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街の人に「あなたにとって忘れられない思い出・忘れられない味はなんですか?」と質問して答えてもらった。
オープニング映像。心の底に秘めた忘れられない味「想ひメシ」を紹介する。
お正月に家族で囲む食卓に欠かせないのが「餅」。餅料理の想ひメシを徹底調査した。北海道・岩見沢市で毎年秋に開催されるのが「いわみざわ百餅祭り」。重さ200kgのきね・直径2.2mの特大臼で餅をつき、岩見沢市民に巨大餅がふるまわれる。巨大餅をつくのは地元有志が集まった「百餅若衆」。その中の1人・丸山晶洸さん(26)は祭りをキッカケに結婚、双子の男の子を授かった。一家にとって百餅祭りで振る舞われる餅は家族の絆を感じる想ひ餅だった。
新潟県・長岡市で古くから愛される餅料理が「三角ちまき」。もち米を笹で包んで三角に折り2時間ゆでる。本山れい子さん(70)は三角ちまきを作るたびに母の深い愛情を感じる。結婚後に母から作り方を教えてもらったが、その手間隙に驚いたという。一番むずかしいのは結び方。母がやっていた100個を作ろうとしたら一日では終わらない。教えてもらった作り方を次の世代につなげたい「想ひ」をもって毎年作り続けている。本山さんにとって三角ちまきこそ母の絆を感じる想ひ餅だった。
千葉県・山武市の正月の定番は「はば雑煮」。千葉県東部の特産の海藻「はばのり」を使った雑煮。年初めに食べると一年中“はばを利かす”ことができるといわれている。渡辺和代さん(69)にとって「はば雑煮」は父の優しさを思い出す想い餅。普段は台所に立たない父が母を労り、夫婦でやりとりしながら作ってくれたという。
鹿児島県・奄美大島の「ナリムチ」は餅を枝につけて飾る伝統行事。1月18日に餅を神棚から引き上げ、サツマイモと煮込んで作るのが「ヒキャゲ」。久留ひろみさん(74)は奄美大島では貴重な餅に対する母の「想ひ」が忘れられないという。食べ物のありがたみを感じる想ひ餅だった。
全国の想ひ餅を調査したVTRが終わってスタジオトーク。料理に込められた「想ひ」を紐解く心がほっこりする番組だと説明した。スタジオにはVTRで紹介した新潟県「三角ちまき」、千葉県「はば雑煮」、奄美大島「ヒキャゲ」が登場。出演者たちが試食した。新潟出身の横澤夏子が「三角ちまき」は戦国武将・上杉謙信が戦の際に携行食にしていたと紹介した。はば雑煮に使われる「はばのり」は見た目が不格好なため、以前は市場に出さず地元漁師が食べていた。
餅料理の思い出について全国の県人会にアンケートを実施。「さんきらばっぽ」は愛媛県・伊方町周辺の郷土料理。伊方町周辺の山野や丘陵に自生している多年生植物「サルトリイバラ(さんきら)」の葉を使う。「ばっぽ」は餅やまんじゅうを意味する方言。井伊吉博さん(65)にとって亡き母との思い出の味。今も五女・山本かほるさん(67)が暮らす実家を訪れた。近くに暮らす四女・森妃登美さん(71)もいっしょに取材に応じ、母との思い出を語ってくれた。吉博さんは母・サダ子さんが「さんきらばっぽ」を作る様子をビデオカメラで撮影していたが、レシピなどは残っていないという。地元の高校で郷土料理教室を開催している中村まゆみさん(76)が「さんきらばっぽ」を作ってくれた。サルトリイバラの葉は以前はその辺に豊富にあったが、最近では見かけなくなったという。中村さんは高校の料理教室で使うため、山奥で収穫して冷凍保存していた。小麦粉・ふくらし粉に水を入れ、ダマにならないように混ぜる。小さく切った生地につぶあんを入れて丸め、サルトリイバラの上にのせる。強火で15分ほど蒸すと出来上がり。吉博さんたちは30年以上ぶりに思い出の味を堪能。家族の姿を思い起こす温かい想ひメシだった。
長野県民の多くが語った想ひメシが「あんかけ焼きそば」。その理由を長野県出身の中澤輝アナウンサー(46)が調査した。街中で出会った山岸宏一さん(65)が行きつけの店へ案内してくれた。2年前に亡くなった母とのひとときが蘇る想ひメシだという。オーナーシェフ・富田総充さん(62)が麺のこだわり「蒸す→ゆでる→冷ます→焼く」を語った。
あんかけ焼きそばが長野県に広まったのは大正時代。長野県の食文化に詳しい長野県立大学・中澤弥子教授によると、大正前期から中期ごろに長野市・上田市・松本市に中国をルーツとする人たちが店を開いて「あんかけ焼きそば」を提供した。中国料理はとろみ・舌触り・新鮮な野菜の食感が重要。長野県では「あんかけ焼きそば」に適した野菜が多く生産されていることもあり広まったという。現在は長野駅周辺だけでも30店舗以上が「あんかけ焼きそば」を提供している。餡に使う具材、麺などは店ごとに異なり同じものはひとつとしてない。料理人の熱い「想ひ」がひと皿に込められている。
長野で最も歴史のある「あんかけ焼きそば」の味を受け継ぐ店を中澤アナが取材。美食で知られた小説家・池波正太郎も愛した味だという。現在は2代目の石田真佐紀さん(50)が料理長。中澤が常連客と一緒に「あんかけ焼きそば」を味わった。父・治さんの代から受け継がれてきた細打ち平麺は揚げるのではなく焼く。焼き上がりは音で聞き分ける。父は去年7月に肺がんで他界(享年76)。2代目は父が築き上げた「想ひ」を守り続けている。
VTRが終わってスタジオは一旦休憩。中尾明慶は席を立たず、MC・佐藤隆太と二人きりで想ひメシを語り合った。2人は2008年のドラマで共演以来、プライベートでも仲良し。中尾の想ひメシはドラマ撮影中に共演者と食べたラーメン。当時の思い出を大事にしたいので、その店には行けないという。佐藤の想ひメシは学生時代に母親が作ってくれたお弁当。母への感謝を語った。
岐阜県本巣市の根尾能郷地区は30世帯が暮らす。究極の故郷の味「じゃがいもの塩煮」を求めて大谷舞風アナが訪れ、村一番の作り手だという羽田すみ子さん(88)が作ってくれた。昭和36年に結婚してこの村にやって来た。3人の子供は独立、17年前に最愛の夫が先立ち、現在は一人暮らし。能郷で育てた男爵いもを山から引いた水で煮る。じゃがいもの状態を見て塩加減を変える。みんなで一緒に食べた。お友達と一緒にみんなで食べている時間が一番の幸せだと語った。
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