- 出演者
- 池谷亨 片渕茜 中垣正太郎 平出真有 池田雄之輔 大槻奈那 宮嶋貴之
東急バスは二酸化炭素の排出量を削減するため、バイオベンチャーのユーグレナと廃食用油から作った海外産のバイオ燃料を利用することで合意し、路線バスの燃料として使用を開始した。東急バス全社で使う軽油の約2%にあたる26万リットルをバイオ燃料に置き換える。来年2月までに約140トンの二酸化炭素を削減する目標。
きょうの予定は日本では4月の訪日外国人客数、大手金融機関をはじめとした決算が発表される。アメリカでは4月の消費者物価指数・小売売上高に注目。
大槻さんは「きょう発表のCPIによりFEDの利下げの回数の予想がどう変わるか。PPIを見る限りはちょっと高めの予想をせざるを得ないと思うが、物価上昇が止まりづらい中、昨晩出たデータで2つ気になることがある。1つは中小企業楽観視数ですが、相当厳しい状態で、銀行の貸出態度が微妙に厳しくなりつつある中、弱いデータを示している中小企業は景気が悪化すれば最小に影響が出るところなので景況感が気になる。2つ目は同じくきのう出た個人の借り入れの延滞率。1-3月のデータを見てみると、全部の借り入れが過去最大に膨らむ中、特に深刻な90日以上の延滞に陥った方の比率が特に若年層でリーマンショック以降最大・最悪になっている。クレジットカードも同様だが、企業や個人の金融環境の悪化がこのデータと物価上昇の泣き別れ的なデータ解釈が難しくなるんじゃないかと思う」などと話した。
池田さんはパウエル議長の発言について「最近特に1月以降のインフレ指標については思ったより改善、落ち着いてきていないことは素直に認めつつ、先行きについては楽観的な見方を変えていない。逆に言うと、マーケットも『パウエルさんが言うんだから大丈夫じゃないか』ということで油断している可能性は要注意かもしれない。今回市場予想がコアの前日比でプラス0.3%と前回より少し下がるというマーケット予想だが、これが0.4になった場合にどうなるかというと、油断している分少し一時的に株安という反応が大きくなってもおかしくない。ただ、一方で最近出てきた企業決算が堅調なものが非常に多かったので、そうすると押し目買いのチャンスじゃないかということでそれなりに底堅い展開ということで、一週間単位でいうと大崩れはしないんじゃないかと思う」などと話した。
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全国の気象情報を伝えた。
ダウ、ナスダック、S&P500指数の値動きを伝えた。
岡三証券NYの荻原裕司の解説。先週ミシガン大学が発表した消費者信頼感指数は半年ぶりの低水準となった。先月末コンファレンスボードが発表したものも1年9か月ぶりの低水準に落ち込んでいて消費減速の兆しと言えそう。長引くインフレに加え、雇用環境や収入に対する見通しの悪化が消費者マインドに追い打ちをかけていて、支出を抑える家庭も増えるとみているという。また、消費セクターのついては、今特に減速が目立つのがファーストフード店といい、コンファレンスボードの調査でも消費者が支出を抑えたいとする項目の1位が外食。ファストフードはここ数年間の価格の上昇が目立っている。SNSではあるマクドナルドの店舗がビッグマック、ポテト、ソフトドリンクのセットを18ドルおよそ2800円で提供していたことが話題になるなど顧客からは価格の高さに対する不満が寄せられていてマクドナルドは贅沢品との声も聞かれる。そこでマクドナルドは5ドルのセットメニューを期間限定で導入すると報じられている。中低所得者に低価格をアピールして再び来店客を増やすための戦略だとみられる。これまで小売店を中心に消費者がより低価格の商品を購入するトレードダウンの動きを見せていたが、この動きは今後外食業界にも広がりそうなどと解説した。
為替(ドル円、ユーロ円、ユーロドル)、金利(米国債:2年、10年)、商品先物(NY原油、NY金、CRB指数)の値動きを伝えた。
大槻奈那の解説。足元で長期金利の上昇が目立っていると、日本国債利回りをグラフを使って紹介する。異次元緩和開始後で見ると最高のレベルまで上がっているがただ政府の予算の中では1.9%と今の1%弱のところからはかなり余裕を持って作られているので、これで短期的に影響が出るものではないと伝える。長期的に見た金利については、政府債務の対GDP比率を見て、日本の比率は250%台とずっと上昇している。政府債務の比率というのは格付けに反映されやすいことを伝える。政府の債務膨張を止めるためには2つ条件がある。プライマリーバランスの均衡を図ることとドーマー条件を満たすことだ。大槻さんは、過去30年赤字続きで政府としては2025年度の黒字化を目指しているが不透明、長期的に見ると2040年度以降は高齢化や医療の高度化で高額化してしまうということもあり社会保障費が増加してしまう可能性があると考えると楽観視はできない。ドーマー条件を満たすの現状については、内閣府のベースシナリオで見通しが出ているが足元の名目成長率はコロナの反動もあって高い。ただ中長期的に見ると微妙になってくる。ドーマ条件を満たし続けるのは容易ではないと思っている。仮に現状のまま、少子化にも歯止めがかからず成長率も上がらないということになった場合、最悪の場合は政府債務のGDP比率は2060年ぐらいまでに300%ぐらい膨張するかもしれないと言われているなどと解説した。
