- 出演者
- 三戸政和 鈴木康介
オープニング映像。この番組は事業投資家・三戸政和と新人ショップ店長のノートンが繁盛店の社長から成長の理由を学ぶ。
今回のゲストは株式会社ドン・キホーテの鈴木康介次期社長。2000年に入社、「新企業態開発本部長」を歴任し、現在は副社長。9月の株主総会後に社長に就任する予定。グループ全体の売上高が2兆円を突破。純利益が16年連続最高を更新中。
今回のゲストは株式会社ドン・キホーテの鈴木康介次期社長。繁盛のキーワード1冊目は「その商品に心を揺さぶる驚きはあるか?」。ドン・キホーテは1978年に前身となる「泥棒市場」を東京・西荻窪に開業。圧縮陳列や手描きPOPなど唯一無二の小売業態を築き上げ、国内外に778店舗を展開。成長を支えているのがドン・キホーテのオリジナルブランド「情熱価格」。食品から家電まで約3000点がラインアップ。2009年から存在したが、これといった特徴がなく2021年にリブランディングし、PBをピープルブランドに改めた。ターゲットが誰なのか、お客様にとってなにがメリットなのか、当たり前ではなくオリジナリティーを掲げている。驚きのニュースを必ず入れるルールも設けた。例えばツナ缶の驚きのニュースは「ラベルレス」。印刷しないことで価格を限界まで下げたという。情熱価格のもう一つの特徴が「長い商品名」。色んな情報で買い物のワクワクドキドキを演出したいという。2023年にお客さんの声を吸い上げるためにスタートしたのが「マジボイス」。商品に口コミを書くことができ、客の本音が寄せられている。売り場の値札にあるQRコードからアクセスすることができ、店内で購入する際の参考にできる。「最後まで美味しい青紫蘇せん」は客の要望を受けて期間限定で濃い味を販売した。マジボイス実現委員会を月に1回のペースで開催。商品開発・品質管理・デザインなど各部署が垣根を越えて連携し、スピード感を持って改善に繋げている。サービス開始から2年で55商品を改善した。リブランディングにより全体で20%ほど売り上げが伸びたという。顧客最優先マーケティングがドン・キホーテの成長を支えていた。
繁盛のキーワード2冊目は「仕掛け方ひとつで欲しいが生まれる」。ノートンが「MEGAドン・キホーテ立川店」を取材。ドン・キホーテ本社SNSチームの撮影スタジオがあり、新作シャワーヘッドのTikTokを撮影していた。SNS動画を1ヵ月に約20本投稿しているという。TikTokはプライベートブランドの新商品を紹介、Instagramは20代女性をターゲットにドンキで扱う様々な商品を紹介、Xは告知やキャンペーンのお知らせと使い分けている。企画から撮影まで全て社員で行う。「秒でどこでもTKG!?卵かけ風ご飯のたれ」はSNSでバズって売上が1500%になったという。鈴木さんは「現場に権限を与えている」のがポイントだと語った。入社して1ヵ月の社員でも仕入れ権限を持つので、客が本当に求めているものがわかるという。「LEDミラー付き9L冷温庫」はドンキのキャラクター「ドンペン」と動画でコラボ。「大粒みかん(みかんジュース入り)2号缶」はSNSで人気な謝罪文風で商品をPRした。ドンキの投稿は消費者の二次投稿によって拡散される。こうした二次投稿はUGC(ユーザー生成コンテンツ)と呼ばれ、企業ではなく一般ユーザーによって制作・発信されたコンテンツとして、消費者のリアルな声として信頼されやすい。客の流行りをキャッチしてドンキの中で増加中なのが「プロテイン自動販売機」。プロテインを1杯100円で購入できる。プロテインは単価が高く、どれを買って良いか分からないという客のニーズを捉えた。少額の料金を支払ってサービスを試す仕組みは「テストマーケティング」と呼ばれ、「本気度の高い」ユーザーを獲得できる狙いがある。プロテインの売上は2倍になったという。
鈴木さんに真っ白なノートを渡して今後の勝ち筋を書いてもらった。「予定調和を排する」と書き、予定調和の向こう側にクリエイティブやイノベーションが生まれると語った。
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- ドン・キホーテ
三戸政和が店舗経営のヒントになるキーワードとして、販売管理のキーワード「商品棚」を解説。商品棚を上手に使って売り上げを伸ばしたコスメティックブランド「SHIRO」の取り組みを紹介した。客にSNSで取り上げてもらうため、新しい商品を出し続けている。広告をしなくても、商品棚が拡散を生み出す広告の役割を果たしているという。番組公式サイトでは他にも様々な販売管理のヒントを掲載中。
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