- 出演者
- 池谷亨 片渕茜 中垣正太郎 松波俊哉 重見吉徳 田中純平
注目は米国GDP(国内総生産)速報値。フィデリティ投信・重見吉徳氏はアトランタ連銀のリアルタイムGDP予測によると前期比年率で実質プラス2.8%の高成長と予想されている。理由の1つはGDPを使えばわかるかもしれない。米国連邦政府債務残高の直近水準は、第二次世界大戦並みまで上がってきている状況。要因は財政支出が増えている、高金利で利払い負担が増えていることがあげられる。現政権はヨーロッパ、中東地域での戦争支援を継続したいと表明し、選挙に向けては中間所得層以下に減税延長を公約してる状況。財政支出自体は拡大していく方向にある。FRB(連邦準備制度理事会)は政府の利払い負担を減らす形で現政権を支援するため、大幅な利下げを決定したのかもしれない。景気が良い時に利下げをすることになるとインフレ懸念になり、長期金利が上がるのがセオリー。住宅金利も再び7%に近づいている状況。今回の大幅利下げは、家計も現政権にとっても全くの逆効果になっているのではないかと解説した。ニッセイアセットマネジメント・松波俊哉氏は、ADP雇用報告について、そろそろ雇用者数減少に歯止めがかかるのではないかと思っている。半年先行させた銀行の融資審査基準に雇用者数の3ヶ月平均を重ねたグラフを紹介。雇用減少がそろそろ下げ止まってきてもおかしくないという示唆に見える。やっぱり利払い負担を抑えたいという意図が今回の利下げに含まれているのではないかと私も思うなどと解説した。
全国の天気予報を伝えた。
NY株式の株価の終値を伝えた。
東海東京証券アメリカ・芝田達裕さんの解説。アメリカのAIを使ったデータ収集分析を行うパランティア・テクノロジーズに注目があつまっている。CEOのカープ氏はスタンフォード大学法学博士号とドイツのゲーテ大学社会理論博士号を取得した異色の経歴の持ち主で2003年にパランティアを創業、アルゴリズムを使って西洋の価値観を守ることをミッションに掲げ創業当時は米国のCIA中央情報局から出資を受けて情報データ分析を行っていた。20年以上前からAIを事業の中核に据えていた企業で、当初は米国の政府機関向けだけだったが、民間企業向けのソフトウェアも展開し始め、過去5年で売上は3倍に成長。業績を伸ばしている背景の強みは機密保持能力と幅広い顧客。一方、海外展開は米国と友好的な関係にある国に限定しているのが特徴。2023年に営業利益は黒字転換。決算発表では現在注力している既存のシステムにAIを統合するプラットフォームの進捗に関するコメントが注目されている。
為替と金利・商品の値動きを伝えた。
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重見吉徳さんがテーマ「(アメリカの)もうひとつの年内リスク」について解説。重見さんは、大統領選ともうひとつリスクがあるとのべ、ここから年末にかけてレポ金利と呼ばれる金融市場でも最も重要な金利といっていい金利が急上昇するリスクがあると考えていると解説。レポ金利は、有担保の貸借金利(期間:翌日物~数カ月、数年、担保:有価証券)。フェデラル・ファンド金利よりもレポ金利のほうが規模的に遥かに大きい市場だとし、レポ市場の貸し手側は米銀や海外中銀、借り手側は証券会社やヘッジファンドなど。有価証券がレポ取引により資金調達されているためレポ市場は資本市場の根幹をなすものとも考えられる。またレポ取引は元手がなくても有価証券に投資できるため、ヘッジファンドやドル預金が少ない外国銀行が頻繁に常用するような取引になる。そうすると、レポ金利は利上げや量的引き締めが進むにつれ一時的ではあるが誘導レンジを上抜けすることもあり、レポ市場での資金需給が引き締まってきている。この要因としては、需給面ではアメリカ国債の発行が増えている状況で、その国債を保有しているのはヘッジファンドや証券会社。MMFのポートフォリオに占めるレポ与信の割合を見ると最高水準のシェアになっている。MMFにとってのポートフォリオの分散という点での問題が今出てきている状況。将来のリスクというのはインフレ懸念ではないかと思っているなどと解説した。
ワシントン市内から中継。中村記者は約2時間後にハリス氏が集会を行う開場前にいる。残り1週刊で大接戦となる中、いまだ投票先を決めていない”無党派層”もいるため両候補ともに連日必至のアピール合戦となっている。今回、中村記者は無党派層の中でも選挙の鍵を握る激戦州で投票先を決めかねている人に取材した。
