- 出演者
- 梅津弥英子 松山俊行 安宅晃樹 橋下徹 小野寺五典 柯隆
オープニング映像が流れた。
台湾総統選では、与党民主進歩党の頼清徳氏が勝利宣言をした。アジア情勢を占う台湾総統選挙。選挙戦の最終日となった日、各陣営は大規模な集会を開催した。民進党の集会では20万人以上の支持者が集まった。国民党は25万人以上の支持者が集まった。候補者たちが訴えたのは中国との関係だ。頼清徳氏は、台湾がふたたび中国に近づけば、台湾の優位性は失われると訴える。蔡英文政権の方針を継続し、中国とは距離をとるという頼清徳氏。国民党の侯友宜氏は、中台交流が必要だという。アメリカ寄りの姿勢を批判。民衆党の柯文哲氏は台湾の平和を維持すると主張。きのう午後8時過ぎ、500万票をとったと頼清徳陣営は盛り上がった。国民党の侯友宜陣営ではしずかな音楽が響き敗北宣言をした。3期連続での同一政党となった。頼清徳氏は台湾大学医学部卒業、ハーバード大学修士号を取得。1996年に政治の世界に入ったという。台湾は世界に向かっていくのか、それとも中国に取り込まれるのか。中国との距離を訴えてきた。選挙活動中、中国の影は忍び寄ってきた。
台湾有事が近付く可能性についてスタジオトーク。台湾総統選挙の結果は中国と最も距離を置きアメリカとの関係を重視する民進党の頼清徳氏が得票率40%で当選。蔡英文総統が前回の総統戦で獲得した投票率57%を下回る結果だという。得票率が伸び悩んだ要因の1つと考えられるのは民衆党の柯文哲氏の躍進だった。柯文哲氏は中国と対話するも依存しない姿勢を示しており若い世代の中間層や無党派層を取り込み得票率は約26%と予想を上回る結果となった。柯文哲氏が躍進した背景に何があるか柯隆に聞いた所「馬英九さんがドイツの国営放送で発言した言葉で50万票を国民党は失っていると思う」「柯文哲さんはSNSを駆使し今回のポイントは民進党がSNSをやらなかった所だと思う」などと話している。 候友宜氏は落選となっているが総統選と同時に行われた議会選挙では国民党が52議席という事で第1党となり与党の民進党は51議席に留まっている。総統府と立法府は捻じれてしまい今後は外交への影響も懸念されている。
台湾情勢に詳しい法政大学の福田円教授は「アメリカから武器を購入する時には議会の承認が必要になり、野党が反対すればアメリカとの関係に悪影響が及ぶ可能性がある」と指摘している。松山俊行は「頼清徳氏が次の総統に決まったが立法委員では捻じれ減少で過半数を取っていた民進党が少数与党に陥っている」 などと話している。小野寺五典は「民進党が議席を減らすと思っていたが意外と接戦で51対52となっている。蔡英文の前の総統の時の陳水扁さんの時にアメリカから潜水艦を購入しようと契約に立っていたが議会が捻じれ国民党の反対で予算が成立しなかった」などと話している。頼清徳次期総統がやる方針に議会が反対する構図について、柯隆は「今回は捻じれによって政権が長期政権になる可能性が高くなる、4年後の選挙を考えた場合は8年やる可能性も高いと思う」などと話している。総統選は与党と民進党が勝利し立法委員では国民党が政党となったがこの構図について、橋下徹は「直接選挙の総統戦で抜群なバランスを台湾の皆が発揮した、今回も中国の距離感について蔡総統の時の距離感よりも中国に近めにするべきだと思う。柯文哲さんは蔡さんと考え方が同じなのでアメリカからの武器提供に関して反対する可能性はない」などと話している。
民進党が勝利した要因はなにか。最大野党の国民党はなぜ伸び悩んだのか。中国の介入による逆効果があっただろうという。中国は国民党を応援しようと介入。偽の世論調査の結果を発表した。すべては捏造だった。中国福建省からの支持だったという。馬英九氏による失言も原因だっただろう。習近平国家主席を信用すべきと述べている。現状維持を望む台湾の人々にとっては受け入れられない言葉だった。国民党の集会では馬英九氏のスピーチが予定されていたが、それは実現しなかった。総統選で敗れたのに、国民党は第一党になっているのはなぜなのか。民進党は2期8年続いている。不満や批判がある。立法院は、過半数を取らせないというバランスだったのではないのか。総統選では頼清徳氏が勝利。議会では国民党が第一党になった。中国政府は、民進党が台湾の主流な民意を代表していないことを示している。アメリカのペロシ元下院議長が、台湾を訪問したとき、中国は日本のEEZ内にミサイルを飛ばした。キーポイントはアメリカになるのだろう。アメリカの大物政治家が台湾を訪問する。民進党と中国の対話が必要になってくる。日本にとって望ましい台湾総統の立ち位置は? 青=親米派、赤A=親中派、緑=中立派。
