- 出演者
- 山澤里奈 辻浩平 藤重博貴 鈴木英夫
オープニング映像。
イラン情勢について「アメリカの封鎖は日本にとって良いことなのか」「中東以外の地域で産出量を増やせば調整できるという意見もあり、専門家に見解を知りたい」といった視聴者の声が寄せられた。今回は石油連盟の鈴木英夫専務理事に見解を聞く。
アメリカがホルムズ海峡の海上封鎖を強行した場合、イランは軍事攻撃に踏み切ることを辞さない構えだ。イランの中央司令部の報道官は「イランの港の安全が脅かされる場合にはペルシャ湾とオマーン湾のすべての港も安全ではなくなる」と牽制している。ホルムズ海峡という交渉カードを奪おうとするアメリカの動きに警戒感をあらわにしている。ホルムズ海峡の各国のエネルギー調達や原油価格にも影響するだけに、海上交通の封鎖が軍事衝突に繋がらないか懸念される。
石油連盟の鈴木英夫専務理事が中東情勢と日本への影響について解説。鈴木専務理事は「日本のエネルギーの4割は石油に頼っていて、94%が中東に依存している。ホルムズ海峡は日本のエネルギーにとっては生命線だ。今回のアメリカの措置は日本の船が安全に航行できるのであれば望ましいが、もし機雷があれば掃海するのに時間もかかるので、最終的には安全に航行できる航路を確定し、攻撃を受けないという保証が必要だ」とコメントした。また、今回の海上封鎖で最も影響を受けるのは中国であるという認識を示した。統計上はイランから原油は輸入していないことになっているが、実際はマレーシアなど他の国を経由して積み替えて運ばれていると言う。また、イランがホルムズ海峡だけでなく、バブ・エル・マンデブ海峡の封鎖も示唆しているため、もしここも封鎖されてしまうと中東から原油がでてこなくなるリスクが高くなるという
日本国内の石油備蓄は国家と民間合わせて254日分あったものが放出を経て現在は225日分まで減ってきている。鈴木専務理事は「需要予測に見合った数字となっているので、必要な量を備蓄から出している。資源エネルギー庁は代替原油を5割確保しているというので来年1月までは持つと説明しているが、来年1月になってもこのままだった場合、日本の原油の必要な量の5割が減ってしまうということなので、何としても通過できるようにしてもらいたい」と説明した。政府はサウジアラビアやUAEからの原油をヤンブーやフジャイラの港から、アメリカとアゼルバイジャンからの原油を大体で調達するとしている。鈴木専務理事は「日本が原油調達元を中東に依存しているのは生産余力があることと、生産コストが安いから。引き続きホルムズ海峡を通らないルートを模索しているが、ヤンブーのルートはイエメンを通るためフーシ派の攻撃を受けるので日本の船舶は通れないとしているし、フジャイラの港も原油タンクが攻撃されているのでリスクを伴うのでフルには使えてない。」と説明した。そのうえで「まずはアメリカとイランの交渉を早期に合意してもらいたいが、長期化したりまた軍事衝突が起きたりすれば時限爆弾みたいなものでどんどん備蓄が減っていくことになる。国際エネルギー機関が節約や省エネを申し入れているので、早期に取り組む必要がある。交渉が長引いても日本経済にダメージを受けない必要がある」と指摘した。
「中東以外の地域で産出量を増やせば調整できるという意見もあり、専門家に見解を知りたい」という視聴者の質問に対し、鈴木専務理事は「アメリカと中南米諸国に代替原油を求めているが、アメリカは増産できてもタンカーの確保などの問題もあり、完全に代替原油として使うには難しい」と指摘。他の国について「サウジアラビアとUAEはバルブを外せば増産できる。中東以外の地域の増産は難しい。可能性としてはカナダはあるかもしれない」と答えた。先週木曜日に出演した国際エネルギー機関の田中伸男さんから「脱石油時代の到来に石油業界はどう対応するのか?」という質問に対し、鈴木専務理事は「まず脱石油時代が来るのかという点だが、運送業界は液体燃料でないと使えないし、災害時やナフサなどの石油製品が支えている部分もあるので、石油社会から脱却するのは難しいのではないか。国際エネルギー機関も2050年まで石油の需要は減らないという報告書を出している。日本は2050年までカーボンニュートラルを目指しているが、1つの道としてバイオ燃料の活用があるのではないか」と指摘した。最後にあさって出演予定のゲスト、東野篤子筑波大学教授に対し「イラン攻撃がロシア・ウクライナ戦争に与える影響は?」という質問を送った。
