- 出演者
- 檜山靖洋 勝呂恭佑 首藤奈知子 三條雅幸 神子田章博 近藤奈央 是永千恵
オープニング映像と首藤奈知子らによるあいさつ。
1人の女性が産む子どもの数の指標となる出生率は去年1.20となり、統計を取り始めて以降、最も低くなったことが厚生労働省のまとめで分かった。厚生労働省は「少子化の要因には経済的な不安定さや仕事と子育ての両立の難しさなどが絡み合っている。必要な取り組みを加速させていきたい」としている。厚生労働省が公表した去年の人口動態統計の概数によると、1人の女性が一生のうちに産む子どもの数の指標となる合計特殊出生率は1.20だった。前の年の確定値と比較すると、0.06ポイント低下していて、1947年に統計を取り始めて以降、最も低くなった。前の年を下回るのは8年連続。また、都道府県別ではすべての都道府県で前の年よりも低くなった。最も低かったのは東京都で0.99と1を下回った。一方、最も高かったのは沖縄県で1.60だった。去年1年間に生まれた日本人の子どもの数は72万7277人で前の年より4万3482人減少し、1899年に統計を取り始めて以降、最も少なくなった。厚生労働省は「少子化の要因には経済的な不安定さや仕事と子育ての両立の難しさなどが絡み合っている。必要な取り組みを加速させていきたい」としている。
国会ではきのう少子化対策の強化を盛り込んだ改正子ども子育て支援法などが成立した。改正法には、児童手当の所得制限をことし12月の支給分から撤廃し、対象を18歳まで広げるのに加え、働いていなくても子どもを保育園などに預けられるこども誰でも通園制度の導入や育児休業給付の拡充などが盛り込まれている。そして財源を確保するため公的医療保険に上乗せして国民や企業から集める支援金制度を創設し、2026年度から段階的に運用を始めるとしている。政府はこうした対策を着実に実行することで少子化に歯止めをかけたいとしているが、専門家からはさらなる対策として若い世代への経済的支援や男性の育児参加を促す働き方の見直しなどが必要だという指摘が出ている。政府は対策の効果を検証したうえで追加策を検討し、2030年代初頭までに子ども子育て予算の倍増を目指すとしていて、財源の確保に国民の理解をどう得ていくかが引き続きの課題となる。
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政治資金規正法改正をめぐり、衆議院特別委員会は昨日与野党送付が提出した法案の採決を行い、自民党は公明党と日本維新の会の主張を踏まえて新たに修正した法案が3党などの賛成多数で可決した。法案では連座制導入のため、収支報告書の確認書の作成を議員に義務付けることや、パーティー券購入者の公開基準額を20万円超から5万円超に引き下げるとしている。また党から支給される制作活動費について項目ごとの使途や支出した年月を開示し、10年後に領収書などを公開するとしている。一方、政策活動費の透明性確保のために第三者機関の設置時期を求められ、岸田首相はできるだけ早く取り組みを進めていくことが重要だとコメント。法案は今日の衆議院本会議で採決が行われ、3党などの賛成多数で可決されて参議院に送られる見通し。これに対し立憲民主党は自民党の法案は不十分な内容だと批判を強めている。立憲民主党・安住国対委員長は政策活動費10年後の開示は改革の名に値しないとコメント。立憲民主党は参議院での審議で企業や団体献金禁止などを引き続き求めていくとともに、自民党の案の実効性をただしていく方針。
米国の航空機大手・ボーイングが開発を進めてきた新しい宇宙船「スターライナー」。ロケットの先端に搭載され、日本時間の昨夜11時52分に打ち上げられた。今回はNASA(米国航空宇宙局)の宇宙飛行士2人が乗っている。実用化に向けた最終段階の試験飛行で、打ち上げから帰還まで問題がないか確かめるのが目的。およそ15分後にロケットから分離し、その後、宇宙船が予定どおりの軌道に乗ると、管制室では拍手をして喜ぶ様子が見られた。スターライナーは、順調に飛行を続ければ日本時間のあす、国際宇宙ステーションにドッキングする予定で、2人の宇宙飛行士は1週間ほど国際宇宙ステーションに滞在し、地上に帰還する予定。国際宇宙ステーションに宇宙飛行士を運ぶ手段は、現在、スペースXの「クルードラゴン」と、ロシアの「ソユーズ」に限られている。安定した輸送手段の確保に向けて、米国はスターライナーの実用化を目指していて、今回の有人試験飛行を経てNASAが承認すれば、運用段階に入る。
渋谷からの中継で気象情報を伝えた。
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- 渋谷(東京)
