- 出演者
- 所ジョージ 阿部健一(セバスチャン) 佐藤真知子 三浦一馬(シイナ) 五島麻依子(大吟嬢)
オープニング映像。
今回は母屋プロジェクト。建築家の隈研吾さんがデザインした斬新な母屋は独創的な茅葺き屋根。イメージがかたまり番組は母屋の材料集めをスタート。母屋の茅葺き屋根をふくのは小椋竹彦さん。その指導のもと里の周辺に生えていたオギススキなど番組メンバーが総力をあげて大量のススキを刈った。さらに竹も必要で近くの竹林から竹を伐採し地域の人々の協力をうけながら着々と準備をすすめた。設計時、科学者、大工の力で去年の秋に母屋の骨組みが出来上がった。今回は、そこに茅葺き職人が加わり、屋根づくりを行う。さらに茅葺きについて学ぶためにその建物が多く残る福島県の大内宿を訪れた。
福島県南会津郡にある大内宿は歴史ある街道の要所だったという。国選定重要伝統的建造物群保存地区の大内宿は江戸初期1640年代に建てられた茅葺きの家がそのまま保存されている貴重な場所。大内宿の茅葺き職人たちは普段茅葺きの家に住み、店を営んでいる。茅葺き職人の佐藤さんが営むそば屋のみなとやは、店の梁などは370年以上前、茅葺の家が建てられた当時のまま。店の名物は薬味のねぎそのまま丸々1本を箸にして食べる。またしんごろうは潰したお米の上にじゅうねんみそという、えごまの入った甘みその塗ったもので、阿部らは味噌が濃いと答えた。分厚い茅葺き屋根は空気を多く含んでいる。茅葺き屋根にとどまった空気が断熱効果を生むことで冬も温度が保たれてあたたかい。しかし家自体が古く屋根以外の部分から隙間風が入ってくる家では寒い場合も。
茅葺きの家で土産店を営む分家 えびす屋は雪が降る地域では茅葺き屋根は傷みが早く去年小椋さんが屋根の半分を取り替えた。特に豪雪地帯にある、古くなった茅葺き民家では、雪が屋根から落ちる時に凍りついた茅が一緒に引っ張られてしまうことが。支えがない茅の軒先は構造的に弱く雪の重みで折れることもあるという。雪下ろしはもちろん定期的なメンテナンスはかかせない。茅葺き職に暦18年の大内宿の半分以上の茅葺き屋根をふきかえてきた小椋さんは危機感に後継者不足がある。
福島県大内宿では若い茅葺き職人を育てるために廃校になった小学校では教室いっぱいに茅葺き屋根の模型が。基礎的なことをここで学び、技術ができるようになれば実際に住んでいる屋根の仕事に混ざって行う。阿部と三浦もその基礎を学んだ。
2024年11月に茅葺きをふいていくことに。母屋の屋根のこだわりに隈研吾は自然に風でまかれたようなカーブを出すために、放射状に伸びた屋根の骨組みの垂木を下で支える軒桁に秘密があるという。軒桁の高さをカーブにあわせて変え、垂木もカーブにあった曲線に並ぶ。そして垂木と垂木の間に家中をという茅を支える横材も。四角い家の家中は長く真っ直ぐな竹や木材を垂木に取り付けるが、里の母屋は不規則な円形のためにそれぞれの幅に合わせビスで止めた。現場には大内宿からの茅葺き職人たちが。最初に行うのは下地づくり。最初の作業は丸太と屋中を縄で結ぶ作業。垂木に固定した屋中が茅の重さでずれないよう縄で縛るというもの。1本13か所の垂木が28本。364か所縛る必要がある。藁をよった縄で縛るが、特殊な縛り方があり、小椋さんは箱結びを披露したが垂木と屋中を締め上げるように固定し、最後に縄を結ぶが、つぼ結びをする。強度が高くとけにくい、見栄えも美しいのが特徴。三浦もつぼ結びに挑戦した。その結び方を習得しなければ、戦力にはならない。練習すること1時間でコツを掴み、作業に加わることに。茅葺き屋根の下地は家の内側からも見える部分であり、きつく締めるだけでなく、縄をキレイに揃えるのも重要。1日半かけて364か所を縛った。
次に行うのは竹を使って茅葺きの土台部分をつくる。同じ太さの竹を選んで、垂木と垂木の間に並べていく。これを垂木竹という。次に隙間から茅が落ちないようにえつりと呼ばれるわった竹をのせてこれらを全部縄で縛って固定。母屋の屋根に必要な垂木竹の本数は140本。さらに横にえつりを何本も並べる。スタッフが計算したところ縛る箇所は4300箇所。まずは垂木竹の固定からスタート。横向きの丸太につぼ結びで縛っていくが大事なのは緩まないようにすることが大事。コツは竹をおさえてしならせることで作業は着々と進み、2日で縛り終えた。
母屋の作業では隙間から茅がおちないように割った竹のえつりを固定していく。えつりに使う竹も西野さんと一緒に近所の竹林から到達。この竹を縦に補足均等に割る必要がある。その道具は竹割り器。使い方はハンマーで叩いて竹の端に切り込みをいれて繊維の方向に竹が割ける性質を利用し力づくでわっていく三浦が40本全部わった。わった竹は1本ずる芯をとっていき、横に置いて固定していく。えつりを固定する作業と平行して始まったのは束ねたわらを隙間につめていく作業。壁と屋根の間に茅がない空間ができてしまうので束ねた藁をつめて隙間を埋めていく。このわらは今年里で収穫したお米が実っていた稲わら。その藁を束ねて適度なサイズにきって手作業で釘のように加工した竹で藁を止めていく。断熱効果がある茅でも隙間風が入ると中の温度が下がるため必要不可欠な作業。丸一日かけて藁づめも完了した。えつりを固定する作業も佳境に入り下地もラストスパート。こうして下地が完成した。縛った合計数は4650箇所におよぶ。スタジオで三浦がつぼ結びを紹介した。
次回の「所さんの目がテン!」の番組宣伝。
番組はTVer、huluで配信。