- 出演者
- 池谷亨 角谷暁子 平出真有 中原みなみ 広木隆 佐々木融
NY株式 株価の終値を伝えた。
大和証券キャピタルマーケッツアメリカのシュナイダーさんに話しを聞く。アップルが2日に発表した1-3月期決算は4%減収、2%減益だったが買い戻された。加えて1100億ドルの追加自社株買いを発表したことで株価は翌日6%上昇したとのこと。iphoneが10減、大幅な販売落ち込みが報じられていた中華圏は8%減収。中国メーカーとの競争激化が追い打ちをかけたとみられる。アップルは自前ではなく、アルファベットやオープンAIと提携交渉を進めているといわれ、6月のWWDCでAI搭載の新製品発表に期待が集まるとのこと。
為替・金利・商品の値を伝えた。
マネックス証券の広木さんは「株の一番の懸念はアメリカ株式の歪さですね。アメリカの長期金利の上昇は昨年末ぐらいから感じ、株価と金利がアンバランスな状態となっています。また、金利上昇に対しての株価の上昇は不十分ですね。また、国内の物価がなかなか上がりにくくなることも懸念しています。消費者が物価高についていけなくて節約志向となっており、一部では値下げの動きが出ていて、これは厳しいかなと感じています。また、日銀のスタンスにも懸念を感じており、次の利上げの議論がされていますが、あくまで賃上げと物価高の好循環があってこそですから」などと話した。
アメリカのインテルとオムロンなど国内14社が、半導体を最終製品に組み立てる後工程を、自動化する製造技術を、日本で共同開発することがわかった。2028年までに実用化し、日米にサプライチェーンの地政学リスクを軽減する。SATAS(半導体後工程自動化・標準化技術研究組合)を立ち上げ、インテル日本法人の社長が代表理事に就くという。数年以内に国内に実証ラインを立ち上げ、自動化に対応する装置を開発する。一連の投資額は数百億円を見込んでいる。(日経電子版)
今年1月の新NISAスタートを機に、投資を始める個人の裾野が広がっている。日本証券業協会によると、証券会社10社で1月~3月の口座開設数は170万件と、1年前に比べ3.2倍に膨らんでいる。日本経済新聞が独自の調査では、3月末時点のシェア首位は楽天証券だった。一方投資枠は広がったものの活用は限定的ですでにNISA口座を持っているおよそ1200人に今年の年間投資計画を聞いたところ新NISAで可能になった年間120万円超を投じる人は16%程度にとどまった。NISAを使った投資額が増えても、証券会社の収益押し上げ効果は限られ、新NISAで投資の入り口に立った個人をいかに他の金融サービスに誘導できるか、各社の戦略が問われる局面に入っている。(日経電子版)
政府は、高速道路の渋滞緩和のために料金を特定の時間帯などで変える「ロードプライシング」を来年度から順次、全国で本格的に導入する方針。今年の夏ごろに国土交通省が審議会を開き、高速道路各社などとの協議を始める。政府が6月にまとめる予定の経済財政運営と改革の基本方針に考え方を盛り込む方向で調整する。東名高速道路やアクアラインなどの主要な高速道路では、平日・休日を問わず渋滞が起き、すでに一部でロードプライシングの社会実験が実施されている。地方の高速道路での通勤割引の拡充も進め、2026年度以降をめどに全国に拡大させることを目指す。(日経電子版)
広木さんは「多くの人が新NISAにより投資の入口に立ったのですが、投資を始めたばかりの方にとっては、今は試練の段階なのかもしれませんね。投資は長い目線で考え、長期的に続けてほしいですね」、佐々木さんは「半導体関連の話題ですが、脱中国依存と労働力不足がもちろん理由であるでしょうが、穿った見方をすると日本の労働力が安いからというのもあるかもしれませんね。ただ、日本への投資が高まるきっかけになるかもしれませんし、さらなる円安リスクというのは低いでしょう」などと話した。
岩井コスモ証券小川浩一郎の解説。相場を見通す4つの観点の紹介。1.悪材料出尽くし。2.株価は織り込み済み。3.投資家のセンチメントは弱い。4.株価はリバウンドへ。テスラは世界最大級のEV自動車メーカー。約180万台生産。主力はモデル3、モデルYなど。生産拠点は米国・カリフォルニア、テキサス州、ドイツ・ベルリン、中国。ポイントはイーロンマスク氏のコミットメント強化。低価格モデルを含む次世代生産の前倒し、大規模人員削減を発表、「ロボクタシー」公表予定。リスクはEV市場の予想以上の低迷、中国・EV販売減速、価格競争の激化、「もしトラ」に伴う環境政策シフト。株価紹介。年末148、下値142、決算を受けて200ドルに迫ったが一度下げ、現在は184ドル。
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- アップルイーロン・マスクカリフォルニア(アメリカ)スティーブ・ジョブズスペース・エクスプロレーション・テクノロジーズテキサス州(アメリカ)テスラドナルド・ジョン・トランプベルリン(ドイツ)上海(中国)岩井コスモ証券東京都水原一平
