2025年9月8日放送 21:54 - 23:10 テレビ朝日

報道ステーション

出演者
太谷智一 小木逸平 大越健介 安藤萌々 所村武蔵 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

(ニュース)
“解党的出直し”の行方

無念の思いが滲んだ石破総理の辞任会見から一夜、自民党は後任の総裁選びに向け手続きに入った。参院選の大敗から50日、自民党内の政局は石破総理の退陣でひとまず幕を下ろした。それは同時に、新たな政局の幕開けでもある。

“石破カラー”迷走…「心残り」

石破首相の電撃的な辞任表明から一夜、自民党総裁選は来月4日に実施する方向で最終調整されている。石破首相が辞任を表明した昨日の会見で繰り返したのは、無念の思いだった。ではなぜ身を引くことになったのか。石破氏が自民党総裁に選ばれたのは去年9月のことで、5度目の挑戦でようやく掴んだ宰相の座だった。直後の国会では、所信表明演説で「勇気と真心をもって真実を語り、国民の皆様の納得と共感を得られる政治を実践することにより、政治に対する信頼を取り戻し日本の未来を創り、日本の未来を守り抜く決意」と述べた。ところが石破首相は戦後最短、就任から8日での解散総選挙に打って出た。新政権の勢いがあるうちに選挙を行うべきだという、党内の要求に抗えなかった。今にして思えばこれが終わりの始まりだった。待っていたのは少数与党の政権運営で、石破首相は自らの置かれた状況を「これ以上ないほどまでに誠心誠意説明をして、多くの国民の皆様方に『政府の言うこともっともだね』と思っていただく環境を作らなければ、野党の方々に賛成してもらえるとは思っていない」などと語っていた。しかし国民民主党が主張した「年収103万円の壁」や、日本維新の会が掲げる「高校授業料の無償化」など、予算案や法案への賛成を取り付けるためにはこうした政策を受け入れるしかなかった。その過程で政権の体力はじわじわと奪われ、石破カラーが入り込む余地は無くなっていった。加えて党内基盤が依然として弱く、かつて気脈を通じた仲間からも最後は辞任を求められる事態となっていた。結果実現できなかったことは「日米地位協定改定」「選択的夫婦別姓」「政治とカネ」などで、少なくない人たちが「石破首相ならできるのではないか」と期待していたことでもあった。直近の報道各社の世論調査では、軒並み「辞任は必要ない」という声が多数になっていた。石破首相は昨日の会見で「どうしたらよかったのかな、という思いはある」などと述べていた。

1年足らずで退陣 その理由

国会記者会見から中継で、政治部官邸キャップの千々岩森生がレポート。一年足らずの辞任表明はなぜかと考えると、まず政権に明確な目標や旗印がなかった。総理接近からも「石破政権とは何をする政権なのか不明確」という嘆きが聞こえてきた。1月の所信表明演説では「楽しい日本」を掲げたが、これはもうほとんど忘れられている。旗印がないことで政権を前に進めるエンジン、エネルギーがこの政権には乏しかったといえる。またこれまでの内閣と比べて総理を支えるチーム態勢が脆弱だった。誰がどう政権運営の絵を描いているか不明確で、石破氏自身も仲間づくりが得意ではなかった。何が政権を支えたかといえば、政治家・石破茂の人気だった。報道ステーションの世論調査で石破内閣を支持する理由を聞くと、「総理の人柄が信頼できるから」という項目が常にトップ争いをしていた。参院選敗北後も続投支持の世論が根強かったのは、石破氏個人への信頼感も一因だった。昨日の会見で石破首相は「らしさを失った」と話していたが、1年を振り返るとトランプ関税や消費税減税か現金給付かなど、飛んでくるボールを打ち返すことに精一杯の受け身な政権運営だった。

