- 出演者
- 金原ひとみ ヒャダイン 松尾大作
ヒャダインは今日のゲストをデベロッパーと答えた。
東京・立川市の駅から数分の場所にあったのは地元でも話題のグルメタワー。9階にあったのは炭火焼の居酒屋。売りは地元の農家から仕入れているしいたけ。ここは立川で知る人ぞ知る焼き鳥の名店。以前は路面店だったが、グルメタワーに移店。賑わっているのはこの焼き鳥店だけでない。この場所はジェムズ立川といって10階建てで、ワンフロアには1店舗だけのこだわりの店があるグルメタワー。最上階には眺めのいいバーがあり、ペップラウンジでは立川で醸造されたクラフトビールが楽しめる。また一階は本格的なスペイン料理がカジュアルに食べられる。こうした飲食店を誘致したのは八木。店を発掘するにあたり、フル活用したのはSNSで100以上の飲食店のSNS投稿をチェック。こうしてジェムズは全国に22棟を展開している。運営しているのは野村不動産。その独自戦略に迫る。
オープニング映像。
野村不動産の松尾は昨今マンション価格が高騰している背景には、建築資材の高騰があるという。そのポイントはコロナで、サプライチェーンが分断、建築業をしていた人々が転職したりと、人手不足があったと答えここ数年で拍車がかかったという。東京23区の新築マンションの平均価格は去年1億3000万円を超えて過去最高に。そんな中、野村不動産は供給戸数で三井住友などのライバルを抑えて2年連続1位に。その勢いを牽引するのはマンションブランドの「プラウド」。2002年に立ち上げて以来、累計8万5000戸を販売した。これまで手掛けた住宅ブランドを一つにした、野村のシンボル。内装には大理石など満足度の高いものを使用している。客の支持を得たのは間取りのオーダメイド。マンションには水道の配管があり、通常水回りの間取りを変えるのは難しく、どの世帯も同じような作りに。しかしオーダメイドを選択すれば風呂や台所などの水回りを含め自由に間取りを決められる。手間がかかり工期も長引くが客の強いニーズに答えた。さらに、マンションを契約する予定の客に用意したのは、仮想現実で完成予定後のマンションをVRで様子を確認できる。その物件の窓から見える眺めも体験でき、客目線のサービスを徹底している。
松尾は都内の新築マンション価格については中東情勢の悪化によるナフサ不足などでさらに拍車がかかるのではと答えた。また賃貸の賃料が上がっていると答え、月額は分譲マンションのほうが安く済むという。また全体的に上がっているのではなく、超都心の物件が平均価格をあげていると答え、郊外には限界があり、その2極化が発生していると答えた。野村不動産は新築分譲マンション2年連続で供給戸数が1位に。松尾はその背景には用地を取得するところから始まり、商品企画、事業推進、販売、引き渡しのサイクルがうまくいっていると答えた。
去年、野村不動産は浜松町エリアを中心としたベイエリアにブルーフロント芝浦を建設。2030年に完成予定のツインタワーで、事業費は4000億円。
野村不動産は浜松町でのブルーフロント芝浦の建設を機に本社を新宿から芝浦に移転した。その背景には事業領域の拡大。原点である住宅事業に加え、オフィスビルや街の再開発などに手を広げ、グループ全体の売上高は9425億円超と過去最高に。去年のブルーフロント芝浦の開業に合わせて野村不動産はフェリーの就航にも乗り出した。観光船の会社とタッグを組んで、実験的にスタートさせた。浜松町エリアはオフィスエリアが急増しており、その通勤客の足となる船。晴海から浜松町エリアまではバスは電車で乗り継ぎ30分だが、船なら5分でいける。
松尾はブルーフロント芝浦について、芝浦の土地のポテンシャルを高くみたと語った。また交通の利便性がかなり良いと答え、エリア一体が開発するような事態になり、価値が上がると見越したと答えた。松尾はさらにデベロッパーである野村不動産が手を加えることで街力が上がっていくと答えた。
松尾の言う「街力」。その答えは神奈川県にある。野村不動産が土地を買い上げ、区画丸ごと開発したプラウドシティ日吉。敷地は東京ドーム1個分で、以前はオフィスビルが立ち並ぶ、地域住民には馴染みのない一体だった。マンションを中心に、シニア向け住宅など様々な施設を開発。学校も入り、入居者には家族連れが多く、1300世帯が暮らす賑やかな街に。エリアデザイナーの村本がこだわって作ったのは道。住民以外の人たちも街の真ん中を自由に行き来できる遊歩道を作った。この仕掛けが街にある変化をもたらした。街にやってきたのは住人以外の人々。「まちのリビング」と名付けた有料のコミュニティスペースは、マンション住民以外も有料で利用が可能。コミュニティにひかれ、マンションを選んだ人も。こうした求められるものを作っていくことが街力アップになる。