時期台湾総統の民進党・頼清徳氏は現状維持を掲げる一方で過去に台湾独立の必要性を訴えていて、武力も手段の一つとして台湾統一を悲願とする中国の習近平政権とは反発し合う可能性がある。中国では2005年に台湾独立について重大な事案が発生した場合に武力介入も行える反国家分裂法が制定されていて、今後台湾周辺での軍事的緊張がより高まる可能性が指摘されている。小野寺元防衛大臣は「今回の選挙結果などから頼氏は国内で圧倒的な支持を得ているわけではないので、台湾の民意は現状維持を求める声が多いため即座に独立に向けた動きになるとは考えにくい」、「今後は経済安全保障の観点から脱中国を目指していくとは思う」など話した。柯隆さんは「今回の選挙はアメリカ・中国の代理選挙の側面が強く、アメリカが支持する民進党が勝利してもアメリカが台湾危機を望んでいないため独立に向けた動きが起こることは考えにくい」など話した。中国は台湾への経済制裁として今月1日から関税優遇措置を停止するなどしていて、脱中国を目指した経済モデルを構築する事が急務となる。
台湾次期副総統の蕭美琴氏は台湾出身の父とアメリカ人の母の間に生まれていて、米台外交の鍵になると目されている。
台湾政治に詳しい法政大学・福田教授は、バイデン大統領と蔡英文総統は安全保障上の信頼関係が強いというが、独立派のイメージが強い頼清徳次期総統になると信頼関係は弱まると指摘。蔡英文政権で中国に強い姿勢を示してきたのが蕭美琴次期副総統。駐米代表に就任した翌年にはバイデン大統領の就任式に42年ぶりに台湾代表として出席するなどアメリカとの関係を築いてきた。中国が猛反発する中で行われたペロシ下院議長による台湾訪問も彼女の尽力があったからだという。台湾とアメリカを繋ぐキーパーソンに対して中国は「台湾独立分子」と危険視。一方で無類の猫好きとして知られる次期副総統。中国に対する外交戦略では猫をモチーフに中国への外交姿勢を「戦猫外交」と称した。中国の強気な外交姿勢「戦狼外交」をもじったものだが、その理由は「私たちも戦士や戦闘員であることが重要ですが猫は狼よりもずっと愛嬌があると思うのです」と説明。一方で米台関係には懸念も。11月に行われる米大統領選。10日に発表された世論調査では誰に投票する?との質問でバイデン氏とトランプ氏が35%と並んでいる。トランプ氏は大統領就任前に「(台湾は中国の一部とする)「一つの中国政策」になぜ縛られる必要があるのか分からない」と発言したが、大統領就任後の習近平国家主席との電話会談で「「一つの中国」の原則を尊重する」と伝えるなど一貫性のない発言をしている。福田教授は頼清徳次期総統とトランプ氏というタッグになってくると互いの行動に対する信頼が難しいのではないかと指摘している。
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米台関係の行方について小野寺氏は「蕭美琴氏が副総統という形で外交を続ける中では民主・共和どちらの政権になったとしても食い込んで入っていくくらい両党に強いネットワークを持っている方だと思う。もしトランプ氏になって台湾へのコミットが薄くなった時には大きなゆらぎが出てきて日本にも影響が出てくる話ではないかと思う。アジア政策の頭作りを日本がしっかり支えていくことをしていかないとトランプ氏になった時は日本に近付きそうな影響が出てくる可能性がある。アメリカとの付き合い方は台湾も日本も同じで確かに武器を売ってくれるが物が来ない、これは台湾も日本も同じ直面して困っているところなのでタッグを組みながらアメリカに強く言っていかなければならない。アメリカは重要な国だが特質がある国でもあるので自国を守るためには台湾との協力はできたら嬉しいと思う」等と話した。日本にとって望ましい台湾総統の立ち位置は?との視聴者投票は親米派76%・親中派2%・中立派22%となった。
能登半島地震ではこれまでに220人の死亡が確認された。輪島市では一斉捜索が続いている。自衛隊ヘリから降りてきた孤立集落の人々は出迎える家族の姿もあり再開に安堵する様子もある。石川県内には孤立している集落は15地区あり、約800人が取り残されている。2次避難が本格化している中、避難せず自宅で生活している人もいる。中には介護が必要な父親に付き添いで避難をしていない人もいる。先日、家族の協力で金沢市に移送することが出来た。背景には甚大なインフラ被害である。被災地には復旧への困難な道のりがある。電柱が倒壊し傾いている。輪島市では洗濯機の中にいるような揺れだったという。
エンディングトーク。大学入学共通テストについて橋下さんが「頑張ってください」とコメントした。
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