2023年12月11日放送 5:45 - 7:05 テレビ東京

モーサテ
【2024年の市場サイクル】

出演者
矢内雄一郎 片渕茜 平出真有 中原みなみ 井出真吾 田中泰輔 朝倉智也 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像が流れ、片渕さんらが挨拶。

NY株式/株式先物/ダウ/ナスダック/為替
(ニュース)
8日 アメリカ雇用者数 伸び加速

アメリカの11月の非農業部門雇用者数は前月比で19万9000人増加で市場予想を上回った。業種別では製造業が自動車の労働組合のストライキ集結により2万8000人のプラスに転じた。失業率は3.7%で10月から改善。平均時給は前年比で4%上昇で10月から伸びは変わらなかった。

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アメリカ非農業部門雇用者数
8日 アメリカ消費者心理 大きく改善

12月のミシガン大学消費者信頼感指数の速報値は、69.4と5ヶ月ぶりに前月比で上昇し、市場予想も62.0と大きく上回った。また、1年先の期待インフレ率は3.1%と前の月から大きく低下している。調査担当者は「インフレ軌道の愛おしが改善したことが過去4カ月の落ち込みを帳消しにした」と説明している。

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ミシガン大学消費者信頼感指数
8日 MSとオープンAI 提携を調査

日本の公正取引委員会にあたるイギリスのCMAは4日、マイクロソフトとオープンAIの提携関係について調査すると発表。資本や業務で提携するMSとオープンAIの関係が公正な競争を害していないか精査するという。オープンAIは11月理事長にオブザーバーとしてマイクロソフトが参加することを明らかにしており、結びつきがさらに強まる可能性が指摘されていた。

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ChatGPTOpenAIイギリスサム・アルトマンマイクロソフト競争・市場庁
専門家インタビュー ECB 4月利下げは「楽観的」

今週はECBが理事会を開く。ユーロ圏では足元インフレや景気減速を背景に、来年4月にも利下げが始まるとの観測が広まっているが、専門家のINGのカーステン・ブレスキー氏は“「2024年内に利下げする」との予想は妥当だが4月はさすがに早すぎる”、“利下げに踏み切るなら自らの経済見通しを大幅に下方修正した時だ”などとし、“過度に楽観的な予想だ”と見ている。また、今後の金融政策を見極める上でカギとなるのはヨーロッパで大きな影響力をもつ労働組合の動向だとし、「ECBは賃金上昇率が高すぎると判断すれば利下げの開始時期を遅らせるだろう」などとコメントした。

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INGドイツローマ(イタリア)欧州中央銀行
ゲスト紹介

今朝のゲストは、楽天証券経済研究所の田中氏、ニッセイ基礎研究所の井出氏だと紹介。このあと新NISAは一括投資と積立投資でどちらが有利なのか井出さんが検証した。

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ニッセイ基礎研究所少額投資非課税制度楽天証券経済研究所
きょうのマーケット
為替

為替の値動きを伝えた。

きょうの為替は

きょうの為替相場の見通しについてSMBC日興証券の野地さんは、ドル円の予想レンジを144.00円~145.60円とし、注目ポイントは「FOMCで利下げは示唆されるか」とコメント。野地さんは、今週行われるFOMCで公表されるドットチャートで2024年の利下げ幅が大きくなるかが注目されると解説し、予想される利下げ幅が大きくなれば円高ドル安が生じる可能性があるが現時点で市場が折り込む利下げ幅は大きいとはいえず、来年利下げが始まっても数回程度で終了となるとの予想が大勢だとするも、今後利下げ開始後の政策金利のゴールが引き下がることでさらなる円高が生じる可能性には留意が必要などと解説した。また野地さんは、利下げ幅の修正があった場合について、来年のうち4%を下回る利下げが折り込まれるとドル円が140円台前半を目指す可能性があることに注意したいとのべた。

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SMBC日興証券クリストファー・ウォラー日本銀行連邦公開市場委員会会合連邦準備制度理事会
10年国債

10年国債の利回りを伝えた。

株式先物

株式先物の値動きを伝えた。

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大阪取引所
きょうの株は

きょうの株の見通しについて井出さんは、日経平均・予想レンジを32,300円~32,800円だとし、注目ポイントは「新NISA『毎月投資』vs『一括投資』」とコメント。井出さんは来年から始まる新NISAについて、検証をしてみたとし、24年前2000年にもし新NISAが始まっていたらと過程し投資スタートの場合先月末時点の資産額は“1月一括投資”が有利だとし各年ごとも試算したところ24回中20回前後で1月一括投資が有利という結果となったとし、この結果は計算した3指数ともに24年間が基本的に右肩あがりだったためだと解説。ただ、2002年、2008年は株価が下落基調だったため1月にまとめて投資すると全額が株価下落の影響を受けるため有利とならなかったなどと解説した。井出さんは、今後についても基本的には1月一括投資が有利とみてよいと思うが、来年は不安定な状況が続いているため来年前半に株価下落が大きめにありそうだとかんじた場合は1月一括投資は避けるべき、しかしまとまったお金がないという方は毎月投資が現実的な方法になるなどとコメントした。

