2025年10月3日放送 22:00 - 22:54 テレビ東京

ガイアの夜明け
【“家族の思い出”争奪戦】

出演者
長谷川博己 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

“家族の思い出”争奪戦
VHSテープが見られなくなる?

東京・大田区にある商店街。ここに、今年に入って売上が急増している店がある。「パレットプラザ」写真のプリントや撮影がメインのチェーン店だが、客が取り出したのはVHSテープ。これをDVDにダビングしてほしいという注文。今、VHSのダビングの注文が殺到している、料金は1本辺り2200円。なかなかの値段だが、月に300本ほどは来ると言う。注文数は去年の3倍以上、なぜ今これほどまでに増えているのか。客が焦るわけは、2025年問題。発端はユネスコが発表した警告「マグネティックテープアラート」。店にやってきた近所に住む田中惇子さん、30年以上前の思い出のテープをダビングに持ってきた。9月上旬、再び店を訪れた田中さん。DVDが出来上がり、そのまま自宅で鑑賞会がスタートした。

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パレットプラザ 蒲田店ユネスコ ホームページ大田区(東京)

パレットプラザと提携しているダビング工場には、毎日大量のVHSテープが全国各地から運ばれてくる。そのため、多くのダビング機器がフル回転、工場には150台ものビデオデッキに8ミリビデオなどのカメラが80台。さらに、フィルム用の映写機も12台用意している。スタッフは総勢30人、ほぼ手作業でダビングに追われていた。中でも一番大変なのは、テープが劣化する一番の原因である湿気で発生するカビを取り除くため、特殊な機械にかけること。このようなダビング業者がここ数年増えているという。

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Colors名古屋市(愛知)
世界2700万人が使うアプリ

家族の思い出を手軽に残せる「みてね」というアプリ。撮った写真をアップすると、写真が自動で月ごとに整理されアプリに招待した人と共有できる。さらにアプリ内でコメントのやりとりも可能。このアプリは写真が無料で載せ放題、動画のアップも2分まで無料。2015年にサービスを開始、家族に特化した使い勝手の良さで累計利用者数は世界で2700万人に。日本では、2023年に子供が生まれた家庭の6割が利用したというアプリ。

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MIXIみてね練馬区(東京)
ミクシィの「みてね」戦略とは?

「みてね」のサービスを作った会社は、東京・渋谷にある1997年に創業したMIXI。mixiと言えば、日本で最初に普及したSNSサービスでおなじみ。創業者の笠原健治さんが28歳の時に立ち上げた。それから約20年、今ではスマホゲーム「モンスターストライク」やAIロボットの開発など事業を拡大し、売上は1500億円以上。そんな中、笠原さんは「みてね」を次なる事業の柱にしようと考えていた。フランス・パリに住む姉妹も「みてね」を使っている。海外でのサービス名は「ファミリーアルバム」。2人で妹・エレンさんの孫の写真を見るのが何よりの楽しみだと言う。今や「みてね」は175の国と地域で利用されている。

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MIXIRomiみてねパリ(フランス)ミクシィモンスターストライク渋谷区(東京)
「アマゾン」「グーグル」…実力は?

日本人の“思い出の残し方”とは。ほとんどの人が海外企業のクラウドを利用していた。こうしたサービスを可能にしているのが、大量のデータを保管する巨大なデータセンター。法人での利用も含めると、海外の巨大IT企業が6割以上のシェアを占めている。しかし、クラウド市場に詳しい西角さんは、この激しい競争の中でMIXIにも勝機があると言う。

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Amazon PhotosAmazon.comGoogleドライブiCloudiPhoneMIXISynergy Research Groupみてねグーグルマイクロソフト
ミクシィ「みてね」新商品開発

基本無料の「みてね」は、どんな付加価値をつけて収益を上げているのか。アプリ内のストアで、子供の写真をベースに作ったオリジナルの商品が並んでいた。写真の保存を無料にしてユーザーを増やし、グッズ販売で収益化を図る作戦。ミクシィはリアルな商品を増やすことに大きな勝機があると考えている。しかし、「みてね」の売上はMIXI全体の中では約15%。これを伸ばしていくことが今後の課題。その課題解決のカギを握るのが、総勢12名のフォトグッズ開発チーム。率いるのは開発責任者の稲場竜一さん、9歳の息子を持つパパでもある。まずサンプルを作ってみる、それが稲場さんの流儀。「みてね」のフォトグッズのほとんどが、稲場さんのアイデアから生まれた。「みてね」の収益向上のため、稲場さんが新たな商品開発に乗り出した。それが、記念日に作る「アクリルスタンド」。アクスタで子供の推し活を、その秘策が立体的に見せることでリッチな雰囲気を全面に打ち出すアクスタ。家族の晴れの日に欲しくなる商品。5日後、工場からサンプルが届いた。

