- 出演者
- 森田哲矢(さらば青春の光) 松本明子 藤田ニコル 槙野智章
企業は発想があれば乗り越えられるという。大ヒット商品の誕生秘話を紹介する番組だ。出演者たちは皆、企業経営に関わっている。
槙野さんのコスメブランドHALTENは好調だという。
群馬発のたこ焼きチェーン「築地銀だこ」を紹介する。ドジャー・スタジアムに日本のファストフード店がオープン。国内外に500店舗以上を展開。年商387億円。佐瀬守男さんが社長だ。巨額の借金を抱えたこともある。群馬県発のたこ焼きだ。ドジャー・スタジアム進出の裏側を紹介する。佐瀬守男さんは子どもの頃、野球に夢中。「高原へいらっしゃい」というホテルを再生するドラマを見た。ホテルやレストランをやりたいと考えたという。ホテル専門学校へ通った。フレンチの店に就職。やめぐせがついてしまったとのこと。和のファーストフードを作りたいと思ったという。1991年にホットランドを開店させた。初日の売上が350円だった。アイスまんじゅうを作ったら売れたという。アイスまんじゅうの自動製造機を作ったという。借金が残ってしまったとのこと。借金は1億円だった。次にじゃがバターを売ったという。それからたこ焼き店を作ったという。メニューを増やすほど悪循環となった。母のアドバイスがあったという。たこ焼き一本で勝負することにした。半年間、大阪でたこ焼き修業をした。粉のことを勉強した。タコが一番大事だった。築地でいろいろな人の話を聞いたという。魚河岸のたこ焼きをイメージした。銀だこの「銀」には意味があるという。
築地銀だこの「銀」の意味とは。銀座だという。銀座に出店することが夢だったという佐瀬守男さん。持ち帰りさせたいと考えたとのこと。時間がたつと味が落ちる。北京ダックから発想を得た。調理の様子をテレビで見た。何度も油をかけてパリッとさせる。薄い皮ができ、中身にとろみができる。油を鉄板にあてて温度を上げるのだという。1997年、桐生に1号店をオープンさせた。焼くところを見せるようにしたとのこと。焼いている側も見られている意識ができ、張り切るという。佐瀬さんは、昼と夕食は店舗でとっているという。全国に店舗を展開。1999年には銀座にオープンした。銀だこハイボール酒場がオープンした。ドジャー・スタジアムにもオープン。あのヨーグルトが生まれた超発想を紹介。
今年3月、ドジャースタジアムにも出店した築地銀だこ。大谷翔平選手がファン感謝デーの時に好きな和食はたこ焼と言ってくれたことが出店のキッカケになったのは事実だという。アメリカの店にオファーがあり、球団も和食を充実させたいと考えていた。
たこ焼は手で最後まで焼くのは難しい。海外でどうしたらいいか、もっと早く焼けるためにはどうしたらいいかとの悩みを解決する機械を開発。途中までは手で行うが、プログラムされていて、上手い人が焼いたものと同じものになるという。熱伝導に優れる南部鉄を使った鉄板。安定した商品の提供と焼き時間の短縮を目的に開発したという。さらに獲れている漁場が温暖化で獲れないことからタコを養殖。たこ焼が安く食べられるためには養殖をやらなければならないとのこと。佐瀬社長の超発想を生み出す習慣はメモをとる。更に人に言わないと忘れてしまうので、とにかく周りの社員に相談するという。そうすることで皆が意見を言ったりしてくれて、それが楽しくなると夢になると。夢が重なっていくと夢×夢で大きくなっていってすごく楽しいとのこと。
逆輸入で日本でも話題の「チーズ&ワカモレ」を実食。出演者は「合う!お酒も飲みたくなる」等とコメント。藤田はアパレルブランド「CALNAMUR」クリエイティブディレクターを務めている。最近は新宿に店舗ができた。海外進出は現時点で考えていないとのこと。松本は軽キャンピングカーのレンタル事業を行っている。車中泊できるような車で初心者・女性が運転しやすい軽自動車を自分が欲しいと思ったが、自分が使うだけではもったいない、レンタカーにしようとの発想に。1日3000円台でやればやるほど赤字だが、嬉しくて借りてくれた人に500円のQUOカードをプレゼントしているという。
機能性ヨーグルトで売り上げNo.1の「明治プロビオヨーグルト」シリーズについて。明治は1973年に「明治ブルガリアヨーグルト」を発売し、日本のヨーグルト市場を開拓。そこから時が経った1997年、東海大学の古賀泰裕客員教授から「新しい乳酸菌を使った研究を一緒にやりたい」と代表電話から直々に誘いがあった。古賀氏は「乳酸菌で悪玉菌を抑制することがうまくいき、ヨーグルトに新しい乳酸菌を入れて一般の人に摂取してもらうのが最適と考えた」などと話した。
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古賀氏は「胃の中で死なない乳酸菌」を使ったヨーグルトの開発を提案した。古賀氏は「乳酸菌で悪玉菌を除菌することで胃がん予防につながる」などと話した。ポイントは胃酸に強く、胃に留まり、悪玉菌に負けないこと。こうして明治との共同開発がスタートし、明治の社内にある約2500の乳酸菌から3つのポイントを満たす乳酸菌を探す作業が行われた。そしてラクトバチルス属の乳酸菌が最適だと選ばれた。
明治は新しい乳酸菌が入ったヨーグルトを「プロバイオティクスヨーグルト」と名付けた。そして最も重要な商品名は「LG21」とした。ここに2つ目の超発想があるとのこと。
「LG21」の意味は、「Lactobacillus Gasseri OLL2716」という乳酸菌を使用していて、頭文字のLGと、21世紀につながる商品にしたい、100年以上続ける商品にしたいという思いで決めたという。1999年夏に商品名が決定。販売においても、個別ニーズに対応した商品というところを営業が説得し、当時有り得なかったが個食商品がヨーグルト売り場で下段に並んだ。下段の意味は、一番目立ちお客が取りやすい位置。スーパーではそこが各メーカーの取り合いになる場所。超発想を生む秘訣について、堀越さんは「常識を疑い可能性を探求するところが一番大事」、古賀さんは「研究力を研ぎ澄ませておく」等と語った。
今では色んなヨーグルトに乳酸菌の名前が付いているが、その先駆けが「LG21」。森田の会社「ザ・森東」は、実の父親が命名したなどと話した。
商品にとってネーミングは重要。変えたことによって大ヒットした商品がある。「ネピア 鼻セレブティシュ」の昔の名前は「ネピア モイスチャーティシュ」。発売当初、保湿ティシュの認知度が低かったため、顔や鼻に触れることに最も適していることを強くアピールするために「鼻セレブ」にしたという。発売後は売上が10倍にもなった。龍角散から発売されている「龍角散ダイレクト」。昔の名前は「クララ」。経営再建のため、龍角散・クララの2つのブランドを統一。売上が回復した。伊藤園の「お~いお茶 緑茶」も、最初はこの名前ではなかった。
「お~いお茶 緑茶」の昔の名前は「缶入り煎茶」。ネーミングを変える前は読みづらかったという声が多かったという。家庭的な雰囲気を演出したいと、売り場のショウケースの中から消費者に語りかけるようなということで「お~いお茶」に変更し、前年度の2倍以上の売り上げ。「缶入り煎茶」の発売翌年度と比較して6倍以上の約40億円に伸長。
松本さんは「失敗するのも成功へつながるのは分かる」、槙野さんは「学ぶ姿勢がある」などと話した。
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