2026年9月10日放送 5:45 - 7:05 テレビ東京

Newsモーニングサテライト
【特別企画・・・日本製鉄 橋本会長単独インタビュー】

出演者
矢内雄一郎 大浜平太郎 片渕茜 平出真有 藤井由依 糸島孝俊 田中理 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

(ニュース)
経済情報

9日のニューヨーク株式市場株価の終値を確認。

アメリカ国債の買戻し額引き上げが発表されたものの、市場の反応は冷ややかで債権売りが広がった。中東情勢への警戒感から原油高が続く中で株式相場は終日、軟調な展開だった。債権史上では10年債利回りが一時4.85%に上昇した。この日、アメリカの財務省は長期国債の買戻しの金額を従来の3倍に引き上げると発表したが、この規模が史上の期待に届かず、逆に債権売りが加速する結果に。ニューヨーク原油先物価格が1バレる=96ドル台まで上昇するなど、原油高の流れが止まらないことが株価を押し下げ、ダウは一時470ドル下落した。ナイキなどの小売関連が下落したほか、ハイテク株なども軟調で、ナスダックも終日マイナス圏で取引された。

(モーサテ特別企画)
新自由主義の終わりと中国台頭/USスチール買収劇の舞台裏

日本製鉄の橋本会長が語る世界一への復権と日本企業の活路。アメリカのトランプ関税や中東情勢の緊迫化など国際情勢はいま劇的に変化している。欧米諸国は規制緩和で経済活動を市場と民間に委ねる自由主義から関税補助金などを通じて国が積極的に介入する国家資本主義に変容しつつある。これに合わせて日本企業もサプライチェーンの再構築など世界戦略の見直しを迫られている現状。テレビ東京は過去最大の赤字から2年で業績をV字回復させ、アメリカの鉄鋼大手USスチールを買収を始動し、日本製鉄を世界有数の鉄鋼グループへと復活させた橋本会長兼CEOに単独インタビューした。

東京・千代田区に本社を置く鉄鋼最大手の日本製鉄。インタビューに応じたのは代表取締役会長兼CEOの橋本英二さん。2019年に日鉄の社長に就任し、翌年の2020年3月期の決算では過去最大の4300億円の赤字となったものの、2年でV字回復を達成。去年6月にはアメリカの鉄鋼大手USスチールを約2兆円で買収した。あらゆる製造業の基盤素材となる鉄。その目線から橋本さんは“ものづくりの現在地”について日本がいい製品を作れば自由に輸出できた時代は終わったと強調した。新自由主義が衰退するのと同時に台頭した中国。2022年、中国市場は当時、鉄鋼の消費量で世界最大の55%を占めていたが、日鉄は事実上の撤退を決断した。中国に変わる成長市場として橋本さんが目をつけたのはアメリカ市場。2023年にUSスチールの買収意向を表明した。最大の障害として立ちはだかったのがアメリカのトランプ大統領だった。買収に反対するトランプ氏に対し、日鉄側は交渉でアメリカの製造業復活への貢献を強調してきたが、反対姿勢を崩さないトランプ大統領。そこで橋本さんは地元の声を取り込む交渉戦略に切り替えたという。買収が完了して1年が経った日鉄の第一四半期決算。USスチールが収益をけん引し、今季の最終利益の見通しを31.8%上方修正した。約9000万トンの鉄鋼需要を見込むアメリカ市場。

“インサイダー化”の要諦

橋本会長は海外市場を選ぶときに人口が増加して、自社の技術が最も活かせる市場で、中国が簡単に参入できない産業政策を行っていること。この3つの条件を満たす国の内側に入り込んで生産を拡大する“インサイダー化”を進めている。戦略を用いて、USスチールの買収の前には2019年にインドの鉄鋼メーカーを共同買収し、インドでの鉄鋼生産を拡大している。インドの鉄鋼需要について、橋本会長は「今後の人口増加とインフラ整備などにより、2040年には5億~7億トンの成長が期待できる」と話していた。USスチールが本社を置くペンシルバニア州ピッツバーグは前回の大統領選挙においても勝敗を左右する最重要激戦州だった。橋本会長もアメリカ政府との交渉の中で、「トランプ氏の重要な選曲で地域の声として訴えたことが一番の要因だ」と話していた。“インサイダー化”を日鉄が進めるのは鉄鋼需要が減少している日本国内の事業強化のためでもある。

