- 出演者
- 伊藤良司 西川典孝 林田理沙 久保井朝美 ホルコムジャック和馬
オープニング映像
梅雨前線の影響で九州を中心に雨が強まっている。前線は、あすにかけて北上し、あたたかく湿った空気が流れ込むため西日本から東日本では大気の状態が非常に不安定になり、局地的に雷を伴って非常に激しい雨が降るおそれがある。特に福岡県と佐賀県、大分県、熊本県、長崎県、山口県ではあすの午前中から午後にかけて線状降水帯が発生し、非常に激しい雨が降り続いて災害の危険度が急激に高まる可能性がある。あす夕方までの24時間に降る雨の量はいずれも多い所で、九州北部で250ミリ、山口県で150ミリ、九州南部で100ミリなどと予想されている。大雨が予想される地域では最新の気象情報や雨の降り方、自治体からの避難の情報に注意し、安全な場所で過ごすように。
危ない離岸流。事故を防ぐためにテクノロジーを使った対策が進められている。由比ガ浜海水浴場に設置されたカメラ。撮影した映像は離岸流が発生した可能性のある場所が赤い枠で囲まれている。海面の濁りなど離岸流の特徴を学習させたAIが判断。海岸で取材を続けているとライフセイバーのスマートウオッチに離岸流の可能性を知らせる通知が届く。情報を基にライフセイバーが確認に向かう。ライフセイバーが危険と判断した場合その場所から移動するよう呼びかける。この仕組みを導入したことで離岸流による事故の件数はおよそ半分になったという。
夏の風物詩の花火大会だが、ことし中止するところが出てきている。埼玉県狭山市で来月行われる「入間川七夕まつり」では花火大会を中止することになった。警備費が去年は1.3倍以上に上がり、やりくりが難しくなったほか、花火の燃えかすなどに対する住民の苦情もあったという。イベントや観光情報などを取りまとめているウェブメディアによると今年の夏、首都圏1都3県では12の会場で花火大会が中止になったという。開催資金の不足、住民からの苦情など理由はさまざま。そのほかの地域でも中止となるところが出ている。浜松市では運営スタッフの不足、北秋田市では花火の値段が上がったことも理由に挙げられている。打ち上げる花火の数を減らして実施することにしたところも。埼玉県小川町の花火大会は花火の数を従来の3分の1以下に減らし、時間も1時間から15分に短縮してなんとか開催しようとしている。
福島県須賀川市の花火製造会社は様々な工夫でコストを抑えながら花火の製造を行っている。全国の花火大会に参加している創業150年の花火製造会社。今、花火の材料は値上がりしているという。そうした中、取り組んでいるのが仕入れコストを抑える工夫。例えば花火を包む紙。花火製造会社工場長・相谷孝寛さん「一度に大量に仕入れることで運送費をだいぶ減らせている」。花火大会を運営する側も懸命のやりくりを続けている。大会本番に向け準備中の三重県伊勢市を訪ねた。伊勢神宮奉納全国花火大会は70年以上の歴史がある花火大会だが、物価高騰で開催資金の確保が課題となっていた。実行委員会では、ことし有料の観客席を増やしたりトイレの数を見直したりしたほか、資金の柱となる企業からの協賛金の確保にメンバー総出で奔走した。さらに1口1000円からのクラウドファンディングも実施。目標の200万円には達していないが、「パワーがもらえる」「頑張ってください」などのメッセージとともに貴重な寄付金が寄せられた。
投票率が平成以降2番目に高かった今回の都知事選挙。各候補が力を入れ関心が集まったのがSNSの動画。中でも今回、特に広がったのが切り抜き動画。候補者の映像に第三者がテロップを入れたり短く切り抜いたりして編集したもの。切り抜き動画はTikTokで確認できただけでも公式アカウントの数十倍再生されていた。一方、取材を進めると切り抜きやSNSならではの課題も見えてきた。今回の東京都知事選挙、ネット上で特に注目されたのが石丸伸二さんだった。選挙期間中に各候補者の名前がどれだけネットで検索されたかを示したグラフ。小池さん、蓮舫さんに比べ石丸さんが突出している。中でも、よく見られていたのが切り抜き動画。石丸さんの公式アカウントなどが公開した動画を第三者が編集したもの。その動画は100万回以上再生されていた。なぜ石丸さんの動画はこれほど見られたのか。各候補者のSNS戦略を分析した専門家に話を聞いた。
SNSアナリストのネットコミュニケーション研究所代表・中村佳美さん。各候補とも特徴のあるネット戦略を展開していたという。中村さん「全体の中のフォロワー数でみると小池さんがトップ。蓮舫さんは市全体の自身を伝える投稿が多かった」。一方、石丸伸二さんの戦略はネット上に自分の動画を増やすことだったという。石丸さんは切り抜き動画の投稿を何度も呼びかけていた。中村さんが行った調査では、公式アカウント以外に石丸さんの動画を投稿する、いわゆる応援アカウントを含めた動画の再生回数は少なくとも1億5000万回以上に上っている。一方で、広告が表示されるSNSでは、動画の再生回数に応じて収益が得られるため、中には収益目的で切り抜き動画を投稿する人がいたという指摘も。