ベトナム中部ダナンで伝統の観世音祭りが行われた。国の無形文化遺産に登録されているこの祭り。観世音の姿を再現するため女性が衣装を身にまとう。今年も多くの仏教徒や観光客が訪れ、人々の平穏や世界の平和を願った。ダナン市はゴミのポイ捨てや強引な勧誘をしないことを呼びかけるなど時代遅れの習慣を一掃し、環境に優しい祭りを開催しているとしている。
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- ダナン(ベトナム)
雪に覆われた頂を行くのは35歳のフランス人アスリート、ジャックム。自らの腕と足の力でアルプス山脈の横断に挑戦した。マテオ・ジャックムはモンブランだ!などとコメント。オーストリアのウィーンを出発。登山、滑降、そして自転車だけで9つの山に登頂。ときには冒険好きの友人も一緒に。20日間で標高差8万6000mを踏破。これはエベレストを9回登頂するのに相当するとか。挑戦を終え到着したフランスのニースには4歳の娘が待っていた。
アメリカのニューヨーク州で崖から落ち、岩の上で動けなくなった犬のルディ。すぐそばには滝があって危険な状態。消防隊が到着してロープを使って慎重に崖の下へ。無事引き上げられたルディ。感謝の気持ちをたくさんのキスで伝えた。
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- ニューヨーク州(アメリカ)犬
EU加盟国のハンガリーでは、ロシア寄りでEUの決定に反対してきたオルバン首相率いる与党が議会選挙で敗北し、16年ぶりの政権交代が実現することになった。全議席199のうち与党フィデスが55議席、振興政党ティサが138議席を獲得。暫定投票率は約79パーセント。新しい党首に就任する予定のマジャルは、ハンガリーは再びEUとNATOの強力な同盟国となるだろうと演説。ウクライナ支援などをめぐってEUと対立してきたオルバン首相の路線を転換し、EUとの関係改善を進める考え。ウクライナのゼレンスキー大統領は13日、両国の利益、ヨーロッパの平和や安全のために共同での建設的な取り組みを行う用意があるなどとSNSに投稿し歓迎の意を示した。
オルバン首相の退陣がウクライナ情勢に与える影響について、ブダペストからの中継で取材班の堀征巳が報告。ロシア寄りの姿勢を示すオルバン首相はあらゆる機会を捉えてウクライナを非難してきたので追い風になるのは確か。EUにとってもウクライナ支援の足かせとなってきたオルバン首相の退陣で、様々な政策決定が前に進むことを強く望んでいるはず。EU加盟国がウクライナ支援で再び結束することも期待される。ハンガリーの反対で実行されていなかった16兆円規模のEUからウクライナへの融資は、新政権の発足後、実行される見通し。
EUからの融資でウクライナがロシアとの戦いで優位に立てるとも言い切れない。政治的、軍事的な後ろ盾が手に入らないためで、アメリカのトランプ大統領はイラン情勢の影響でウクライナへの関心を失いつつある。アメリカはイラン情勢をめぐってNATOの関与を疑問視し、他の加盟国との間に軋轢も生じている。ウクライナはロシアとの停戦の条件として再び侵攻されないための安全の保証を求め、これをいかに実現するかが最大の課題の一つ。ハンガリーの政権交代でEUの結束は深まるもののアメリカの関与が不確かなままでは、和平への道のりは遠い。
