- 出演者
- 伊藤隆佑 村瀬健介 國本未華 日下部正樹 山本恵里伽
オープニング映像。
特集1「広がる格差と貧困の実態は」、特集2「死刑と無期懲役の境界」などのラインナップを伝えた。
衆院選の投開票日まであと8日。将来、電力需給の逼迫が懸念される中で、各党は原発などのエネルギー政策で何を訴えているのか。千葉県印西市では今、街の姿が一変している。立ち並んでいるのはデータセンター。グーグルやアマゾンなど市内には約30棟がひしめく。近年、急増するデータセンターはエネルギーの未来も一変させる。冷却に多くの電力を消費するデータセンター。この施設で消費する電力は最大で一般家庭1万2000世帯分。AIのさらなる普及で電力需要は約20年で最大2割程度増加する見通し(経産省調べ)。エネルギー政策について各党の声は。自民党は原発推進。日本維新の会は原発推進。与党に加え、国民民主党、参政党、日本保守党、チームみらいは原発の必要性を訴えている。一方、綱領に原発ゼロを掲げていた立憲民主党。公明党と合流し、中道改革連合を立ち上げ、原発の再稼働を認めるとした。しかし、原発を動かす電力会社への不安が高まっている。福島の事故から15年。今月、東京電力が初めて柏崎刈羽原発を再稼働させたが、わずか5時間後に不具合が発生。また、静岡県の浜岡原発では再稼働をめぐる審査で中部電力がデータを不正操作していたことが発覚。共産党は原発廃止。他にもれいわ新選組、社民党、減税日本・ゆうこく連合が原発廃止などを掲げ、再生可能エネルギーの利用推進を訴えている。ただ、再エネの普及にも壁が。洋上風力発電では三菱商事が撤退。太陽光発電は環境問題に直面。
ミラノ・コルティナオリンピックまであと10日。3大会連続のメダルへ、カーリング女子日本代表がオリンピックに向け出発した。北海道新千歳空港で行われたカーリング女子日本代表の出発セレモニー。吉村紗也香は「たくさんの応援メッセージ、たくさんの後押しをいただいて、きょうを迎えることができた」と話した。カーリング女子は2018年の平昌五輪から2大会連続でメダルを獲得中。日本勢、史上初の金メダルへ期待が高まる。
横浜市の中継映像を背景に気象情報を伝える。東京の最小湿度は午後5時時点で18%。太平洋側は2月も少雨傾向。
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働いても働いても貧困から抜け出すことができない非正規雇用の人たちが増え、格差が広がっている。政治は貧困と格差の解消に正面から向き合ってきたのか。その過酷な実態を取材した。年の瀬の東京・豊島区池袋。生活困窮者のための食料配布にはある変化が起きていた。仕事はあっても食べていけない人が増えている。年が明けてからも都庁の前で週に1度行われている食料配布には過去最高の962人が並んだ。増えているのは非正規雇用の人たち。NPO法人もやい・大西連理事長は「物価が上がって苦しいという方がすごく多い。物価高対策をどう実現するのか、すぐさまどのような支援を届けるのか。本当に待ったなし」と話す。働いても生活が苦しい非正規雇用の人は890万人にのぼるというデータがある。広がる格差。非正規労働者の貧困。
福岡県に暮らす55歳の男性は非正規職員として手取り約14万円で暮らしてきたが、去年6月で契約を打ち切られた。今はパン工場で日当8000円のアルバイトをして生活をつないでいる。給湯器の修理代が払えず、風呂は週3回近くの銭湯で済ます。冷蔵庫の中は半額の値札が貼られたものばかり。所持金はあわせて4000円余。口座の残高は5889円。苦悩の日々は大学生時代の就職活動から始まった。1990年代初頭のバブル崩壊を受け、企業が新卒採用を極端に控えた就職氷河期に直面した。大学院を卒業するまで延べ60社の就職試験に落ちた。採用された企業はパワハラや父の看病が理由で40歳で退職。以来、非正規雇用で仕事を渡り歩いている。