広がりを見せた切り抜き動画。誰でも編集して投稿できるがゆえに、その危うさも指摘されている。選挙期間中に行われた小池さんの街頭演説の様子。「やめろ」という声が上がっている。こうした街頭演説を巡って、全く見え方が異なる2つの切り抜き動画が投稿された。1つは小池さんが「やめろ」という声を受けて演説を一時中断したところまでを切り取ったもの。“本当の都民の声”というコメントとともに投稿され、小池さんに対して批判的な人たちなどが拡散していた。一方、演説を中断したあと再開するまでを切り取ったものはスピーチの内容とともに“拍手と大歓声”などとコメントされていた。小池さんの行動を好意的に受け止める人たちにより拡散された。このように同じものを撮影した動画でも、切り取り方やコメントによって見る人に与える印象もかなり変わってくる。さらに、SNSならではの特徴に注意する必要があると指摘する専門家もいる。党去大学・鳥海不二夫教授は同じような情報や意見ばかりが集まるフィルターバブルに陥り、一方的な見方が強まっていくおそれもあると指摘している。
今回の東京都知事選挙はSNSの活用がこれまでにない広がりを見せた。その背景には何があるのか。報道局・伏見周祐記者は「背景の一つには、今回の選挙の有権者の数の多さが挙げられる。東京都知事選の有権者は1100人余。1人を選ぶ選挙で見た場合、日本では最大の選挙。有権者に占める若年層の割合、無党派層の割合も地方に比べると相対的に高くなる。それだけ、SNSを使って情報を入手したり行動に結び付ける方も多いだろうと予想される。そうすると、候補者、支援者だけではなく、第三者が収益目的で動画を拡散させるという意味でもメリットが大きい選挙といえる。日本の政治や選挙に詳しい専門家も、SNSによる社会への影響を懸念している」と解説した。法政大学大学院・白鳥浩教授は「自分とは違う意見を許容できない。諸外国と同様、社会の分断がSNS、動画配信によって起こる可能性がある」と話す。伏見記者は「ネット選挙は解禁されてからおよそ10年がたった。当時はホームページ、電子メールが主な議論の対象で、今回のようなSNSを使った動画の拡散や収益を目的とした第三者による拡散は当然想定してなかった。そう考えると、今、SNSはかなり自由に使われてるのが現状で、戸別訪問の禁止、ビラの枚数の制限などリアルな選挙とネット選挙が少しかけ離れてきている。選挙は民主主義の基盤。まずは、こうした環境の変化に伴う現状を把握した上で、リアルの選挙運動との整合性も含めて議論すべき時期に来ていると思う」と解説した。
暮らしに身近なスマートフォンや電気自動車、医療機器やロボットといった最先端技術にまで広く使われているバッテリー。このバッテリーを作るのに欠かせないのが、リチウムやニッケルといった鉱物。バッテリーメタルとも呼ばれており、需要が増えるにつれて市場の規模も年々拡大。このバッテリーメタルのサプライチェーン、つまり原材料から製品までの供給の仕組みを巡って今、世界では大きな2つの動きがある。国家が主導して資源を囲い込む資源ナショナリズム。そして米中の激しい対立。この2つの大国のはざまに立つ日本は、厳しい状況に追い込まれつつある。
チリ北部のアタカマ地方。標高2500mの大地に広がる塩湖の下にはリチウムを含んだ大量の水が存在している。世界のリチウムの6割は南米3か国にまたがるリチウムトライアングルにあると推定されている。このうちチリは埋蔵量が世界1位で日本は炭酸リチウムの7割以上をチリから輸入。この一帯にはチリのリチウム開発をリードする最大手の企業「SQM」が工場を構える。一面に並んでいるのはリチウムを採取する貯水池。およそ100ある池で1年余りかけて濃度を高めていく。それから不純物を取り除いて炭酸リチウムを作る。生産されたばかりの炭酸リチウムは、その色と希少性から白いダイヤモンドとも言われている。年間20万トンを生産しているこの工場。炭酸リチウムが入った袋には中国語が。大半は中国に出荷され、中国で電池などの製造が行われる。こうした中、チリ・ボリッチ大統領は去年4月、新たな国家リチウム戦略を打ち出した。リチウムの生産だけでなく製品の製造までを行うサプライチェーンをチリに作って、これまで海外に流出していた利益を国民に還元しようとしている。その一環としてチリで電池に使う材料の生産までを行う企業には、安い価格でリチウムを販売する方針を打ち出した。こうしたチリ政府の動きについてJOGMEC・兵土大輔サンティアゴ事務所長は「バッテリーの正極材や素材部分を作り、海外に輸出することを考えている。各国からの大規模投資は将来的に想像できる」と話す。ここでも中国が存在感を示した。中国のEV大手BYDは、バッテリーの材料などをチリで生産することを決定。中国の金属大手「青山控股集団」も子会社がバッテリーの材料を現地で生産すると発表した。
