- 出演者
- 山本隆弥 中谷しのぶ 福岡堅樹 足立夏保 澤麻美
オープニング映像が流れ、おはようございますと中谷さんが挨拶した。
日本製鉄によるUSスチールの買収計画に米国のバイデン大統領が中止命令を出すという異例の事態。日鉄はバイデン大統領などを相手に、違法な政治的介入だとして、USスチールと共に命令を無効とする裁判を起こした。中止命令の理由に挙げられたのが“安全保障上の問題”。日本製鉄の橋本英二会長は「代替案は一切頭にない」とも述べ、徹底抗戦の構え。日本の経済界からは懸念が。鉄鋼新聞社の一柳朋紀社長は、日本製鉄がUSスチールの買収に動いた背景について「世界の鉄鋼市場は全体的に中国の過剰生産による輸出の影響を受けて、価格も上がらずに厳しい局面に置かれている。(日鉄は)USスチールを買収して、中国に対抗できる企業になることができるのではないか」とコメント。2023年、世界の鉄鋼メーカーの生産量のランキングをみると、上位5社のうち3社が中国。そこで日鉄はUSスチールを買収し、自社の高品質な鉄を多くの需要が見込める米国で生産販売することを狙う。アメリカのUSからスチールは保護主義の下で守られてきた。
- キーワード
- アメリカジョー・バイデンデービッド・マッコールユナイテッド・ステイツ・スチール・コーポレーション世界鉄鋼協会中国全米鉄鋼労働組合十倉雅和小林健日本商工会議所日本経済団体連合会日本製鉄橋本英二鉄鋼新聞社
日本製鉄買収阻止にみられる米国の内向き志向。さらに、日本企業にとって懸念されるのが、米国第一主義を掲げ、今月20日、大統領に就任するトランプ次期大統領。大統領就任後すぐ、メキシコとカナダに高い関税をかけるとしている。日本企業のトップからは、第二次トランプ政権発足についてさまざまな声が聞かれた。物流に言及。ANAホールディングスの芝田浩二社長は「メキシコに投資をしている日本企業・自動車産業はたくさんあり、影響してくるだろう」という。サントリーHDの新浪剛史社長は「対応できる態勢をつくる」という。日本航空の鳥取三津子社長は「リーダーシップを期待している」という。米国のトランプ次期大統領に対して、日本製鉄・橋本英二会長は「USスチール買収について理解を促していきたい」と話す。トランプ次期大統領から見て、アメリカの国家安全保障のためには、日鉄にアメリカで子会社を通じて鉄を作ってもらうことは需要だし、信頼できると思ってもらうことが必要になる。それがトランプ氏に自分の下院議員選挙に役立つと思ってもらうことを探らなければいけない。
早稲田大学教授・中林美恵子の解説。「買収阻止」をめぐり、日本製鉄とUSスチールは米国・バイデン大統領らを相手取って2つの訴訟を起こしている。バイデン大統領らは安全保障上の懸念があるとして中止命令を出した。日本製鉄・橋本会長は「勝訴のチャンスはある」と話している。一方、米国では大統領による安全保障上の判断の根拠は一切非公開となっているため、裁判を戦うための証拠が少ない。中林教授は「勝訴の可能性は低い。トランプ次期大統領に期待」と話す。
早稲田大学教授・中林美恵子の解説。「買収阻止」をめぐり、日本製鉄とUSスチールは米国・バイデン大統領らを相手取って2つの訴訟を起こしている。トランプ次期大統領の判断で買収実現に期待するも、トランプ氏は買収に否定的。安全保障上の懸念が認められると、他の日本企業にも政治介入の可能性はあるという。
大阪・関西万博から中継。大阪ヘルスケアパビリオンは特徴的な屋根で開催時には滝のように水が流れ下に水が溜まり循環し続ける仕組みとなっている。去年4月に「ミャクミャク」と中継した際にはまだ鉄骨がむき出しになっていたが全体が木に囲まれている温かい空間が広がっているなど説明した。
大阪関西万博まであと92日。テーマは「命」と「健康」、大阪ヘルスケアパビリオンの全貌に迫る。測定できる状態にまで開発が進み、今回メディア初公開「カラダ測定ポッド」を足立キャスターが体験。髪、歯、肌、脳、視覚、筋骨格、心血管の計7項目を測定。5分で終了し、A〜Eまでの5段階で評価。開幕後はこの測定データをもとに「25年後の自分」のアバターを見ることもできる。先月行われたイベントでは、大阪府・吉村知事らのアバターがお披露目された。今回の万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。いのちと健康を考える大阪ヘルスケアパビリオンは、iPS細胞から心臓の筋肉を作ってシート状にした「心筋シート」なども展示する。最先端の技術を駆使したエンターテインメントも。人気ゲーム「モンスターハンター」の世界を再現したコンテンツでは、360度、音や映像に囲まれた没入体験となる。さらに、9つの企業ブースでは飲食物も提供される。
