- 出演者
- 牛田茉友 曽我英弘
政治資金規正法の改正案が衆院通過。今月から始まる定額減税。危機的な状況にある少子化の進行。去年の出生率は過去最低の1.20.東京0.99と全国最低。
自民党の政治資金規正法の改正案は自民党、公明党、日本維新の会の賛成で衆院可決。連座制:収支報告書の確認書の作成を議員に義務付け。パーティー券購入者公開基準額:「20万円超」から「5万円超」に。政策活動費:項目ごとの使いみち、支出した年月を開示。50万円以下の支給も開示対象。領収書などを10年後に公開。第三者機関の設置。民主党が求めてきた企業団体献金の禁止、議員が会計責任者と同じ責任をとることを明確化する連座制は盛り込まれず。規正法改正案は。自民党幹事長代理・稲田朋美は「与野党が合意してルールを作っていく。できるだけ多くの賛同を得て出来るだけ色んな意見を聞いて作っていくことが重要」、立憲民主党幹事長・岡田克也は「これは歴史的な裏金事件。国民の強い政治不信の中で議論されてきたこと。中身のなさに驚いている。国民が納得するとは思えない」、日本維新の会幹事長・藤田文武は「自民党の不祥事だった。どこの党より踏み込んだ案をどこよりも早く出すのが筋だったが遅かった。我々の案は透明性と機密性を担保しつつ一歩前に進める案」、公明党幹事長・石井啓一は「パーティー券購入者公開基準額引き下げと政策活動費をチェックする第三者機関設置について最後までこだわった。国会議員の監督責任を強化することが再発防止で重要」、日本共産党書記局長・小池晃は「当事者の自民党が真相解明しようとしない。再発防止の抜本改革にならない」。
自民党幹事長代理・稲田朋美は「特定の勢力から政治がゆがめられてはならないというのはその通り。政治活動を応援してもらいながら透明性を図る」、国民民主党政務調査会長・浜口誠は「玉木代表も申しているがザルには申し訳ないほどのザル法」「選挙運動は公開対象と書き込んでいく。罰則すら決まっていないのも課題」、れいわ新選組幹事長・高井崇志は「82名もの裏金ネコババ議員がいる自民党が法律を議論すること自体おかしい」とした。
政策活動費について議論し、立憲民主党幹事長・岡田克也は「普通は全部公開。例外的に10年後とするなら一定の基準がなければいけない」、自民党幹事長代理・稲田朋美は「再発を起こさない対策に講じる。改革はこれで終わりではない」、日本維新の会幹事長・藤田文武は「政策活動費はブラックボックスだった。そこにしっかりとした決まりを作ろうとした」、日本共産党書記局長・小池晃は「今回のは改悪」、公明党幹事長・石井啓一は「法律ができれば施行に合わせて検討する」、れいわ新選組幹事長・高井崇志は「政策活動費の案は議論にも値しない。全く実効性はない」とした。また立憲民主党幹事長・岡田克也は「第三者機関が一体いつ出来るのかが問題」などと提起した。
今年の春闘の平均賃上げ率5.08%と33年ぶりの高水準(連合集計)。消費者物価指数の上昇には追い付かず。4月の実質賃金指数は−0.7%と25か月連続マイナスが続く。定額減税は所得税3万円、住民税1万円。物価高、経済対策は。日本維新の会幹事長・藤田文武は「効果は薄いがやらないよりはマシというレベル。世界に取り残された30年。政策の失敗を認めるところからのスタート。大事なのは可処分所得を上げること」、公明党幹事長・石井啓一は「物価高対策の本質的な対策は物価上昇率異常に賃金を引き上げていくこと。賃上げが物価高に追い付くまでの施策が定額減税」、日本共産党書記局長・小池晃は「1回きりの4万円では焼け石に水にもならない。減税するなら消費税。大企業の内部留保に課税して中小企業支援して最低賃金引き上げを提案しているが非正規ワーカーの待遇改善を」、立憲民主党幹事長・岡田克也は「円安もあって物価は上がっている。給付金を払わなければ。減税は所得がある人の対策でバラまきだ」、自民党幹事長代理・稲田朋美は「いい兆候は出ている。問題は賃金が物価に追い付いていないこと。消費が上がらないことをどうするか」、国民民主党政務調査会長・浜口誠は「1回きりでは効果は極めて小さい」、れいわ新選組幹事長・高井崇志は「事務負担ばかり大きくて効果は薄い。内閣府の試算ではGDPの押し上げ効果は消費税減税のほうが大きい」とした。