南部・ジョージア州アトランタにある子供服店でオーナーを務めるアルカフィーさんは「まだ投票先は決まっていない。中小企業を支援してくれる候補に投票したい」と話す。3人の子どもを持つシングルマザーでもあるアルカフィーさんはインフレの影響で買い物客が減り、服の売り上げも大きく減少。銀行の融資を受けられなくなった。藁にもすがる思いで最近ハリス氏に向け手紙を送った。ハリス氏は”中間層の底上げ”を強調し、事業を拡大する中小企業を重視する姿勢を打ち出してきたが、結局ハリス氏の政策は曖昧なままで最近の演説はトランプ氏を攻撃することに重きを置き始めている。それでもアルカフィーさんは中小企業を支援してくれる候補を見極めたいという。
中村記者は「残り1週間となり、両候補はお互いを攻撃する場面が増えてきた。選挙の結果を左右する激戦州7州の支持率を見てみると、最終盤のこの時期としては異例の大接戦となっている。ただ、現在トランプ氏が中西部・ミシガン州以外の6州でわずかにリードしており、勢いに陰りが見えるハリス氏は選挙戦略の変更を余儀なくされている。ハリス氏は元々各地の集会で経済政策を中心にバイデン大統領との違いを訴えてきた。しかしメディアとのインタビューでは政策を具体的に説明できない場面も目立ち、民主党関係者からは『経済を争点にすればハリス氏は負ける』と言われるなど、ハリス氏は政策を訴えても思うように支持を伸ばせず焦りもでてきている。こうしたことからトランプ氏の大統領返り咲きの危険性を強調することが増えている。トランプ氏は自らの主張が有権者に響いていると自信を深めており、経済の悪化・不法移民の増加など自らにとって有利なテーマを引き続き訴えていきたい考え。ハリス氏への攻撃をさらに強めているトランプ氏だが、課題がないわけではない。27日にニューヨークで開いた大規模な集会では応援演説をした支持者から人種差別や女性差別的な発言が相次ぎ、現在も火消しに追われる状態となっている。ハリス氏の集会には5万人以上が参加する予定」などと伝えた。
・田中純平の解説。米国の大統領選では選挙戦ごとに支持する政党が変わりやすい激戦州が勝敗のカギを握る。激戦州の支持率はミシガン州はハリス氏が優勢となっているがそれ以外の州ではトランプ氏がやや優勢。大統領候補の賭けサイトではトランプ氏の平均オッズが上昇。ハリス氏に大きく差をつける。トランプ氏の政策は減税の恒久化、法人税率の引き下げ、社会保障の給付金や残業代への課税廃止。ハリス氏の政策は法人税率を28%に増税、純資産1億ドルを超える所得25%の最低税率、年間所得100万ドル超の家計はキャピタルゲイン税率28%と増税策が目立つ。賭けサイトではトランプ氏勝利の可能性が高まっていることから米国株式市場は上昇。連邦議会の上院と下院で多数派の政党が異なるねじれ議会のためトランプ氏の減税政策は通りにくいのでは。賭けサイトではトランプ氏が勝利して上院、下院とも共和党が過半数を占めるレッドウエーブの確率も上昇している。民主党が全勝するブルーウエーブは下がっている。共和党が全勝する可能性が高まっていることが米国株を押し上げる材料の一つ。トランプ氏の勝利によって恩恵を受ける株を買い付けることをトランプ・トレードと呼ぶ。中小型株、銀行株、エネルギ機器、サービス株など。中小型株は内需株が多く減税による恩恵をより享受することが出来る。銀行株は共和党が支持する規制緩和によって恩恵を受けることが期待される。エネルギー危機、サービス株は石油ガスの生産拡大による業績へのプラス効果が期待される。相対パフォーマンスを合成したトランプトレード。トランプ氏の当選確率と当選平均オッズは連動している。トランプ氏が大統領選で勝利して上下両院とも共和党が過半数を占めるレッド・ウエーブになればトランプトレードの関連株が年末まで注目される。大統領選の影響を受けにくい注目の投資テーマはS&P500指数構成銘柄の年初来株価騰落率を見る。ランキング上位に原子力発電株のビストラ・コープとコンステレーション・エネジーがある。米国・原子力発電株が年初来で大幅高になっている。ハリス氏とトランプ氏のエネルギー政策を見るとハリス氏はクリーンエネルギーや電気自動車を推進、トランプ氏は化石燃料の採掘拡大、電気自動車の税控除廃止と真逆の政策。二酸化炭素をほとんど排出しない原子力発電については民主党、共和党が支持するクリーンエネルギー政策。