5年連続でミシュラン3つ星を獲得した「祇園さゝ木」のオーナーシェフ・佐々木浩氏監修の下、こだわりぬいたヴィーガンメニューを紹介。使われているチーズにも乳製品は含まれていない。チーズの主原料となるのはアーモンドや大豆。肉は「おからこんにゃく」で出来ている。
さらに会場内では、南極で日本の観測隊が発見した火星の石が展示。一般公開は初。万博の華となるのが、海外パビリオン。1970年の大阪万博の際、月の石の展示などで大行列が出来た米国館。今回は、2面の大型LEDスクリーンが峡谷のような空間を作り出し、来場者は音楽や食事を楽しみながら米国の名所を巡る。今回の万博で最大規模の敷地面積を誇るのが韓国パビリオン。建物の正面に幅27メートル、高さ10メートルの巨大モニターが登場。K−POPのアーティストを含む韓国の文化を代表する映像が上映される。ドイツは「わ!ドイツ」と名付けたパビリオンを出展。循環の環、調和の和、そして感嘆のわ!の3つの意味が込められている。オランダパビリオン、日の出をイメージしたという特徴的な球体は、ほぼ完成していた。しかし、会場内には外装が完成していないパビリオンも。オランダパビリパンは、3月中旬をめどに内装工事も完成予定。これまでに12か国が万博から撤退。撤退やパビリオンのタイプ変更により空いてしまった場所で、休憩所など別の活用方法が検討されている。
大阪関西万博の経費について。建設費2350億円は、大阪府市、国、経済界で3分の1ずつ負担。運営費1160億円は、大半をチケット収入で賄う予定。チケットの売れ行きは、目標2300万枚(前売り1400万枚)だが、1月8日現在で750万枚あまり売れている。赤字ラインは約1800万枚。チケット買わない理由:内容や楽しみ方が伝わっていない、費用など。読売テレビ万博担当・平田博一記者は「チケットの販売状況が麗しくない」などと話した。チケットの購入が難しいのが一つの障壁になっている。
大阪・夢洲駅から中継。性的マイノリティーなどに配慮した完全個室型の「オールジェンダートイレ」や、人混みや騒音などで気分が悪くなった人が休息できる「カームダウン・クールダウンスペース」などが設けられている。またホームの駅一覧は日本語と英語だけでなく中国語と韓国語でも表記されている。
万博について。小西さんは「万博会場やその周辺の空間だけではなく社会全体がマイノリティーの人にとって居心地が良くなることがゴールだと思う」、平田さんは「万博会場の東側はコンテナターミナルで物流の拠点となっているので、社会・経済活動と万博を両立できるのかどうかが注目される」などと話した。
今週、米ニューヨーク・タイムズが「2025年に行くべき52か所」を発表した。日本からは富山市が30番目に選出。選ばれた理由は「能登半島地震の復興の一環で観光客を集めている」とした上で、建築家の隈研吾氏が設計を手掛けた「富山市ガラス美術館」や代表的な行事「おわら風の盆」などが紹介された。
ニューヨーク・タイムズが発表した「2025年に行くべき52か所」に選出された富山市。鉄道模型が走るレトロな老舗喫茶店「ブルートレイン」が記事で紹介された。そして38番目に選ばれたのは大阪市。今年4月から開催される大阪・関西万博を紹介した他、JR大阪駅北側の「グラングリーン大阪」を「広大な緑地を楽しめる画期的なプロジェクト」と評価した。
阪神・淡路大震災から間もなく30年。母親を亡くし生き別れとなった兄弟の取材を続けてきた。一昨年再開した2人が、地震で失った家族の時間を取り戻していく姿を見つめた。
- キーワード
- 阪神・淡路大震災
神戸母子寮は困難を抱えた母子の福祉施設で、37人が身を寄せ合っていた。阪神・淡路大震災では6434人が命を落とした。神戸母子寮も激しく崩れ落ち、5人が犠牲となった。兄の一馬さんは自力で外に出ることができたが、母親と弟の佑一さんは生き埋めになった。佑一さんは駆けつけた人に助け出されたが、母は冷蔵庫の下敷きとなり亡くなった。佑一さんは児童養護施設に預けられ、父は一馬さんのみ引き取った。佑一さんが児童養護施設を出る時、父が一人で亡くなっていたことを知らされた。一馬さんは父親に引き取られてからも神戸母子寮の避難先に頻繁に顔を出していた。一馬さんには家族ができたが、弟の存在からは目を背けてきた。一昨年秋、佑一さんが一馬さんの居場所を知り、会いに行くことを決めた。震災の追悼式典で、佑一さんは遺族代表として震災後の歩みを語った。神戸母子寮の跡地にある祠には、母のお地蔵さんが祀られている。夏、地域の子供達に祠にお参りしてもらう行事を母子寮の出身者たちが初めて行った。
全国の気象情報を伝えた。
- キーワード
- 珠洲市(石川)