2024年4月14日放送 10:15 - 11:00 NHK総合

明日をまもるナビ
(118)熊本地震8年 経験を未来につなぐ

出演者
片山千恵子 レイザーラモンRG 橋本マナミ 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。今回は熊本地震の経験で見えてきた教訓から災害への備えと復興のヒントを探る。

キーワード
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(明日をまもるナビ)
熊本地震8年 経験を未来につなぐ

きょうのテーマは「熊本地震8年 経験を未来につなぐ」。熊本地震の最初の揺れは4月14日で、本震は4月16日だった。熊本県は明治時代には大きな地震があったが、多くの人が断層の存在は知っていても自分たちが生きている間に大きな揺れは起こらないだろうと思っていた。熊本県では「熊本地震 震災ミュージアム 記憶の廻廊」という取り組みがあり、9市町村の震災遺構と拠点を結ぶ回廊型ミュージアムとなっている。

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熊本地震の教訓を伝える 記憶の廻廊

熊本地震で南阿蘇村は震度6強を観測、大規模な土砂崩れが道路を飲み込み、交通の要衝だった阿蘇大橋も崩落した。災害関連死を含め31人が犠牲となった。震災から5年後、新阿蘇大橋が完成した。土砂災害の現場は震災遺構として残され、見学するための展望所も作られた。南阿蘇村には記憶の廻廊の拠点施設、かつての東海大学 阿蘇キャンパス内に建てられた「熊本地震震災ミュージアム KIOKU」がある。阿蘇キャンパスの旧1号館は活断層の真上にあったため、自身の激しい衝撃を受けた。その時の姿のまま展示されている。さらに、地面に現れた断層も直接見ることが出来る。熊本地震の教訓を後世に伝承する重要な役割を担っているのがガイドだ。

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熊本地震の教訓を伝える 記憶の廻廊/経験と反省を生かす

震災遺構が残っていると災害が起きたことを知ることができるので自分の備えにもつながると竹内は話した。熊本県では地震の懸賞から今後の暮らしを守るためのポイントがまとめられている。水や食料などの備蓄は期限が切れていないかチェックも必要だ。家具に挟まれて被害にあったという人も多かった。2023年に新しく完成した「熊本県防災センター」は過去の災害の教訓や防災について学べる施設が1階にあり、2階には災害時に司令塔の役割を担うオペレーションルームがある。熊本地震のときは県庁新館10階に防災センターがあり、停電でエレベーターも止まって階段で上り下りしないといけなかったという反省を生かしている。今後、広域災害が起きた場合にここから他県に応援に行くことも想定しているという。

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熊本地震8年 災害関連死をどう防ぐ

熊本県内では家屋の倒壊などによる直接死が50人、218人が災害関連死だった。災害関連死を引き起こす一つが避難所や車中泊で起きるエコノミークラス症候群だ。熊本地震では度重なる地震やプライバシー確保から車中泊が多数見られた。しかし、新潟県中越地震の教訓を生かすことでエコノミークラス症候群による死者は1人だとされている。亡くなったのは多くが70代以上の既往症のある高齢者で、その4割近くが自宅で亡くなっていた。医療支援の手が届かなかったと考えられている。平時に近い生活を行うことが健康障害を防止するためには重要だ。自宅で避難する人は医療支援が届きにくいので注意が必要だ。

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熊本地震8年 災害関連死をどう防ぐ /熊本地震の教訓生かす 避難所の初動運営

竹内さんはエコノミークラス症候群以外の予防として肺炎予防の口腔ケアも積極的に行われたと話した。笠岡さんが教えてくれた災害関連死を防ぐためのポイントは「トイレ」「キッチン」「ベッド」「バス」だった。竹内さんが熊本地震の経験から考案した避難所初動運営キットを紹介。授乳室や女性トイレのプレートがあった。竹内さんは人が入る前に気づきにつながる、最初から決まっていたら入ることは少ないと説明した。熊本地震では靴を履いたまま避難所に入る人が多かったといい、土足厳禁などのプレートもあった。このキットは熊本県内約1000カ所に配備されている。

