2026年3月22日放送 9:00 - 10:00 NHK総合

日曜討論
どうみる 日米首脳会談・イラン情勢

出演者
伊藤雅之 上原光紀 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像が流れ、出演者が挨拶した。今日は先の日米首脳会談の評価と今後のイラン情勢の見通しについて議論する。

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どうみる 日米首脳会談・イラン情勢
日米首脳会談をどうみる

日米首脳会談で高市首相はイラン情勢について事態を早期に沈静化することが必要とした上で、イランによる周辺国への攻撃やホルムズ海峡の実質的な封鎖を非難する日本の考え方を伝えた。ホルムズ海峡を巡る対応についてはトランプ大統領から航行の安全に貢献するよう要請されたという。これに対し高市首相は「日本の法律の範囲内でできることとできないことがあり、可能なことには対応する」と説明したという。エネルギーでは米国産エネルギーの生産拡大に日米で共に取り組むことで一致し、高市首相は「日本で米国から調達する原油を備蓄する共同事業を実現したい」と伝えた。また経済安全保障では重要鉱物や先端技術分野などでの協力を強化することなどを申し合わせた。外交・安全保障では日米同盟の抑止力と対処力の強化のため、ミサイルの共同開発・共同生産を含めた幅広い協力を進めることなどで一致した。

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今回の会談について佐々江さんは「非常に上手くいった会談。トランプ大統領との良好な関係と経済・経済安全保障の分野での日本側の周到な準備により、ホルムズ海峡を巡る話し合いがスムーズに進んだ」などと話した。小谷さんは「ホルムズ海峡への強い貢献を求められるリスクは回避できた。対中戦略のすり合わせでもトランプ大統領から日本の肩を持つ発言を引き出せた。ただいずれもフォローアップが必要で、今後も電話等で会談を行うべき」などと話した。中西さんは「今回の会談を経てイランはまだ日本を友好国と見ていると思う。ただ今後の対応次第で認識が変わる可能性はある」などと話した。渡部さんは「日本はホルムズ海峡への貢献についてはっきり拒否はしなかった。日本としては対中の日米同盟も非常に重要で、その観点から上手い外交をした」などと話した。吉崎さんは「対米投資の第2陣が揃ったのは良かった。内容を見ると共和党州や激戦州に向けたものばかりとなっている。一方の日本側も対米投資の交渉を打ち切る余地を残している」などと話した。

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原油の供給は 価格は/LNGの供給は 価格は/エネルギー価格は/アメリカの思惑は/イランの思惑は/イラン情勢はどうなる/ホルムズ海峡は

NY原油市場では国際的な取引の指標となるWTIの先物価格が先週再び一時1バレル100ドル代にまで上昇し高い水準が続いている。こうした中、国内ではレギュラーガソリンの小売価格が急上昇16日時点で全国平均が1リットルあたり190.8円と今の方法で調査を行っている1990年8月以降で最も高くなった。政府は急激な値上がりを下げるため1リットルあたり170円程度に抑える激変緩和措置を19日出荷分から実施している。そしてLNG液化天然ガスについても懸念が高まっている。先週18日カタールでは世界最大規模のLNGの生産施設がある工業地域がイランによる攻撃を受けた。この攻撃によりカタールの国営エネルギー会社ではLNGの輸出能力の17%が停止し、施設の修復には最大で5年かかる見通しだという。

