- 出演者
- 矢内雄一郎 池谷亨 片渕茜 平出真有 広木隆 山田修輔
日銀の減額について市場との対話はゴールが見える?。広木隆さんがスタジオで解説「2、3兆円減らしていく形になるだろう。日銀が買わない分は、民間銀行でお願いするという会合。問題は民間で買えるのか。コンセンサスは日銀が持っている分の3割くらいなら買える。5年分は買う余力はあるが、それでいいとなるかどうか。会合で妥結できるかがポイント」「中短期を中心に減額しろという話だし、財務省も今後そういうようになってくる。今後の国債の需給などにも大きく影響が出る話」だと説明をした。6月企業物価指数について。山田修輔さんがスタジオで解説。「日本の物価は、輸入物価は去年反転し、5月は前年比6.9上がっている。企業物価はそれに遅れて年初に反転して5月でプラス2.4%の伸び。企業物価に数カ月遅れて消費者物価に浸透するイメージ。日銀・植田総裁も“為替が物価にどう影響するか注視する”と発言。いまは輸入物価が、どの程度企業物価に反映していくかを見極めるタイミング。強く出れば先々の物価上昇が意識され、日銀会合で利上げ期待が高まる可能性がある」などと解説をした。
全国の天気予報を伝えた。
NY株式の値動きを伝えた。
明治安田アメリカ・長谷川悠貴の解説。足元ではマグニフィセント7を筆頭に大型テックメーカーの上昇が目立つが、中でもテスラは直近1ヶ月で40%以上上昇しており市場全体を大きくアウトパフォームしている。同社の株価は、EVの相次ぐ値下げ販売による利益率の悪化や、EV市場全体の減速など懸念事項が多数あったことで、4月には年初来で40%を超えて下落していた。しかし、ネガティブ材料が出尽くしたとされ、最近はポジティブな要素が材料視されている。テスラに対するアナリストの見方は割れており、マグニフィセントセブンの中でアップル、テスラを除く5銘柄の投資判断が買いの割合が80%以上である一方、テスラは50%を下回っているなどと解説をした。
為替/金利/商品の値動きを伝えた。
マネックス証券・広木隆さんのプロの眼。テーマは「インフレ時代の企業の財務戦略」。広木さんは「3月にネットキャッシュ比率というファクターが有効で銘柄選択にきいていたが、インフレになるときかなくなってきた。インフレの時はキャッシュを持っていると価値が目減りする。企業はお金を持ちすぎているので有効活用が求められている。東証が出したPBR改革にもつながる。ROE、ROICの資本の収益性を上げることとキャッシュを減らすこと関連する話」などと述べた。ROE、ROIC、レバレッジのデフレ時代とインフレ時代を紹介。広木さんは「デフレ時代のROEは一応ROEが一番高いグループがパフォーマンスがいいということになっているが統計的にはあんまり差がない。ROICは10年間で一番低いのと一番高いものの差が130%ぐらいリターンの差がある。インフレ時代に入ると逆転。ROICが高いグループが一番パフォーマンスが下にきてむしろ低い方がパフォーマンスがいい。背景は財務レバレッジが効いているのではないか。借金は悪ではないと、レバレッジをきかせている企業のほうがいいと。これがROICがきかなくなった背景にある。ROICは自己資本だけでなくすべての投下資本に対する収益性を図る指標。レバレッジの影響を受けない指標。重要なことはレバレッジというものがインフレで評価されているというのは忘れてはいけない。資本効率の良さを追求していくというのがインフル時代にますます求められることだろうと思う」などと述べた。
伊藤忠商事のトップ・石井敬太社長。社長室の壁にはレコードが何枚も飾られていた。高校時代はラグビー部として花園にも出場した。ビッグモーターの買収と新会社設立。そしてウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイとの協業。次々と新たな一手を繰り出す石井社長に勝つための戦略を聞く。