「ポスト石破」は誰に

石破首相の辞任表明を受け、きょう早くも次期総裁に名乗りを上げた人もいた。小泉農水相はおととい、菅元総理と共に自ら進退を決断するよう説得したとみられる。自民党総裁選は、来月4日に投開票を行う方向で最終調整されている。一番乗りで出馬を表明したのは茂木敏充前幹事長だった。外務大臣や政調会長などを歴任し、第1次トランプ政権の時には関税交渉を担当した。一連の「政治とカネ」の問題を受けて解散するまで、「鉄の結束」を自称する平成研(旧茂木派)の会長を務めた。しかし去年の総裁選で敗北し「非主流派」となり、先週同じく政権と距離を取る麻生最高顧問と会談していた。早くも号砲が鳴った形の総裁選だが、動向が注視されるのが小泉氏と高市氏。去年の総裁選では小泉氏が1回目の投票で議員票を最も多く獲得したが、陣営にとってはその形式がネックとなる。小泉氏陣営の中堅議員は「フルスペック型でやれば高市さんのほうが有利だろう」と述べている。フルスペック型では国会議員の推薦人20人を集めて立候補し、投開票では国会議員の295、党員票の295の計590票を争う。前回党員票では3番手に留まった小泉議員周辺は、「去年も党員票集めでかなり苦労した。農政改革もマイナスに働くかもしれない」としている。一方でトップだったのが高市氏で、参院選の期間中にすでに総裁選への意欲とも取れる発言をしていた。しかしその足元も盤石ではなく、前回苦労して集めた推薦人のうち8人がその後の国政選挙で落選している。高市氏は現時点で総裁選についてコメントしていない。今夜都内のホテルに、林官房長官と支持する議員たちが集まった。関係者によると林氏はすでに出馬の意向を固め、周囲に伝えているという。また前回初めて出馬した小林鷹之元経済安保相にも、若手議員から出馬を求める声が出ている。衆参共に与党が過半数割れしている今、難しい国会運営を迫られる。連立の相手として取り沙汰される日本維新の会の吉村洋文代表はきょう、「公約実行にあたって与党野党問わず協議をしたいが、与党自身が方向性が定まっていないのでそこは見極めたい」などと語った。これまでも政策によって協力する姿勢を見せてきた国民民主党の玉木雄一郎代表は、「連立は選挙区の問題も出てくるので簡単ではない。当面は政策ごとに協力できるか判断していく」などと述べた。

総裁選 来月4日投開票で調整

石破首相の後任を選ぶ総裁選だが、去年9月に行われた前回の総裁選に出馬した高市早苗氏、小泉進次郎氏、林芳正氏、小林鷹之氏、茂木敏充氏を中心に展開していくとみられる。茂木氏はきょう一早く出馬を表明した。林官房長官も、関係者によると周囲に出馬の意向を伝えているという。小林氏はきのう「仲間と相談をしていきたい」と話すと同時に、「次の総裁選が党再生のラストチャンス」と話した。注目は、前回の総裁選で多くの票を集めた高市氏と小泉農水相の動向。小泉大臣はきょう、出馬について「今後判断したい」と話した。高市氏は沈黙を守っているが、出馬に向けた準備を始めているとみられている。総裁選は10月4日に投開票を行う方向で最終調整に入った。国会議員に加えて全国の党員・党友が投票する「フルスペック型」で行われる方向だという。あす自民党は総務会と選挙管理委員会を開き、総裁選の実施方法などについて正式に決定する見通し。

問われる「解党的出直し」/焦点は“他党との連携”/新総裁“求められるもの”

報道局政治部の山本志門部長が、総裁選の行方について解説。自民党はこれまで顔を変えれば支持率が上がる、選挙にも勝てるという繰り返しで乗り切ってきた。今回はそういう状況ではなく、自民党の存在意義そのものが問われる。石破首相は退任の会見で「解党的な出直しを成し遂げなければならない」と述べていたが、各候補者がどれだけ説得力を持って訴えるかが問われてくる。解党的出直しとは、痛みを伴う改革を自分たちに向けてできるのかが大きい。国民には負担を押し付けるのに、政治家は政治とカネの問題で身を切る努力をしていないという有権者の不満は沸点に達している。物価高や低迷する経済など大きな問題に政治が未だきちんと答えを出せていない背景には、業界のしがらみに縛られて自由な政策を進められない自民党の現実がある。関係者からは「一度下野することになっても、改革をやり切るべきだ」といった声も聞こえてきた。中長期的にはそれが信頼の回復、党の再生につながっていくと思われる。少数与党が前提の総裁選のため、新しい総裁が必ず総理大臣になれる保証はない。野党とどう協力していくのか、少数与党の振る舞いを臨時国会が始まる前までに示さなければならない。他党との連携ができるかどうかが、ポスト石破の焦点になってくる。現実性が高そうなのが維新との協力だが、その点では小泉大臣の後ろ盾に維新との関係が近い菅元総理がいるため、期待感が党内にある。高市氏は「積極財政」という姿勢でいえば国民民主と近く、協力できる余地がある。ただ公明党からは「保守中道路線でなければ連立は組めない」と、早速高市氏を念頭に牽制するような発言も出ている。国民には「生活が良くなっていくイメージが見えない」という失望感が大きい。参院選以降の政治空白は否めず、次の臨時国会では政治不信を払拭するために建設的な議論をし、きちんと結果を出す必要がある。

悠仁さま 「成年式」の報告

6日の誕生日に成年式を終えられた秋篠宮ご夫妻の長男・悠仁さまは、伊勢神宮と神武天皇陵を参拝し成年皇族となったことを報告された。成年皇族として先輩にあたる愛子さまは、新潟を訪問。