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平成28年熊本地震
1分 防災の知恵

屋内で地震に遭遇した時の注意点について。まずは頭を保護し丈夫な机の下など安全なスペースに避難する。吊り下がっている照明などの下からは離れ、無理に火を消そうとしたりしない。人の多い施設では慌てて出口に走らない。エレベーターは最寄りの階で停止させ速やかに降りる。周辺で火災が発生している場合は延焼する恐れがあるため避難場所に早めに避難する。

被災者に寄り添う 見守り支援

益城町は2度に渡って震度7の揺れに襲われ、住民の半数が避難した。8年経った現在、新しい住宅も増えた。道路の拡張工事なども行われ、災害に強いまちづくりが行われている。竹内さんは「益城町復興まちづくりセンター にじいろ」を訪れた。復興の歩みを知り、未来を考える場所として作られた。ホームレスや生活困窮者を支援する民間団体の代表、高木さんは家を失った益城町の被災者が住んだみなし仮設への見守り支援を町の社会福祉協議会からの委託で行っている。みなし仮設は元々あるアパートや戸建の住宅に避難する。プレハブの仮設住宅に比べて住環境が良くプライバシーも守られる。益城町では約1500世帯が熊本県内各地のみなし仮説に移ったが、集団で住んでいる地元の仮設住宅以上にみなし仮設は外からは誰が被災者でどのような助けを求めているかがわからないという問題がある。被災者を狙った訪問販売のトラブルもあった。見守り支援は2020年3月で終了したが高木さんがその後も個人的に支援を続ける被災者の女性がいる。女性には持病や障がいがあり生活で困らないように支援をしている。

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被災者に寄り添う 見守り支援/熊本地震8年 命を守る”住民のつながり”

竹内さんはこれまでのコミュニティの中だったら小さなコミュニケーションで次に進めるがみなし仮設だと、わざわざコミュニケーションをとるのが苦手な人は孤立してしまう状況になる、困った時に相談できる存在は大切と話した。西原村の大切畑地区では震度7の地震に襲われたが、住民同士のつながりのおかげで犠牲者がでなかった。

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大切畑地区(熊本)平成28年熊本地震
熊本地震8年 復興のあゆみ

地震によって被害を受けた熊本城は修復工事が進められ、2021年に天守閣の公開が再開している。石垣の復旧は2052年までかかる見通し。南阿蘇無の立野地区では震災後1年半住民が自宅に住めない状態が続いた。立野地区に饅頭店を構える高瀬さんは廃業を覚悟したが、地震から1か月後に饅頭作りを再開。熊本市や益城町のスーパーに置いてもらった。高瀬さんを支えたのは常連客の声だった。その後豊肥本線は4年後に復旧し南阿蘇鉄道も去年7月に前線復旧した。店も賑わいを取り戻した。

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南阿蘇鉄道平成28年熊本地震熊本城立野地区(熊本)立野駅豊肥本線
震災復興 支援のかたちとは/熊本地震8年 経験を未来につなぐ

バイクで阿蘇に行って見つけたらステッカーをあげるというイベントを行ったというRGは、能登でもやってライダーに集まってもらって復興の支えになればと話した。竹内さんは新しいことを始めるのでなくこれまでやっていたことがどう支援につながるか考えると良いと話した。熊本災害デジタルアーカイブの中には多くの人の語りが収録されている。

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熊本災害デジタルアーカイブ
(エンディング)
ペットの災害対策への取り組み

ペットの災害対策への取り組み。静岡市にある動物の専門学校で災害が起きた時ペットを伴っての避難訓練を行った。両手があくリュックやスリングが避難には有効なことを確認する。避難所の屋外を想定した場所で飼育スペースを確保する体験も。ブルーシートやひもなどで飼育スペースを作る。

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静岡市(静岡)

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