格差の実態をデータで読み解いている早稲田大学(社会学)の橋本健二教授は「非正規雇用者として非常に不安定で低賃金で働く人々が増加して、その厚みを増してきたのではないか」と警鐘を鳴らす。教授が指摘するのが雇用される側の労働者が事実上2つに分断されているという現実。特に夫の安定した収入があるパートタイムの女性を除く非正規雇用の人たちは、今や890万人に達している。就業人口の約7人に1人が占めるこの層を、橋本教授はアンダークラスと呼ぶ。橋本教授は「非正規雇用の大部分が未婚者。経済的に苦しいので結婚できない。子どもを生み育てることもできない。今までの労働者階級とは根本的に違うという意味でアンダークラスという言葉を使っている」などと説明した。橋本教授が調査したところ、アンダークラスの59歳以下の平均年収は216万円。正規雇用の半分に満たなかった。いくら働いても抜け出すことが難しく、格差が固定化される傾向が強い。橋本教授は「格差の拡大した社会では人々の連帯感が失われる。人々の間の敵対心が強まる。助け合いがなくなり、困ったことがあっても誰も助けてくれない。さらに困難な状況に追い込まれる。社会全体が病気になっていく」などと説明した。
毎週水曜、子どもたちに無料で朝ごはんを提供している子ども食堂。利用する30代の女性は2歳と6歳の子どもを育てるシングルマザー。女性は去年、正社員の夫と離婚。それまでは生活に余裕もあったが、離婚後一気に苦しくなった。子どもを保育園に預けたあとは、企業から委託を受け、在宅で働いている。フリーランスとして働き、月収は多くて15万円。仕事をもらえなければゼロの月もあるという。値上がりしている食料品はフードバンクからの援助に頼っている。元夫からの養育費は少なく公的な手当も受けているが、収入が安定しないことが1番不安だと話す。これまで20社以上に応募したが不採用。今は家賃や生活費を工面するため、貯金を切り崩しながら生活している。ひとり親家庭を支援している民間団体エスクル・今井智洋代表は、「子どもが病気等になると仕事を休まないといけない。今まで正社員で働いていたとしても休みがちになってしまって、非正規雇用になってしまう人もいる」などと話す。衆院選の投票日が迫るが、シングルマザーの女性は、「どこがいいだろうというのはそこまで、そんな先のことは考えてられない」などと話す。
ある女性が当時小学生だった自分の子どもからもらった手紙。働く母親を気遣う言葉が書かれている。50代の女性は10年以上、この手紙を大切に持っている。夫からのDVをきっかけに30代で離婚。PTSDとうつ病が原因で仕事ができなくなり、正社員で働いていた会社を退職。薬を飲みながら働けるようになり、モデルルームの受け付けなど短期の仕事を転々としたが、手取りは月約5万円。当時小学生だった子どもたちを家に残し、夜にスナックで働くこともあったという。子どもたちの将来のために貯蓄をと焦り、風俗店でも働くようになったという。最近、社会福祉関係の資格を取得。手取り月16万円。1年で196万円余に増えた。このうち100万円以上を大学生になった子どもたちに仕送りしている。それでも子どもの成人式など出費がかさむときは風俗店で働く状況から今も抜け出せていないという。女性が今回の選挙に期待することは。女性は「政治家に頼っても意味がない」などと話す。
早稲田大学(社会学)の橋本健二教授が2022年に行った4万人規模のアンケート調査によると、アンダークラスの人たちの声は政治に届きづらい状況であることがわかった。橋本教授は「アンダークラスは支持政党のない人が圧倒的に多い。選挙で投票している、いつも投票している比率が一番低い。政治にかかわるだけの余裕がないということもあると思う」と説明した。一方で、所得の再分配に反対し、貧富の差は仕方がないと考える人たちの存在も浮かび上がった橋本教授は。「これらの人々は比率としては13.2%と非常に少ないが、投票に行っている、いつも投票している比率が非常に高い。しかも自民党支持率が非常に高い。非常に所得も高い。大学を卒業した高学歴の比率が非常に高い。格差が拡大してもいいのだという立場の人々、自己責任論の立場に立つ人々の声を過剰に政治に反映させてきたと思う」と説明した。格差への対策を始めた企業がある。
