する新聞をひろうとその中に32か条の要求について記載された記事を見つけ、これを現代に持ち帰るところで物語は閉幕となる。黄さんは「民主主義を維持し発展させるためにもっと努力しなければなりません」「それができなければ祖父たちの犠牲はむだになってしまいます」と話していた。

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中山堂二・二八事件二二八和平公園台北(台湾)台湾総統府国立台湾大学平和記念日王添灯頼清徳
台湾「228事件」を今に伝える

台湾では負の歴史でありタブーとなっていた228事件について伝えようとする試みが行われているが、栗原さんは38年間の戒厳令で語れなかったことから民主主義や言論の自由を再確認する出来事となっていると話した。

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二・二八事件台湾
(特集)
リオのカーニバル 名門チームが挑む”語られなかったアフリカ系の物語”

ブラジル・リオデジャネイロではリオのカーニバルが行われ熱気を帯びている。今年はこれまで大きく語られてこなかったアフリカ系の人々を題材としたチームが多く見られている。ブラジルではポルトガルの植民地であった16世紀から奴隷制が廃止された19世紀半ばにかけて、400万人余りがアフリカから奴隷として連れてこられていて、カーニバルも起源はヨーロッパにあると見られているが、アフリカの文化も取り入れながら発展していった。名門チームとして知られるインペラトリス・レオポルディネンセはアフリカ系の神「オシャラ」を題材にする形となった。キリスト教徒の多いブラジルでは少数派のアフリカ系宗教を進行する人々が迫害されてきた歴史があり、最近も宗教施設でものが壊されていた。その中でチームは異なる文化との共生を呼びかけたいという。ディレクターのボナッチさんは長い間アフリカ起源の宗教に対する中傷が流されてきたが自分たちと異なる物を尊敬したいと話した。そして当日を迎えると白を貴重としたデザインの演物で、この宗教で重要な意味を持つ水を噴水のように噴き上げる様子が見られた。これまで大きく語られることのなかったテーマを前面に掲げたこの演目は3位となり、8日に行われる上位6チームによるパレードへの参加も決まることとなった。

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インペラトリス・レオポルディネンセバイア州(ブラジル)リオのカーニバルリオデジャネイロ(ブラジル)
INTERNATIONAL NEWS REPORT
”カナダ・メキシコからの自動車関税1か月延期”

ホワイトハウスのレビット報道官が、カナダとメキシコからアメリカに輸入する自動車の関税発動を1か月延期すると発表した。トランプ大統領はカナダのトルドー首相と電話会談し、関税措置を続ける姿勢を示している。

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ヨーロッパ中央銀行 5会合連続 金利引き下げ

ヨーロッパ中央銀行が、5会合連続で金利を引き下げた。

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(経済情報)
マーケット情報

海外市場の株価指数や為替相場を伝えた。

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WTI原油先物価格日経平均株価東証株価指数
(エンディング)
あすは

国際報道の次回予告。

エンディング

エンディングの挨拶。

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