ボーイングは民間航空機、防衛、宇宙、セキュリティー、金融等々、サービスが主力。民間航空機ではエアバスと世界市場を二分。去年末の受注残は民間航空機5600機、残5202ドル(80兆円)。ポイントは機体問題で株価が下落。買いの好機。737MAXのドアの故障、787に関しても問題がくすぶる。民間航空機、軍用航空機ともに成長市場で寡占化。国策企業であるため政府の助けが入る。リスクはキャッシュフローの悪化、手元流動性の減少、格付け会社の視線。株価紹介。年末260、下値は160、現在は178ドル。50日移動平均で185。小川さんは「ひそかに決算良くなかったですけど、しっかりリバウンドしてます」とコメントした。
ニューモントは金の価格と株価の乖離。産金の世界的大手。売上高の9割が金。銀、亜鉛、銅なども生産。業績連動型の配当政策を採用。3重苦、減配、生産量、生産コストがあった。減配に関しては長期的に増配があるであろう。生産量、生産コストについて鉱山会社の収益構造は生産マージン(販売価格−生産コスト)×生産量−費用。生産量、生産コストが改善すると業績は大きく改善。早期の増配もあり得る。リスクは金価格の低迷、採掘コストの上昇。環境規制、外資規制の強化。株価紹介。決算発表をうけ12%強上昇。また、金価格との乖離がある。小川さんは「金価格は一部では3000,4000,5000という声もなくはないみたいですから、そうすればここもしっかり上がってくると思う」とコメントした。このあと午前7時8分ごろからモーサテプレミアムでGAFAMの決算評価、生成AI、サプライチェーンについて解説していただく。
全国の天気予報を伝えた。
平日の夜、貸し会議室で行われていたのは個人投資家らによる勉強会。アップルなどのハイテク銘柄などを中心に株の値動きについて議論を交わしていた。9年前に数人の集まりからスタートした勉強会だが、いまでは50人以上の投資家が集まるようになった。投資熱が高まっている背景にあるのは株高。好調な企業決算などを背景にアメリカの株価指数は急騰、去年の秋から3割近く伸び今も過去最高値圏にある。勉強会の主催者の1人、エーガスさんもデイトレーディングで大きな利益を得ている。この日は1日で最大6,029ドル(約90万円)以上の利益をあげた。投資が盛んなアメリカでは家計の金融資産に占める株式・投資信託の割合は5割以上。特に高所得者層の資産が急増しており、これがアメリカの資産家の底堅い消費に繋がっているとエコノミストは指摘する。ブルスエラ氏は株高により去年、家計の資産が9,000億ドルほど増加し個人消費を2,880億ドル押し上げたと試算。今年に入っても株高が続いていることから、今後も堅調な個人消費が続くとみている。
アメリカの格安航空会社大手・スピリット航空が発表した1-3月期の決算は10四半期連続の最終赤字となった。また、同業のジェットブルーとの合併を断念したことで注目されていた売上高見通しも市場予想を下回った。アメリカ国内での需要回復が想定よりも遅いペースになっているとしている。この発表を受け、株価は10%近く下落した。
FRBが6日に発表した1-3月期の銀行融資担当者調査によると、調査対象86行のうち、企業向け融資の基準を「厳しくした」と答えた割合から「緩和した」を差し引いた指数は15.6で、前の期から上昇した。また、約8割の銀行は貸出基準を「変更していない」としている。企業の借り入れ需要を示す指数はマイナス26.6と7四半期連続で需要が弱まっていることがわかった。
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広木さんはきょうの経済支店に「Sell in May」と挙げ「”5月に株を売れ”という格言が相場にはあるが、これは当たったり当たらなかったりしていたんですが、今年については5月の高いところがあれば株は売った方が良いかなと思ったが、経済視点で話した通りあまりにも内にも外にも不安材料が多く、なかなか強気になれないというのがその理由。ここに来て急に弱気になったんではなく、年初から想定通り5月は売りだなと思っていた。理由は決算発表が出尽くしてしまったのと、材料が出尽くしでなかなか買えない。特に今年はあまり業績が伸びない見通しが出てくると思う。そこに加えて為替がいますごく荒れているので、なおさら投資家は手控えてしまうし、今週はトヨタの決算もあるが、慎重に為替を円高方向の想定レートだとすると下手すると減益で出してくるかもしれない」などと話した。佐々木さんは「二者択一」と挙げ、「最近は経済界やメディアなどから『この円安をどうにかしてくれ』ということで円買い介入があったと思うが、円安は基本的にファンダメンタルズに沿った動きなので、介入では止められないと思うので介入は二者択一の1つではないと思う。”二者”は大幅な利上げか円安要因かということだと思う。基本的に人手不足と賃金の上昇を考えるとなかなか日本ではインフレ率は下がってこないと思っていて、基本的にコストプッシュインフレが続いちゃうんじゃないかなと。そんな中で利上げをしないと実質金利もマイナスのままなので円安が続くということだと思う。一方で大幅な利上げをすると株価は下落してマイナス面もあると思うので、どちらか正直に考えて議論する必要があると思う」などと話した。
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