2025年5月1日放送 4:15 - 5:00 NHK総合

国際報道
2025 ベトナム戦争終結50年 残された子どもたちの戦後

出演者
辻浩平 藤重博貴 酒井美帆 モハマド・ババイ デイビッド・ヴァクスマン 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像のあと、酒井キャスターらがオープニングの挨拶をした。

ニュースラインナップ

きょう伝える主な話題のラインナップを紹介。スポットライトは、きょう集結から50年を迎えたベトナム戦争について。当時子どもだった人々の戦後をみつめた。

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ベトナム戦争
(ニュース)
米トランプ大統領 就任100日 成果をアピール

大統領選挙の激戦区でトランプ大統領が制したアメリカ・ミシガン州。支持者たちを前に演説し就任からこれまでの成果を強調した。さらに強調したのは連邦政府職員の削減や事業の見直しについて。集会の会場は自動車産業の中心地、アメリカ・デトロイト郊外。アメリカには日本の自動車が多く輸入されていると不満を示した。また相次いで打ち出した関税措置については「われわれは国の産業基盤をさらに再建するため、外国のアルミニウムと鉄鋼に25%の関税を課した。関税のおかげで製鉄所を維持できている」と述べた。

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トランプ政権 自動車部品 負担の軽減措置

トランプ政権が次々発動してきた関税措置、自動車業界からは「製造コスト増につながる」など懸念の声があがっている。こうした中、トランプ政権は29日、国内メーカーを対象に、輸入する自動車部品への関税の負担を軽減する措置をとると発表した。この措置は自動車メーカーがサプライチェーンを再構築する時間を確保するためとして2年間限定でとられる。軽減額は希望小売価格に対し1年目3.75%、2年目2.5%。アメリカ国内で生産する外国メーカーも対象。

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辻’s ANGLE:カナダ総選挙 与党・自由党 逆転で政権維持

きょうはおととい行われたカナダの総選挙の結果について解説。カナダ総選挙の結果は、与党・自由党が169議席、保守党が144議席で与党が政権を維持する見通しとなった。注目ポイント1は、予想しなかった逆転劇。世論調査では24ポイント離れていたが自由党が盛り上がり逆転。背景にはトランプ氏が「カナダはアメリカの51番目の州になるべきだ」と発言し反発をかったことや追加関税などがある。結果、国民はカーニー首相を選んだこととなるが、現地報道では“今こそ必要な人物”と報じており、ほとんど政治経験がないが豊富な金融政策の経験がかわれた。2つ目のポイントは、勝利をうけ演説したカーニー首相が「新たな世界秩序を作らなければならない」と呼びかけたこと。カーニー首相は今後アメリカへの依存を減らす方針を示しているが、輸出の75%がアメリカのため簡単ではない。選挙の結果をうけカナダ首相府は、トランプ大統領がカーニー首相に電話で祝意を伝え近く対面で首脳会談を行うことに合意したとしている。

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SPOT LIGHT INTERNATIONAL
ベトナム戦争集結から50年

きょうはベトナム戦争終結から50年。ベトナムではアメリカを撤退に追い込み南北の統一を成し遂げたことを祝う式典が開かれた。最高指導者のトー・ラム共産党書記長らベトナム共産党や政府要人、各国代表などが参加した。南北統一を成し遂げた戦争の勝利をたたえるとともに共産党政権のもと高い経済成長を実現したと強調した。

