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- 豊島晋作 相内優香 竹崎由佳
オープニング映像。
「二重価格」などのニュースキーワードを紹介。
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日経平均株価はきょう、終値で1600円以上下落した。半導体の世界的大手エヌビディアの株価は、3日のニューヨーク市場で9.5%の急落。時価総額40兆円が吹き飛んだ形で、一社による1日の減少額としては過去最大となった。エヌビディアは従来の30倍の性能があるとされる半導体「ブラックウェル」を開発中だが、生産の遅れが報じられている。また、エヌビディアをめぐっては米国の司法省が反トラスト法違反の疑いがあるとして、調査を本格化させたとの報道も。きょう東京エレクトロンやアドバンテストなど、日本の半導体銘柄が軒並み大幅下落した。また、米国の景気後退懸念もくすぶっている。3日に発表された8月のISMは市場予想を下回り日本の株価にも重石となった。
株価にも大きな影響を与えている米国の景気後退の懸念。松井証券・米国株アナリスト・大山季之氏はいまの市場は臆病になっていると指摘した。非農業部門雇用者数の市場予想は↑16万人(前月比)。上回れば景気は堅調と評価されやすく、下回れば、景気後退への懸念が再燃する。大山季之氏は雇用統計の結果が悪ければFRBが、利下げに動くとの期待が高まり追い風になる場合もあるが、結果が悪ければ、景気の先行き不安がより意識され株価には逆風になるのではと指摘。
オイシックスは来年秋に収穫する予定の新米について早くも予約の受付を開始すると発表した。従来から新米の予約サービスはあったが、今年度の予約量は1年前に比べて40%増加。引き合いが強いことを受け来年度については、予約を半年以上早めた。こうした取り組みの背景にあるのが、今なお続く、コメの品不足。東京・大田区にスーパーの売り場には、次回入荷は未定の貼り紙が。先月からコメの入荷は少なく、入っても1日から2日で売り切れてしまうという。政府は今月中には新米が出回るため、品不足は解消に向かうと強調するが、新米の入荷はまだ追い付いていないという。政府は今月中には新米が出回り品不足は解消すると強調している。
ことしの新米の状況はどうなっているのか。茨城県で25ヘクタールの農地を管理する生産者は順調に育っているとして消費者にも無理に購入を急がないように呼びかける。1年前に比べて、3割ほど高騰するコメの価格についても品不足の解消で、変化が起きるのか。楽天証券経済研究所の専門家は「冬の初めくらいまでは高止まりする可能性があるかもしれないが、以降は潤沢に流通して価格が平年並みに戻っている可能性」とコメント。ただ、今後、収穫が本格化する中で懸念も残っている。今は豊作の見通しだが、大きな天候不順が起きた場合、生産が減るという見通しに変わってくる場合があり、今年の収穫の時期を無事安定的に終えることがポイントになると指摘した。
元日産のエンジニア、APB創業者・堀江英明氏は世界に先駆け、EV用の車載電池のシステムを開発し、2010年、世界初の量産型EV「リーフ」の発売を実現させた人物。2018年、日産を離れてAPBを立ち上げ、リチウムイオン電池の先の先を行くまったく新しい電池、全樹脂電池の開発に着手した。通常のリチウムイオン電池は電極を金属で覆っているため、外部からの衝撃が加わると金属同士が化学反応を起こし、発火しやすいという問題がある。しかし、全樹脂電池では電極を樹脂で覆うため、燃えにくく従来のリチウムイオン電池より製造コストもおよそ4割削減できるという。その開発をサポートするため、経産省所管のNEDO(新エネルギー産業技術総合開発機構)は、2022年に、APBにおよそ46億円の支援を決定。すでに11億円を補助している。岸田総理も、去年7月の中東歴訪に堀江氏らを同行させるなど世界に向けて、全樹脂電池の開発をアピールしていた。ところが、堀江氏が突如、社長を解任された。6月20日、APB取締役会で議長の堀江氏が閉会を告げると、大島副社長が、取締役会は終わっていないとして、突如、堀江氏の社長解任を提案した。堀江氏を除く3人が賛同。結局、新たな社長に大島氏が選任された。堀江氏によると、去年資金繰りを懸念した大島氏から、たびたび中国企業の電池生産を持ちかけられ、技術流出の懸念を抱いた堀江氏はそれを拒否。すると2人の間で溝が生まれた。実は大島氏の案内で中国のファーウェイを名乗る人物らが工場を訪れ、設備などを見てまわったという。全樹脂電池をめぐる特許のほとんどは堀江氏ではなく、会社に帰属している。そのため自分が経営から離れれば、会社の技術ごと中国に売却されるのではないかと懸念を抱いているという。大島氏は中国への技術流出を完全否定した。一方、堀江氏は取締役会の決定の無効を求める申し立てを裁判所に行い大島氏側と争っている。この状況に危機感を持ったのがNEDOを所管する経済産業省。斎藤経産大臣も、事態を注視している。APBは中国のファーウェイの関係会社と、秘密保持契約を結んでいた。また別のメールの中には、技術情報とみられる記述も。これが、中国側に送られた可能性がある。量産に向けた資金を調達するために、中国企業との距離を近づけたAPB。しかし、堀江氏は今、技術情報が流出した懸念を拭えずにいる。
