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本日の世界遺産はタイの「ドンパヤーイェン-カオヤイ森林群」。落差150mの大迫力の滝など放送内容を伝えた。
ドンパヤーイェン-カオヤイ森林群は4つの国立公園と1つの野生動物保護区からなる。そのひとつである「カオヤイ国立公園」へと向かう。森を縦断する道路を走ってると大型の鹿サンバーと遭遇した。さらに進むとアジアゾウに道を譲るため道が渋滞している所に遭遇した。レンジャーが交通整理をする。ゾウは2頭のメスと1頭の子象の3頭。子供連れのゾウは過敏になることもあり、取材中も威嚇されてしまった。ドンパヤーイェン山脈に広がる東西230kmの森林群の一つであるカオヤイ国立公園は海から吹くモンスーンにより大量の雨が持たされ年間降水量は東京都の1.5倍で雨季の5~10月に集中し、森を育んできた。森内にあるヘウスワット滝は落差20mほどだが雨季のときには水量が多くなり豪快に流れ落ちる。落差150mあるヘウナロック滝は3段に連なっている。
ドンパヤーイェン-カオヤイ森林群の中には草原が開けて存在しそこにはゾウが掘った穴が存在する。アジアゾウはその穴の中に入る。アナは塩場と呼ばれ塩分の含んだ土を食べることでミネラルを補給している。国立公園の道路にオスのゾウが現れる。オスは5歳位になると群れを離れ単独で行動をする。夜になりレンジャーと共にアジアゾウを探す。ゾウは生きるために多くの食べ物が必要で広大な森がないと生きていけない。1日の睡眠時間は3時間ほどである。森には他にも希少な動物が生息している。
世界遺産「ドンパヤーイェン-カオヤイ森林群」を紹介する。ドンパヤーイェン-カオヤイ森林群には絶滅が危惧される動物たちが生息している。カオヤイ国立公園では野生動物を守るため森に入れる場所が限られている。森に入り野生動物カメラマンのチョークニティさんが気づいたのはサイチョウの鳴き声で見つけたのは絶滅の恐れがあるオオサイチョウだった。他にもクロオオリスなどを発見した。木には実なっており、木の実を食べる生き物達にとって貴重な食料となっている。また落ちた果実もサンバーなど地上の生物の食べ物になっている。さらに森を進むとマレーグマの爪痕を発見。マレーグマは体長150cmほどで好物の木の実を食べるため毎日木を登り降りする。シロテテナガザルは尻尾のない類人猿で毛が黒い個体も存在する。ボウシテナガザルは頭の毛が黒く帽子を被っているように見えたことから名付けられている。カオヤイ国立公園はシロテテナガザルとボウシテナガザルの生息域が重なる貴重なエリアとなっている。
森の中にある小さなお堂「サーン・チャオポー・カオヤイ」の中にはゾウの置物がたくさんある状態だった。タイではゾウは神聖な動物とされ王の権威を示す象徴でもあった。3日に1度はゾウが現れるとされるワンミー地区では「野生ゾウに注意」と書かれた看板が設置されている。カオヤイ国立公園と隣接しており7700人ほどが暮らしている。村人が毎日見回っている。ゾウは国立公園の中からでてきて村の方へ食べ物を探してやってくるという。畑が踏み荒らされることはあるが村人は見守ることしかできず、また家の敷地内にも入ってくることがあるという。対策はいち早く村人に伝えること。村人はゾウを敬い共存してきた。
ドンパヤーイェン-カオヤイ森林群に暮らすゾウは1987年に悲劇に見舞われた。ヘウナロック滝の一番上流部分で4頭のゾウが足を踏み外し滝壺に落ちてしまい4頭全て息絶えてしまった。事故原因は森林伐採で伐採現場を避けるため移動ルートを変更して落下した。この悲劇をきっかけに森林保護の機運が高まり世界遺産登録へとつながった。ドンパヤーイェン-カオヤイ森林群は絶滅危惧種が暮らす森として2005年に世界遺産へ登録された。
世界遺産の次回予告。
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