EU(ヨーロッパ連合)の重要な政策を左右するヨーロッパ議会選挙は6日から一部の国で投票が始まる。選挙では、EUに懐疑的な右派や極右の政党が議席を伸ばすと予想され、世界をリードしてきた気候変動対策などの分野で政策の進め方に変更を迫られる可能性もある。ヨーロッパ議会選挙では、人口に応じて加盟各国に割り当てられた合わせて720の議席を巡り、国ごとに投票が行われる。6日はオランダで始まり、最終日の9日にはフランスやドイツなどの主要国で投票が行われる。選挙の争点の1つがEUが主要政策として掲げる気候変動対策。EUに懐疑的な右派や極右の政党が批判を強めている。その1つ、ドイツの右派政党「ドイツのための選択肢」。EUが温室効果ガス削減のため国民に高価なEVの購入などを押しつけていると主張。物価の高騰や移民難民の流入など課題が山積する中、気候変動対策を優先していると訴え、支持を広げている。こうした状況に警戒感も高まっている。先月31日には、ドイツなどヨーロッパ各地で気候変動対策に反対する政党に投票しないよう訴えるデモや集会が一斉に開かれた。ただ、政治専門サイト「ポリティコ」による予測では、今月4日時点で、EUに懐疑的な右派や極右の政党が議席の20%以上を占める勢い。専門家はこうした勢力が躍進すれば、対策への影響は避けられないと指摘する。
アタッチメントということばをご存じだろうか。日本語では愛着と訳される。発達心理学では、子どもの健全な育ちを支え、心身の健康に影響を与えるといわれている。このアタッチメントについて国は今後5年程度の政策の方向性を定めたこども大綱の中で初めて重要性を打ち出した。アタッチメント理論が生まれた英国の子育て支援プログラムを取材した。ロンドン郊外に暮らすベスさん親子が受けているのはNPOが無料で提供する子育て支援プログラム「Watch Me Play!」。コロナ禍で第2子を出産したベスさん。外出を控え、近所に親しい人もいないため孤独を感じながら子育てをしている。このプログラムでは1日20分、子どもと1対1の関係になり、テレビやスマートフォンなどすべてをシャットアウトしてひたすら子どもの遊びに注目する。子どもが求めない限り一緒に遊んだり、手助けしたりしない。それを専門のセラピストが見守る。子どもの遊びをただ見守ることが自分は大切にされているという安心感を子どもに与え、感情を調節する力にもつながる。
プログラムを実践するNPOの職員ステラレンウィックさん。慌ただしい生活の中で、親たちはつい子どもの問題を早く解決しようとしがちだが、大切なのは子どもとゆっくり向き合うことだという。「Watch Me Play!」は子どもの発達に重要なアタッチメントという理論に注目し、親子関係を支える目的で開発された。アタッチメントとは、子どもが親など特定の誰かにくっつくことで安心感を求めること。研究では、幼少期のアタッチメントの形成が、のちの心身の健康や幸福度に影響を与えることが分かっている。
アタッチメントを提唱したのは英国の児童精神科医ジョンボウルビィ氏。第2次大戦後、戦争孤児などの調査を行い、子どもの心身の健全な発達には衣食住といった物質的なものだけでなく、安定した安心感を得られるアタッチメントが必要だと訴えた。ボウルビィ氏の意思を受け継ぎ、子どもの心理療法に取り組んできたセバスチャンクレイマーさんはアタッチメントの意義を語る。プログラムでは、専門のセラピストなどが子どもだけでなく、親も一緒に見守る。親もまた見守られ、不安を受け止めてもらうことが大切なのだという。
ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアでプーチン大統領が重視する国際経済会議が始まった。ロシアとしては欧米の経済制裁が強化される中、中国などから投資を呼び込み、制裁の影響を和らげたい思惑があると見られる。ロシアのサンクトペテルブルクで5日、国際経済フォーラムが始まった。会議にはかつてG7主要7か国の首脳も出席してきたが、ロシアがウクライナへの軍事侵攻を続ける中、欧米側からの参加はほとんどない。この経済会議のオフィシャルカーは長年ドイツ車だったが、去年から中国車に変わった。欧米の経済制裁が強化される中、ロシアとしては中国やインド、中東などから投資を呼び込みたい思惑があると見られる。中でもアピールしているのは中国との経済関係。ロシア大手の民間銀行は展示ブースに中国の投資関連団体の幹部を招き、中国に支店を開設する計画を明らかにした。専門家は欧米側の制裁が続く中、ロシアはかつてない規模で中国への経済的な依存を強めてきたという見方を示している。国際経済フォーラムは8日まで開かれ、7日にはプーチン大統領が演説する予定。