伊藤忠商事・石井社長の経歴紹介。2024年3月期の業績は売上高、営業利益、純利益ともに前年比プラス。国内5大商社の業績比較。伊藤忠商事は売上高で三菱商事に次いで2位、純利益では三井物産がトップ、伊藤忠商事は三菱商事に次いで3位。伊藤忠商事は8つのカンパニーで構成されている。繊維を今本社で抱えているのは伊藤忠だけ。セグメント別純利益(2024年3月期)非資源が75%、資源が25%。連結対象会社の一部を紹介。伊藤忠商事は1858年創業、麻布の行商が原点→マーケットイン発想(消費者のニーズや変化を先回りして察知し求めるものを提供)。経営方針は利は川下にあり。海外事業については現在特に北米で様々な領域の事業展開を加速化している。伊藤忠は日中国交回復前から初の日中友好商社として認定された歴史があり、当時から日中取引のリーダー的存在、特に中国に強い商社ではないかと思っている。世界各国にとって存在感のある重要なマーケットとなっていると認識しているという。伊藤忠商事の2024年度の経営計画は純利益8800億円、ROE16%(2024年3月期15.6%)、投資額1兆円上限。これまでの3か年中計から長期の経営方針と単年度計画にした。成長投資に大きく舵を切る。石井社長は「成長分野は国などの枠を定めずに既存の業容の拡大、新規領域の進出など収益基盤を強くするための投資を積極的にまた規模感のある投資をしていきたい。過去14年の成長は年平均13%の実績がある」などと話した。
伊藤忠商事の石井社長が生出演。ビッグモーター買収、バフェット氏との関係、時価総額などについて伝える。石井社長は「伊藤忠商事グループと企業再生ファンドJWPと合わせて約400億円で買収し、5月に新会社『WECARS』を設立しました。。再建には企業風土、社員の意識改革が重要で、今後、成長していくためには新株主と経営陣がコンプライアンスを最重要視する組織へと変化させていき、中古車ビジネス全体の信頼を回復していくことにつなげていきます。また、2020年8月にバフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイが日本の5大商社の株を保有したことについて、バフェット氏とは定期的に会い信頼関係を構築しています。去年4月には、バフェット氏と伊藤忠商事・岡藤正広会長CEOが面談しました。バフェット氏は、日本の商社の収益構造の違いなどは理解しており、伊藤忠商事の堅実な非資源ビジネスの強みやバランスの取れたポートフォリオ、着実に利益を積み上げていく実績などを高く評価しています。バークシャー傘下の米国最大の衣料ブランド・フルーツ・オブ・ザ・ルームの日本、アジアにおける権利を取しました。伊藤忠商事での幅広い販路での展開し、さらにアジア市場に拡大します。また乾電池ブランド『デュラセル』とも代理店契約を発表しました。そして、伊藤忠商事の労働生産性は、岡藤CEOが進めた働き方改革を通じて効率性を追及したことにより、2010年の5倍以上に伸びています。単体従業員数はおよそ4000人で5大商社の中では最も少ないですが、その少ない人数で企業価値を上げるためには1人1人の労働生産性を上げる必要があり、夜の残業をやめました。また、2013年の朝方勤務を導入しました。市場の期待感、信頼感を得るために真摯に持続的成長、企業価値の向上に向かって立派な経営をして結果を市場に示していきます」などと話した。
東京の映像を背景に、気象情報を伝えた。
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広木さんは「ヨーロッパや米国の政治リスクもあるが、国内の政治リスクを挙げたいと思います。相場にとってのリスクは不確実性が高まることで、東京都議会の補選で自民党は惨敗でした。自民党は8つの内2議席しか取れなかったですが、野党もいまいちで、共闘の在り方も考え直すと思う。そこで、石丸さんがどう絡んでくるかがわからないです。野党が新しい流れになると、政権交代もわからなくなってきた。それが一番のリスクと思う」、山田さんは「ボーナスを投資に振り分けている人がいるのでは。NISAの積み立て枠はボーナス月設定があります。ボーナスを投資や日本株に回すと景気にプラス、外国証券にいくと円安で出ていくでしょう」などと話した。