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原油について今後の供給はどうなるのか。また、その影響について吉崎氏は「いきなり全部が止まるということは確率は低いと思っている。価格についての影響は大きい。買えない国も出てくるので。(LNGの調達先について)日本の場合は輸入先がオーストラリア、マレーシアなどわりと近いところ。中東からは11%。直接の影響はそれほどでもないという見方ができるがLNG船というのは全世界で700~800隻ぐらいしかない。そのうち数十隻がホルムズ海峡の奥に閉じ込められている。物はあるが船を調達できない。日本に届かないというサプライチェーンの問題が将来起きうるということも深刻な事態。(ホルムズ海峡について)イランがやっていることは世界経済を人質にとっていることであって、世界全体に影響が及ぶんだと申し上げたい」などコメント。渡部氏は「もともと高止まりしていた。物価に深刻な影響が出てくる。中間選挙では下院、上院で民主党が勝つことになるのでは。物価が一番の不満であることが間違いない」などコメント。中西氏はイランの思惑について「いま、イランの政策としてはいかに石油天然ガスの価格を高止まりさせるかを狙っている」などコメント。イラン情勢について佐々江氏は「イランは自分に敵対するかどうか中立なのかあるいは味方するのかによって対応を変えていくと思う。しかし、日本側はイランについていくこともできない。アメリカの言う通りになることもできないという難しい状況。私は両立させる努力が必要だと思う。ラリジャニさんが亡くなったがアラグチさんが代わりに交渉相手になっている。アメリカのトランプ氏はなんとか交渉しないと危うい立場。しかし、そのことを露骨に言えば戦略上不利になると思っているので引き続き強気でありながら落とし所を探っている状況ではないか。(ホルムズ海峡について)インドなどの国はイランとの関係を保ちながら通行できる可能性は大いにある。他方で日本がそういうカテゴリーに入るのか非常に微妙なところ。日本は各勢力に対しての外交努力が必要になる」などコメント。中西氏はホルムズ海峡の状況などについて「今の時点では日本は友好国。アラグチ外務大臣も日本が来たらタンカーを通すという表明を昨日されているところが注目点」などコメント。

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ホルムズ海峡 艦船派遣は

ホルムズ海峡の艦船派遣を巡ってはトランプ大統領の発言が揺れている。日米首脳会談前の17日には「ホルムズ海峡を通過するタンカー護衛への同盟国支援“まったく必要ない”」としたが20日は「米国はこの海峡を利用していない私たちには必要ない“欧州・韓国・日本・中国などには必要”」、同日FOXニュースの取材で日本について「艦船を出すことは憲法上制限されているが必要なら我々のためにNATO以上に動いてくれるだろう」としている。小谷氏は「今回の日米首脳会談でも最大のポイントの一つ、会談直前に日本が欧州などと貢献してくと声明を出したことがトランプ大統領を満足させたとみられている。共同声明で終わらず基づき何らかの有志連合ができることを期待、日本として何ができるかを考える必要がある。6カ国から20カ国に日広がったのでモーメンタムを活かして日本が国際社会をまとめ上げながらホルムズ海峡安全のために国際協力を促進していくことが必要でトランプ大統領を満足させ世界経済を安定させることにつながる」とした。中西氏は「イランとしては非難されるはずない、イランとアメリカが仕掛けた戦争に報復しているという立場を取っている。ただホルムズ海峡に関して船国籍は無関係という話があったが昨日ベッセント財務長官が滞留してるタンカーを世界市場に流す検討に入ったという声明を出した。1億4000万バレルを流すにはアメリカが突破しなければならない、イランと交渉してどうなっていくのか、イランは12日戦争の教訓を得て戦略を練ってくるのでは」などとした。渡部氏は「2つのアイデアで苦しむ、最終的にはホルムズ海峡を開くのは重要だが特に東アジアでの安全保障ではアメリカとの同盟関係は極めて重要。長期的には2つの依存を減らすのがあるが短期的にはできない。高市首相の今回のアメリカ訪問で成功したのは両方の道を閉ざしてないことだが今後最後の苦しい選択もあるかもという覚悟も必要」とした。