広島で被爆された方の家族写真。真ん中に座っているのが被爆されたおばあさん。その周りを囲むように子ども、孫、そしてひ孫と世代を重ねてきた家族が一枚の写真に収まっている。撮影したのは広島市の写真家、堂畝紘子さん。作品のテーマは、「被爆三世の家族写真」。撮影を通し、被爆体験を話してもらったり、話を聞いた子どもや孫の世代に写真を展示する際の説明文を書いてもらったりしている。自然と被爆の体験をつないで平和の意味を考えるきっかけにしたいという思いを込めている。広島に生まれ育った堂畝さん。カメラマンとして企業や学校などの仕事で生計を立てながら依頼を受けて被爆三世の家族写真を無償で撮影している。きっかけは8年前。被爆体験を持つ人が減る中で戦争も戦後の復興も知らない世代の自分に何ができるのか、悩んでいた堂畝さん。ある被爆者の4世代にわたる家族写真を撮影したときに思いがけないことばをかけられた。1枚の写真に収まる家族の姿が映す命のつながり。被爆者の家族写真が戦争を直接知らない世代にとっても身近で平和を考えるきっかけになると気が付いた。広島や長崎など全国各地を巡り、これまでに90組以上の家族を撮影した。
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写真の撮影が秘められてきた被爆体験を初めて聞く機会になったという家族がいる。出張直子さんと娘で小学2年生のひな実さん。4年前に堂畝さんが撮った写真。出張さんの母、良子さんと伯父、巌さんは広島で被爆した。伯父の巌さんが被爆体験を語る活動をしてきた一方、母の良子さんは話すことを避けていた。出張さんは母に被爆のことを教えてもらうきっかけになればと写真の撮影を依頼した。撮影のために集まり、ベンチでくつろいでいたとき、母、良子さんは6歳で被爆したときの記憶を初めて口にした。出来上がった写真を見た出張さん。ふだん穏やかな2人が笑顔では写らなかったことに被爆体験の重みを感じた。伯父の巌さんは去年、93歳で亡くなった。出張さんは今も写真に写る2人の気持ちに思いをはせている。伯父や母の体験をひな実さんにも伝えていきたいと考えている。
4月下旬。92歳の被爆者から過酷な体験を生き延びてきた証しを家族の写真で残したいと撮影の依頼があった。広島市に住む新井俊一郎さん。新井さんが撮影場所に選んだのは公園内に残る旧広島文理科大学の校舎の前。爆心地から1.4キロほどの場所にあり、原爆による爆風と火災などの被害を受けた建物。当時新井さんは同じ敷地にあった付属中学校に通う中学1年生だった。食糧増産のための学徒動員で市内を離れていたがくしくも8月6日、母校への伝令のため広島市内に向け出発。その道中で原爆がさく裂した。到着した広島の町は燃え盛り、木造だった中学校の校舎は跡形もなくなっていた。がんを患い、これまで5回の手術を繰り返してきた新井さん。ことし、左の腎臓にもがんが見つかり、経過を見守っている状態。集まったのは、子、孫、そしてひ孫までの4世代総勢10人。離れて暮らす家族も含めて全員で写真を撮ろうと新井さんが呼びかけた。3人の孫たちは子どものころから新井さんが8月6日に見た凄惨な光景など被爆の体験を聞いてきた。新井さんが取り出したのは交通事故で亡くなった次女の真由美さんと新井さんの両親の写真。家族みんなで撮影する。
事業者が下請けに対して不当な形で低い価格を定める“買いたたき”や発注後に減額することを禁じる下請け法。公正取引委員会によると、昨年度、下請け法違反の疑いやそのおそれがあるとして事業者に指導を行った件数は8268件で、2年度続けて8000件を超えた。日産自動車が下請け部品メーカーに支払う代金を一方的に差し引いていたケースなど、公正取引委が昨年度かの久下のは13件で、過去10年で最多となった。
政府は同じ区間でも混雑の時間帯には値上げし、空いている時間帯は値下げする変動方式を段階的に導入し渋滞の緩和を図る方向で検討している。来年度までに首都圏などの都市部では大半の料金所がETC専用に切り替わる予定。変動料金は東京湾アクアラインで試験的に導入されている。
ニッカウヰスキーは親会社のアサヒビールと共同で生産体制の拡充に向けて設備投資を行う方針を明らかにした。北海道、宮城、栃木の3ヵ所の蒸留所や工場でウイスキー原酒たるの貯蔵庫の新設など、今年中に約60億円を投資する。ウイスキーの世界での市場規模が2040年までに毎年2〜3%ほど拡大が見込まれており、国内外でのウイスキー年間売り上げを2040年以降に去年の4倍に増やす方針。サントリーはことしまでの2カ年、大阪府、山梨県の蒸留所で計100億円規模の設備投資を行う方針。
気象情報を伝えた。
来月開幕するパリオリンピックの柔道の代表に内定している5人の選手が、所属先の壮行会で大会への意気込みを話した。壮行会には阿部詩、阿部一二三、素根輝、橋本壮市、ウルフアロンが出席した。