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DVDMIXIみてねフォトブック

ミクシィが仕掛ける「みてね」のフォトグッズ開発チーム。この日、アクリルスタンドのサンプルが届いた。3層になったアクリルスタンド、しかし一番奥の柄が写真に被ってしまい立体感を強調するための3層が生かされていない。この3層こそがヒットへの生命線、妥協はできない。稲場さんは大学卒業後、同級生数人とアプリ開発の会社を設立した。家族写真を使ったフォトグッズを次々と開発してきた。それらが笠原さんの目に止まり、6年前にMIXIグループへ。数々のアイデアのきっかけは家庭の中にあった。

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MIXIみてね

7月下旬熊本市、稲場さんが開発チームのメンバーとやってきた。アクスタの生産を依頼した工場の視察に来たのだった。まずは、フォトグッズの命である色味のチェック。問題の3層は、それぞれのパーツの位置や大きさを変えることで、より立体感が際立つアクスタに仕上がっていた。しかし稲場さん、1つ気になる点があった“台座に挿した時のグラつき”。すぐさま対応してもらうことに。差込口の幅を調整していく。0.1ミリ単位で調整した3パターンの差込口を試すことになった。その後も半日以上かけて製造ラインを始め、細かな点まで入念にチェックをした。

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MIXIみてね熊本市(熊本)

8月下旬、アクスタについて客の反応を確かめる機会が訪れた。「みてね」のサービス開始10周年を記念したイベント。会場には稲場さんの姿が、完成したばかりのアクリルスタンドを並べていく。この日が客への初披露。価格は2900円、全18種類ある。メインは七五三で10種類、誕生日は4種類、そしてニューボーン。シニア層の孫消費も視野に入れ、記念日中心のラインナップが完成した。すると早速、ママからおばあちゃんまで興味津々で、3層のリッチな雰囲気が刺さった様子。笠原さんも出来栄えのチェックにやってきた、完成品を見るのは今日が初めて。家族の思い出をアクスタで残すという新たな試み。

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MIXIみてねイオンモール幕張新都心千葉市(千葉)

イベントから2週間後、稲場さんは早くも次なるアクスタ商品をサンプル化し、笠原さんにプレゼンしていた。それは、晴れの日だけではなく日常の子供の写真を並べることで、成長が一目でわかるアクスタ。“集めたい”という心をくすぐる商品だった。

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MIXIみてね渋谷区(東京)
制作依頼が増加中…AIアバター

家族の思い出を作り出すかつてないサービスも、去年12月静岡県三島市で変わった葬儀が行われた。98歳で亡くなった村川茂夫さん。そこで始まったのは、亡くなった後に制作したAI映像。故人の思いを代弁していた。このサービスを業界でいち早く導入したのが、さいたま市にある「アルファクラブ武蔵野」。冠婚葬祭事業をメインに展開する、年商195億円の企業。サービスの仕掛人は、取締役の小川誠さん。IT企業から3年前に転職し、冠婚葬祭ビジネスにAIを取り入れた。料金は1分半までの動画で約10万円、それでも今年のお盆には400件もの制作依頼が来たという。一方で故人をAIで再現することには批判の声もある。そして今、大きな進化を遂げたAI映像の制作現場に潜入した。

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さいたま市(埼玉)アルファクラブ武蔵野三島市(静岡)村川茂夫
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TVerU-NEXTテレ東BIZ
制作依頼が増加中…AIアバター

故人を蘇らせるAIはどのように制作されるのか、アルファクラブから依頼を受けたベンチャー企業を訪ねた。まず、提供された映像などからアバターを生成し、後はセリフをテキストで入力するだけ。写真を動かすこともできる。一方、故人のAI映像を依頼した遺族の思いとは。

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FLATBOYSアルファクラブ武蔵野渋谷区(東京)

埼玉県蓮田市に住む、98歳で亡くなった村川茂夫さんの葬儀でAIのメッセージを流した、孫の晃規さんと長男の壽規さん。葬儀から10か月経つが、今でも定期的にあの映像を見返していると言う。

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蓮田市(埼玉)
(エンディング)
エンディング

エンディング映像。

次回予告

「ガイアの夜明け」の次回予告。

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「ワールドビジネスサテライト」の番組宣伝。金高騰の光と影。

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