経営再建までの“攻め”と“守り”/捉えた世界一への復権の道標

先月竣工した日本製鉄 名古屋製鉄所の新熱延ライン。日本製鉄は約40年ぶりに熱延ラインを国内に導入した。自動車メーカー用の最先端鋼材を生産する。約3000億円の設備投資を2022年に橋本社長(当時)が決定。大型投資を決断する一方、2年のV字回復に向けて国内の生産能力を2割減らす合理化も同時に勧めた。この一環で国内に15あった高炉を10に縮小。広島・呉市の製鉄所を全面閉鎖し、雇用にまで波及する構造改革を断行した。2020年から新型コロナウイルスが世界中で流行。世界経済を直撃し、多くの企業が事業計画を見直したが、橋本さんは2年でV字回復の目標見直しは考えたことがなかったと振り返る。一連の構造改革をやり遂げ、日鉄は1500億円のコストを削減。同時に自動車メーカーなど大口顧客との価格交渉で製品単価を引き上げる営業改革などにより、過去最大の4300億円の赤字から2年後の決算でV字回復を果たした。橋本さんは経営再建にはコストをカットする“守り”だけでなく、“攻め”の投資も同時に行う必要があると強調する。

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日本企業が海外市場に入り込むためにも国内事業の強化が益々重要になってくると指摘する。日本製鉄・橋本英二会長は海外でのインサイダー化戦略と国内事業強化の両輪で世界一への復権が見えてきたと言う。橋本会長は「これまで進めてきた国内事業の抜本的な強化、海外需要拡大が収益を上げていくことで、公約として掲げている1兆円は確実に近づいている。量的にも中国の国営メーカーを除いて、いま世界で2番目。1番目はアルセロール・ミタル。私が社長になった時は3000万トン程の差があったが、今は500万~600万トンの差まで来た。量的にも世界一への復権が目に見えてきている」などと語った。

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勝ち残るための国内投資

日本国内の需要減少を考えるとコスト削減のための規模を縮小する“守り”の施策に偏りがちだが、日本製鉄・橋本会長は日本で品質や効率性を高める“攻め”の投資を同時に行うことで、ただ生き残るのではなく勝ち残ることができると話していた。高市政権も成長投資、危機管理投資拡大を掲げた経済政策を進めようとしている。日本の製造業復活には何が必要なのか、橋本会長に話を聞いた。

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日本 製造業復活への成長戦略

日本の製造業復活に向けて、日本製鉄・橋本英二会長が重要だと指摘するのが政府の産業政策。規制緩和を行い、民間に任せていた方法では今の時代、難しくなっているという。こうした大国との産業政策競争の時代に政府も動き出す。7月に閣議決定した日本成長戦略。2040年までに17の戦略分野に対し、官民で370兆円規模の投資を行う。また、労働市場改革・理系人材の定員増加など8つの分野横断的な課題の解決に取り組むことが明記された。橋本会長は「8つの分野横断的な施策を整理した。1つ1つやっていくことで製造業の事業環境は大きく改善される。特に問題と思うのは若手理工系の人材をどう増やすか、企業に入ってきた若手をどう育成するか。日本の理工系の学生は15万人を切り、中国の10分の1以下にも関わらず、もっと成長したいという若手に労働時間規制をかけている」などと指摘した。あくまで本人の納得と同意を前提に成長の機会を選択できる環境を政府が整えるべきとの考え。成長戦略の成功には官民の対話が大事だと指摘する。

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産業政策の現在地 勝ち筋は?

日本製鉄・橋本英二会長の「30年間、日本は産業政策の立案・実行がなかった」との指摘に対し、政府関係者は「日本は新自由主義的な政策からの転換が遅れた」との認識を示した。日本政府は経済安全保障政策の下で産業育成を進めてきた。高市政権でさらにアクセルを踏むべく、決定した成長戦略370兆円規模の官民投資を通じて産業政策競争時代に対応する方針。政府の支援を受け補助金をもらうということは民間企業が自由に動くことに関して足かせになる面もあり、嫌がる企業は少なくないと思われる。橋本会長は政府と一体でやっていくことに肯定的だった。脱炭素・水素インフラの整備や不公正な競争から守る通商政策への対応など民間企業だけでは解決できない課題に対し、橋本会長は「政府と民間がワンボイスで対峙することが不可欠だ」と話していた。日本製鉄・橋本会長のインタビューの全容はモーサテプレミアムで配信する。

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(ニュース)
中継 初の折り畳み式iPhone公開

ニューヨークから伝える。アメリカのアップルは先ほど、カリフォルニア州の本社で新製品発表会を開き、iPhoneで初となる折り畳み式モデル「iPhoneデュオ」を公開した。シリコンバレーから中継。「iPhoneデュオ」は本のように開いて使うことができ、開いた状態で縦横11.8センチ、横約16.5センチでタブレット端末のような感覚で使うことができる。閉じればパスポートサイズになり、片側の背面にもスクリーンを配置し従来のiPhoneに近い形になる。開いた時も折り畳んだ時も縦の横の長さの比率は変わらず違和感なく使える作りになっている。アメリカでの価格は1999ドルから、日本では36万4800円からとなっている。メモリーなどの部品価格の高騰でコストが上昇する中、アップルとしても価格転嫁に耐えうる画期的な変化を打ち出す必要性に迫られている。来月16日に予約を受け付け23日に発売する。折り畳み式で販売を伸ばせるかどうかはアップルにとっても挑戦となりそうだ。世界のスマホ出荷台数で折り畳み式が占める割合は2%程度にとどまっている。折り畳み式スマホは韓国のサムスン電子などが7年も前に発表していて新しいものではない。「iPhoneデュオ」が7年の差を巻き返してファンを惹きつけられるかどうか、勝負どころを迎えている。

