2024年6月23日放送 9:00 - 10:00 NHK総合

日曜討論
地域の魅力どう生かす? これからの観光は

出演者
牛田茉友 山下毅 
(オープニング)
オープニング

テーマは「観光」。訪日外国人旅行者数は3か月連続で300万人超(日本政府観光局)。旅行者が「三大都市圏」(東京、大阪、愛知)に偏り、地方に客足が十分に延びていない。NHKスペシャル「ニッポン観光新時代〜地域に眠る“逆転のカギ”とは〜」と連動した討論。

キーワード
NHKスペシャル国際観光振興機構
(日曜討論)
観光の可能性と課題は

NHKスペシャル「ニッポン観光新時代〜地域に眠る“逆転のカギ”とは〜」を紹介。訪日外国人旅行者の地方誘客は思うように進んでいない。観光庁の調査によると、訪日外国人旅行者の延べ宿泊者数は三大都市圏が72.1%、地方部が27.9%。消費額は1位・東京都、2位・大阪府、3位・京都府、4位・福岡県、5位・北海道、6位・千葉県。観光の可能性と課題、観光客“地域によって偏在”についてスタジオで討論。観光庁長官・高橋一郎は「日本人をよく知ってもらい、日本に対する信頼と共感、平和の礎にすることが観光立国の意義」、星野リゾート代表・星野佳路は「日本は文化観光が強いが自然観光に弱さがあった。ノウハウとして育ってきていない」、ズクトチエ代表・和田寛は「地域、地方にインバウンドの恩恵がまわってきていない」、VPアドバイザーズ代表・パチレオバイオレットは「高知・大豊町は日本で初めて限界集落になったところ。アクセスがあまり良くない」、日本総研主任研究員・高坂晶子は「インバウンドが地域に向かうことによって地域のインフラが使われ、効果がたくさんある。

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NHKスペシャルVP Advisorsズクトチエ日本総合研究所星野リゾート観光庁
観光客“地域によって偏在”は

高橋は訪日外国人観光客の宿泊先が三大都市圏に集中していることが最大の問題であり、インバウンドの可能性にはまだ余力があり地方分離こそ限りないポテンシャルがあるなどと伝えた。

持続可能な観光 何が必要?

持続可能な観光・何が必要?についてスタジオで討論。星野リゾート代表・星野佳路は「顧客満足度を測定すること、満足度を維持するような努力をどうじにやっていくことが大事」、ズクトチエ代表・和田寛は「ブームとか一過性のもので終わらせないことが重要。観光地サイドで経済の仕組みを上手く作ることが大事」、日本総研主任研究員・高坂晶子は「地域資源、地域の魅力をどういう風に守っていくかが重要。地元の取り組みが基本」、VPアドバイザーズ代表・パチレオバイオレットは「サスティナブルは2つある。『今後どうやって長く観光を続けていくのか』、『環境』」、観光庁長官・高橋一郎は「持続可能はたくさんの意味がある」、「好循環を実現することが大切」とスタジオコメント。

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VP Advisorsズクトチエ日本総合研究所星野リゾート観光庁
地域の観光資源 生かすヒントは

NHKスペシャル「ニッポン観光新時代〜地域に眠る“逆転のカギ”とは〜」では長野・白馬村の事例を紹介した。キーワードは「通年観光」。岩手県では東日本大震災の伝承×アドベンチャーリズム。石川県で高付加価値体験コンテンツの充実。地域の観光資源・生かすヒント、“地域間の連携”必要なことについてスタジオで討論。ズクトチエ代表・和田寛は「インバウンドだけに特化するということだけではなく、観光地の作り方を少しずつ変えていかなければならない」、星野リゾート代表・星野佳路は「日本の特徴は各地域に独特の文化を持っている。自然観光のコンテンツを強くすることが大事」「なぜか自分の県にこだわる」、VPアドバイザーズ代表・パチレオバイオレットは「インバウンドっていろんな層がある」、日本総研主任研究員・高坂晶子は「観光というのは非常に地域に馴染みやすい産業」、観光庁長官・高橋一郎は「観光客のみなさんにとって意味のあるまとまりで打ち出していくっていうのが基本」とスタジオコメント。

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NHKスペシャルVP Advisorsズクトチエ日本総合研究所星野リゾート東日本大震災白馬村(長野)観光庁
“地域間の連携”必要なことは

地域連携の課題について和田は民間の会社が行政を気にしないで事業を進めていくことも重要になってくるなどと語った。また高橋や星野はDMOが世界に比べて今ひとつ機能しきれていないため、数は揃っているためあとは観光庁を中心に機能させていくことが必要などと伝えた。