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ベトナム戦争 “子どもたち”の戦後

冷戦の最中、南北に分かれていた当時のベトナム。旧ソビエトや中国の支援を受ける北ベトナムに対し、共産主義の拡大をおそれたアメリカが今のホーチミンを首都とする南ベトナムを支援。1965年には本格的に介入し戦争は泥沼化していく。そして50年前のきょうサイゴンが陥落し、戦争は終結した。ベトナム側の死者は兵士や民間人合わせて300万人以上といわれ、多くの子どもたちも傷ついた。先月、ベトナム戦争で最悪の虐殺事件とされる現場で犠牲者を弔う追悼式が行われた。1968年3月16日アメリカ軍の部隊が当時ソンミ村と言われた村を襲撃し女性や幼い子どもなど504人もの住民を殺害したソンミ事件。事件当時10歳だった男性は目の前で母親や兄弟など家族5人を殺害された。戦後もアメリカに強い憎しみを抱いてきたという。転機が訪れたのは1992年、家族の墓がある故郷に戻り、ソンミ事件を伝える地元の資料館で働くことになった。ここで資料館に訪れた人の感想ノートをみると記されていたのは資料館を訪れたアメリカの軍人やその家族の言葉。「この戦争に関与したことを恥じている。アメリカ政府がここで私に命じたことは絶対に間違っていた。」「恐怖、悲しみ、罪の意識。ここで起きた残虐行為の意味を私はいまだ理解することができない。」というメッセージに驚いた男性。それ以降憎しみからは何も生まれないのではないかという気持ちが芽生えたという。しかし、割り切れない気持ちとたたかっている。一方、ベトナムには戦争がもたらした別の課題も残されている。ベトナム人女性とアメリカ兵との間に生まれた子どもの存在。アメリカ兵とベトナム人の間に生まれたと思われる女性は敵国アメリカの子どもなどと激しい差別を受けたこともあったという。戦争中サイゴンはアメリカ兵と地元の女性との間に2万人以上の子どもが生まれたとされている。その多くは養子縁組などでアメリカに渡ったとされるが今も国内に数百人が暮らしているとみられている。父親が帰国し、母親と生活が困窮していた女性はアメリカ人の父親探しを支援する団体の協力を得て、DNA検査で米軍が管理する退役軍人のデータベースと照合したところ、父親が判明。父親は生存していることはわかったが、現在の住所や連絡先は不明だという。

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父親探す人々の状況は?

50年たった今もベトナム戦争が残した傷跡の大きさを痛感する。まだ会えないアメリカ人の父親を探している子どもは現地にはたくさんおり、会えたとしても金目当てなのかと心無い言葉をかけられ面会を拒否されるケースもあるという。当事者の高齢化もすすみ、父親との面会も時間との戦いとなっている。

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今後のアメリカとの関係は?

アメリカとベトナムとの関係について、両国は1995年の国交正常化を経て急速に結びつきを強めている。背景には、過去を閉ざし未来を志向するというベトナムの外交方針や海洋進出を強める中国を牽制する狙いをあるという。ただトランプ政権に変わりアメリカ側からは46%の相互関税や海外援助の一時停止など節目に水をさす政策も相次いでいるもののベトナム指導部としては今後も政治や経済、安全保障などあらゆる文化で関係強化をはかっていくとみられる。

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WOW!The World
くまのパディントン “半分誘拐事件”

イギリスのベンチに座る「くまのパディントン」は1ヶ月ほどえ突然いなくなってしまった。それも半分だけ。人々は好物のサンドイッチを置いたり手紙を書いたりした。警察が直ちに捜査を開始し事件は急展開。監視カメラの映像には酒に酔った2人組が無理やりパディントンを連れ去る様子がうつっていた。犯人は22歳の男2人だった。国中に衝撃を与えた誘拐事件は無事解決し、パディントンはもとのベンチへ戻り、皆が歓声で迎えた。

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「中国宇宙の日」でドローンショー

中国内陸部にある「酒泉衛星発射センター」で華やかなショーが行われた。1000基のドローンを使い衛星や宇宙飛行士、月面探査機など中国の宇宙探査の歴史が夜空に浮かび上がった。これは24日の中国宇宙の日に合わせたイベントだという。

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宇宙食 宇宙で生産へ

宇宙飛行士が食べる「宇宙食」。その費用は1人1日400万円ほど近くにのぼるといい、コストを抑えるため宇宙で食物を育てる実権が始まっている。試験管で培養したタンパク質を粉状にして地球での食べ物のような見た目に加工。こうしてできた緑色の蒸し物を元宇宙飛行士に食べてもらうと「すばらしく美味しい味です。」と絶賛した。

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Human@globe
ガザ攻撃を支持するイスラエル人 その内面に迫る

今回インタビューに応じたイスラエルの人たち。インタビューの最中ヴァクスマンさんはババイさんが取材したガザの現状を伝えた。この1年半で母親ときょうだい4人を亡くした16歳の少女は自身も爆撃によって足を骨折し、耳に金属片が残るケガをした。少女の証言を読んでもらおうとするとイスラエル人は拒否した。さらにインタビューのなかでガザ地区の犠牲者の多くがごく普通の市民であることをどう考えるか問うと「それは分かるがすべての市民が無実なのか。私にはそうは思えない。彼らの命について語ること自体間違っている。彼らはまったく異なる生き物だから。」などと話した。

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ガザ(パレスチナ)デイビッド・ヴァクスマンモハマド・ババイ日本放送協会骨折
イスラエルの人々の考え 背景は?

