2025年6月29日放送 8:00 - 9:54 TBS

サンデーモーニング
イラン攻撃の裏に何が▽防衛費5%の衝撃▽参院選の前哨戦で…

出演者
膳場貴子 駒田健吾 中西悠理 杉浦みずき 唐橋ユミ 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像が流れ、出演者が挨拶した。西日本は一斉に梅雨明け。九州南部を除いて過去最も早い。今週も全国的に厳しい暑さが続く見込み。

(ニュース)
イラン攻撃…急転直下の停戦 トランプ氏 決断の陰に何が?

軽快なメロディーに乗せ“イランを爆撃”と歌われる曲を、トランプ大統領が自身のSNSに投稿。アメリカによる攻撃から2日後、イスラエルとイランの停戦合意を発表し、世界を驚かせた。極秘作戦「ミッドナイト・ハンマー」は21日の午前1時に開始され、B2爆撃機がイランに向けて飛び立った。17時間後、トランプ大統領はホワイトハウスの地下にある作戦指令室へ入った。午後6時40分、アメリカ軍はバンカーバスターなどを使い、イランの3か所の核施設を攻撃。衛星画像が捉えたフォルドゥの核施設には、攻撃の後、地面に6つの穴が開き、イスファハンでは巡航ミサイル「トマホーク」で建物が広範囲に破壊されているのが確認できる。この直後からアメリカはイランとイスラエルに停戦を働きかけていた。2日後にはイランが報復攻撃を行うが、事前にアメリカ側に通告した上でのことだった。イスラエルのネタニヤフ首相は「トランプ大統領に感謝」、イラン最高指導者のハメネイ師は「我々の勝利を祝福」などと述べた。上智大学の前嶋和弘教授は、トランプ大統領が自分の支持層が割れない線を考えながら、最初からゴールをみてやっていたと分析。トランプ大統領は25日、「あの攻撃が戦争を終結させたのだ」などと述べた上、広島、長崎への原爆投下になぞらえ正当化。一方で、核施設についてはニューヨーク・タイムズが「完全に破壊できていない」と報じた。「攻撃は核開発を数か月遅らせただけ」との情報機関の見方を報じたメディアに対し、トランプ大統領は「CNNによるフェイクニュースだ」と述べた。

“核施設は破壊できていない”トランプ氏は報道は否定

イランの核施設は完全に破壊できていないとするメディアにトランプ大統領は「CNNはクズ、MSNBCもクズ、ニューヨーク・タイムズもクズ」と述べた。攻撃の2日前、フォルドゥ核施設前には長い車列が捉えられていて、ロイター通信は「高濃縮ウランの大部分が別の場所に移された」と指摘。これに対し、ヘグセス国防長官は「一切把握していない」などと述べ、トランプ政権は打ち消しに躍起となった。詳細を確認するにはIAEAの査察が必要だが、イランはIAEAとの協力を一時停止する法案を承認。イラン外務省のバガエイ報道官は「核の平和利用の権利を保持することは揺るがない」などと述べた。

攻撃から急転直下の停戦 イランは核開発放棄せず

電撃的なイランへの攻撃について、アメリカのトランプ大統領は「大成功だった。イランの主要な核施設は完全に消滅した」とアピール。しかし、核施設について完全には破壊されていないのではないかという指摘や、濃縮ウランは別の場所に移されていたのではないかという指摘がされている。攻撃直後にイランとイスラエルは停戦に至ったが、イラン最高指導者のハメネイ師は26日の声明で「我々はイスラエルに勝利した」とした上で「アメリカは核施設を攻撃したが致命的な被害は一切なかった」と主張。トランプ大統領は27日、SNSで「イランへの制裁緩和の検討を中止した」と投稿。さらに、イランが核開発を継続した場合、再攻撃を検討するとも話していて、本当に停戦が続くのか不透明な状況。