モーサテプレミアムの告知。詳しくは番組HPまで。
世界のETF(上場投資信託)の3月末の残高は、12兆7050億ドル(約2000兆円)と23年末に比べて増え、過去最高となった。世界的な株高による値上がりに加え、新規資金の流入も残高を押し上げた。エヌビディアなどの単一株式を対象とするETFが増えているほか、ビットコインなど、新たな資産に投資できる受け皿としても存在感を増している。ETF人気を踏まえ、既存の非上場投信をETFに仕立て直すコンバージョンも広がっている。日本では2024年1月に始まった新NISAを追い風に、個人の利用も増えるとみられ、ETF市場の拡大は続く。(日経電子版)
三菱UFJフィナンシャル・グループは、2025年3月期からの新しい中期経営計画をまとめた。最終年度にあたる2027年3月期の連結純利益を1兆6000億円以上にする方針で、2024年3月期までの前中計の1兆円以上とする目標から引き上げる。金利上昇を追い風に、利鞘の改善や積極的なM&Aを続けるアジアビジネスで収益を拡大する。株価の面では三菱UFJは、3月にPBRで一時、1倍を突破して以降、伸び悩んでいる。アメリカの大手銀行とは開きがあり、守りから攻めに転じる投資強化の裏には、三菱UFJの危機感も滲んでいる。(日経電子版)
日本政府は、日本に駐留する在日アメリカ軍の戦闘機に関し、国内で定期的に整備する対象機種を拡げる。航空自衛隊機で整備実績がある三菱重工業や、IHIに受け入れ拡大を打診する。これまで、日本国外で実施していた機体の整備を国内でも可能とし、短期間で補修し、東アジアでの中国などの動向に機動的に対応できる体制にする。整備費用が日本企業に支払われるようになれば、防衛産業への後押しにもなりそうだ。(日経電子版)
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大槻さんは三菱UFJの中期経営について、「特に投資銀行業務とかは、いい業績がそのまた次の業績を生むので期待したい。」などと解説。またEFTについて、池田さんは「ETFになっているほうが、個別の株よりも信用取引がやりやすい。」などと解説した。
ソニーフィナンシャルGの宮嶋貴之さんは「今年に入ってインバウンドの動向は絶好調と言えると思う。1−3月期については、コロナ禍前の水準を上回るぐらい。経済効果を見る上ではインバウンド消費額が重要だが、1−3月期はぐんぐん増加してきている状況。インバウンド消費金額、つまり名目の金額は円建てに換算する際、やっぱり円安が進めば進むほど大きくなりやすい。為替の変動物価の変動などを調整したインバウンドの消費金額を試算すると、2023年以降は調整する前の値と調整する後の値で結構乖離が大きくなってきている。円安効果というのは非常に大きい。仮に円安効果がなかったと仮定しても、インバウンド需要が持ち直してきているという評価は変わらないのではないか。観光競争力ランキングを見ると2011年22位が2021年は1位に。都道府県別に見た外国人の方の宿泊者数を見るとインバウンド需要の回復というのは地域によって結構偏りが大きいということが分かる」などと話した。
午前7時8分ごろから、モーサテプレミアムでモーサテ朝活Onlineをライブ配信する。
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米国FRB(連邦準備制度理事会)・パウエル議長は14日、インフレ率の動向を見極めるため、政策金利は当面、現在の水準で維持する考えを示した。オランダで開かれたイベントに出席したパウエル議長は、1~3月のインフレ率が「予想以上に高かった」として、「引き締め的な政策が役割を果たすのを忍耐強く待つ必要がある」と強調した。今後の見通しについては、月次ベースのインフレ率は「去年の様な低い伸びに戻ると予想」も「確信の度合いは以前ほど高くない」と付け加えている。現時点のデータを踏まえると「次の政策変更が利上げの可能性は低い」と述べ、従来の考えを繰り返した。
米国・バイデン政権は14日、中国製のEV(電気自動車)に現在の4倍にあたる100%の制裁関税をかけると発表。中国政府は対抗措置を示唆している。米国・ホワイトハウスによると、中国製EVに対する関税を25%から2024年中に100%に、半導体に関する関税を25%から2025年までに50%に引き上げるとしている。そのほか太陽光パネルや鉄鋼など、バイデン政権が成長産業として重視する品目が主な対象となっていて、総額は180億ドル(約2.8兆円)相当にのぼるとしている。米国・バイデン大統領としては11月の大統領選挙を前に国内産業や雇用を守る姿勢をアピールする狙いだが、中国商務省は14日、「断固反対する」との報道官談話を発表し、対抗措置を示唆している。
米国の4月生産者物価指数は前年比で↑2.2%(3月↑1.8%)。伸びは3カ月連続で加速し、1年ぶりの大きさとなった。前月比では↑0.5%(3月↓0.1%)。前月のマイナスからプラスに転じ、市場予想↑0.3%を上回った。
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