9万人を超える非正規従業員が働く小売大手イオンリテール。今、格差への対策を始めている。3年前に導入した人事制度では、一定の経験を積んだ非正規従業員が試験に合格すれば、正社員になるかパートのまま正社員並みの待遇が受けられる。これまでに1300人が受験し350人が合格。浅野梨恵さんはパートタイムのまま正社員と同じ待遇で、仕入れや在庫管理などの責任ある仕事を担っている。イオンリテール・近藤健司人事総務本部長は「その方たちが活躍することで高いモチベーションで頑張ってくれる。生産性が上がり、それで利益を稼いでもらって吸収する。、そこにいる正社員は違うところで活躍できるので、トータルの人件費としては同じになる」という。
政治は格差解消に正面から向き合っているだろうか。社会保障に詳しい慶応義塾大学(社会保障)・駒村康平教授は、問題を先送りし、目先に対応にとどまる政治の危うさを危惧している。
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非正規で働く人たちの深刻な貧困。広がる格差を見てきた。格差是正に関する各党の政策。同一労働同一賃金や最低賃金の大幅な引き上げ、待遇改善の法整備や非正規雇用の正規雇用化などの政策を訴えている。村瀬健介キャスターは、「内閣府の調査によると、フリーターのうち7割を超える人は本当は正社員になりたかったと答えている。望んでいないのに、より低賃金でより不安定な立場に留め置かれている人が多くいる。これは社会にとって大きな問題で、長期間この問題にきちんと向き合ってこなかった政治の責任は大きい」、日下部正樹キャスターは、「格差の問題1つとっても選挙で白紙委任するような状況ではまったくない。政府や政治家になんとなく任せて、それで社会が回っていたという時代はとっくに過ぎている。経済成長、人口減、少子高齢化、格差社会など私たちの見通しはあまりにも甘かったと言わざるを得ない。現実には国のあり方は大きく変わって、想像以上に日本の体力は落ちている。これまでのやり方や小手先だけでは未来への不安を取り除くことは出来ない。貧富の格差、利害の対立が激しくなる中で、政治家には一方に肩入れするのではなく調整能力、社会の安定に資する能力が求められている。有権者には政治を他人任せにするのではなく、自ら現実を見つめ考えることが求められている」とコメントした。
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執行に関する情報が闇の中とも言われる死刑。そして無期懲役について。約1700人いる無期懲役囚は死刑についてどう見ているのか。死刑執行に立ち会った執行官が緊迫した刑場の様子を詠んだ短歌集。執行官は、今の死刑囚を供養する短歌を作り続けている。東京拘置所(東京・葛飾区)。刑場は地下1階にあるが、正確な場所は限られた職員しか知らない。執行の1周間前に法務省から連絡を受け、極秘に身長・体重に合わせた人形でリハーサルを始める。死刑囚本人には当日の朝、突然告知される。独房での服装は自由。有無を言わせず着の身着のままで刑場に連行される。恐怖で歩行が困難になる者もいるという。執行が全て問題なく進むわけではない。拘置所幹部によると、「3人全員がボタンを押さなかったり、電気系統の故障で踏み板が動かなかったこともあった。確定から20年近く経った死刑囚が「こんなにまたせやがって、何で今になってやるんだ」と暴れたこともあった」という。ハビエル・ガラルダ神父(94)は28年間、教誨師として執行直前まで死刑囚に付き添った。死刑は解決策にはならないとガラルダ神父は語る。執行は法務大臣の緊急記者会見で知らされる。法務大臣は死刑の詳細を語らない。ただ1人、初めて刑場で執行に立ち会った大臣がいる。