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MSCI ACWI指数S&P 500ニッセイ基礎研究所少額投資非課税制度日経平均株価東証株価指数連邦公開市場委員会会合雇用統計
(ニュース)
今週の予定

今週の予定を紹介。今週最大のイベントは12日から2日間行われる今年最後のアメリカのFOMC。これに先立ち、アメリカで12日11月の消費者物価指数も公表される。13日は日銀短観の発表。14日はアメリカの11月の小売売上高、ヨーロッパとイギリスの中央銀行からは政策金利が発表される。15日は中国の鉱工業生産指数と小売売上高の公表が控える。

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アメリカイギリスクリスティーヌ・マドレーヌ・オデット・ラガルド中国小売売上高日本銀行日銀短観・四半期大企業製造業業況判断指数(DI)欧州中央銀行消費者物価指数連邦公開市場委員会会合鉱工業生産指数
FOMC 利上げ見送りへ 「ドットチャート」に注目/小売売上高に注目 インフレより気になる景気悪化

田中さんは「9月11月に続いて今回の利上げは見送って、これまでの利上げの累積効果を見極めるという段階に入ってるのがマーケットの認識。マーケットの関心はこれから先どうなんだってことで、利下げについて検討したという言及があるのか。あるいはドットチャートで利下げ見通しの回数が増えるのかどうか。マーケットはすでに5回の利下げを織り込んで、最初は6月と言ってたのが3月にもという声が出てきている。これが勇み足ではというのもある」と話し、井出さんは「マーケットがアメリカの景気についても関心を高めてる感じがする。先週のJOLTSやADPで労働需給が和らいだと、それで金利が下がったが株価も下がった。先週、雇用統計のあとは強い結果だった。金利が上がったのに株価もあがった。景気の方も見始めた感じがする。アメリカの消費に陰りが出始めた可能性があると思っている。10月の小売売上高は7ヶ月ぶりに前月比マイナスだった。内訳を見ると、食料品とかヘルスケアといった必需品は売れてるが、スポーツ用品や家具が大きめに落ち込んでいる。年末商戦も売れ行きまずまずだったけど、人々は値引きを待っていたとか、気がかり。アメリカの景気を見る上で、今週の小売売上高注目したい」と話した。

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ADP雇用報告アメリカ小売売上高連邦公開市場委員会会合雇用動態調査
(気象情報)
気象情報

全国の天気予報と週間予報を伝えた。

モーサテサーベイ
今週末の日経平均予想/今週末のドル円予想/モーサテ景気先行指数

日経平均予想の中央値は32600円。三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩さんは32800円と予想。急速な円高進行の一服で戻りを試すとした上で12月物に日経225先物のSQ値である3万2639円を越えられるかに注目。りそなアセットマネジメントの戸田浩司さんは31800円と予想。日銀の金融政策修正観測が強まるなか、内外投資家からの積極的な買いは入り辛いとの認識を示し、FOMCでも利下げ観測を追認するメッセージは期待しにくいとみている。ドル円予想中央値は145円。あおぞら銀行の諸我晃さんは145円を予想。金融政策の正常化期待からドルの上値は抑制されるとの見方。モーサテ景気先行指数は9.5。アメリカは変わらず、中国、ヨーロッパは悪化。

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あおぞら銀行りそなアセットマネジメントモーサテ景気先行指数三井住友DSアセットマネジメント市川雅浩戸田浩司日本銀行日経225先物取引日経平均株価諸我晃連邦公開市場委員会会合
プロの眼
2024年 市場サイクルの「段差」