トランプ大統領はブレが激しく、批判にはものすごく反発すると薮中三十二が指摘。イランとの交渉からスタートしたが、なかなかうまく行かず飽きてしまった。イスラエルのネタニヤフ首相が「今やりましょう」、アメリカ中央軍のクリラ司令官が「これで行きましょう」と勧め、イラン攻撃を行ったという。トランプ大統領にとって大事なのは、アメリカ兵が死なないこと、永続する戦争にならないこと。薮中はイランが相当に打撃を受けているのは間違いないと分析。イランとイスラエルが終戦に向かうこともあり得ると予想した。ただ、ガザではもっとひどいことが起きているとアメリカに言わなければならないと主張。

谷口真由美によると、イラク戦争のとき、世界の国際法学者の大半が「アメリカは国際法違反」という意見だった。2003年当時のパウエル国務長官が大量破壊兵器があったと説明し、多国籍軍がイラクを攻撃。谷口は今回はその枠組すら使っておらず、イラク戦争時よりひどいと指摘。初めから国際法、国連などの枠組みを無視している。常任理事国であるアメリカがイラン攻撃することを力による平和と言ってしまっていること自体が大問題。トランプ大統領が原爆になぞらえたことについて日本政府は抗議をしなければいけない。パレスチナの報道が少なくなってきていることも懸念しなければいけない。

畠山澄子は、アメリカがイラン核施設を攻撃したということは国際規範に照らして許されないと指摘。IAEAも総会決議で繰り返し、民生用の原子力施設への攻撃はIAEAの規約に違反すると言ってきた。アメリカの中でも半分以上の人が攻撃に反対という数字も出ている。疑惑があるのであればIAEAの査察に基づいて外交交渉をすべきだと強調した。

NATOもトランプ氏に配慮?なぜ?“ロシアを非難せず”

水曜日、国賓のように歓待されごきげんな様子のトランプ大統領。オランダで行われたNATO首脳会議で見えたのはトランプ大統領への過剰な配慮。晩餐会でもNATO・ルッテ事務総長が持ち上げた。ウクライナ・ゼレンスキー大統領はNATO加盟を強く要望するも今回、ロシア寄りとされるトランプ氏に配慮してかウクライナ侵攻を主要議題にしなかった。ロシアへの非難さえなかった。

トランプ氏 NATOに強硬要求 日本にも…“防衛費増額を”

NATO首脳会議でのトランプ氏への過剰な配慮。トランプ大統領はNATO加盟国に対し防衛費の増額を要求、揺さぶりをかけ続けてきた。今回のトランプ大統領への過剰な配慮のウラには軍事同盟の中心であるアメリカが手を引かないようにという思惑があった。スペインではトランプ氏の要求に抗議デモが起こっていた。結局、NATO首脳会議では2035年までにGDP比5%の防衛費に合意。イギリスはアメリカから戦闘機F35Aを12機購入する計画を発表。アメリカは日本にもGDP比5%の防衛費増額を突きつけた。