大統領選のイベントリスクは限定的。大統領選前だがクリーンエネルギーの原子力発電株が物色されている要因としては政治的な背景があげられる。政治的背景の理由以外では生成AI。ChatGPTはGoogle検索を比較して約10倍の電力消費が発生する。生成AIが普及すると莫大な電力需要が発生する。データセンターに積極的に投資を行う100枚台規模のサーバーリソースを保有するハイパースケラーのアマゾン、アルファベット、マイクロソフト、メタは設備投資額を大幅に増やすことが予想される。4者は2030年までにクリーンエネルギーへのシフトを100%コミットする。再生可能エネルギーより稼働率が高く、電力容量も大きい原子力発電の需要が高まっている。ハイパースケラーは9月20日にはコンステレーションエナジーが3マイル島の原子力発電所を再稼働させてマイクロソフトのデータセンター向けに20年間、電力を供給する契約を発表。アマゾンやグーグルは次世代原子力発電である小型モジュール炉SNRの投資や契約を発表。トランプトレードだけでなく超党派が支持するエネルギー政策に注目などと解説をした。
午前7時8分ごろ〜モーサテプレミアムでモーサテ朝活Onlineをライブ配信と告知した。
全国の天気予報と台風21号の進路を伝えた。
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- 台風21号
グーグルの持ち株会社・アルファベットの7−9月期の決算ではクラウド事業がけん引して売上高は史上予想を上回った。1年前から増収増益となり1株利益も史上予想を上回った。旺盛なAI事業を背景にクラウド事業は↑35%(市場予想↑7.1〜33%)、広告事業↑10.4%で堅調。アルファベットはYouTubeの広告と有料プランを合わせて過去4四半期で初めて500億ドルを突破。株価は一時↑6.1%。
国連・女性差別撤廃委員会は29日、日本の女性政策について最終見解を公表。夫婦同姓を義務付ける民法の規定を見直し選択的夫婦別姓を導入するよう勧告。17日に実施した内閣府担当者らへの審査などを踏まえて見解。同様の勧告は4回目。男系男子に皇位継承を限る皇室典範ん規定にも言及し改正を勧告。
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- 国際連合
東北電力は昨夜、宮城県石巻市の女川原発で2号機の原子炉を起動。13年ぶりに再稼働した。2011年3月の被害市日本大震災後東日本で原発再稼働は初。事故を起こした東京電力・福島第一原発と同じタイプとしても初の再稼働。
NECは東京プライム市場に上場する連結子会社のNECネッツエスアイに対するTOBをきょうから開始。NECはNECネッツエスアイ株を実質51.36保有。残る5割の株式を約2355億円で取得する。親会社と子会社がそれぞれ株式を上場する親子上場を解消して経営の一体化を進める狙い。
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- NECネッツエスアイ日本電気
経済情報、現在の値動きを伝えた。
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- 円相場
松波俊哉さんはドル円について解説。米国の金利が高い。トランプ大統領になった時には財政支出が膨らむ。リスクプラミアムが上がり金利が上がる。米国と日本の金融政策の方向性が見え始めるとボラティリティが下がる。160円も視野に入る。重見吉徳さんは「選挙来て日米。日米ともに選挙がきて先は分からない。米国はインフレに向かっている。日本は格差拡大。政権の基盤が弱くなると財務省の力が強まり消費増税が決定される。政策的には財政を使わない資本市場の活性策や規制緩和になる。株価は上がるが生活は厳しい。松波俊哉さんは「長期政権+構造改革期待→長期株高」。日本株が長期的に上昇する条件は長期政権かつ分かりやすい構造改革期待。過去にこのようになったのは中曾根、小泉、安倍、岸田政権などと話す。在任日数は平均で1909日。短期政権の在任平均日数は436日。短期政権の株価は下落基調だった。構造改革の打ち出しについては中曽根氏がNTT、JRの民営化。小泉純一郎氏は郵政民営化、聖域なき構造改革をしたなどと話し、石破さんはどうでしょうねなどとトークをした。