悠仁さま「成年式」の報告

皇室では40年ぶりとなる男性皇族の成年式だった。悠仁さまの父、秋篠宮さま以来。天皇陛下から贈られた成年用の冠をかぶる加冠の儀には愛子さまも出席された。愛子さまも皇室を担う成年皇族として充実した日々を送られている。初めてだった新潟でのご公務も今日で3日目。愛子さまは新潟訪問を終えられ今夜皇居に。悠仁さまも赤坂御用地に戻られた。

サンマ“豊漁” 北の海に異変

近年不漁が続いていたサンマ。角上魚類河口店・近藤謙太副店長は「ここ数年とは違う」などとコメント。去年の漁獲量はおよそ35万トンあった2008年の10分の1ほどに落ち込んでいた。しかし今年は好調で13年ぶりに漁獲量の調整を行っているほど。理由は海流の変化によって日本近海にサンマの餌となるプランクトンが増えたためとされている。ただ今後も同じ状況が続くかどうかは不明。

北の海に異変 イセエビ“豊漁”

宮城県南三陸町で大量に水揚げされているのは高級食材として知られるイセエビ。今年の水揚げはすでに昨年度の年間水揚げを大幅に上回っている。宮城県漁協志津川支所・高橋H義明課長は「イセエビも資源が増えて町の特産になればいい」などとコメント。海水温の上昇によって東北の海で冬を越せるようになったのも大きい。九州大学大学院・清野聡子准教授は「三陸が大事にしていたサケや北の魚たちが住みにくい環境になってきている」などとコメント。

(気象情報)
関東で雷雨 帰宅に影響も

テレビ朝日屋上より中継。今日関東は夕方激しい雷雨になり西東京市では道路が冠水、西武鉄道では架線の故障で運転見合わせや遅れが出たが午後10時30分ごろ全線で運転再開。

気象情報

テレビ朝日屋上の中継映像を背景に全国の天気予報を伝えた。今日発表された早期天候情報によるとお彼岸のころまで平年を大幅に上回る暑さ。熱中症搬送者数(総務省消防庁)が東京、愛知は去年の3倍以上。

(ニュース)
トランプ氏 ハマスに“最後通牒”

今、ガザに向けられている2つの圧力。1つが激化するイスラエル軍の攻撃。もう1つがアメリカからの圧力でハマスに対し戦闘終結と引き換えに残る48人の人質全員の解放を求める停戦案が送られたとアメリカメディアが報じた。トランプ大統領のSNS「これは最後の警告だ。二度と警告することはない」の数時間後、ハマスが交渉のテーブルにつく用意があると声明を発表。しかし今回成就するかは不透明。

科捜研職員が“不適切な鑑定”

懲戒免職処分を受けたのは佐賀県警本部の科学捜査研究所に所属する40代の男性職員。警察によると男性職員は2017年から去年10月までの間、未実施のDNA鑑定を実施したかのように報告するなど130件の不適切な対応を行ったとしている。

受験生死亡事故 初公判

受験生の女性が福島郡山駅前で飲酒運転の車にはねられ死亡した事故の初公判が開かれた。池田被告は「赤信号を殊更には無視していない」と起訴内容を一部否認。弁護側も「注意力散漫により赤信号を見落とした」と主張。判決は今月17日に言い渡される予定。

SNS禁止に抗議で死者

ネパール政府はデマ等への対応のため未届け出のSNSへのアクセスの遮断を発表している。これを受けてSNS上ではZ世代を中心に反政府デモが呼びかけられ少なくとも14人が死亡。現地当局は大統領官邸周辺などに外出禁止令を出している。

沖縄 男性刺され死亡 息子を逮捕

首藤凛眞容疑者は今日午後4時45分ごろ、那覇市の国際通りにあるホテルの一室で父親の首などを刃物で刺すなどした殺人未遂の疑いで逮捕された。父親は心肺停止の状態で病院に搬送されたが死亡が確認された。警察は容疑を殺人に切り替え詳しい経緯を調べる方針。

(スポーツニュース)
若き侍ジャパン 開幕4連勝へ

沖縄で行われているU-18W杯に出場している野球のU-18日本代表が南アフリカと対戦。神村学園の今岡拓夢がチーム1合となるホームランを放つなど、5回終了で10点あげコールド勝ちで4連勝、スーパーラウンド進出を決めた。

大谷翔平 チームを照らす2HR

都内が皆既月食になっているころ試合が始まったMLBのドジャース対オリオールズ。ドジャース大谷翔平とオリオールズ菅野智之の日本人対決となったが、大谷が菅野から47号、48号と連続ホームランを放った。菅野はその後、打球を足に受け4回途中で降板。一方ドジャースの先発カーショーは10勝目を挙げ、チームは連敗を止めた。

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