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アメリカ 長期国債の買い戻し額3倍に

アメリカの財務省は9日、長期国債の買い戻し(バイバック)を従来の3倍である最大60億ドルに拡大すると発表した。長期金利の抑制が狙いだが、発表後10年債利回りは逆に上昇した。バイバックは10日に実施し、残存期間が10~20年の長期債を対象とする。市場では財務省が先月、「買い戻し額を40億ドル以上に増やす」としていたことから、より大規模な購入を予想する見方が広がっていた。その期待が剥落したことで債券売りが加速し、10年債利回りは一時4.85%と2023年11月以来の高水準となった。

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アメリカ合衆国財務省
アメリカ 財務長官「胴元は私」

アメリカのベッセント財務長官は8日にテキサス州で開かれたイベントで、日米による協調介入を巡り「胴元は私だ。私に反対して賭けたいなら構わない」などと述べ、円売りに動く投資家を強くけん制した。また、「介入にあたり日本側の動きを正確に把握している」と述べた。

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スコット・ベッセントテキサス州(アメリカ)
経済情報
LIVE ニューヨーク アップル新製品発表 市場反応は

ニューヨークから岡三証券NY・長阪志保の解説。9日のニューヨーク株式相場は原油高が相場の重荷となり主要3指数は3日続落した。アメリカ財務省は長期国債の買い戻し額を最大60億ドルと発表したものの市場の期待を下回る内容となり、金利が上昇したことも嫌気された。先ほどアップルが新製品を発表。アップル初の折り畳み式「iPhoneデュオ」は事前の想定通りの価格となり、市場予想の2000ドル超を下回った。発表された内容は事前の報道と変わらず目新しい情報もなかったほか、今年の世界のスマートフォン出荷台数の減少が予想される中、「デュオ」の出荷台数は限定的とみられ、アップルの株価は売りが優勢だった。アップルは半導体メモリー不足を受けて、これまでMacやiPadなどの端末を一斉に値上げしてきた。今回「デュオ」と同時に発表された「iPhone18プロ」の価格も17プロと比べて100ドル高い1199ドルからとした。市場では値上げが必要という見方が優勢だったため想定通りの内容となった。アップルは今年7月、アメリカでiPhoneやMacBookのデバイスを月額で借りられるサービス、値上げによる消費者への負担を和らげる措置も取っている。新製品の発表を受け、新型機への買い替えサイクルが進むと期待される一方で、価格に敏感な消費者は春先の標準モデルの発売まで買い替えを待つ可能性もあり、今後、数四半期のiPhone売上高はブレやすくなる可能性がある。新型機種の販売や値上げによって堅調な株価を保てるか注目が集まりそうだ。

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その他のマーケット
ゲスト紹介

第一ライフ資産運用経済研究所の田中理、ピクテ・ジャパンの糸島孝俊を紹介した。

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第一ライフ資産運用経済研究所
きょうのマーケット
経済情報

各国の為替を伝えた。

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きょうの為替は

きょうの為替相場の見通しについて三菱UFJ信託銀行・齊藤央充の解説。きょうのドル円の予想レンジは152.80円~155.00円。FRBの9月利上げを判断するうえで、本日発表のアメリカの8月PPIが市場予想を上回る結果となればドル買いで反応し、ドル円は155円台への回復の可能性も視野に入れておく必要がある。注目ポイント「アメリカの9月早期利上げは整合的か」。先日発表されたNY連銀の期待インフレ調査では、1年先で5月以来の低水準となり、3年先でも減速と原油高の影響は見られていない。ミシガン大学1年先期待インフレも鈍化傾向にあり、FRBによる早期利上げの必要性は高くないようにも見える。市場ではコアCPIの前月比が0.25%以上の結果となれば9月の利上げを後押しするとみられる。0.2%以上であっても利上げ支持が確保されるとの見方もあり、足元の落ち着いたインフレ低下の動向とは真逆の方向性となる可能性に注意が必要。今後のドル円相場はPPIの結果次第ながら予想以上の強い結果となればドル買いに拍車がかかる可能性があり、日銀の利上げやベッセント長官発言等を背景に円買いの動きを巻き戻す大きなインパクトをもたらす点に警戒が必要。年内や来年以降のアメリカ利上げ織り込みがさらに進むインフレ再加速懸念が見られればドル円は再びドル高円安トレンドに回帰し、156円台等への回復も想定しておく必要がある。

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