- 出演者
- 栗原望 油井秀樹 酒井美帆
オープニング映像。
「英国総選挙・投票始まる・政権交代か」「英国“首相に最も近い”党首の素顔」「中国・新疆ウイグル自治区の今」「ロシアの『ダブルタップ』攻撃」などニュースラインナップを伝えた。
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- 新疆ウイグル自治区(中国)
14年ぶりの政権交代となるか。イギリス総選挙は日本時間、きょう午後から投票が始まった。事前の世論調査では最大野党労働党が支持率でスナク首相率いる与党保守党を大きくリード、政権交代の可能性が高まっている。選挙戦で大型減税の実施を訴えてきた、保守党のスナク首相。最大野党・労働党のスターマー党首。イギリス議会下院650議席を争う総選挙。現地時間4日午前7時、日本時間のきょう午後3時から投票が始まった。投票所に現れ、自らも1票を投じたスナク首相とスターマー氏。事前の世論調査ではいずれも労働党が支持率で保守党を大きくリードし、14年ぶりの政権交代の可能性が高まっている。投票は4日午後10時まで行われ即日開票される。
イギリス・ロンドンから中継。複数の世論調査で最大野党の労働党が単独で過半数を獲得すると伝えている。調査会社「ユーガブ」は3日の議席予測として労働党は431議席と議席の半数と大幅に上回る一方、保守党は102議席と改選前の3分の1以下に留まると予測。そのためつぎの首相に最も近いとされるのが労働党・スターマー党首。松崎さんは「どのような人物なのか取材した」とコメントした。
保守党政権の不祥事や失政を厳しく追求してきたスターマー党首はかつては人権派の弁護士だった。そして検察局長を経て2015年に議員初当選。規則に厳しく派手なパフォーマンスを好まないため有権者からはしばしば“つまらない”と揶揄されることもある。工具職人の父と看護師の母のもと4人きょうだいの2番目として育ったスターマー氏、電話料金を支払えず、回線を止められるなど貧しい生活の中で勉強、スポーツ、音楽に熱心に取り組み一家で初めて大学に進学。しかし、家族が母親が難病のため病院にたびたび搬送され、弟には出産時の合併症による学習障害があった。スターマー党首の伝記を執筆したトムボールドウィン氏はこうした家庭環境が世の中の不公平や不公正を正さなければならないという使命感を培う土台になったと指摘する。2020年に労働党の党首となったスターマー氏は党の変革に着手。大学の無償化をはじめ、エネルギー・水道の国有化など党の伝統的政策を放棄。反ユダヤ主義者とされた前党首を追放するなど急進左派だった党のイメージを中道に戻した。意識しているといわれるのはブレア元首相。自由主義経済と福祉政策の両立を目指すニューレーバーを掲げ1997年に政権交代を実現した。近寄りがたかった自らのイメージを変える努力もしてきた。庶民の苦しみがわかるリーダーとして支持を広げてきた。巧みな演説やユーモアとは無縁のスターマー氏。しかし、派手な演出や空約束ばかりの政治に裏切られてきたという国民の思いが後押しとなっている。
保守党への失望がスターマー氏率いる野党・労働党への支持拡大へつながっている。松崎さんは「労働党は大勝が予想されているものの、街で聞くと誰が政権を担っても同じという反応も聞かれる。しかし、経済や公的医療サービスなどを悪化させた保守党の続投は避けたいと労働党に支持が集まっている。労働党が掲げる公約にも課題がある。公共サービスを改善するとしているが財源をどのように確保するかは曖昧で公約の柱に掲げる経済成長をどのような方法で実現するのか具体的な政策は示していない。イギリスの財政事情は厳しく今年1~3月のGDPは0.7%と低い成長。債務残高は過去60年で最も高い水準となっていて、公約を実現するためには増税などの対応が必要と指摘されている。保守党の失策により選挙での大勝が予想される労働党。14年ぶりの政権交代を実現した暁には厳しい財政事情の中で山積する課題をどのように解決するのか手腕が問われる」などと述べた。
中国とロシアが主導する上海協力機構の首脳会議。欧米とは異なる独自の国際的な枠組みとして拡大を目指しており、今回新たにベラルーシが加盟。加盟国は10か国となった。きょうカザフスタン・アスタナで開かれた上海協力機構の首脳会議。きょうは全体会合が開かれた。加盟国の1つイランの席には、亡くなったライシ大統領の写真があった。首脳会議では、ベラルーシのルカシェンコ大統領を姿も。国営ロシアテレビはきのう、中国・習近平国家主席と会談したプーチン大統領が両国の結束をアピールする様子を伝えている。ロシア・ラブロフ外相は、両首脳の会談について「すばらしい会談だった。完全な相互理解だ。」と説明。ペスコフ報道官も「二国間関係のあらゆる分野で突っ込んだやり取りがあった。地域問題についても意見が交わされた。」と説明している。