今回のNATO首脳会議の様子を描いた風刺画を紹介。王様の玉座に書かれたのは「トランプ」の文字。ウェイターが持つのはトランプ氏好物のマクドナルドとコーラ。NATO首脳たちがいかにトランプ氏に気を使っていたかを示している。NATO・ルッテ事務総長は「あなたは何十年もの間どのアメリカ大統領もできなかったことを成し遂げるでしょう」と持ち上げた。加盟国はついにトランプ氏が求めた防衛費の目標GDP比5%で合意した。しかし5%という目標は加盟国の多くにとって財政的に実現が困難。NATOはロシアに対抗する軍事同盟だが、各国の足並みは揃っていない。ロシアに近いポーランドなどは4.12だが、地理的に遠いスペインやイタリアは2%すら下回り、大幅な増額には消極的。スペインのメディアによると、GDP比5%を達成するには年間13兆円以上の予算が必要で、国が負担する医療費に匹敵する。スペイン・サンチェス首相は「我が国にとってロシアは差し迫った脅威ではない」と発言をしていて、今回、免除を求めたがトランプ氏は激怒し「貿易交渉で倍のコストを負担させる」と警告した。NATO側も粘り強い交渉を続けた。GDP比3.5%を純粋な「防衛費」、1.5%を「防衛関連費」とする枠組みを提案し合意した。防衛関連費にはインフラ整備やサイバー対策なども計上できる。ホワイトハウスは日本などアジア太平洋地域の同盟国も防衛費をGDP比5%に引き上げることが可能との認識を示した。昨年度GDP比1.6%、8.9兆円の日本が実現すると 予算は約30兆円に膨らみ、社会保障費の8割に相当する。今回のNATO首脳会議の合意文書には、「2029年に見直される」という一文が盛り込まれた。これはトランプ大統領が任期を終える年。防衛大学校・広瀬教授は「加盟国の中には“トランプ後”に目標が下方修正されることを見越して今は同名の結束を優先し財源を先送りしている国もあるのではないか」と指摘した。薮中三十二は「GDP比という言葉が危うい」、「異常事態がヨーロッパで起きていて、ロシアの防衛費がGDP比で7.05%」、「ヨーロッパで起きていることとアジアで起きていることは全く違う。日本は慌てることはない」、松原耕二は「ルッテ事務総長はオランダで最長の首相。だから老練な政治家だからこそああいう歯の浮いたことが言えるんじゃないかと思う」、「最近の日本の外交を見ていると防衛費の問題も出る杭にならないように息を潜めてすごい気を遣っているように見える」などとコメントした。

東京都議選…自民党が大敗 SNSで支持集めた野党躍進

先週日曜に行われた東京都議会選挙。自民党は議席を大幅に減らし過去最低の21議席。石破総理大臣は「非常に厳しいご審判をいただいた」。公明党も全員当選ならず。都民ファーストの会は31議席、小池百合子知事は「都民の皆様方の共感を得ることができた。立憲民主党は17議席、野田佳彦代表は「第2党の自民党とほぼ並ぶ状況まで前進することができた」。共産党は14議席、日本維新の会は0議席、再生の道は0議席、石丸伸二代表は「候補者が通れば嬉しいし通らなかったら悲しい」。国民民主は9議席、玉木雄一郎代表は「国民民主党の掲げる政策に対する期待が予想以上だった」、参政党は3議席、神谷宗幣代表は「存在感を示せた」。22日に実施された出口調査で、自民党支持層のうち自民候補に投票した人は53%。JX通信社の米重克洋は「国民民主とか参政党に流れる現象が起きている」。石破総理は参政党などを念頭に警戒感をあらわにした。参院選は7月3日公示。

都議選の獲得議席数。都民ファ31、自民21、公明19、立憲17、共産14、国民9、参政3、その他13。JX通信社の米重克洋は「ネット地盤の影響あった」とコメント。SNS等で自分の考え方に近い意見や情報が表示されやすいことについてのグラフ(出典:総務省「情報通信白書」2024年版)。畠山澄子は「人目を引くフレーズであおって票に繋げる動きが目立ってきている」、松原耕二は「今回は参議院選挙が政権選択選挙になるかもしれない。これから日本はいくつかの政党が連立を組む時代が当然のようになるのでは」とコメント。

(一週間のニュース)
戦後80年 沖縄「慰霊の日」石破総理がひめゆりの塔

沖縄は戦後80年「慰霊の日」をむかえた。沖縄県の玉城デニー知事は「沖縄戦の実相と教訓を世代を超えて守り続けていくことは私たちの使命」、石破茂総理大臣は「沖縄の歩んだ筆舌に尽くしがたい苦難の歴史の上に築かれたものである」とコメント。西田昌司参院議員は先月、「ひめゆりの塔」の展示内容について「歴史の書き換えだ」などと一方的に主張。慰霊の日に現職総理の訪問は30年ぶり。石破総理は戦争の悲惨さを強調、西田氏の発言については言及していない。藪中三十二は「沖縄戦の実態をどう伝えていくか」、谷口真由美は「歴史認識、政治家の発言についても、沖縄に対して何を思っているのか、痛みをわかっているかなど伝えなければいけない」、畠山澄子は「住民目線で語られる沖縄戦は国や軍が人々に押し付けたことが浮き彫りにされていた。沖縄の声を聞くべき」などとコメント。

