2025年5月29日放送 23:06 - 23:55 テレビ東京

カンブリア宮殿
【プロのおいしさを「再現」する 調理ロボットのキッチン革命!】

出演者
村上龍 小池栄子 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

カンブリア宮殿 未来の厨房つくる ”調理ロボット”
進化し続ける外食テック あの定番グルメまで自動化

東京・大田区の羽田イノベーションシティのAI_SCAPEは接客ロボットが配膳する。メニューは3種類あるという。さらにルーの湯煎や盛り付けなど調理の全工程を3台のみで自動で行っている。今人手不足が深刻な外食業界では自動化が加速している。くら寿司ではシャリを作るロボットや福徳 川口総本店では焼きとりの仕込みを肩代わりする自動串刺し機が。一時間あたりの本数では人による作業は50本。自動串刺し機なら1500本作ることができる。

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ボタン操作で本格料理が完成 ”外食の救世主”の正体

大阪王将では一日400食が提供される。その厨房では炒め調理ロボットのI-Roboが活躍。注文を受けたらメニューと分量を選択し具材と調味料を入れるだけ。2分ほどで完成する。この調理ロボットを作ったのはテックマジック。本社は江東区のオフィスビルにある。2018年に設立されたばかりのスタートアップで、80人いる社員のうち6割がエンジニア。この日は2ヶ月に一度の懇親会が開催した。テックマジックの社長は白木裕士。テックマジックが話題となったのは2年前、期間限定で飲食店を出店をだしたが、看板はロボットが作るスープヌードル。スープのもとは10種類。客が選んだものをピックアップ。お湯を入れたらアームで運び、盛付けは人の手で行われる。

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中華の”一級”職人ワザを再現 鍋とヘラで連携プレー!?

テックマジックは1年前に調理ロボットの開発をスタートさせた。白木イチオシは炒め調理用のI-Robo2。熟練のシェフの味の再現が可能だという。大阪王将 神保町店の渡部さんは大阪王将に入社して13年。1級調理職人という社内資格を持っており、大阪王将の料理人800人のうち17人しかいない。そんな渡部さんの調理法をI-Roboは真似できるという。職人が使う中華鍋だが、I-Roboでは深型鍋を使用。職人は食材をいれると焦げないように鍋をふるがロボは回転でその動きを再現。次に麻婆豆腐を入れるが、ここで重要なのはおたま。I-Roboではヘラがおたまがわり。観ると、鍋肌にそって弓のようにカーブしている。職人は豆腐がくずれないようにお玉を鍋肌に沿って緩やかにいれていくが、I-Robo のヘラも緩やかに回転することで再現している。さらにお玉さばきの真骨頂は卵料理。これもI-Roboでは再現できるという。回転する鍋とヘラの絶妙なバランスで、空気を含ませているという。更に使用後は自動で洗浄でき人の手間を大幅に削減できる。

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おいしさを「みえる」化 職人ワザをインプットする秘策

この日テックマジックにやってきたのは大阪王将の渡部さん。テックマジックの木村は美味しさ設計室という飲食店のメニューを自社の調理ロボットに再現させる。その木村はある経験が買われて3年前に入社。元々シェフでホテルなどで十数年腕をふるってきたが、そのノウハウを武器にこれまで飲食店チェーンの100種類以上のメニューをロボットに再現させてきた。今回挑むのは大阪王将の卵チャーハン。

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テックマジックの調理ロボで大阪王将の卵チャーハンを再現。その結果ご飯のわずかな焦げを職人たちは見逃さなかった。指摘をうけた木村はパソコンにむかい、ロボットのプログラミングの書き換えを行った。料理ごとに鍋の回転速度や火力など数値で見える化。再び調理をすると焦げのないチャーハンが出来上がった。人間のロボットの二人三脚で課題解消を行っている。

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”外食の現場を幸せに”自動化AIで目指す世界

テックマジックの白木は社名についてテクノロジーで世の中の課題を解決していきたいという思いを込めたという。また自社の技術で日本の課題のみならず、世界の課題も解決していきたいとした。また熟練のシェフが商品を作っているので企業ごとにメニューをプログラミングしているという。また鍋で調理するものはロボットでの調理が可能。しかし、きれいに皮を剥くなどの芸術的な作品を作るのはまだまだ時間がかかるという。さらにI-Roboは月額12万円。時給換算で500円になるという。地方では雇いたくても雇えないという実情があるとした。また調理ロボの導入で人手不足解消の他にメリットはなにか?に白木はコスト削減や売上の増加と答え、今まで提供できなかったメニューを提供できるや、従業員の働く環境を良くしたいと導入を決める企業も多いというが鍋を使って腱鞘炎になって離職をするなどの過酷な環境があるという。また調理ロボであればいつでもあの味を食べられるのもメリットだと答えた。他にも業務ロボットも開発し、AIをつけることでAIが考えて制御していると答えた。こうすることで人間はより創造的な仕事に携わることができると答えた。

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「技術ゼロ」でロボット会社を起業 きっかけは⋯祖母の料理!?