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事態沈静化の見通しは

事態沈静化の見通しについて小谷氏は「番組開始直前にトランプ大統領がSNSに「48時間以内にイランがホルムズ海峡開放しなければイラン最大の石油施設を攻撃する」エスカレーションを選んでいる段階、イランと交渉がうまくいくかは難しいと思う。イギリスなどが間に入り互いの考えは伝え合っているが相互不審もあり直接の交渉につながることはまだないが国際社会としてはホルムズ海峡の安定に取り組む姿勢を強化しなければならない」とした。渡部氏は「トランプ大統領は閣僚などの言うことは聞かない、自信をもって動くが崩れる時は原油価格などの自分がコントロールできないもの。話し相手がいないが今回うまく高市首相が良い関係を持ち日本にとっては資産になる。間違いなく「早く沈静化させたい」が何もしないで止めるわけにはいかずイランも簡単にギブアップできない。どう働きかけるかが日本の大事な外交になる」とした。中西氏は「このままでは長期戦になると危惧。イランはまだゲシュム島にドローンを投げていくことができ海兵隊がなくなっていくいく事態も地上戦に入れば予想される。トランプ氏の舵取りも長期戦の方にハマっていくような傾向にあると思う。日本としてはアラグチ外相という交渉相手が仲介役をしていくという外交手段をすべきと考える」などとした。吉崎氏は「アメリカの世論。伝統的に民主主義国は怒って戦争をする、その後の戦場政策は収まって穏健になるという極端。今回は違い国民支持が低いが行い止めようとする世論の反応も弱い。 今までと違うことに危惧している」とした。佐々江氏は「日本はイランに対する外交努力を強力にステップアップする必要がある。ウラン濃縮に関する協議で仲介を頼んできた経緯もあり、米イラン間での対話で日本が交渉に向けた土台を作る努力が2国間でも、モーメンタムも外交努力でやっていくことが重要」などとした。

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各国はどう動く

イラン情勢の先行きが見通せない中で、今後各国はどう動くのか。小谷氏はロシアについて、トランプ大統領がプーチン大統領と電話会談をし、仲介を求めるような動きがあったが、プーチン大統領としては原油価格も上がり、アメリカの関心がウクライナから中東へ移っているのは好ましい状況のはずなので、具体的に仲介の努力をするとは考えにくいと指摘。また、中国について、イランからの原油が入りにくいということは、困っているはずだが、イランとの調整により原油は入っている状況のため、中東の混乱は中国にとっていい状況ではないが、米軍がアジアから中東に展開しているということは中国にとってはプラスと捉えている部分もあるだろうなどと指摘。その上でロシアや中国が仲介するような動きをとるとは考えにくい、むしろ、アメリカの立場を弱めるような行動をとる可能性もあるなどと指摘。渡部氏は以前のアメリカが果たしてきた国際社会の安定という立場を守ることを優先することは期待してはいけないとし、日本の生き残りのためにどうやって日本がアメリカとの関係を使うかなどと指摘。中西氏は日本が石油を輸入しているアラブ首長国連邦とサウジアラビアがどのような異議申し立てをアメリカやイランにするのかという点が大きいのではないかと指摘。吉崎氏は選択肢をいっぱい持っておくことが大事と指摘。アラスカから石油を買うという選択肢も作っておくことがプラスに働くこともあるなどと話した。佐々江氏は選択肢を増やしておくことは日本が戦略的自立性を高めることにつながるなどと指摘。

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日本の役割は

今後日本はどのような役割を果たしていくべきか。小谷氏は、日本がアメリカとイランの仲介をするという案もあるが、そのためには革命防衛隊とのパイプが必要になると指摘。そのため、現時点では難しいとした。日本としては国際社会をまとめ上げる形でホルムズ海峡の安全が重要なことを示す、イランがこれ以上ホルムズ海峡を封鎖しないようメッセージを送ることなどが今は大事ではないかと述べた。渡部氏は、東南アジア諸国も日本と同様ホルムズ海峡封鎖で苦しんでおり、イスラム教徒も多くいる。また、備蓄も日本より少ないこともあり、そちらにも目を向けると日本がやらなくてはならないことがより多くなるなどと指摘。中西氏は多国間外交を展開すべきなどと話した。吉崎氏は日本の自立性を高めるためにできることは多くあるなどと指摘した。佐々江氏はイランの問題について究極的にはアメリカがやめるかどうかにかかっているとし、そのための環境について日本がベストを尽くすべきとした。

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