小学校で女子児童を盗撮 教員約10人がSNSで共有…

24日の出来事:教員が「盗撮共有」、中国大洪水。名古屋市の小学校教員が、女子児童の下着を盗撮した疑いで逮捕された。容疑者は校長、教頭に次ぐナンバー3。クラスの担任ではなく校外学習の引率などを務める教員で、学校行事での子どもたちの写真撮影も担っていた。勤務していた小学校の校長は、逮捕前に容疑者が「何が何だかわらない」と言ったと明かした。盗撮した画像をSNSのグループチャットで共有していた疑いも持たれている。共有相手は横浜市の小学校教員。容疑者はグループチャットを管理していて、参加していたおよそ10人全員が小中学校の教員と見られている。谷口真由美は「怒りしかない」などとコメントした。来年末から日本版DBSと言われる、子どもと接する仕事に就く人の性犯罪歴の照会を義務付ける法律が施行される。谷口は包括的性教育が大事だと指摘。

不祥事続く中…株主総会 フジ側提案の“新体制”に

25日、フジテレビ親会社の株主総会が行われた。数々の不祥事にフジ・メディアHDの金光修社長(退任)が「心よりお詫び申し上げる」などと謝罪すると、「誠意が伝わらない!」と声が上がった。中居正広による性加害問題とその後の対応で経営陣の大幅刷新を余儀なくされた。フジ側の取締役候補に対し、大株主のファンド「ダルトン」が独自案を提出。新経営陣の顔ぶれに注目が集まっていた。今回選任された取締役はフジ側が提案した11人で、ダルトン案からは一人も選ばれなかった。さらに今週、オンラインカジノ問題でフジテレビの社員が逮捕や書類送検された。逮捕されたバラエティ制作部企画担当部長の供述によると、賭け金の総額はおよそ3億円。相次ぐ不祥事に株主は「企業体質が改善されていない」などと批判。清水賢治新社長は変革をやりきらなければ今の状況を乗り切れないとの考えを示した。

生活保護費「引き下げは違法」最高裁が初の統一判断

国が行った生活保護費の引き下げについて、27日、最高裁が初めて統一判断を出し、引き下げは違法とした。生活保護の支給額を巡っては、国が2013年からの3年間で、デフレによる物価の下落などを理由に最大10%引き下げていた。この引き下げに対し受給者らは「健康で文化的な生活」を保障した生活保護法に反しているとし、全国で提訴。高裁レベルで判断が分かれていた。今回最高裁は「厚生労働大臣の判断には過程と手続きに過誤、欠落があったと言わざるを得ない」とし、引き下げを取り消した。一方で、受給者側の賠償請求は退けた。統一判断が示されたことで同様に起こされている裁判への判決にも大きな影響を与え、今後国は対応を迫られることになる。支給額引き下げは当時政権に復帰した自民党の公約でもあった。「報道1930」キャスター編集長の松原耕二は「今回の判決は政権への忖度にNOと言ったような判決」などとコメントした。安倍第2次政権の下で厚労省が公約に合わせるかのように引き下げ方針を出した。日本では生活保護の対象になっているにも関わらず、もらっている人が少ないという数字がある。松原はもっと優しい国であってほしいと主張。

スポーツご意見番 喝!あっぱれ!
ロッテ×ソフトバンク 交流戦優勝の勢いは

ご意見番は吉田沙保里、森繁和。ロッテ5-0ソフトバンク。

西武×日本ハム トップの力で!

西武3-2日本ハム。

オリックス×楽天 大ジャンプ!

オリックス7-3楽天。

ヤクルト×阪神 投打がっちり

ヤクルトvs阪神。阪神・森下翔太が両リーグ最速50打点到達。デュプランティエは7回無失点。阪神2-0ヤクルト。

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