白木が30歳のときに設立したテックマジック。その原点は全長5mもあるロボット。パスタ調理用のP-Robo。麺の湯であげなどを全自動で行うロボットでこのロボットの存在がI-Roboの開発につながったという。白木は元々ロボットに関しては素人。白木は1987年に名古屋市で生まれた。商社を経営する父の影響もあり、自ずと起業経営に興味をもつように。大学はカナダに留学し大学卒業後はボストンコンサルティンググループに就職。その頃の転機に名古屋の祖母を訪ねたときだった。祖母が食事に苦労していたというが、一人暮らしで90歳になり足腰が悪くなり自分で調理ができなくなっていたという。近くに頼れる人もいないという状況に白木は、人に変わって調理できるロボットができないか?と考え、料理ができない、する時間がない人など調理をしなくてもいい時代を作ることができればと考えた。会社をやめた白木はテックマジックを立ち上げた。しかしロボットの知識もノウハウもない。それでも資金調達のために、企画書をたちあげ外食チェーン店を訪ねて回った。しかし、相手の反応は悪く相手にされず。

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「技術ゼロ」でロボット会社を起業 きっかけは⋯祖母の料理!?

テックマジックを立ち上げた白木は資金調達に奔走するも誰にも相手にされず途方にくれていた。しかしその中で唯一話を聞いてくれた人物がいた。外食事業を束ねる綾野喜之 さん。白木と知り合った当時綾野さんはプロントの専務取締役。外食の人手不足の現状を危惧していたがその白木の調理ロボットの話にのってみようと考えた。綾野さんからの強力を得てロボット作りが行われたが、プロントの看板商品のパスタを作るロボットの開発が行われ0からのスタートで困難を極めた。店の狭い厨房のスペースにおさまり、1台で異なるパスタ料理を作る必要があったが一連の動作を高速で行えるまで一年を費やした。さらに具材やソースが変われば加熱時間や鍋の回転速度も変わる。メニューごとにプログラムを変えなければいけない。ひたすら試行錯誤を繰り返し、味のクオリティと調理の速さを試行錯誤し開発に3年半を費やした。そして2022年にP-Roboを完成。プロントは新業態のパスタ店のエビノスパゲッティ 丸ビル店を展開。10種類のパスタを調理師、味つけも1食45秒で完成。今や調理ロボが店のうりに。

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調理ロボットは愛知県内のスーパーにも。野菜の炒め物のセットを購入したお客は、買ったそれを店の奥にある食材の調理ロボットで調理。ボタンを押せば調理をしてくれる。責任者も将来的にイートインスペースで使えるようになると答えた。

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食のミライを変えるための起業 現場主義⋯ファミレスでバイトも

白木は祖母がきっかけで調理ロボットを作ることになったが、祖母の家で食事をし一家団欒で過ごすのが恒例だったという。しかし90歳になった祖母は足腰が悪くなり調理ができなくなると、自分で好きなものを好きな時に食べられるようになったらと言っていた事を聞いて自分がもし同じ年齢になればそう思うのだろうと考え、課題解決にもなるとして調理ロボットを開発しようと思い立ったという。また起業する前にはファミレスでバイトもし、課題解決には現場を知る必要があると感じたという。ファミレスは得にいろいろな調理工程があり、工程の把握ができると感じたという。社員やエンジニアをどう集めたか?について白木は夢のロボットを作れるというところにエンジニアの魂が燃えたという。祖母は現状にも喜んでいてくれるという。

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世界も注目の外食テック アメリカ進出⋯その狙いは?

大阪・関西万博にもテックマジックのレストランが。厨房には客に見えるように動いて言う炒め調理ロボットのI-Roboが。そんな調理ロボットが海をわたった。

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2025年日本国際博覧会I-RoboTechMagicテラスニチレイ
テレ東BIZ、U-NEXT

テレ東BIZ、U-NEXTで配信のお知らせ。

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世界も注目の外食テック 自動化とAIで目指すミライ

アメリカ・フィラデルフィアにやってきたテックマジック。アメリカ国内で60店舗展開するファストフードチェーンのハニーグロー。看板メニューはステアフライという野菜や麺を一緒に炒めた料理。今は人が鍋を振っているが、今後の店舗の拡大に備え料理人が不足すると考えてI-Roboに目をつけたという。白木は海外展開について、ロサンゼルスに支社をつくり、日本で成功したロボットは海外に輸出していこうと考えているという。調理ロボットお広がりに白木は人類が調理をしなくてもいい世の中になると期待していると答えた。

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(エンディング)
先行き不透明な時代 サバイバルに必要なことは⋯

白木はサイバルに必要なことにこういう世界をつくりたいという大きなビジョンを作ることだと答えた。

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編集後記

村上は今日の総括にいい社名ですね、とほめた。「魔法のよな製品を作る技術」ということになる。コンサルティング会社でプロジェクトに関わってきた人物がなぜ調理ロボットに着目したのか。「1人暮らしの祖母の家に行ったとき、高齢のため料理を作ることもできず、栄養の偏りのある食生活を送っていることを目の当たりに」起業する前には、夜間に大手ファミレスの厨房でバイトをした。そのあとはやるべきことをやった。省人化と味の標準化が求められ、50台が導入。作業時間は人間のおよそ半分。お祖母さんはロボットの味を楽しんでいるはずだ。とした。

次回予告

カンブリア宮殿の番組宣伝。

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