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イギリスでは原油高が住宅ローン金利の上昇につながる事態となっている。イラン情勢を受けて12日の原油市場では、国際的な取引の指標となるWTIの先物価格が一時1バレル105ドル台まで上昇するなど高値が続いている。イギリスの住宅ローン市場で約9割を占めるのが2年固定と5年固定。短期間で借り換える必要があり、金利の変動を受けやすい。3月初旬には平均4パーセント台だったが、4月9日時点で2年固定は5.89パーセント、5年固定は5.77パーセント。2022年以来、1カ月としては最大の伸び。イギリスの金融データ会社は、25万ポンド、25年ローンの場合、この時期に5年固定に借り換えると支払いは月額438ポンド増えると試算。原油高によるインフレ抑制のためイギリス中央銀行が利上げするのではという市場の思惑が背景にある。業界では金利高で需要が減れば住宅価格も下落するという見方も出ている。英金融情報サービス、マネーファクツのアダム・フレンチは、この戦争の経済的影響は誰も正確につかめていないなどとコメント。
イラン情勢はタイの基幹産業の一つである観光業にも影響。燃料高騰で観光客が大幅に減少している。世界文化遺産に登録されているタイ中部の古都アユタヤではゾウと遺跡めぐりするツアーが外国人旅行者に人気。しかし航空各社で運賃の値上げや減便が相次ぎ、取材した観光施設では来場者が例年より約7割減少。普段は35頭のゾウで運営するが現在は半分以上休ませる。ゾウは1頭あたり毎日300キロのエサを食べる。エサを運ぶトラックの燃料費も高騰。観光施設の担当者はゾウと人で一緒に頑張っていくしかないなどとコメント。タイ政府は、ことしタイを訪れる外国人旅行者は当初の目標より最大18パーセント少ない3,000万人に落ち込む可能性があるとしている。
中国の上海にある日本料理店の生き残り戦略を取材。中国では日本産水産物の輸入停止措置が以前続いている。現地の日本料理店にとって新鮮な魚をいかに確保するかが大きな課題となっている。中国では経済の減速の影響などで飲食業界の経営環境が厳しくなっている。中国の日本食レストランは6万3,500店と、3年前より約2割減少。取材した日本料理店で人気なのは天然のヒラマサなど鮮魚の刺身。高級魚クエの鍋料理まで提供。かつては約半分が日本産だったが現在は主に中国産で代替。18年経営してきた伊藤敬史は鮮度抜群の魚料理がこだわり。みずから中国各地の港や市場を訪れ、旬の水産物を調達。取材した日には福建省東山島の港、市場を訪れ、天然物のあじを購入。伊藤は、現場に来て宝物を探すのが僕の店の差別化などとコメント。仕入れた魚は市場近くの業者に持ち込み空輸。翌日夜には店で出せる。空輸で最も重要なのは鮮度を保つ下処理。
34歳という若さでイスラム教徒初のニューヨーク市長となったゾーラン・マムダニ氏。市長選挙で家賃の値上げ凍結公共住宅の整備、バス・保育の無償化、最低賃金の2倍近い引き上げなど大胆な政策を掲げた。日本時間の今朝、マムダニ氏は就任100日を振り返って演説。選挙戦では左派色の強い経済政策を掲げ、トランプ大統領と対立。当選後は一転してトランプ大統領と協力の姿勢を示し、公約の実現に向けて現実的な一面も見せている。世論調査では支持するが48%、支持しないが30%。ニューヨーク在住のジャーナリスト、アンソニー・エスゲラさん、市民目線でチェック選挙公約の「現在地」を可視化しようと「マムダニ・トラッカー」サイトを運営。スタッフは国際機関や出版社に勤務し、専門性を備えている。内容を細かく検証している。今後、100日までの進捗を報告書にまとめる予定。ニューヨーク市が変わっていく過程を記録することも重要だと考えている。
次回の予告。ロシアとの戦闘が続く、ウクライナについて。兵士の死をともに悼むボランティア活動が広がっている。
エンディングの挨拶。
「ひむバス!」の番組宣伝。