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DMOズクトチエ観光庁
オーバーツーリズム対策は

令和6年版観光白書では、“地域住民の生活に影響する「オーバーツーリズム」に適切な対処が必要”と指摘がされたなどと紹介。オーバーツーリズム対策について高坂は地元の事情を理解する人々が連携し、対処療法的ではあるがきめ細やかに対策を打ち、息の長い取り組みと組み合わせながら問題解決に向かっていくしかないなどと伝えた。星野は国内旅行では大型連休に過度に集中してオーバーツーリズムが昔から発生していて、休日の分散をすることだけでも十分な解決に至るはずなどと説明した。高橋はオーバーツーリズム対策に一番重要なのは地方各地に可能性の果実を広げていくことであり、地方各地が各々にどのような観光地にしたいのか考えていただくのが大切でありそれを我々が支援していくなどと語った。

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VP Advisorsオーバーツーリズムズクトチエ日本総合研究所星野リゾート観光庁観光白書
国内旅行 活性化のカギは

オーバーツーリズム対策は、休暇の分散どう進める。観光白書から・延べ宿泊者数・日本人80.7%、外国人19.3%。国内旅行者数(観光庁から)。1泊、2泊3日の旅行は全体の8割以上。国内旅行の活性化のカギについてバイオレットは国によって年間取得休日の定められた日数がまちまちであり、会社側の雰囲気作りで取りたい時に休日を取得できるような努力も必要になってくるなどと語った。

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VP Advisorsオーバーツーリズム観光庁観光白書
休日の分散どう進める

休暇の分散をどう進めるかについて和田は、適切な投資が進まない理由は需要の変動にあり、国内で言えば国内旅行の高い時期にしか体験したことがない人がほとんどであるため、平日を楽しめるであろう海外へ行く選択肢が多く取られ、現状では休暇分散は解決策がなく、日本社会全体が目指していかなければ地域観光が豊かになることはないなどと伝えた。星野はフランスでは大型連休を3地区で分け、地区ごとに2週間ずつ休暇を取っており、オーバーツーリズムを抑えて生産性を高めているなどと語った。高橋は国内の観光消費28兆円のうち22兆円は日本人旅行者によるもので、国内旅行者を支えていくことが基本対策であり、自治体・教育会・産業界が連携して休暇を前向きに捉えて分散させていく動きを作ることが極めて重要などと説明した。バイオレットは子供時代にたくさんの地へ旅行させ様々な体験をすることが国にとっても良いことなどと伝えた。高坂はシニア層や大学生といった時間的制約がゆるやかな層の旅行を促すことも一つの対策案であり、組み合わせながら需要の平準化していくべきなどと述べた。

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VP Advisorsあいちウィークオーバーツーリズムズクトチエ日本総合研究所星野リゾート観光庁
人手不足は 生産性向上は

視聴者からの意見を紹介(人手不足が最大の問題、受け皿不足、賃金に反映されることが重要など)。NHKスペシャルからの映像を紹介。観光白書から労働生産数を紹介。人手不足・生産性向上について高坂は、正規労働者を頼って事業運営しており、労働生産性は低下していっているなどと語った。和田は他産業に比べて観光はまともな職業になっていないことが問題であり、通年で正規雇用を増加させることが重要で、正規が増えれば生産性の向上にコスト面でも安定できるなどと伝えた。星野は構造的問題もあり、需要の一時期集中が最も問題で、すでに国の主力産業であると言える国内観光でありながら十分な利益を出せていないことが問題で、年間で需要の平準化がなにより急ぐ必要があるなどと説いた。バイオレットは現在の自分の事業は小さな事業体であり、宿泊部屋を増加させると稼働率が下がることが明確になっている現状があるなどと告げた。高橋は観光地経営をしっかりされ、収益を上げてもらい、それを企業内・地域に還元することに我々が全力で支援していきたいなどと明かした。

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NHKスペシャルVP Advisorsズクトチエ日本総合研究所星野リゾート観光庁観光白書
これからの観光に何が必要か?

これからの観光に何が必要か各々にフリップに記載して発表。バイオレットは「メモリー」とし、自分が観光するときには家族とどのような時を過ごすかを重点に考えているため、そういったところから観光を考えていくべきなどと語った。高坂は「旅人も住民も幸せな観光」とし、観光者は地域の生活に興味がありコミュニティに率先して入ってくるため、持続可能なものにするためには住民も幸せな観光にする必要があるなどと説いた。和田は「田舎の観光ビジネスのアップデート」とし、田舎の観光事業者がきっちりとした経営をすることで収益を地域に還元できるようになるなどと述べた。星野は「需要の年間平準化」とし、いまほどこの目標に集中していることはないため、観光業をちゃんとした産業に成長させるためにはこれが唯一ん解決策になるなどと解説した。高橋は「夢と誇り」とし、日本人の本質である深い交流を実現するために、地域事業者達に夢を描いて実現していってほしいなどと伝えた。

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VP Advisorsズクトチエ日本総合研究所星野リゾート観光庁

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