- 出演者
- 池谷亨 片渕茜 平出真有 中原みなみ 大橋英敏 大山季之 棚瀬順哉
きのうは金融経済懇談会で、日銀・植田総裁の発言があった。内容について、みずほ証券・大橋英敏氏が、発言内容は前回の金融政策決定会合までの内容と大差なく、サプライズはなかった。一部では12月に利上げの示唆があるのではという思惑もあったが、そのようなコメントはなかった。足元トランプトレードを背景に米ドル円は非常に強い状態が続いている。追加利上げに対する示唆が強い内容で、内容自体はタカっぽいものだった。個人的には次の利上げのタイミングは12月では。さらに、マーケットの織り込みは12月であろうと1月であろうと近いタイミングで利上げするとの期待が高まっているので、これ自体はあまり大きな材料にならないのではなどと解説した。予定の中にユーロ圏のCPIがあった。JPモルガンチェース銀行・棚瀬順哉氏は、今日の数字は改定値なのでこれを受けてECBの金融政策の見通しが変わってくるというようなことはない。長い目でみると、ユーロ圏の景気指標物価指標がECBの金融政策に与える影響というのは今後注目を集めてくると思う。ユーロ圏の景気が弱くてインフレが想定以上に下がり、そういった中でECBがかなり来年の前半にかけて積極的に利下げをする見通しで、それがユーロ安につながってくるというようなシナリオがかなり盛り上がってきているなどと解説した。
全国の天気予報を伝えた。
アメリカの株式相場が最高値圏にある中で、富裕層の投資動向に注目してる大和証券CMアメリカ・シュナイダー恵子氏は、アメリカの超富裕層の間でオルタナティブ投資を専門とする資産運用会社がシェアを伸ばしている。オルタナ投資は、未公開株に投資する「プライベートエクイティ」や企業への直接融資を行う「プライベートクレジット」などが含まれ長期的かつ安定的に高いパフォーマンスをあげてる。オルタナ投資で世界トップクラス、ブラックストーンの分野別資産運用残高をみると、プライベートクレジットはAIポートフォリオが急成長。電力、データセンター建設など資金ニーズの拡大・多様化が成長ドライバーになっている。低迷が続いた不動産市場は、トランプ氏再選や利下げで底打ちが近いとみられる。また、未公開株に投資するプライベートエクイティは、企業売却やIPOで株式を公開することで大きな利益を実現する。高金利や厳しい規制で2年以上低迷していたM&AやIPOが活性化すれば収益化を待っている資金が動き出すと期待される。こうした投資はかつて機関投資家に限られていたが、近年では個人、富裕層の取り込みに積極的などと解説した。
為替、金利、商品などを伝えた。
ダウ、ナスダック、S&Pを伝えた。セクター別騰落率(18日)は、「エネルギー」「通信」が上昇。「資本財」が下落した。
きょうのテーマは「サービスを中心に底堅さを増す日本のCPI」。大橋さんは「足元の消費者物価指数を確認すると、対前年同月比では直近の9がで総合がプラス2.5、生鮮食品を除くコアがプラス2.4、市場が注目する生鮮食品・エネルギーを除く数値がプラス2.1となっており、依然として目標とする物価安定目標の2.0を上回っているが、財・サービス別に見てみると、財は足元でドタバタしているように見えるが、サービスについては鈍化が続いているように見える。ただ、実は両方とも23年以降は一時的な要因を受けており、より基調的な動きを見るためにはそれらの一時的な要因を見る必要があると思う。財には電気・都市ガスなどのエネルギーや生鮮食品が含まれているので、その2つを除いたものを見てみると、足元をよく見るとボトムアウトしているように見えなくもない。22年までのコストプッシュとそれが白濁するプロセスがある中、23年以降はインフレ率自体が鈍化していたが足元はちょっと底ばいになってる気がする。製造業からは今年も値上げをしていきたいという声が結構多いというのが今年の前半くらいには分かっていたことで、私自身の予想も今年の後半頃から財の価格が底堅く推移すると思っていたので、ここから約半年くらいは下げ止まるんじゃないかという見通しを持っている。ただ、来年以降を考えると、足元の財価格の背景になっている製造原価自体があまり上がらなくなってきているので、来年度にさらにまた価格転嫁していくかということについては今のところは分からない」などと話した。