田中さんは「ロンドンに出張すると街中にMIND THE GAPという言葉が出ている。足もと注意という標識。欧米の投資銀行にいた時、リサーチチームの中心はロンドンだったがチームの連中がMIND THE GAPとよく使った。それで24年の日本について考えてみようと。3ヶ月前にこのコーナーに出たときは10‐12月期はアメリカ経済に陰りが出て相場の潮目になると話した。順調に景気、インフレ、金利について陰ると。順調に進んだ場合でも段差があるのではないか、そこを警戒したほうがいい。米株は金利が下がることを警戒して株高になっているが、金利が下がった先で景気が悪化するのではとなると株安になる。金利の上昇が一服してくると中間安堵があって株が上がることがある。23年に生成AIというテーマが出て上がった。これがなければ上がったのか。生成AIに絡む7社だけで上がって指数全体も上がっている状況だった。生成AIなければ大手をふって株を買う推奨ができる年だったのか疑いを持っている。日本株2023年素晴らしい年のように見えて、業績がいいとか改革もとかバフェット効果とか語られているが、日本株を手掛けてみようと見ると、アメリカ株に合わせていることと為替に反応して動くという部分で動くを説明できてしまう。アメリカ株とドル円から段差を考えてみようと。ドル円相場は米金利にそって動いている。アメリカの長期金利が下がって3.75%にもなれば140円割れる方向になるだろうと3%になれば130円に近づくのではないかと。米金利が下がり景気が悪くなってドル円も下がるとなると日本株は圧迫される。米株が一線越えて景気が悪い、円高もきつくなる、日本株はWで圧迫される。このシナリオはマーケットでも別れている。2023年も陰るという見通しを出していたがそれが逆ブレしている。軟着陸で様子を見てどっちに転がってもいいというスタンス。私は陰りが出るという方向性がはっきりしてれば工夫の余地はある。腰を据えてやる場面かというとちょっと違う。段差を越えて時間を長くとって時間分散でならす方法と、新たな金融相場まで構えを作る。ドル資金での投資はETFを含む債権買い、株は景気悪化や金利下げ渋りに耐性のある業種・テーマなどが選別対象。円での対米投資は円高以上に値上がりする資産より長期で目先の円高リスクを中和できる投資。円高=米金利低下を待って動く。日本株への投資は日銀の緩和見直しで円高という段差や米株とドル円それぞれの段差次第と常に意識する」などと述べた。

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ジェネレーティブAI円相場
騰落率ランキング
業種別騰落率/先週の下落銘柄/先週の上昇銘柄

先週の騰落率ランキングを紹介。業種別騰落率の下落率トップは原油安が響く鉱業だった。上昇率では、原発再稼働の思惑から電気・ガス業が1位となった。先週の下落銘柄5位のゼンショーホールディングスは、11月に上場来の高値を更新した直後、公募増資を発表。M&Aなどさらなる成長に向けた拡大戦略の一環と見られるが需給不安が続く。下落率2位のエムスリーについて、岩井コスモ証券の林卓郎さんは「TOB実施中のベネフィット・ワンに対し、第一生命が対抗的なTOBを発表。買収の成否が不透明となったことに加え、追加的な財務負担が警戒され、約4年半振りの安値を付けた」と話している。先週の上昇銘柄7位のTOPPANについて、林さんは「医療や半導体分野で中期成長力の向上に向けた動きが加速しています。先週は有機ELディスプレイのJOLEDの買収で、次世代半導体パッケージの量産ライン構築を発表して一段高しました。PBR1倍我銘柄でもあり、資本効率改善に向けた動きを評価する展開で、約24年ぶりの高値水準を回復しました」などと話している。上昇率1位のベネフィット・ワンをめぐり、エムスリーと第一生命ホールディングスが、それぞれPOBを表明する事態となっている。買取価格引き上げなどの思惑から、株価は一段高となった。今週の動きについて、林さんは「今週はアメリカのCPIやFOMCをにらみ、金利動向が一段と注目されそうです。利上げ終了の観測が定着すると見られる一方で、今後は景気減速の度合いや利下げ開始のタイミングに焦点が移行する見通し。翌週の日銀会合に向けて政策変更の観測がより強まれば、円高継続で株価の上値を抑える可能性がある一方、やや前のめり気味の期待が剥がれ、年末相場の修正高に向かう期待もありそう」などと話している。

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JOLEDTOPPANホールディングスエムスリーゼンショーホールディングスベネフィット・ワン日本銀行株価純資産倍率株式公開買付け消費者物価指数第一生命ホールディングス連邦公開市場委員会
きょうの経済視点
解説 市場は何を見ているか

田中さんは「今年初め、箱根駅伝について青山学院の原監督が『上り坂下り坂まさか』という言葉を使っていました。私も、2020年・2021年の米株は上り坂、2022年は下り坂、2023年はまさかだったと思います。サイクルの変わり目というのはこういうまさかが起こりやすいんです。まさに乱高下のまさかでしたね。2024年も紆余曲折あり、まさかが延長される年になるでしょう」、井出さんは「先程毎月投資か一括投資かの話をしましたが、『やっぱりアメリカでしょう!』という人もいれば、『アメリカだって何があるかわからないから分散した方がいい』という方もいらっしゃいます。まあ、これはどっちでもよく、好みの問題だと思います。当面は似たような状況が続くと思います」などと話した。

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S&P 500原晋東京箱根間往復大学駅伝競走青山学院大学
モーサテプレミアム

モーサテプレミアムではFOMCの速報ライブを開催。12月12日、ディーリングルームから生配信。

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Morning satellite PREMIUMSBIリクイディティ・マーケット上田眞理人豊島晋作連邦公開市場委員会
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