「イスラエルの人々の考え 背景」についての質問にイスラエル人映画監督のデイビッド・ヴァクスマンさんは「まず10月7日の攻撃はイスラエル社会にとって非常に辛い経験だった。それはイスラエルの人々に大きな影響を与え、人々の考え方にも影響を与えた。ある意味完全に人間を変えてしまったと思う。しかし同時に占領自体は数十年前から続いていることを忘れてはならない。10月7日よりもずっと以前からパレスチナは占領されてきた。10月7日に始まったわけではない。なので私達イスラエル社会はパレスチナ人を長年人間として扱ってこなかった。」、パレスチナ人プロデューサーのモハマド・ババイさんは「私はパレスチナ人として一部のイスラエル国民の間に現在進行中のイスラエル軍の行動、ガザ市民に対するジェノサイドに対する幅広い支持があることを見ても驚かない。身柄の拘束、差別、暗殺というものがパレスチナ人に対し過去20年間行われてきた。ガザ市民は何度も攻撃を受けて死傷者が出てきた。数千人の死傷者を伴うような攻撃があった。」などと述べた。

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イスラエル国防軍
“負の連鎖”に陥ることはないのか?

ヴァクスマンさんは「“負の連鎖”に陥ることはないのか?」という質問に「私の祖母はホロコーストの生存者。イスラエルの人々はホロコーストを使いジェノサイドを正当化してパレスチナ人を殺害している。私にとっては間違っていると思う。これはやめなければならない。私は社会の一員だし納税もしているが、私達の苦難の歴史をひどい攻撃の言い訳にするのは間違っている。」などと答えた。

“見えない存在”を生まないためには?

「“見えない存在”を生まないためには?」という質問にヴァクスマンさんは「私自身フィルムメーカーとしての視点から答えると、私の道具は映像。そして世界に、もちろんイスラエル人の社会に向けても届けるためのツール。イスラエル社会はいまガザ地区で起きていることの責任を持っている。日本人、アメリカ人、世界、私達全員が社会として傍観者になっていると思う。イスラエルが人を殺しているあいだに傍観者になっている。私にとって映像を通じて伝えることが私にできる最低限のこと。そして人々の認識を高め、パレスチナ問題について知ってもらうためのツール。」、ババイさんは「パレスチナ人というのはイスラエルの多くの人達にとってだけではなく欧米の指導者にとっても目に見えない存在となっている。私達フィルムメーカーとして役割はいまガザ地区で被害を受けている人たちの存在に顔と名前を与えること。そして私達のストーリーを伝えること。ザムザンという女の子が私達のフィルムの中で出てくるが、足をけがしている状態でもバスケットボール選手になりたいとか心臓外科医になりたいという夢を語ってくれる。一部の人にとっては彼女はヒーローかもしれないが。ヒーローであるべきではないと思う。16歳なのでお母さんや姉妹と遊んでいてもいい。そして普通の人生を生きてもいいはずだが、いま悲しい状況でこのフィルムを見た人たちには何らかの行動を起こしてほしいと思っている。そしてこのジェのサイトを止めるために影響力を起こしてほしい。」などと答えた。

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ガザ(パレスチナ)
BSスペシャル

NHKとの共同制作のドキュメンタリー「Human Animals 見えない“隣人”」は5月9日午後11時25分の「BSスペシャル」で放送される。

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日本放送協会
INTERNATIONAL NEWS REPORT
プーチン大統領 ウクライナ4州“完全支配”主張か

プーチン大統領とウィトコフ特使が25日に会談した際に、ウィトコフ特使が現在の前線に沿った停戦に同意するよう求めたものの、プーチン大統領は領土に関して妥協せずに、最大限要求する姿勢を維持している。ウクライナ4州について、完全に掌握していない地域も含めて支配下に置く必要があるという立場を主張した。

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ウラジーミル・プーチンスティーブ・ウィトコフドナルド・ジョン・トランプブルームバーグモスクワ(ロシア)
NPT再検討 準備委 米・ロシア・中国 互いをけん制

NPT再検討会議に向けて、各国が核軍縮や不拡散を議論する準備委員会で、世界の9割以上の核兵器を保有する米・ロシア・中国が意見を述べて、互いを牽制した。

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核拡散防止条約
トランプ関税の影響 米GDP 大幅減速 伸び率-0.3%に

アメリカの今年1月~3月までのGDPが発表され、伸び率は-0.3%となった。

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国内総生産
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