サービスの基調的な要因について、大橋さんは「22年以降の”全国旅行支援”が入るとインフレ率がテクニカルに下がったように見える。逆に旅行支援が終わると上がったように見えるので、その部分は除く。今年1月からは海外パック旅行費が突然3年ぶりに改正されていきなり60%上がったようになっているので撹乱要因になっている。その2つを除いた系列をグラフで表しているが、7~9月に下げ止まったように見えなくはない。例えば外食を見てみると、食品価格は2022年-2023年にものすごい勢いで上がり、それ以降は沈静化しているように見える。強弱まちまちあるが、10月にはちょっと強いものが出る。工事その他サービスでは、コロナ禍で一旦大幅上昇したが、これは部材価格高騰が影響していた。一旦それが沈静化したがまた上がっている。それは日本における人口減少・少子高齢化、それに伴い建築現場を請け負う側にも供給制約が起こっており、結果的に工事単価が上がっているという側面もある。こうした状況はコロナ前にもあったが、コロナ禍を経てより厳しい状態になっている。日銀が目指している好循環は、賃上げと価格上昇がそれなりにバランスが良い状態なので、ここから1年ほどが正念場になると思う。個人的には企業業績を見ている立場から見ると、4月以降、9月の企業決算はすごく良かったが、10月以降は自動車業界を中心にちょっとスローダウンするんじゃないかなとみている。スローダウンする中で春闘を迎えるが、そんな中で去年と同じくらい、もしくはプラスになるほどの賃上げが実現できるのかと言うが試されているところ。それが実現するような世界になってきて初めてちょっとノルムが形成されているのではないかとなる。でも実現できなければ景気が悪くなる世界に陥っていく可能性がある」などと話した。
テレ東が放送する経済4番組は、より良い番組作りのために視聴者の皆さんにアンケートを実施中。「経済4番組 つながるキャンペーン」で検索。
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国内クレジットカード業界全体が、資金決済後のカードの不正利用対策を強める。不審な取引情報を同時に共有するシステムを構築し、商品発送を素早く停止する。消費者の安心感を高め、キャッシュレス決済の普及に向けた土台を固める。JCBとシステム開発のインテリジェント ウェイブが単独で使っていたシステムを再構築する。これに米国のビザやマスターカードブランドのクレカを発行する最大手の三井住友カードなど、大半のカード会社にあたるおよそ30社が11月末までに参画する。(日経電子版)
国内企業の間で、ESG社債の発行が曲がり角を迎えている。今年1~10月の発行額は2兆7548億円で、ESG債の発行が広がった18年以降で初めて前年同期を下回った。金利の先高観が広がり、手続きに時間を要する環境債の発行見送りが増えている。アメリカで、環境問題に後ろ向きな共和党のトランプ前大統領の次期大統領への返り咲きが決まり、ESG債には一段の逆風となりそう。(日経電子版)
QUICKと日経ヴェリタスが、今月11日から13日に金融機関や事業会社の外為市場関係者176人を対象に調査を実施し、73人の回答を得た。これによると、日銀が12月の金融政策決定会合で追加利上げを実施しないとの回答が67%に上った。足元で2025年度の政府予算の編成が進む中、日銀が追加利上げに向けて政府に地ならしをする時間が後にずれ込むとの見方から、12月会合での追加利上げは見送るとの観測が出ている。(日経電子版)
大橋さんは「ESGという言葉自体は、実は23年あたりから欧米中心に若干トーンダウンしてきたという流れは正直あると思いますし、ESGのブームが去ったというよりは、表現の形を変えて進化をしていると考えるべきです」、棚瀬さんは「JPモルガンは12月利上げ予想で維持しています。12月にあるかないかで、いずれにしても完全に織り込んでいなくても見方が分かれていることなので、どちらの結果になっても円相場が動くということで注目が必要です」などと話した。(日経電子版)
松井証券・大山季之さんの解説。今日のテーマ「プロの技を盗め カンニング戦略~成績上位上位アクティブファンド編~」。プロが運用するファンドの組み入れ上位銘柄を参考に、注目銘柄を選ぶ。運用会社の月次レポートを参考にしてプロの運用者の手法をカンニングすることで、個人投資家でも銘柄選びのコツをつかんで収益を得るという。最初に紹介する「マーベル・テクノロジー」は1995年に設立したアメリカの半導体メーカー。AIインフラへの投資拡大で業績拡大が期待される。マーベル・テクノロジーの株価紹介した。次に紹介する「パランティア・テクノロジーズ」は、アメリカ諜報機関が主要顧客。時系列・地理空間のデータ分析を提供。データ解析、データ分析としてAI関連株としての側面もあり、8月末から11月13日の終値まで193%株価が上昇している。第3四半期決算は売上利益ともに市場コンセンサスを上回る。通期見通しも引き上げた。CEOは株主に対して成長は加速してきていると説明。リスクはバリュエーションで、バリュエーションを正当化できるのかがポイントとなる。パランティアの株価紹介。AI需要次第。午前7時8分頃から、モーサテプレミアムで、他の注目銘柄の解説と過去3回のカンニング戦略について結果を振り返る。