「骨太の方針」6年間の新たたな経済、財政に関する計画を取り込む意向。物価高、経済対策は。立憲民主党幹事長・岡田克也は「財政を放漫財政から、重点化していくことが重要」、自民党幹事長代理・稲田朋美は「自民党内にもいろんな意見がある。プライマリーバランス黒字化も視野に入ってきた中において重要な政策の選択肢を狭めてはならないことも毎年書いている。財政再建の旗をあげ続けることは重要。金利のある世界にも入ってきた。自民党内で今の方向性を堅持していきたい」とした。
加速化する少子化。合計特殊出生率は去年、過去最低の1.20.東京0.99と全国最低。改正法の内容:「児童手当」所得制限撤廃。対象18歳まで。「こども誰でも通園制度」親が働いていなくても3歳未満の子を保育所などに預けられる。「育児休業給付」両親が14日以上の休業取得で最長28日間拡充。政府は財源確保のため「支援金制度」を創設。1兆円程度捻出。公明党幹事長・石井啓一は「日本は人口減少社会に入ったが出生率の状況を反転させなければ。ニーズを的確に把握しながら必要に応じてさらに対策を取っていくことが重要」、日本維新の会幹事長・藤田文武は「少子化はターゲットを絞らなければ。現役世代にターゲットを絞って社会保険料を下げよう、教育費無償化を言ってきた。今回の子育て支援法は結局、現役世代から取る。政策設計のやり方は最悪」、日本共産党書記局長・小池晃は「結婚するかしないか、子どもを産むかは個人の選択の自由で国が介入することではない。問題は自由に選択できなくなっていること。まず経済的負担を取り除く、低賃金長時間労働、ジェンダー不平等を変えなければ」、自民党幹事長代理・稲田朋美は「社会保障改革を進めることで実質的な負担をなくしていく考え方。少子化の問題は色んな原因がある」、立憲民主党幹事長・岡田克也は「介護も医療もこれから歳出は増える。総統大胆なことをやらなければ」、れいわ新選組幹事長・高井崇志は「自民党は抜け道だらけの裏金維持法を作って国民には子育て増税か」、国民民主党政務調査会長・浜口誠は「これまでの少子化対策は的外れだった。一番大事なのは可処分所得をしっかり増やしていくこと」とした。
日本維新の会・藤田文武は「本質は現役世代が負担に苦しんでいること、賃金の伸びが中長期的に見えてこないことを受け止めないといけない。特に構造改革でやらなければいけないのは社会保険料だと改めて申し上げる」とした。日本共産党・小池晃は「政府も結婚支援をしていくべき。沖縄の出生率の高さは地域で子どもを育てていくということがつながっていると思う」と述べた。立憲民主党・岡田克也は「地域で働く場が必要。日本は一極集中が進みすぎている」とした。自民党・稲田朋美も「東京に過度に集中していることも少子化の原因。地方に働く場所がある、企業が誘致されるといったことが大きな目での少子化対策になる」とした。
終盤国会にどう臨むのか。れいわ新選組幹事長・高井崇志は「法律違反した人が4分の1を占める自民党が作った法律の大半が通ってしまう最悪の国会だった。最優先にやるべきは能登半地震の復旧、復興。政治とカネの問題はまず真相究明が先。裏金維持法を通してはいけない」、国民民主党政務調査会長・浜口誠は「大変重要なテーマも議論が十分にされていない。憲法改正、安定的な皇位継承、国の根幹にかかわる重要な課題に建設な議論で結論を出すことが重要」、日本共産党書記局長・小池晃は「岸田さんは結局、真相解明しようとせず処分もせず企業団体献金禁止に背を向け幕引きを図っている。深刻な物価高の一方で軍事費2年間で2兆5000億円と過去最大」、公明党幹事長・石井啓一は「全ての政府提出法案の成立に取り組む。最大の焦点は政治資金規正法の改正」、日本維新の会幹事長・藤田文武は「自民党の経済政策や予算組は政治的に声の大きい業界を中心としたバラマキが中心。野党の案もほとんどがバラマキ。構造改革の議論をやらなければ。立憲民主党は法案にもかかわらずパーティーをやっていたため攻撃が腰折れした。有言実行の政治を示したい」、立憲民主党幹事長・岡田克也は「政治改革、国民の信頼を取り戻す重要な国会だったが出来上がったものはひどい物。国民が納得するとは到底思えない」、自民党幹事長代理・稲田朋美は「大きな政治不信を招いたことは重く受け止め政治資金規正法の改正をしっかり成立させていく。政治改革は終わりではない」。被災地、総理、予算委員会、財源、財政、自衛隊、デフレ、農業に言及。