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近年、千葉県房総沖で天然トラフグが豊漁続きだという。今日の主役は房総のトラフグ。東京・赤坂にある「ふぐ料理 うめい」のオーナーシェフ、梅井さんは30歳で店をオープンした。伝統を守りながらも個性あふれるフグ料理は多くの客を唸らせている。梅井さんによると房総のトラフグは旨みが濃厚なのだという。人気メニューは「フグたたきのユッケ」や「フグの炊き込みご飯」。
千葉県いすみ市にある大原漁港は県内で最も多くトラフグが揚がる港。漁獲量はこの10年で約10倍になった。いすみ市内ではフグを取り扱う飲食店が急増しトラフグフィーバーに沸いているという。房総のトラフグの最大の特徴は身質の良さ。「旅館 伝九郎」の名物料理はトラフグの旨みをまるごと味わえる「フグラーメン」だという。
「ダイニングバル ちょいす」は若者に人気の店。本来豚肉で作るリエットをトラフグにすることで上品に。「トラフグの黒アヒージョ」は大ぶりにカットしたフグを油で煮た一品。
これまで天然のトラフグがとれるのは日本海側と西日本がほとんどだった。なぜ房総沖でとれるようになったのか。漁師歴32年の滝口さんにトラフグ漁を見せてもらった。午前4時に出発する。滝口さんが行うのは底延縄漁。出港から3時間半後、仕掛けを回収しトラフグを揚げた。1匹1万円はくだらないのという。この日は60匹を水揚げした。約9時間の漁を終え、すぐに漁港で計測する。滝口さんは「どこまで続くのか」と口にした。
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オープニング映像。
房総沖でトラフグをとる漁師の滝口さん。漁師の家系で、高校卒業と同時に漁師の道に入った。当時の漁はマダコなどが殆どだったが、10年ほど前からトラフグの漁獲量が急増した。理由は潮の流れが関係していると考えられている。黒潮が8年ほど前から蛇行し温かい海水を房総沖に運んでくるようになった。このため房総沖が温かい水温を好むトラフグの生息地になったと言われている。一方で滝口さんは豊漁がどこまで続くのかと口にする。滝口さんら漁師たちは3年前から稚魚を放す活動を始めた。千葉県ふぐ連盟の理事長、高橋芳隆さんは5年前いすみ市でふぐのさばき方などを指導し、房総のトラフグブームの立役者の1人。新しいトラフグ料理に挑む。薄切りにしたフグにコウトウネギを挟み昆布の旨みを加える。続いて銀杏やゆり根を乗せる。
トラフグで創作和食に挑む高橋さん。ネギを挟んだふぐ刺しの上にみぞれ餡を乗せて蒸し、ハクサイなどからとった出汁をかけたら1品目「房総ととらふぐのかぶら蒸し 焼き白子のせ」完成。試食したトラフグ漁師の滝口さんは「弾力と甘みがありますよね。初めてです」などとコメント。2品目はフレンチ風。蒸した白子を裏ごししマスカルポーネチーズと合わせる。
房総のトラフグで作る2品目。白子にマスカルポーネチーズを合わせ、昆布出汁と牛乳、葛粉でとろみをつけて冷やし固めれば「房総とらふぐ 白子のブランマンジェ」完成。試食した滝口さんは「ちゃんとチーズの香りと白子の風味が来ます」などとコメント。滝口さんは「限りある資源をどこまで持続できるのか。みんなが良くなればいいなあと思ってます」などと話した。
エンディング映像。
次回予告。