松尾は街にコミュニティーを作る目的について、大きなターニングポイントになったのは東日本大震災だったという。あれだけの災害が発生すると個人では生きていけないと答え、その時に住民たちが言っていたのは、近所の人とのコミュニケーションはすごく大切だと語っていたという。そのために住民や行政から声を聞き、地域の困りごとを聞くことを大切にしているという。下町の亀戸も評価しているという松尾。亀戸に作った街には、船橋屋の名物の亀戸名物のくず餅や、にだいめ野口鮮魚店など下町ならではの味が楽しめるスポットを街の一部に。また、土地を持つデベロッパーとの違いは?に松尾は土地はなくても規模の大きなもの、遊休地を売却する時に野村不動産が購入すると答えた。
野村不動産は1957年に野村證券から分離・独立して誕生した。最初に目指したのは戦後の住宅難の解消で、1961年に鎌倉の高台に広大な分譲住宅地を切り拓くと、東京オリンピック前に発生した建設ラッシュにあわせ、マンションの分業事業に本格参入した。松尾が入社したのは1988年のこと。マンションの開発を中心にキャリアを積み、その実績を買われ、2018年には住宅部門のトップに。しかし当時はマンションのマーケットは良くなかったという。その中で、目にしたのは営業がマンションの立ち会いにができないとお客に断っている光景。松尾はその光景にすぐさま改革しようと乗り出した。
松尾は2018年に野村不動産の住宅部門でトップになった。分譲マンションの売れ行きは悪く、業績が低迷する中で改革には当時、営業担当はノルマ達成のために、年度末の3月いっぱいに売り込みに奔走していた。松尾はマンションの引き渡しは3月が一番多いと答え、売れ行きが悪い中で営業がお客に満足できる状態にしてあげられていないと感じたという。そこで年明けの営業をやめようと決断した。これから数多くのマンションを引き渡さないければいけないが、その場に営業がいればお客も満足するので、引き渡し業務に特化してほしいと伝えたという。その時反発はなかったが、それを言われた側が疑心暗鬼になっていたと答えた。すると、結果的に次の期から収益性は上がっていったという。
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街の中でPMOと書かれたビルは、野村不動産が開発するオフィスビルのことで東京・大阪に73棟を展開している。プレミアム・ミッドサイズ・オフィスの略で高品質な中規模のオフィスという意味。入居している企業のボーズプロフェッショナルは音響機器メーカーのBOSEの日本法人の子会社。ここでは12人が働いている。立地のいい場所で展望がよかったので入居を決めたという。他にもセキュリティ、入居企業の福利厚生のサポートもついている。そのサービスには商材の宅配や、ホテルなどが割引価格で利用可能。
港区に本社を構える野村不動産の本社。この日、芝浦本社ビルに集まっていたのは野村のオフィスビルに入居する中小企業の新入社員たち。ここで行われていたのは新人研修だったが、それを野村が代行してくれる。松尾はこうしたビルの需要について、中小企業に圧倒的に多いという。また地方の優良企業の東京支店など、バリエーションに富んでいると答えた。また野村が提供する、入居企業への福利厚生についてテナントワーカーが何を求めているかや、企業経営者向けサービスがあると答えた。
野村不動産は2023年に閉館した中野サンプラザの再開発の代表事業者だった。しかし建設費のコストが高騰し、去年再開発は白紙になった。松尾はまだ再開発は白紙の状態と伝えた。
野村不動産の社員に社長の松尾に聞きたいことを聞いた。今一番ほしいものは?に松尾はタイムマシーンが欲しいと答え、将来の日本を覗いてみたいと答えた。
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金原は総括に、住居に悩んだことのない人はいないだろう。住まい選びとは、自分が譲れるものと譲れないものとを割り出していくことであり、それは自分自身を紐解いていく行為でもある。不動産は予測できない。松尾さんはそう言う。確かに、東京オリンピック後に下がると言われていた不動産価格は上がり続け、首都圏の平均マンション価格は五年連続で過去最高を更新した。そんな魔物のようなものと相対していてよく平静を保てるなと、その穏やかさに驚かずにはいられなかった。しかし収録中ずっと感じていたのは、彼の顧客に対する、不動産に対する、そして街に対する責任感だった。一人一人の中には、魔物が住んでいる。住まい探しは、魔物と魔物と戦いなのだ。しかしその間にデベロッパーの志が介入することで、私たちは少しだけ安心して、戦いに挑むことができるのかもしれない。とした。
カンブリア宮殿の番組宣伝。