ウーバージャパンはきょうからカーシェア車両を活用した、新たな試験運用を始めた。ウーバージャパンはロイヤルリムジンとタイムズカーを運営するパーク24と共同できょうから11月まで試験運用を行う。しかし車の料金はドライバーが負担。ロイヤルリムジンは、ドライバーの採用に対し、当初、1000人以上の応募があったものの、自家用車がないなどの理由で辞退が相次ぎ、採用できたのは60人。カーシェアの活用で、さらなるドライバーの獲得を期待する。こうした中、国土交通省は日本版ライドシェアの規制緩和を発表。地方を対象に稼働できる曜日や時間帯を拡大。車両台数の上限を2倍に引き上げることが可能に。また、現在ライドシェアを実施しているのは22の都道府県だが、全国への普及を目指す。
日本版ライドシェアで自家用車だけでなくカーシェアも使えるようにする。東京大学大学院教授・渡辺安虎は「(ライドシェアに必要なのは)ダイナミックプライシングの仕組みでドライバー増加へ」とスタジオコメント。アプリに言及。
今月27日に行われる自民党の総裁選挙に茂木幹事長が立候補することを正式に表明した。茂木氏は、経済政策の1つとして増税ゼロ政策を進めるとして、岸田政権で決めた防衛増税と子育て支援の財源に充てられる社会保険料の追加負担、それぞれ1兆円分を停止する考えを示した。代わりの財源は経済成長による税収の増加分や、為替介入の原資となる外国為替資金特別会計の剰余金といった税外収入で確保できるとしている。一方、総裁選の争点の1つとなっている金融所得課税の強化については否定的な考えを示した。
A−PAB(放送サービス高度化推進協会)は、きょう4K8Kの衛星放送を視聴できる機器が7月末で累計およそ2028万台となり2000万台を突破したと発表した。2028年のロサンゼルスオリンピックパラリンピック開催の頃には、4000万台を突破できるよう普及に努めていきたいとしている。
TBSラジオはきょう、三村孝成会長が9月30日付で辞任すると発表した。また林慎太郎社長も10月1日付で代表権を返上する。TBSラジオは6月、営業担当者が独断でCMの内容を変更していたと発表していて経営責任を明確にした形。
二重価格の是非。兵庫県にある世界遺産・姫路城。美しい外観から白鷺城とも呼ばれている。2023年度の入場者数はおよそ148万人。そのうち3割が訪日外国人。訪日外国人に高い料金を設定する二重価格の案を6月に発表。さらにきょう、市民と市民以外の日本人でも、料金の差をつけることを市が検討していると一部メディアが報じた。取材に応じた姫路市・清元秀泰市長は海外の観光地では当たり前だと訴えた。例えば、インドのタージマハルでは外国人とインド人の入場料の差は、20倍以上。観光客が集まりすぎてしまうオーバーツーリズムへの対策でもある。さらにパリのルーブル美術館の入場料は22ユーロ、日本円で3500円ほどだが、EU諸国の26歳未満は無料になっている。ただ、日本国内では賛否。姫路商工会議所・齋木会頭は値上げには賛同しつつも「二重価格には、個人的にはあまり賛成はしていない」と発言。一方、大阪市・横山市長は「有効な手の1つと二重価格は検討すべき重要な要素だ」と述べた。国内の調査では、文化施設や自然保護区を念頭に二重価格に賛成する割合は7割となっている(Pontaリサーチ調べ)。そして姫路市の清元市長が訴えるのが二重価格で増える収入の使い途。地震など災害による被害を減らすため、姫路城では現在、石垣の整備を検討中。ただ、東京ドーム5個分の広さもあり莫大な費用がかかる見通し。また値上げする分、訪日客へのサービスの拡充も考えている。
二重価格をすでに日本で取り入れた事例もある。東京・渋谷に4月にオープンしたレストラン「海鮮バイキング&浜焼きBBQ 玉手箱」では日本人及び国内在住者は1100円の値引き。
海鮮バイキング&浜焼きBBQ 玉手箱は90分食べ放題の浜焼きなどを楽しむことができるが、日本人および国内在住者は1000円値引きという掲示があった。日本の客よりインバウンドの客のほうが対応にコストが掛かる事が理由だと担当者は説明し、訪日客への対応のための外国人スタッフも店内には揃えられている。また、訪日客による無断キャンセルは日本の客よりも多いことも背景にあると説明している。また、コロナのような感染症でインバウンドが激減したときのために日本人客にも来てほしいとの思いもあるという。専門家の村山慶輔氏は二重価格は考え方次第で理解は得られる、物価高によりお金がかかるようになっているので価格設定を見直す必要はあると指摘している。
二重価格について渡辺氏はこれまでの学割・レディースランチも二重価格と言えることからおかしいことではないとした上で、価格差別の線引は観光客と地元市民で線引するのが望ましいのではないかとコメントした。
伊藤園は若年層をターゲットにした「TULLY’S COFFEE AROMA ESPRESSO」シリーズを展開する。低温で長時間焙煎したことで苦みを抑えているのだといい、その一方でコクと香りは健在となっている。
アサヒユウアスはロッテの「トッポ」の使えなかった部分を原料に使った「トッポクラフトブリュー」を展開する。北千住マルイで限定販売され、食品ロスを削減する狙いがある。
岸田総理は都内で開かれた日経リスキリングサミットに登壇し、半導体事業など成長分野での学び直しの重要性を訴えた。台湾・TSMCが熊本に進出したことについても「地方経済の成長につながることを期待している」と言及している。