バッテリーメタルの1つ黒鉛の新たな調達先として注目を集める場所がある。カナダの鉱山の採掘現場で掘られた黒鉛が電池の材料として使われる。カナダのベンチャー企業が新たに採掘に乗り出した鉱山。カナダが注目される背景には、中国に対抗して米国が作った新たな法律の存在がある。IRAでは、米国を中心とした地域でEVのサプライチェーンを構築するのがねらい。米国国内でEVを購入する人を対象に1台当たり最大でおよそ120万円の税を控除する税制優遇措置を導入。その条件としてEVに使われるバッテリーメタルの採掘や加工などの一定の割合を米国国内もしくは米国とFTAを結ぶ国に限定した。北米の市場から中国を締め出す形。こうした中、日本の大手商社が手を組んだのが米国とFTAを結ぶカナダのベンチャー企業。およそ40億円を出資し一緒に黒鉛の開発に乗り出すことにした。現地企業のオフィスには商社の担当者が滞在。このプロジェクトでは生産だけではなく電池の部材への加工まで一貫して行う。米国を中心としたサプライチェーンを作ることで、北米市場での事業拡大や調達先の安定的な確保につながると期待している。
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世界では資源の囲い込みが進んでいる。日本はどうすべきか専門家に聞いた。経済安全保障に詳しい東京大学公共政策大学院・鈴木一人教授。鈴木教授は「日本を含めた西側諸国はサプライチェーンを安定化させるための戦略がいま一番求められているのではないか。サプライチェーンの変化、ないしは市場。企業がどちらかの市場を選んでいくのか戦略の変化が起きてくる。経済的合理性から考えれば中国に依存する方がいいとなるが、」と話す。鈴木教授は米国と中国は重要鉱物や半導体など戦略的な物資を巡っては引き続き規制を強めるなど火花を散らすことになると話していた。であればこそ日本は経済的な合理性と政治的な合理性のはざまでどうバランスを取っていくのか、両国の市場も視野に入れながら官民が連携して米中と渡り合うしたたかな戦略が求められている。
全国の天気予報を伝えた。
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パリオリンピックの開幕まで2週間を切った。初の金メダルを目指すのがサッカー女子の日本代表なでしこジャパン。国内最後の強化試合を行った。浜野まいか選手や藤野あおば選手らがゴールを決め4−0で日本が勝利した。
開幕が近づくパリ大会。きょう注目するのはバドミントン男子シングルスの西本拳太、29歳。日本の絶対的エースだった桃田賢斗と同い年で切さたく磨してきた。代表引退を表明した桃田への思いを胸に初めてのオリンピックに臨む。バドミントン・パリ五輪代表・西本拳太「僕がいちばん大事にしていることは、諦めなければ夢はかなう」と話す。29歳で初めてつかんだオリンピック代表の座。成長の糧にしてきたのが同い年のライバルの存在だった。かつて世界のトップに立っていた桃田。日本のエースとして東京オリンピックに出場。西本は同じ舞台に立つことはできなかった。パリ大会に向け力を入れたのが過酷な選考レースを戦い抜くための体作り。みずから所属チームにかけ合い、食堂で1日3食。アスリート用の特別メニューを提供してもらうことに。東京大会の前10%余りだった体脂肪率は8%ほどに減少し筋肉は増えた。技術面では相手のショットへの対応を強化。一方、桃田選手は思うようなプレーができず4月、代表引退を決断。その翌月、西本は初めてのオリンピック出場を決めた。粘り強いプレーを続け、1年に及んだ選考レースを勝ち抜いた。西本はSNSに桃田へ「本当にお疲れさま。本当にありがとう」と投稿。桃田からは「マジでありがとう。応援してる」。そのことばを胸にパリの大舞台に挑む。
ドジャース×タイガースの試合。同点の9回、大谷のエンタイトルツーベースで試合を決めた。4−3でドジャースの勝利。今季前半のユニフォームの売り上げが発表され、大谷翔平選手が1位。
日本ハム×ソフトバンクの試合。日本ハム・石井一成選手がタイムリーツーベースを放ち同点に追いつく。上川畑大悟選手が決勝打。3-2で日本ハムの勝利。
ロッテ×オリックスの試合。ロッテの先発は種市篤暉。先月5日以来、勝ちがない。ソトが10号3ランを放つ。種市は8回を無失点で白星を手にした。6-0でロッテの勝利。