天気予報を伝えた。
G20サミット20の国と地域の首脳会議に出席するためブラジルを訪れている石破総理大臣は18日、英国・スターマー首相と会談して外務経済担当の閣僚による協議の枠組み経済版「2プラス2」の新設で合意した。日本が経済版「2プラス2」を設置するのは米国に次いで2カ国目。関税の引き上げなど保護主義的な政策を掲げるトランプ氏の大統領人を見据え連携を強化したい狙いがある。トランプ氏は米国への輸入品に対して10%~20%の関税を課すと訴えている。実施された場合、日本と英国だけでなく世界経済に大きな影響が避けられない。これに備えるためにも日英が協力して対応したい考え。G20サミットに出席した石破総理は法の支配に基づく国際秩序の維持、強化を訴える。ロシアによるウクライナ侵攻については「国際秩序に対する明確な挑戦」として非難。ロシアと北朝鮮による軍事協力について「深刻な懸念」を表明。G20サミットには米国と対立する中国やロシアに加えてブラジルやインドなど中国が取り込みを図る新興国や途上国、グローバルサウスと呼ばれる国々も参加。どこまで意見が集約できるかが焦点。
日銀・植田総裁は、愛知・名古屋市で地元経済界と懇談し、この中でデフレからインフレへと「物価情勢が好転するもとでも極めて低い名目金利の水準を維持している」と指摘し、「金融緩和の度合いはむしろ強まっている」と述べた。その後の会見で物価が持続的安定的に2%に達成する蓋然性が高まっているか、前進が見られているのかと問われると「前進は見られている」と評価した。一方今後の利上げについては「毎回の金融政策決定会合でそこまでのデータを点検し適切な政策を行う」というこれまでの回答にとどめた。
米国・バイデン大統領はウクライナに対して米国製長射程兵器によるロシア領攻撃を容認。米国政府から伝えられたとしてドイツ政府の副報道官が18日、明らかにした。ロシアが北朝鮮兵をロシア西部に派遣していることや支援継続に消極的なトランプ次期大統領の来年1月の就任に向け方針転換した。ロシア・ペスコフ大統領補佐官は「米国の紛争関与の観点からも質的に新たな緊張の段階に入ったことを意味する」とした。
米国・格安航空会社大手・スピリット航空は連邦破産法11条の適用を申請したと発表。新型コロナの影響による需要の減少や価格競争を背景に赤字が続いていた。同業他社との合併計画を実現できなかった。新型コロナ感染拡大以降で米国航空会社の破産申請は初めて。
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22024年11月18日(月)から12月12日まで経済4番組つながるキャンペーン。番組ごとにオリジナルプレゼントやスペシャルイベントに参加できるチャンスもある。
みずほ証券・大橋英敏さんは「もうええわ(怒!!)」。大橋さんは「コロナ後にFRBが米国の経済やインフレに状況を把握する能力。今年の5月に50ベースの利下げをしたと思うと、利下げは焦る必要はないと発言。9月の25ベースの利下げじゃなかった理由も真剣に教えてほしい。金利が上がったのにマクロ経済が順調なのかを説明できていない」などと述べた。JPモルガンチェース銀行・棚瀬順哉さんは「神は細部に宿る」。棚瀬さんは「為替見通しでトリプルレッドで財政拡大期待で米国の金利上昇ドル高。金利の上がり方次第でドルの上がり方も変わる。金利の上がり方の中身を見ないといけない。トランプ政権の経済政策によって米国経済の先行き期待が高まり景況感が改善してFRBの利下げ期待が後退するということでの長期金利上昇であればドル高につながると言える。政策の先行き不透明感、インフレ見通しの不透明感での長期金利上昇ではドルはそこまで上昇しない。去年の夏ごろそのような動きがあった。FRBの金融政策見通しは変わらなかったが米国債の需給悪化懸念やインフレ見通し懸念といったところで金利は上昇しドルは上がらなかった」などと述べた。