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お刺身やフライなどの料理で楽しめる日本人にとってもなじみ深いスルメイカ。実は今かつてないほどスルメイカが取れない状況が続いている。築地の鮮魚店にはマグロの切り身など多くの魚介類が並んでいるが、この日のスルメイカの入荷は僅か2杯だけ。また、新鮮なイカの刺身が楽しめる神楽坂イカセンター。運ばれていたのは千葉・館山からの朝どれのアオリイカ。以前は毎日のように生きたスルメイカの入荷があったというが、今は主に冷凍のスルメイカ。イカの中で日本で最も取られているスルメイカ。2000年の漁獲量はおよそ34万トンだったが2016年から大きく減り続け去年の漁獲量はおよそ17分の1と激減している。ことしもその状況は変わらずスルメイカの産地として知られる北海道・函館ではことし6月、スルメイカ漁が解禁となった時期でも生けすの中のスルメイカは数えられる程度。この状況に水産庁はきょう全国の漁業関係者も交えてスルメイカの資源を守るため来年度以降の対応について話し合った。水産庁は漁獲量の上限を定めているが実際の量はその上限にも届いていない。きょうの会議では改めて漁獲量を現在の上限の4分の1以下に減らすという基本方針を取りまとめた。なぜスルメイカは減っているのか。北海道大学・桜井泰憲名誉教授によるとその理由の1つとして、海水温が上昇して卵がふ化して成長するのに適さなくなっているという。その上で量を増やすには禁漁期間を設けるなど厳しい資源管理が必要だと指摘している。