“ロシアの攻撃でウクライナでは民間人が多数犠牲になっている”国連はそう警告した上で、ロシアが「ダブルタップ攻撃を繰り返している」と非難している。このダブルタップ攻撃とは“2回叩く”という意味で、最初の攻撃・空爆を行った後に負傷者を助けるために救急隊員などが集まったところを狙い、再度攻撃・空爆を行うという手法。国連の報告書によると、ロシア軍は今年3月~5月末に少なくとも5回ダブルタップ攻撃を行い、救急隊員や警察官など少なくとも9人死亡・19人がケガをしている。国連は「救急隊員などの民間人を殺傷する目的で攻撃が行われたのであれば戦争犯罪になる」とロシア軍の攻撃を非難している。ゼレンスキー大統領は、防空システムの強化を目指して欧米への外交的な働きかけを強めている。欧米でゼレンスキー大統領に対する信頼度が低下しているという。ポーランドでは22ポイント低下していて、背景には支援疲れがあるとのこと。一方で、ドイツの「ドイツのための選択肢」の支持者の45%はプーチン大統領を信頼していると回答したと伝えられた。ロシア外務省は、ヨーロッパの一連の選挙で右派などの躍進を歓迎する姿勢を示した。
米国・ノースカロライナの住宅に何かが落下。外に出ると長さ38センチほどのこの物体、もしや宇宙ゴミ!?数日前に近くの町で発見された物体と酷似している。専門家は「スペースX」の宇宙船が2つの落下地点の上空を通過した可能性を指摘している。
フランス南部と中国・上海を結ぶ直行便が就航。さっそく250人余りがマルセイユに降り立った。地元経済の活性化に期待する現地ではお祭り騒ぎで歓迎。中国のドラマの舞台になったラベンダー畑は大人気。
きょうは中国・新疆ウイグル自治区について。面積は中国全体の約6分の1、人口約2500万。2009年7月、新疆ウイグル自治区のウルムチで大規模な暴動が起きた。ウイグル族による中国政府への抗議デモがきっかけになったもので約200人が死亡した。この暴動からあすで15年。現地で今何が…
中国・新疆ウイグル自治区の中心都市ウルムチ。15年前に暴動が起きた現場の一つを訪れると巨大な観光地となっていて、至るところに警察官が配備されていた。15年前こちらのモスクでは地元のウイグル族が集い祈りを捧げる厳かな場所だったが…今では巨大な土産物屋も見られた。15年前の暴動の背景には漢族とウイグル族の経済格差への不満があったとされる。危機感を持った中国政府はこの地域の経済反転に注力してきた。自治区のGDPは去年までの14年間で約4.5倍に成長。宗教活動などを管理強化し、その変化はモスクにも及んでいた。ASPIが衛星写真などで調査したところウイグルの人たちなどの「収容施設」と疑われる場所は380か所以上に上るなどと分析された。世界各地のウイグル族の間では“家族が収監され帰ってこない”などと訴える人が後を絶たない。
上海の道下支局長と中継。道下支局長は「発展がもたらした便利で豊かな暮らしを実感している人もいれば、不満や本音を口に出せない人も多いと思います」などと話した。東京大学・平野教授は「今すぐ(統制を)やめるとなると今までたまっていた不満というものが一気に噴出することは明らか」などとした。
民主党の州知事らと会談したアメリカ・バイデン大統領は選挙戦を継続する姿勢を強調した。選挙戦からの撤退を求める声が上がる中、バイデン大統領は3日ハリス副大統領と共に民主党州知事20人余とホワイトハウスで会談した。アメリカメディア・ブルームバーグは「民主党議員 数十人がバイデン大統領の撤退求める書簡への署名を検討している」と報じている。
フランスで今月7日に行われる議会下院選挙の決選投票を前に、極右政党の勝利を阻止を訴える大規模集会がパリで行われた。フランスでは先月30日の1回目の投票で極右政党・国民連合と連携する勢力が得票率で30%余を獲得し首位となった。ノーベル文学賞作家のアニー・エルノーさんはビデオメッセージで「国家の歴史には国民が取り返しのつかない選択を行う瞬間があるが、まさにそれが日曜日」と述べ、国民連合が多数派を占めるのは危険だと訴えた。
アメリカ国防総省は青森県の三沢基地に最新鋭のステルス戦闘機「F35」を配備すると発表。在日米軍の航空戦力を、今後数年かけて総額100億ドル(約1兆6000億円)を投じて近代化する計画。三沢基地に配備されているF16戦闘機36機をF35戦闘機48機に置き換えるという。F35は最新鋭のステルス戦闘機で、アメリカ国防総省は「日米同盟や地域の抑止力を強化し、インド太平洋地域における平和と安定を高める」と意義を強調している。
日本の自動車メーカーが高いシェアを占めるタイで、中国のEV大手「BYD」の新たな生産拠点が完成し現地生産を始めた。タイ・ラヨーン県に完成した「BYD」の工場できょう記念式典が開かれた。東京ドーム約20個分の工場では年間15万台を生産する能力があり、従業員は今後1万人雇用予定。BYDはおととしタイに参入し、EV販売で4割のシェアを占めている。現地生産で価格競争力を強め、東南アジア各国にも輸出する計画。タイでは自動車全体の販売で日本メーカーが8割近いシェアを持っていたが、今後は競争の激化が予想される。
7月18日の「国際報道」は放送時間を拡大。アメリカ大統領選挙について議論する。
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