歴代の大臣で初めて死刑執行に立ち会った人物がいる。千葉景子氏は沈黙の中で進む死刑執行に驚愕したという。実は千葉氏は元々死刑廃止論者。遺体は90年代後半まで大学に献体されるケースが多かった。法務・検察の内部文書。健康状態や再審請求の有無など死刑囚の近況が細かく報告されることになっている。執行の順番がどのように決まるのかは闇の中。最高責任者の大臣さえ、把握していない。執行の当日宣告や絞首刑は残虐だなどとして死刑囚が裁判を起こしている。金子武嗣弁護士は、その代理人の1人。金子弁護士は、法務省が情報を開示したうえでの議論が不可欠だと考えている。死刑を免れた無期懲役囚は今、どのように過ごしているのか。岡山刑務所。受刑者450人の半数が無期懲役囚。彼らは生命犯。人の命を奪い服役している。死刑と紙一重だった。全員が初犯。最高齢は93歳。全国の無期懲役囚は約1700人。終身刑化が著しく、服役年数は平均で38年を超える。凄惨な少年事件の無期懲役囚も収容されている。被害者2人。彼は1審死刑だった。死刑については「反対」という。「罪を犯した人にも生きるチャンスを与えたうえで、償いにつながる努力はさせるべき」などと話した。社会復帰に備えて体を鍛える無期懲役囚がいる一方で、高齢化は深刻。
岡山市の更生保護施設「古松園」。後に首相となる犬養毅らが明治30年に設立した。仮釈放された無期懲役囚たちに半年間は衣食住を無料で提供している。岩戸顕前園長は、服役中の無期懲役囚75人の身元引受人。仮釈放された無期懲役囚は数年で死亡するケースが少なくない。岩戸氏は仮釈放が許されたなら、短期間でも社会生活を経験させたいとの思いが強い。法務大臣に死刑執行の停止の嘆願書を提出した被害者遺族がいる。原田正治さんは、トラック運転手の弟を事故に偽装した保険金目的で殺害された。極刑を強く求めていたが、死刑囚への面会が許可され、憎しみだけでは遺族は救われないと感じるようになった。原田さんは「終身刑にするべき」などと話す。結果的に死刑は執行された。それでも原田さんは日本の法律にはないが、死ぬまで刑務所から出られない終身刑の導入を主張し続けている。現在、全国の死刑囚は104人。
山本恵里伽キャスターは「取材した記者によると、全ての処遇は法律に則ったものだという。ある教誨師は無期懲役囚について、反省だけでは30年、40年という長い受刑生活を乗り切れない。せめて仮釈放という希望をもたせるべきと語っていたそう」、村瀬健介キャスターは「死刑制度に関しては世論調査で約8割が容認するという結果が出ている。ただ、それは死刑執行に関する情報が極めて限られた中での結果。国民的な議論のためにはもう少し情報の開示が必要ではないか」とコメントした。
テニスの四大大会・全豪オープン。車いすテニス日本のエース小田凱人が2年ぶりの優勝をかけ、決勝に挑んだ。相手はスペインのデラプエンテ。対戦成績は小田が15勝。相性のいい相手だったが、第1セット最初にブレイクされる。その後、試合は20分間雨で中断に。小田は流れを掴むことが出来ず、第1セットを落としてしまう。第2セットは小田がサーブでみせ、このセットを奪い試合をタイに戻す。このまま勢いに乗りたい小田だったが、再び雨脚が強くなり、まさかの試合コートが変更に。何度もアクシデントに見舞われながらも最後まで世界王者の実力を見せつけた小田。全豪オープン、2年ぶり2度目の優勝となった。
大相撲、第73代横綱・照ノ富士の断髪式が行われた。金メダリストの阿部詩や元横綱・白鵬など300人を超える多くの著名人がハサミを入れた。幕内優勝10回。横綱在位21場所中20場所にわたって、1人横綱の重責を担った。最後は師匠だった宮城野親方が切り落とし、まげに別れを告げた。
